📢 SNS検閲と誹謗中傷の闇に光を!Bluesky初の開示命令から学ぶ、私たちの表現の自由 #Bluesky #検閲 #表現の自由 #SNSの未来 #五10

📢 SNS検閲と誹謗中傷の闇に光を!Bluesky初の開示命令から学ぶ、私たちの表現の自由 #Bluesky #検閲 #表現の自由 #SNSの未来

サブタイトル:トルコの事例から紐解く、分散型SNSの検閲耐性と、私たちが直面する課題とは? 🤔💬🌐

目次 📝


序文:この記事が生まれた理由と、あなたに届けたい想い

筆者は、日々進化するインターネットの片隅で、自由な言論空間のあり方について思いを馳せてきました。特に、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)における表現の自由と、それを脅かす可能性のある「検閲」や「誹謗中傷」の問題は、他人事ではいられません。今回、新進気鋭のSNS「Bluesky」で日本国内初の情報開示命令が出たというニュースは、筆者にとって大きな衝撃であり、この問題を改めて深く掘り下げるきっかけとなりました。

この記事は、単に事件の概要を伝えるだけではありません。分散型SNSという新しい技術が、検閲という古くて新しい課題にどう立ち向かおうとしているのか、そして私たちユーザーは、その中でどのような役割を果たせるのかを、共に考えるためのものです。専門的な内容も含まれますが、できる限り分かりやすく解説することを心がけました。コーヒーでも片手に、リラックスして読み進めていただければ幸いです。そして、この記事が、あなたの「オンラインでの自由」について考える一助となれば、筆者としてこれ以上の喜びはありません。😊


はじめに:Bluesky初の開示命令と、分散型SNSにおける検閲問題の核心

近年、私たちのコミュニケーションに不可欠なツールとなったSNS。しかし、その裏では誹謗中傷権利侵害といった問題が後を絶ちません。そんな中、注目を集める分散型SNS「Bluesky」において、誹謗中傷による権利侵害が認定され、日本国内で初めて投稿者の情報開示を命じる決定が下されました。これは、新しいSNSのあり方と、国境を越えるプラットフォームにおける法的責任の所在を考える上で、非常に重要な出来事と言えるでしょう。

この記事では、このBlueskyの事例を皮切りに、中央集権型SNSの抱える問題点、そしてその解決策として期待される分散型SNSにおける「検閲」のあり方について深く掘り下げていきます。トルコ政府による検閲要求にBlueskyがどのように対応したのか、そしてそれが同じ分散型SNSであるFediverse(Mastodonなど)の対応とどう異なるのかを比較検討し、真の検閲耐性とは何か、そしてそのために必要な条件は何かを考察します。技術的な側面だけでなく、それが私たちの表現の自由にどのような影響を与えるのか、共に考えていきましょう。🤔


次に:なぜ今、この問題を掘り下げる必要があるのか?

なぜ今、分散型ソーシャルメディアと検閲について深く考える必要があるのでしょうか? それは、いくつかの重要な理由があるからです。

  1. 中央集権型プラットフォームへの不信感の高まり: Twitter(現X)やFacebook(現Meta)など、巨大テック企業が運営するプラットフォームは、利益追求や政治的圧力により、恣意的なコンテンツモデレーション(Moderation:コンテンツの監視・調整)や検閲を行っているとの批判が絶えません。ユーザーはより透明性が高く、コントロール可能な代替手段を求め始めています。(参考:#他人の王国に城を建てるな)🏰🙅
  2. 分散型技術の成熟と普及: Mastodonを中心とするFediverse(フェディバース:相互に連携する独立したソーシャルメディアサーバーの集合体)は着実にユーザーベースを拡大しており、Blueskyも招待制を廃止し急成長しています(参考:#ソーシャルメディアプラットフォームBlueskyが急成長に伴い直面している課題)。これらのプラットフォームが現実的な選択肢となる中で、そのガバナンスや検閲への耐性を理解することは不可欠です。🚀
  3. 世界的な検閲強化の動き: トルコの事例は氷山の一角です。ロシア(参考:#ロシアで他のソーシャルメディアが検閲されているときにTelegramが許可される理由)や中国(グレートファイアウォールなど)だけでなく、英国(参考:#英国が世界中でどのように安全性を弱めているか)など、民主主義国家とされる国々でも、オンラインコンテンツへの規制を強化する動きが見られます。新しいプラットフォームがこれらの圧力にどう対応するかは、世界中のインターネットユーザーの自由に関わる問題です。🌍📜
  4. 技術がもたらす新たな可能性と課題: 分散型アーキテクチャは、理論的には単一障害点(Single Point of Failure:システム全体が停止する原因となる単一の箇所)をなくし、検閲を困難にする可能性があります。しかし、それは同時に、違法・有害コンテンツの拡散を助長するリスクもはらみます(例:CSAM(児童性的虐待コンテンツ)やヘイトスピーチ)。このトレードオフをどう管理するかが、分散型SNSの大きな課題です。⚖️

このように、技術、政治、社会の変化が交差する今、分散型ソーシャルメディアの検閲問題を深く理解することは、未来のコミュニケーションのあり方を考える上で避けて通れない重要なテーマなのです。✨


第1章:SNSと検閲の現状 - Bluesky初の開示命令の衝撃 ⚡

新たなSNSとして注目を集める「Bluesky」で、日本国内初となる投稿者情報開示命令が出たというニュースは、多くのSNSユーザーにとって衝撃的だったのではないでしょうか。この出来事は、分散型SNSが抱える課題と可能性を浮き彫りにする象徴的な事例と言えます。

本件を担当した法律事務所アルシエンの清水陽平弁護士は、自身のX(旧Twitter)アカウントや、弁護士ドットコムの記事でこの事実を明らかにしました。

清水弁護士のコメント詳細 (弁護士ドットコムより引用)

清水弁護士は、「誹謗中傷による権利侵害があったことを東京地裁が認め、5月2日付で投稿者の情報開示を命じる決定が出された」と述べています。そして、「日本初案件のようです」とコメントし、Blueskyでは国内初の事例であることを示唆しています。しかし、Blueskyは「きちんとした窓口もなく、また、会社法上求められる外国会社の登記をしていない」とのことで、「ここからどうやって実際に対応させるかということのほうが主眼になるため、むしろここからの方が正念場かもしれません」と、今後の対応の難しさについても言及しています。

この事例は、たとえ分散型を謳うSNSであっても、法的な責任追及の対象となり得ること、そして、国境を越えたサービスに対して日本の法律をどう適用し、執行していくかという国際的な課題を改めて私たちに突きつけています。Blueskyがこの開示命令に今後どのように対応するのか、その姿勢が注目されます。果たして、分散型SNSは、誹謗中傷の無法地帯となってしまうのでしょうか?それとも、新たなガバナンスの形を模索できるのでしょうか? 🤔

コラム:SNSと「中の人」の苦悩 ☕

プラットフォームの運営って、本当に大変ですよね。特にBlueskyのような新しいサービスは、法務体制もまだ整っていない部分があるのかもしれません。昔、ある巨大SNSの日本法人で働いていた友人が、「海外本社との連携が大変で、日本の法律や文化を理解してもらうのに苦労した」とこぼしていたのを思い出します。グローバルなサービスでありながら、ローカルな問題に対応するというのは、常に悩ましい問題のようです。Blueskyの「中の人」も、今頃頭を抱えているかもしれませんね。ガンバレ!🎌


第2章:なぜ今、分散型ソーシャルメディアと検閲を考えるのか? 🧐

前章で触れたBlueskyの事例は、私たちが日々利用しているソーシャルメディアのあり方について、改めて考える良い機会を与えてくれます。特に、「分散型」というキーワードは、これまでのSNSとは異なる可能性を秘めている一方で、新たな課題も提示しています。では、なぜ今、この「分散型ソーシャルメディア」と「検閲」というテーマが重要なのでしょうか?

その背景には、主に以下の4つの大きな動きがあります。

2.1. 中央集権型プラットフォームへの不信感の高まり 😠

X(旧Twitter)やFacebook(現Meta)といった巨大テック企業が運営する中央集権型のプラットフォームは、私たちの生活に深く浸透しています。しかし、その運営方針に対しては、かねてより多くの批判が寄せられてきました。

  • 恣意的なコンテンツモデレーション:プラットフォーム側の都合や、時には政治的な圧力によって、特定の意見が不当に制限されたり、アカウントが凍結されたりするケースが後を絶ちません。「シャドウバン」(利用者に気づかれにくい形で投稿の表示を制限すること)のような不透明な措置も問題視されています。
  • 利益追求の優先:広告収益を最大化するために、ユーザーのエンゲージメント(反応)が高い、扇動的・対立的なコンテンツがアルゴリズムによって優先的に表示されやすいという指摘もあります。これにより、健全な議論が阻害され、社会の分断を助長する可能性も懸念されています。
  • 透明性の欠如:どのような基準でコンテンツが表示され、あるいは削除されるのか、そのプロセスが不透明であることも大きな問題です。

こうした状況から、ユーザーはより透明性が高く、自分たちでコントロールできる代替手段を求め始めています。まさに「他人の王国に城を建てるな」という警句が、現実味を帯びてきているのです。 (参考:#他人の王国に城を建てるな: 自らがコントロールできる空間に最大の価値を生み出し、外部PFはそれを補完的に利用するべき

アスキーアートで表現するとこんな感じでしょうか?
中央集権型: 🏰 (王様が全部決める城)
ユーザーの声: 「もっと自由が欲しい!透明性が欲しい!」🗣️

2.2. 分散型技術の成熟と普及 🚀

中央集権型プラットフォームへの不満が高まる一方で、その受け皿となりうる分散型技術も着実に進化・普及しています。

  • Fediverse (フェディバース):Mastodon(マストドン)やMisskey(ミスキー)、Pleroma(プレロマ)といったソフトウェアで構築された、多数の独立したサーバー(インスタンス)が相互に連携するネットワークです。各インスタンスは独自の運営方針やルールを持つことができ、ユーザーは自分に合ったコミュニティを選べます。ActivityPubという共通のプロトコルで繋がっており、異なるソフトウェア間でも交流が可能です。
  • Bluesky (ブルースカイ):元Twitter社の共同創業者であるジャック・ドーシー氏が支援するプロジェクトから生まれたSNSです。AT Protocol (ATProto) という新しい分散型プロトコルを採用しており、Fediverseとは異なるアプローチで分散化を目指しています。当初は招待制でしたが、2024年2月に一般公開され、ユーザー数を急速に伸ばしています。(参考:#ソーシャルメディアプラットフォームBlueskyが急成長に伴い直面している課題
  • その他の分散型SNS:Nostr(ノストル)など、さらに新しいプロトコルや思想に基づいたプラットフォームも登場し、活発な開発が続けられています。

これらの分散型プラットフォームが現実的な選択肢として浮上してきた今、そのガバナンス(統治の仕組み)や検閲への耐性(どれだけ検閲されにくいか)を深く理解することが、私たちユーザーにとっても不可欠になっています。

Fediverseのイメージ:
サーバーA 🏠 --- サーバーB 🏡 --- サーバーC 🏢 (みんな繋がってるけど独立してる)

2.3. 世界的な検閲強化の動き 🌍📜

残念ながら、世界に目を向けると、インターネット上の言論に対する検閲や規制を強化する動きが多くの国で見られます。

  • 権威主義国家における検閲
    • 中国:「グレートファイアウォール(金盾)」と呼ばれる高度なインターネット検閲システムにより、国外の多くのウェブサイトやSNSへのアクセスが遮断され、国内の言論も厳しく統制されています。(参考:#中国は偉大なものを発明しているのでしょうか?
    • ロシア:ウクライナ侵攻以降、国内の独立系メディアや外国のSNSへのアクセスを制限し、政府に批判的な情報を「フェイクニュース」として取り締まる法律を強化しています。(参考:#ロシアで他のソーシャルメディアが検閲されているときにTelegramが許可される理由
    • トルコ:本稿でも後述しますが、エルドアン政権はSNSプラットフォームに対し、政府に批判的なコンテンツの削除やユーザー情報の開示を頻繁に要求しています。
    • その他、イラン、ミャンマー、北朝鮮など、多くの国で政府による情報統制が行われています。
  • 民主主義国家とされる国々における規制強化の動き
    • 英国:「オンライン安全法 (Online Safety Act)」が成立し、プラットフォーム事業者に対して、違法コンテンツや子どもに有害なコンテンツの削除義務を課し、違反した場合には巨額の罰金を科すなど、規制を強化しています。(参考:#英国が世界中でどのように安全性を弱めているか)
    • EU:「デジタルサービス法 (DSA: Digital Services Act)」により、大手プラットフォームに対し、違法コンテンツの迅速な削除、透明性の向上、ターゲティング広告の制限などを義務付けています。
    • これらの法律は、国民の安全や権利保護を目的としていますが、一方で「行き過ぎた検閲に繋がるのではないか」「表現の自由を萎縮させるのではないか」といった懸念の声も上がっています。

このような世界的な検閲強化の流れの中で、新しい分散型プラットフォームが、国家権力からの圧力にどのように対応し、ユーザーの表現の自由を守れるのかは、極めて重要な問題です。

2.4. 技術がもたらす新たな可能性と課題 ⚖️

分散型アーキテクチャは、その構造上、検閲に対して一定の耐性を持つ可能性があります。

  • 単一障害点の排除:中央集権型SNSでは、運営会社がダウンしたり、政府によってアクセスが遮断されたりすると、サービス全体が利用できなくなるリスクがあります。一方、分散型SNSでは、多数の独立したサーバーが連携しているため、一部のサーバーが停止しても、ネットワーク全体が機能しなくなることはありません(理論上は)。これにより、特定の機関による一元的な検閲が困難になります。

しかし、この分散化は、同時に新たな課題も生み出します。

  • 違法・有害コンテンツの拡散リスク:中央の管理者がいない、あるいは管理が及びにくいということは、CSAM(児童性的虐待コンテンツ)、ヘイトスピーチ、偽情報、著作権侵害コンテンツといった違法・有害な情報が、より容易に拡散してしまうリスクもはらんでいます。これらのコンテンツをいかに効果的に抑制し、被害を防ぐかは、分散型SNSが直面する大きな倫理的・技術的課題です。(例:TriblerのようなP2P技術のダークサイド
  • モデレーションの難しさ:誰が、どのような基準で、どのようにコンテンツをモデレートするのか。分散型であるがゆえに、統一的なモデレーションポリシーを適用することが難しく、コミュニティごとの自主的な取り組みに委ねられる部分が大きくなります。これにより、モデレーションの質にばらつきが出たり、逆に特定のコミュニティ内で過度な自主規制が行われたりする可能性もあります。

この「検閲耐性」と「有害コンテンツ対策」というトレードオフ(一方を追求すると他方が犠牲になる関係)を、どのようにバランスを取りながら管理していくかが、分散型SNSの設計と運用における核心的な問いの一つと言えるでしょう。

このように、中央集権型システムへの不信分散型技術の台頭世界的な検閲の波、そして技術が内包する光と影。これらの要素が複雑に絡み合う今だからこそ、私たちは分散型ソーシャルメディアにおける検閲の問題を真剣に考え、議論する必要があるのです。

コラム:技術は中立、使うのは人間 🛠️👤

分散型技術って、なんだか「諸刃の剣」みたいですよね。検閲から自由になる可能性を秘めている一方で、無法地帯を生み出す危険性もある。でも、これってどんな技術にも言えることかもしれません。包丁だって、美味しい料理を作る道具にもなれば、人を傷つける凶器にもなり得ます。結局、技術そのものが善いか悪いかではなく、それを人間がどう使うか、どういうルールを作って運用するかが重要なんですよね。分散型SNSも、私たちユーザー自身が賢く、倫理的に使っていくことで、より良い方向に導けるのかもしれません。言うは易し、行うは難し…ですけどね!😅


第3章:検閲の目標と「ノーゴール」 - 分散型SNSのジレンマ 🤷

オンラインで生活し、会話する人々のコミュニティとして、分散型ソーシャルメディアは検閲に対してどのように振る舞うべきでしょうか? ここでは、利益を追求する企業が所有・管理する中央集権型サービスとは異なる、相互運用可能なプロバイダーのエコシステムにおける検閲問題を考えます。

分散型の観点から見たとき、検閲に関する単純明快で、しかし間違っている答えが二つあります。H.L. Mencken(ヘンリー・ルイス・メンケン:アメリカのジャーナリスト・批評家)が言ったように、「すべての複雑な問題には、明確で、単純で、間違った答えがある」のです。

  1. 「検閲は一切なし」: 人々に自由に語らせ、アイデアの自由競争に任せるべきだ。言論の自由は絶対でなければならない、という立場。🗽🙅
  2. 「法律遵守がすべて」: 人間の参加者がいる管轄区域(Jurisdiction:法的な権限が及ぶ範囲)内で違法なコンテンツを抑制する。それ以外はソーシャルメディアプロバイダーの領域ではない、という立場。📜🤔

しかし、これらの「単純な答え」は、現実の複雑な問題に対応するには不十分です。それぞれの立場が抱える問題点を見ていきましょう。

3.1. 「言論の自由」絶対主義の罠 🗽🙅

「検閲なし」という絶対主義者の立場は、一見すると筋が通っているように聞こえます。「表現の自由は何よりも優先されるべきだ!」と。しかし、この考え方には、残念ながら致命的な欠陥が二つあります。

3.1.1. 一般的な欠陥:無法地帯は悪人を呼ぶ 👺

一つ目は、非常に一般的な欠陥です。悲しい現実ですが、一定割合の人々は、オンライン体験を他人にとって不快極まりないものにするような、ひどく、憎しみに満ちた、有害な内容を投稿します。これが野放しにされると、どうなるでしょうか?

  • 荒らし (Troll / Trolling):他人を挑発したり、不快にさせたりすることだけを目的とする投稿を繰り返す行為。建設的な議論を妨害します。
  • スパム (Spam):無関係な広告や宣伝、詐欺的なメッセージなどを大量に送りつける行為。プラットフォームの利便性を著しく損ないます。
  • 誹謗中傷・ハラスメント:特定の個人や集団に対する根拠のない悪口や、嫌がらせ行為。被害者に深刻な精神的苦痛を与え、プラットフォームから追いやってしまうこともあります。

もし、何の制限もなければ、自動化されたスパムボットや、悪意を持った「荒らし」行為が横行し、まともな会話が成り立たなくなってしまいます。結果として、聞く価値のある意見を持つ多くの良識ある人々は、そのような無法地帯から去ってしまい、声の大きい悪人や迷惑行為を行う者だけが残る場所になりがちです。これは「悪貨は良貨を駆逐する」というグレシャムの法則にも似ていますね。 __
/ \
|  (^) ミ
| (∀) | <無法地帯サイコー!
( ( ) )
VVVV
(普通のユーザー): ((((;゚Д゚))))サヨウナラ

3.1.2. 特定の欠陥:危険な物語の拡散 💀

二つ目は、より特定の、しかし深刻な欠陥です。歴史を振り返れば、特定の思想や物語が、市民社会の健全性や人々の生命、安全にとって極めて危険であることが明らかになっています。

  • ナチズム (Nazism) やその復活主義:人種差別、暴力、ジェノサイド(集団殺害)を正当化するイデオロギー。
  • 超国家主義・民族的憎悪の煽動:特定の国や民族に対する排他的な思想や、憎悪を煽る言説。紛争や暴力に繋がりかねません。
  • テロリズムの賛美・扇動:暴力行為を正当化し、実行を促すような情報。

これらのイデオロギーを「言論の自由」の名の下に無制限に許容することは、社会全体に対する明白な脅威となりえます。表現の自由は重要な権利ですが、他者の権利や安全を侵害する自由までをも保障するものではありません。

言い換えれば、「誰もが言論の自由(基本的な権利)を持つが、誰もが聞いてもらう権利(プラットフォーム上で無制限に発言を拡散させる権利)を持つわけではない」ということです。プラットフォームには、コミュニティの健全性と安全を守るために、ある程度の境界線を引く責任があると言えるでしょう。

したがって、「完全な言論の自由」を唱える純粋主義者の方々には、現実世界の複雑さを考慮していただく必要があります。(皮肉ではなく、真剣に。) ( ̄ー ̄)ゞサラバジャ

3.2. 「法の支配」の限界 📜🤔

次に、「法律で違法とされているコンテンツだけを抑制すればよい」という法律主義的アプローチ(Rule of Law Approach)も、一見、客観的で合理的に見えます。文明的な民主主義国家でサービスを運営しているなら、その国の法律に違反する投稿(例えば、明確な著作権侵害、殺人予告などの脅迫、児童ポルノなど)を許可することには慎重になるべきでしょう。(もちろん、市民的不服従が常に間違いだとは言いませんが、それはまた別の複雑な議論であり、プラットフォーム運営者が軽々しく判断できることではありません。)

しかし、このアプローチもまた、多くの問題点を抱えています。

3.2.1. 否定的側面:検閲すべきでないものを検閲してしまうリスク 🚫억압 (抑圧)

法律は、必ずしも公正であるとは限りません。また、万能でもありません。

  • 不当な法律・悪法:例えば、記事の元ネタでも言及されているトルコの法律は、エルドアン大統領(当時・現大統領)の意向を強く反映しており、政権に批判的なジャーナリストや市民の声を抑圧するために利用されているとの批判があります。筆者は個人的に、そのような法律に基づく検閲要求に唯々諾々と従うべきだとは全く思いません(原文では DGAF: Don't give a f**k と表現されていますが、これは「知ったこっちゃない」というような強い否定の意思を示すスラングです)。
  • 政治的濫用の危険性:同様に、もし将来、ある国で特定の政治的意見(例えば、現職の首相や大統領への批判)の表明が「国内の安定を損なう」といった曖昧な理由で違法化されたとしても、プラットフォームはそれに従うべきでしょうか? 法律が時の権力者によって、反対意見を封じ込めるための道具として使われる危険性は常に存在します。

「法だから従う」という思考停止は、時に深刻な人権侵害や自由の抑圧に加担することになりかねません。

3.2.2. 肯定的側面:検閲すべきものを検閲しないリスク 😨放置

逆に、法律が社会の倫理観や国際的な基準に追いついていない、あるいは不十分な場合もあります。

  • CSAM(児童性的虐待コンテンツ)と法規制の遅れ:例えば、日本では児童ポルノ(いわゆるロリコンコンテンツの一部を含む)に関する法規制が、一部の国際基準に比べて緩いと指摘されることがあります。他国では明確にCSAMとして厳しく取り締まられるようなコンテンツが、日本の法律の枠内では「表現の自由」や「創作物」として扱われ、流通してしまう可能性がゼロではありません。これは、国際的な視点から見れば、明らかに日本側の法整備が遅れている、あるいは抜け穴がある例と言えるかもしれません。
  • ヘイトスピーチ (Hate Speech):特定の属性(人種、民族、宗教、性別、性的指向、障害など)を持つ人々に対する差別的な憎悪表現は、多くの国で社会問題となっています。しかし、ヘイトスピーチを法的に規制することについては、「表現の自由」とのバランスから慎重な議論が必要であり、国によって法規制の度合いも異なります。例えば、反トランスジェンダー(性自認が生まれた時に割り当てられた性別と異なる人々)への憎悪表現は、世界中の保守的な「文化戦争」の中で煽られ、一部の国では政府の公式な方針に影響を与えつつあります。このようなヘイトスピーチが多くの国で(まだ)「合法」であるからといって、プラットフォームがそれを放置して良いのでしょうか? 筆者の個人的な意見ではありますが、もし筆者がMastodonインスタンスを運営するなら、そのような偏見に基づく表現を容認するつもりはありません。
  • 偽情報・デマの拡散:特に選挙期間中や災害時などに、悪意を持って拡散される偽情報やデマは、社会に混乱をもたらし、時には人命に関わる事態を引き起こすこともあります。しかし、何が「偽情報」で、どこまでを法的に規制すべきかについては、非常に難しい判断が伴います。

このように、法律だけを基準にコンテンツモデレーションを行うことは、不当な検閲を招いたり、逆に深刻な害悪を見逃したりする危険性があるのです。法律は社会の最低限のルールを示すものかもしれませんが、倫理的な判断基準のすべてをカバーするものではありません。

結局のところ、「検閲一切なし」も「法律遵守がすべて」も、複雑な現実の前では単純すぎる解決策(あるいは「ノーゴール」)なのです。分散型SNSは、これらの両極端の間で、よりニュアンスのある、コミュニティ本位のアプローチを模索していく必要があると言えるでしょう。難しい道のりですが、挑戦する価値は十分にあります。 💪

☕ ちょっと一息:法律と倫理のグレーゾーン 🌫️

法律って、時代や国によって本当に変わりますよね。昔は当たり前だったことが今は禁止されていたり、その逆もまた然り。タバコの広告なんて、昔はテレビでバンバン流れていましたしね🚬。特にインターネットのように国境を軽々と越える世界では、「どこの法律に従うの?」問題が常に付きまといます。アメリカのサーバーで、日本人が、フランスの法律に触れる投稿をしたら…一体誰がどう裁くんでしょう? 🤯 まさに法と倫理の広大なグレーゾーン! 分散型SNSは、この問題をさらに複雑にしているのかもしれません。でも、だからこそ、私たち一人ひとりが「何が許容されて、何が許容されないのか」を考え、コミュニティとして合意を形成していくプロセスが重要になるんでしょうね。いやー、奥が深い! 🤔


第4章:Blueskyの地理的モデレーション - ATProtoの仕組みとは? 🦋

さて、前章で見たように、「法律遵守がすべて」というアプローチには限界があります。では、新進気鋭の分散型SNSであるBluesky(とその基盤技術であるATProto)は、実際にトルコ政府からの検閲要求にどのように対応したのでしょうか? 単純にボタンを押して、エルドアン大統領(当時)が不快に思うアカウントの投稿をトルコ国内で見えなくした…というわけではありません。その方法は、より巧妙で、分散型技術の特性を一部利用した、しかし中央集権的な側面も残した複雑なものでした。

この件に関する詳細や背景については、ローレンス・ホフ氏による優れた記事「Bluesky, censorship and country-based moderation – The Fediverse Report」を読むことを強くお勧めします。Blueskyのモデレーションについて意見を言う前に、ぜひご一読いただきたい内容です。(英語ですが、翻訳ツールなどを使えば概要は掴めるはずです。)

とはいえ、この記事でもその要点を簡単にまとめてみましょう。

4.1. Blueskyのモデレーションの基本構造 🏢

Blueskyのシステムは、複数の設定可能なモデレーションサービス(Moderation Serviceの利用をサポートするように設計されています。ユーザーが利用するクライアントソフトウェア(公式アプリやサードパーティ製アプリなど)は、どのモデレーションサービスを購読(利用)するかを選択できます。これは、RSSフィードリーダーが様々なニュースサイトのフィードを購読できるのに似ていますね。

Bluesky自体も、中央集権的なモデレーションサービスを提供しています。この公式モデレーションサービスは、主に以下のような、ネットワーク全体で阻止すべき深刻なコンテンツを対象としています。

  • CSAM(児童性的虐待コンテンツ)
  • 大量虐殺の扇動
  • 著作権侵害の報告があったコンテンツ
  • その他、利用規約で明確に禁止されている行為

このような普遍的に問題とされるコンテンツに対して、プラットフォーム側が積極的に対処することは、多くのユーザーにとって受け入れられるものであり、筆者もこれは良いことだと考えています。👍

4.2. 地理的モデレーションラベラーの導入 🌍🏷️

今回のトルコのケースでBlueskyが用いたのは、上記の基本的なモデレーションに加えて、「地理的モデレーションラベラー(Geo-moderation labelers)」という仕組みでした。これは、特定の地域(この場合はトルコという国)のユーザーに対してのみ、特定の投稿に「禁止 (forbidden)」という信号(ラベル)を付与できる機能です。

具体的に何が行われたかというと:

  1. トルコ政府が、いくつかのBlueskyアカウントの投稿を問題視し、Bluesky社に対して削除またはアクセス制限を要求しました。
  2. Bluesky社は、これらの要求に応じる形で、問題とされたアカウントの投稿に対して、「トルコ国内のユーザーに対してのみ表示を禁止する」というラベルを付けました。

重要なのは、投稿データ自体が削除されたわけではないということです。投稿は依然としてBlueskyのネットワーク上に存在し続けています。ただ、特定のラベルが付与されただけなのです。

4.3. クライアント側の対応と「抜け道」🚪

Blueskyのデフォルトのクライアントソフトウェア(公式のスマートフォンアプリやWebサイト)は、この地理的モデレーションラベラーを購読し、その指示(ラベル)に従うように作られています。そのため、トルコ国内のユーザーが公式クライアントを使っている限り、問題の投稿は表示されなくなり、エルドアン政権は(少なくとも表向きには)満足したわけです。一件落着…? (¬_¬)

しかし、ここが分散型プロトコルであるATProtoの面白いところであり、同時に複雑なところでもあります。ATProtoの技術自体はオープンであり、誰でもBlueskyのネットワークに接続するクライアントソフトウェアを開発できます。そして、ATProtoは、クライアントが特定のモデレーションサービスへの購読や、その指示への準拠を強制するものではありません

実際、すでに代替クライアント(サードパーティ製クライアント)が存在します。例えば、元の記事で言及されている「Deer.social」は、基本的にはBluesky公式クライアントのシンプルなフォーク(ソースコードをコピーして派生開発されたバージョン)ですが、この地理的モデレーション機能が意図的に削除されています。つまり、Deer.socialのような代替クライアントを使えば、トルコ国内からでも、本来「禁止」ラベルによって非表示にされるはずだった投稿を読むことができる可能性があるのです。(もちろん、トルコ政府がDeer.socialのサイト自体へのアクセスをブロックする可能性もありますが…)

これは、テレビ放送に例えると、特定のチャンネル(公式モデレーションサービス)だけを受信するテレビ(公式クライアント)と、他のチャンネルも受信できる多機能テレビ(代替クライアント)、さらに言えば特定のフィルターを自分で外せる改造テレビのようなものです。

アスキーアートで表すと:
トルコ政府🇹🇷 → Bluesky社🦋 → 「この投稿にトルコ国内禁止ラベルを貼れ!」🏷️
公式アプリ📱 (ラベルを見て非表示) → ユーザーA (トルコ在住):「見えない…😢」
Deer.social🦌 (ラベルを無視) → ユーザーB (トルコ在住):「見えるぞ!👀」

4.4. 技術的な補足:ラベル付けの仕組み ⚙️

ATProtoにおけるモデレーションの仕組みについて、もう少し技術的に補足しておきましょう。モデレーションサービスは、投稿(ポスト)の内容自体を書き換えたり削除したりするわけではありません。代わりに、特定のポストに対して「ラベル (Label)」と呼ばれるメタデータ(付加情報)を付与します。

このラベルには、様々な種類があります。例えば:

  • !spam : スパム投稿であることを示す
  • !sexual : 成人向けコンテンツであることを示す
  • !sensitive : 閲覧注意のデリケートな内容であることを示す
  • そして今回のケースで使われたような、特定の地域での表示を制御するための地理的ラベル(例:geo-block:TR のようなイメージ)

クライアントアプリは、投稿を表示する前に、その投稿に付与されているラベル群を確認します。そして、クライアントアプリ自身のポリシーやユーザーの設定、そしてユーザーの地理情報(IPアドレスなどから推定)に基づいて、その投稿を表示するか、非表示にするか、あるいは警告付きで表示するかなどを判断します。

つまり、モデレーションの決定(ラベル付け)を行う主体と、その決定に基づいて実際にコンテンツをユーザーにどう見せるかを制御する主体(クライアントアプリ)が、ある程度分離されているのです。この分離が、代替クライアントによる「検閲回避」の余地を生んでいるわけです。

しかし、このBluesky(ATProto)の地理的モデレーションの仕組みは、本当に「分散型」と言えるのでしょうか? そして、国家による検閲圧力に対して、どれほど有効なのでしょうか? 次の章では、もう一つの主要な分散型SNSネットワークであるFediverseのアプローチと比較しながら、これらの点をさらに深く掘り下げていきます。

コラム:ラベルは便利だけど…貼りすぎ注意? 🤔🏷️

ラベル付けって、情報を整理したりフィルタリングしたりするのに便利な機能ですよね。メールソフトのフォルダ分けとか、SNSのハッシュタグとか。でも、何にでもかんでもラベルを貼っていくと、逆に本質が見えにくくなったり、レッテル貼りに繋がったりすることもあるかもしれません。「この人はこういうラベルの人」みたいに。Blueskyのモデレーションラベルも、使い方によっては強力なツールになるけど、その運用には透明性と慎重さが求められそうです。特に「地理的」なラベルとなると、国境によって情報が分断されることにもなりかねませんからね。うーん、難しい!でも、だからこそ議論する価値があるテーマですね。💬


第5章:Fediverseのアプローチ - ActivityPubとインスタンス主権 🐘

Bluesky (ATProto) が採用する「ラベルベースのモデレーション」と「クライアントの選択によるフィルタリング」というアプローチに対して、Mastodonなどが代表的なFediverse(ActivityPubプロトコルに基づく分散SNSネットワーク)は、全く異なる思想と仕組みでモデレーションに取り組んでいます。そのキーワードは「インスタンス主権 (Instance Sovereignty)」と「連合 (Federation)」です。

5.1. インスタンスごとの独立したモデレーションポリシー 🏡📜

Fediverseの最大の特徴は、ネットワークを構成する各インスタンス (Instance)(個々のサーバーのこと。ユーザーはどこかのインスタンスにアカウントを作成します)が、それぞれ独自のモデレーションポリシー(運営方針やルール)を持ち、独立して運営されている点です。

これは、例えるなら、それぞれ独自の校風や規則を持つ学校がたくさん集まっているようなイメージです。あるインスタンス(学校A)では比較的自由な言論が奨励されるかもしれませんが、別のインスタンス(学校B)では特定の話題が禁止されていたり、より厳しい行動規範が求められたりすることもあります。

  • 管理者の裁量:各インスタンスの管理者は、そのインスタンスの利用規約を定め、それに違反するユーザーアカウントの停止や、不適切な投稿の削除などを行う権限を持っています。
  • テーマ特化型インスタンス:特定の趣味(例:写真、音楽、プログラミング)や地域、言語、思想的立場などに特化したインスタンスも多数存在し、それぞれが独自のコミュニティ文化を形成しています。
  • ユーザーの選択:ユーザーは、自分の価値観や目的に合ったポリシーを持つインスタンスを選んで参加することができます。もし参加したインスタンスの方針が合わなければ、別のアカウントを他のインスタンスに作ることも比較的容易です(アカウント移行機能も整備されつつあります)。

この「インスタンスごとの多様性」が、Fediverseの大きな魅力の一つとなっています。

5.2. 連合 (Federation) と非連合化 (Defederation) 🤝🚫

そして、これが非常に重要な点なのですが、各インスタンスは、どの他のインスタンスと連合(Federation、相互に通信し、投稿やユーザー情報を交換・連携すること)するかについても、独自に決定する権限を持っています。

多くのインスタンスは、他の多くの「まともな」インスタンスと自由に連合し、広大なFediverseネットワークの一員として機能します。これにより、異なるインスタンスのユーザー同士が、あたかも同じプラットフォーム上にいるかのように、相互にフォローしたり、投稿を閲覧したり、リプライを送り合ったりすることができます。

しかし、残念ながらFediverseには、以下のような問題のあるコンテンツを許容、あるいは積極的に推奨・拡散するようなソフトウェアを実行しているサイト(インスタンス)も存在します。

  • CSAM(児童性的虐待コンテンツ)
  • いわゆるロリコンコンテンツ
  • ナチズムや極端なヘイトスピーチ
  • スパムや悪質な情報操作を目的とする活動

このような悪質なインスタンスに対して、いわゆる「主流 (mainstream)」と呼ばれる多くの良識あるインスタンスは、以下のような措置を取ることで対処しています。

  • 非連合化 (Defederation):特定のインスタンスとの通信を完全にブロックすること。これにより、その悪質インスタンスの投稿は自分のインスタンスには一切届かなくなり、自分のインスタンスのユーザーが悪質インスタンスのユーザーから被害を受けるリスクを大幅に低減できます。「村八分」に近いイメージです。
  • サイレンス (Silence):特定のインスタンスからの投稿を、自分のインスタンスのグローバルタイムライン(全連合インスタンスの投稿が表示される場所)には表示させないが、そのインスタンスのユーザーを個別にフォローしている場合は投稿が見られる、といった制限付きのブロック。Defederationよりは緩やかな措置です。

この「どのインスタンスと付き合うか(連合するか)、どのインスタンスとは付き合わないか(非連合化するか)」を各インスタンスが自律的に決定できることが、Fediverseにおけるモデレーションの根幹をなしています。そのため、通常のユーザーがFediverseを利用していて、前述のような極めて有害なコンテンツに偶然遭遇することは、実際にはほとんどありません。筆者自身も、個人的な経験として、そのようなコンテンツに直接触れたことは(幸いにも)ありません。

アスキーアートで表すとこんな感じ:
良識インスタンスA 😊 --- (連合) --- 😊 良識インスタンスB
   |
   (非連合化!ブロック!🚫)
   |
悪質インスタンスX 👿 「誰も遊んでくれない…」

5.3. モデレーションを支援する仕組み 🛠️

各インスタンスが個別にモデレーション判断を行うのは大変な作業です。そのため、この作業を容易にし、コミュニティ全体の安全性を高めるためのいくつかの試みがあります。

  • 共有ブロックリスト (Shared Blocklists):問題のあるインスタンスや悪質ユーザーのリストを、信頼できる個人やグループが作成・共有し、各インスタンス管理者がそれを自分のモデレーション判断の参考(あるいは自動適用のためのデータソース)として利用できるようにする取り組みです。まだ初期段階であり、リストの信頼性や運用方法については議論がありますが、今後発展していく可能性のある分野だと思われます。
  • 報告 (Reporting) 機能:Fediverseの多くのソフトウェア(Mastodonなど)には、ユーザーが虐待的、あるいはインスタンスのルールに違反すると思われる投稿やアカウントを見つけた場合に、それをモデレーターに「報告」する機能が備わっています。報告があると、そのユーザーが所属するインスタンスのモデレーターと、問題の投稿やアカウントが存在する(かもしれない)インスタンスのモデレーターに通知が届き、彼らが状況を確認して対応を決定します。このユーザー参加型の報告システムが、モデレーションの重要な柱の一つとなっています。

5.4. Fediverseの文化と課題 🌱🤔

その結果として、数千(あるいはそれ以上)の「主流」インスタンスの間には、ある種の共通の文化や規範意識(ネチケットのようなもの)が存在し、それが比較的快適な雰囲気と、中央集権型巨大SNSと比較して低いレベルの虐待行為に繋がっていると筆者は考えています。もちろん、完璧ではありません。悪意のあるユーザーがモデレーターに見つかりにくい形で、巧妙に虐待的なコンテンツを投稿したり、嫌がらせを行ったりすることが依然として容易であるという問題点は残っています。例えば、捨てアカウントを使って一時的に攻撃的なリプライを送ってすぐにアカウントを消す、といった行為です。

しかし、これらの問題に対する技術的・コミュニティ的な取り組みも継続的に進められており(例えば、アカウント作成後の一定期間は制限を設ける、IPアドレスやメールアドレスによるフィルタリング強化など)、筆者は全体として楽観視しています。

インスタンス主権の光と影 💡🌑
各インスタンスが独自のルールを持てるのは、コミュニティの自治や多様性を尊重する上で大きなメリットです。しかし、その反面、以下のような課題も指摘されています。

  • 管理者の負担:特に小規模な個人運営インスタンスでは、管理者がモデレーション作業(報告対応、スパム対策、他インスタンスとの連合管理など)に多くの時間と労力を割かなければならず、負担が大きくなりがちです。
  • モデレーション基準の不統一:あるインスタンスでは問題ないとされる発言が、別のインスタンスではルール違反として扱われる、といったことが起こりえます。これは、ユーザーにとって混乱を招く可能性があります。
  • 管理者の「独裁」リスク:理論的には、インスタンス管理者が自身の個人的な好みや偏見に基づいて、不当なモデレーションを行う(例えば、自分に批判的なユーザーを追放する)ことも可能です。「郷に入っては郷に従え」とも言えますが、その「郷」のルールが公正である保証はありません。
  • 「エコーチェンバー化」のリスク:特定の思想や意見を持つ人々だけが集まるインスタンスでは、異なる意見に触れる機会が減り、自分たちの考えがますます強化されてしまう「エコーチェンバー現象」や「フィルターバブル」に陥る危険性も指摘されています。

このように、Fediverseの「インスタンス主権」と「連合」を基本とするモデレーションアプローチは、Blueskyのそれとは大きく異なります。それぞれに利点と欠点があり、どちらが絶対的に優れているとは一概には言えません。重要なのは、それぞれの仕組みが、国家による検閲圧力に対して、どのような耐性を示すかという点です。これについては、次の章で詳しく見ていきましょう。

☕ ちょっと一息:コミュニティの力と「村の掟」🤝📜

Fediverseの仕組みって、なんだか昔ながらの地域コミュニティみたいですよね。それぞれの「村」(インスタンス)には独自のルール(村の掟)があって、他の村との付き合い方(連合するかどうか)も自分たちで決める。村の中で問題が起きたら、村長さんや長老たち(管理者・モデレーター)に相談して解決する。手間はかかるけど、自分たちの手でコミュニティの場を良くしていく、という自治の感覚があるのかもしれません。まあ、時には「村八分」(非連合化)という厳しい措置もありますけどね…😅。でも、その自律性が、巨大な権力に対する防波堤になる可能性を秘めているとしたら、なかなか興味深いと思いませんか?


第6章:エルドアン政権への抵抗 - Bluesky vs Fediverse 🇹🇷⚔️

さて、ここで架空のシナリオを考えてみましょう。私たちの運営するソーシャルメディアサービスが、ある国の政敵を黙らせようとする政府(ここでは例として、記事元でも言及されているトルコのエルドアン政権とします)の試みに抵抗したい、と考えたとします。筆者は、個人的には強くそうしたいです。その場合、Bluesky (ATProto) と Fediverse (ActivityPub) は、それぞれどれほど効果的な対抗手段を提供できるのでしょうか?

6.1. Blueskyの場合:代替クライアントの希望と現実 🦋

Blueskyの場合、一見すると、検閲を回避する方法は簡単に見えます。第4章で述べたように、公式クライアントが政府の意向を汲んで特定の投稿を非表示にしたとしても、地理的モデレーション機能を無視するように作られた代替クライアント(例:Deer.social)を使えばいいのです。やったね!これで解決! 🎉 …と、言いたいところですが、現実はそう甘くありません。

6.1.1. ユーザーの行動パターンという壁 🧱

最大の問題は、ほとんどの一般ユーザーは公式クライアントを使い続けるだろう、という点です。わざわざ代替クライアントの存在を知り、それを探してインストールし、使い方を覚え、セキュリティリスク(もしあれば)も考慮する…といった手間をかける人は、残念ながら少数派でしょう。特に、政治的に非常に切迫した状況に置かれているか、技術的なリテラシーが極めて高いユーザーでない限り、多くの人はデフォルトで提供されるものをそのまま使い続ける傾向があります。これは「デフォルト効果」として知られる心理現象です。ブー! 👎

もちろん、政治的な関心が特に高い活動家やジャーナリストの間では、代替クライアントの情報が口コミで広まり、試す人が増える可能性はあります。かつてTwitterがサードパーティ製クライアントをAPI経由で自由に利用させていた時代には、多くのユーザーが高機能な代替クライアント(TweetDeck, Janetter, Hootsuiteなど)を愛用していました。しかし、プラットフォーム側が公式クライアントへの一本化を進める中で、その文化は廃れてしまいました。Blueskyで再び代替クライアント文化が花開くかどうかは、まだ未知数です。これがエルドアン政権のような国家の検閲要求に対する真に有効な対抗策になるか、筆者には断言できません。正直なところ、少し悲観的です。

「待てよ、BlueskyにはWebインターフェースがあるじゃないか!クライアントアプリをインストールする必要なんてないのでは?」と思うかもしれません。素晴らしい指摘です!しかし、残念ながら、それもあまり大きな希望にはならない可能性があります。元の記事の筆者によれば、BlueskyのWebインターフェースは、モバイルアプリとほぼ同じコードベース(ReactというJavaScriptライブラリ)で構築された、非常に「重い」シングルページアプリケーション(SPA)であることが判明しています。これが意味するのは、Web版も公式のモバイルアプリと同様に、Bluesky社が提供するサーバーサイドのロジック(地理的モデレーションの判定などを含む)に強く依存している可能性が高いということです。つまり、Web版を使ったとしても、公式クライアントと同様に、地理的モデレーションの影響を受けてしまう可能性が高いのです。ああ、残念無念…。 😩

アスキーアートで表現するとこんな感じ?
ユーザー:「代替クライアント…?めんどくさいなー、公式アプリでいいや😴」
(大多数のユーザーはこうなる可能性)

6.1.2. 国家権力のさらなる圧力 🔨

しかし、これらの問題は、実はもっと根本的な問題を無視しています。もし、トルコ政府の役人たちが、一部の国民が代替クライアントを使って検閲を回避していることに気づいたら、彼らはどうするでしょうか? おそらく、Bluesky社(Bluesky, PBC - プロトコル開発と主要なPDS (Personal Data Server) やリレーの運営を行う公益企業)に対して、次のように、さらに強い圧力をかけるでしょう。

「おい、Bluesky!お前たちのところの検閲対応はザルじゃないか!もっとちゃんとやれ!今すぐ、あの投稿をトルコ国内の誰もが見られないように、完全にブロックしろ!言うことを聞かなければ、トルコ国内でのBlueskyのサービス全体を停止させるぞ!」 脅しは核攻撃並みのプレッシャーかもしれません ☢️。

もしBluesky社がこの圧力に抵抗しようとすれば、トルコ政府はまず、bsky.appドメイン(Blueskyの主要なアクセスポイント)へのアクセスを国内のISP(インターネットサービスプロバイダ)に命じてブロックすることから始めるかもしれません。さらに強硬な手段として、トルコ国内にいるかもしれないBluesky社のスタッフや、その家族、あるいは関連会社の従業員を不当に逮捕し、暖房のない薄暗い地下牢に放り込む…といった、映画のような強圧的な手段に訴える可能性も、残念ながらゼロとは言い切れません(特に権威主義的な国家においては)。もちろん、十分な勇気と知恵、そして国際的な支援があれば、企業もこうした圧力に反撃できるかもしれませんが、それは非常に困難で危険な道です。

6.1.3. ATProtoの現状のアーキテクチャ的弱点 🗼

そして、ここが現状のBluesky (ATProto) のアーキテクチャにおける、最も核心的な問題点だと筆者は考えます。ATProtoは、設計思想としては「分散化」を目指しています。ユーザーデータはPDS (Personal Data Server) に保存され、ユーザーは理論的には自分のPDSを自分で運営したり、信頼できる別のPDSプロバイダーに移行したりできるはずです。投稿の集約や配信はリレー (Relay) や App View といったコンポーネントが担います。

しかし、現状では、このエコシステムの最も重要な部分(主要なPDSのホスティング、身元確認サービス、大規模リレーの運営、そしてプロトコル開発そのもの)が、実質的にBluesky社という単一の組織によってコントロールされている、あるいは強く依存しているという点です。(参考:#Blueskyは実際にどの程度分散化されていますか?, #Blueskyは分散化されていない

この中央集権的な構造(あるいは、まだ分散化が途上であるという状態)が、国家による圧力に対する脆弱性、いわゆるチョークポイント(Choke Point:ここを抑えれば全体に影響を与えられる急所・隘路)を生み出してしまっているのです。トルコ政府がBluesky社に圧力をかければ、Bluesky社は(たとえ不本意であっても)システム全体に影響を及ぼすような検閲措置を講じざるを得なくなるかもしれません。

したがって、現状のBlueskyのアーキテクチャと運用体制の下では、最終的にはエルドアン政権のような国家権力が(その気になれば)検閲において勝利する可能性が高い、というのが筆者の(悲観的な)見立てです。悲しいですが、これが現実かもしれません…。💔

6.2. Fediverseの場合:モグラ叩きの様相 🐘🔨

一方、Fediverseの場合は、国家による検閲の試みに対して、全く異なる様相を呈します。

6.2.1. アプリブロックの影響限定性 📱➡️🌐

まず、特定の「アプリ」(例えば、人気のMastodonクライアントアプリ)へのアクセスを政府がブロックしようとしても、多くのユーザーはそれほど大きな影響を受けません。なぜなら、Fediverseユーザーの多くは、特定のアプリに依存せず、標準的なWebブラウザを使って、世界中に点在する何千もの独立したFediverseインスタンスのいずれかに直接アクセスしているからです。App StoreやGoogle Playから特定のアプリが削除されたとしても、Webアクセスは依然として可能です(もちろん、そのインスタンスのドメイン自体がブロックされなければ、ですが)。

6.2.2. インスタンスブロックの困難さ 🌍🛡️

では、トルコ政府が検閲したい特定のユーザーが、どのインスタンスに所属しているかを突き止め、そのインスタンスのドメインへのアクセスを国内ISPに命じてブロックしようとしたらどうでしょうか?

もし、そのインスタンスが、法の支配が比較的健全に機能している民主主義国(例えば、EU諸国、カナダ、日本など)のデータセンターで運営されていれば、トルコ政府からの「そのユーザーの投稿を削除しろ」とか「そのインスタンスへのトルコからのアクセスを止めろ」といった一方的なブロック要求や情報開示要求は、多くの場合、「砂を噛むような思いをさせられる(つまり、丁重に、あるいは単に無視される)」可能性が高いでしょう。なぜなら、インスタンス運営国には、他国の国内法(特にそれが国際的な人権基準に照らして問題がある場合)に盲目的に従う義務はないからです。他国の主権や法律を尊重するとしても、自国の法律と人権基準が優先されるのが一般的です。

もちろん、トルコ政府がそのインスタンスに対して、DDoS攻撃(Distributed Denial of Service attack:大量のアクセスを送りつけてサービスを麻痺させる攻撃)のようなサイバー攻撃を仕掛けたり、他の嫌がらせを行ったりする可能性はあります。しかし、これは法的な検閲とは異なる、サイバー犯罪の領域です。

6.2.3. アカウント移行の容易さと耐障害性 🏃💨

さらに、仮にトルコ政府がある「思想犯」のホームサーバー(そのユーザーがアカウントを持つインスタンス)の運営に深刻な支障をきたすような嫌がらせ(例えば、そのインスタンスの管理者を脅迫する、サーバーを物理的に破壊するなど)に成功したとしても、ユーザーは比較的簡単に、別のもっと安全で耐障害性の高いインスタンスにアカウントを移行することができます。

Fediverseの基盤プロトコルであるActivityPubでは、アカウント移行機能が標準化されつつあり、多くの主要なソフトウェア(Mastodonなど)でサポートされています。これにより、ユーザーは自分のフォロワーやフォローしている人のリストを(ある程度)自動的に新しいアカウントに引き継いだまま、別のインスタンスに「引っ越す」ことができます。多くの場合、フォロワー側では何も操作しなくても自動的にフォロー関係が更新されるため、ユーザーはシームレスに移動でき、フォロワーもその移行に気づかないことさえあります。

こうなると、エルドアン政権の役人たちは、まるでモグラ叩き(Whack-a-mole)のような、終わりのない追跡ゲームを強いられることになります。検閲対象のユーザーが次々と新しいインスタンスに現れ、あるいは一時的に複数のインスタンスにアカウントを持つかもしれません。これらの全てを追いかけ続け、それぞれに対してアクセスブロックや削除要求を行うのは、非常に困難で、多大なコストと人的リソースを必要とします。

アスキーアートで表現:
政府:「見つけたぞ!インスタンスAをブロック!🚫」
ユーザー:「じゃあインスタンスBに引っ越すもんね~😜」 (アカウント移行)
政府:「む、インスタンスBもブロック!🚫」
ユーザー:「次はインスタンスCだ!世界中に友達がいるんだ!🌍」
政府:「ぐぬぬ…きりがない…😫 (モグラ叩き)」

6.2.4. Fediverse全体の検閲の難しさ 🌐🏰

実際、筆者は、抑圧的な政府にとって、単一の国レベルの権限でFediverseネットワーク全体を効果的に検閲することは、極めて難しいと考えています。絶対に不可能とは言いません。中国の「グレートファイアウォール(Great Firewall)」のような、国家規模で高度なインターネット検閲システムを運用し、多大なリソースを投入できる国であれば、ActivityPubプロトコルレベルでのディープパケットインスペクション(通信内容の詳細な分析)や、海外の主要なFediverseインスタンスへの広範なIPアドレスブロック、VPN規制の強化など、何らかの方法を見つけ出し、ある程度の検閲効果を上げるかもしれません。(参考:#DeepSeekによって検閲された1,156 の質問 のようなAI検閲も将来的には…?)

しかし、その検閲を実施するための技術的ハードル、運用コスト、そして国際社会からの批判といった「代償」は、現状のBlueskyを検閲するよりも格段に高いでしょう。Fediverseには、Bluesky社のような単一の明確な「弱点(チョークポイント)」が存在しないからです。

将来的にもしBluesky (ATProto) のエコシステムが進化し、PDSやリレーの運営が真に多様な主体によって行われるようになり、Bluesky社という単一の企業がエコシステムの中心に不可欠でなくなるレベルまで真に分散化されれば、Fediverseと同様の理由で、国家による検閲に対してより強くなるはずです。その日が来ることを期待したいですね。(参考:#Blueskyは本当にどの程度分散化されているのでしょうか?

この比較から見えてくるのは、検閲耐性において「分散化の度合い」がいかに重要か、ということです。次の章では、この「検閲耐性のための条件」について、さらにまとめてみましょう。

コラム:自由のための「かくれんぼ」技術 🕵️‍♀️💨

なんだか、政府とユーザーの間で壮大な「かくれんぼ」や「鬼ごっこ」が繰り広げられているみたいですね。政府が目隠しして「もういいかい?」って言ったら、ユーザーは「まーだだよ!」って言いながら、こっそり別のサーバーに隠れる、みたいな。昔、P2Pファイル共有ソフト(WinnyとかShareとか…懐かしいですね🤫)が、まさにそんな感じで当局とのイタチごっこを繰り返していたのを思い出します。技術は常に進化して、規制を回避する方法を見つけ出そうとする。でも、それって、なんだか根本的な解決になっていない気もしますよね。もっとオープンに、自由に発言できる社会が一番なんですけど…現実はなかなか難しい。だからこそ、少しでも自由な空間を守るために、技術者もユーザーも知恵を絞っているんでしょうね。その努力には頭が下がります。🙇


第7章:検閲耐性のための条件 - 分散化が鍵を握る 🔑

これまでの議論、特にBlueskyとFediverseの比較検討を踏まえて、不当な政府による見当違いの検閲に抵抗するためには、ソーシャルメディアサービスがどのような特性を持つ必要があるのでしょうか? 筆者は、少なくとも以下の二つの条件が不可欠だと考えます。

7.1. 条件1:中央集権的なチョークポイントの不在 🏰➡️🏘️🏘️🏘️

第一に、サービスが、単一の組織や企業によってコントロールされる中央集権的なチョークポイント(Choke Point - 隘路、弱点、ここを抑えれば全体に影響が出る箇所)が存在せず、多数の独立した協力ノード(インスタンス、サーバー、サービスプロバイダーなど)によって構成・運営されていることが重要です。

  • 単一障害点 (Single Point of Failure) の回避:システム全体の生殺与奪を単一の企業や組織が握っている状態(例えば、全てのユーザーデータが一箇所に集約されている、主要なインフラを一つの会社が独占的に提供しているなど)では、その企業や組織が国家からの圧力、法的措置、あるいは経済的な誘惑に屈した場合、サービス全体が検閲の対象となったり、停止したりするリスクが極めて高くなります。
  • 多様な運営主体:個人、非営利団体、協同組合、小規模企業など、様々な背景を持つ多様な主体が、それぞれ独立してサービスの一部(Fediverseで言えばインスタンス)を運営できる仕組みが必要です。これにより、ある運営者が検閲に屈したり、サービス提供を停止したりしても、他の運営者は活動を継続でき、ユーザーは別の選択肢を見つけることができます。
  • プロトコルのオープン性:基盤となる通信プロトコル(ActivityPubやATProtoなど)がオープンスタンダードであり、誰でも自由に実装を開発・利用できることも、特定企業による支配を防ぐ上で重要です。

イメージとしては、一つの巨大な城(中央集権型)ではなく、たくさんの小さな家や砦がネットワークで繋がっている村の集合体(分散型)のようなものです。一つの家が攻撃されても、村全体は生き残る可能性が高まります。

中央集権型: [ 大企業 ] ----< 政府の圧力 ----X (サービス全体が影響)
分散型: [個人A] [団体B] [企業C] ... (多数の独立ノード)
^ (一部に圧力があっても他は存続)

7.2. 条件2:アカウントポータビリティの確保 ユーザーデータの主権 🎒➡️

第二に、ユーザーアカウントとそのソーシャルグラフ(フォロワーやフォローしている人との繋がり、過去の投稿など)が、単一のノード(特定のサーバーやプロバイダー)に固定的に縛られていないことが重要です。つまり、ユーザーが比較的容易に、自分のアイデンティティと主要なデータを維持したまま、異なるノード間を移動できる能力、すなわちアカウントポータビリティ (Account Portability) が確保されている必要があります。

  • ロックイン効果の排除:特定のプラットフォームやサーバーにユーザーが「縛り付けられる」(ロックインされる)状態では、たとえその運営方針に不満があっても、あるいは検閲の対象になっても、ユーザーは容易にそこから離れることができません。長年築き上げたフォロワーや過去の投稿を失うことを恐れるからです。
  • 移動の自由:もし、あるインスタンスが不当な検閲を開始したり、運営が困難になったりした場合でも、ユーザーが自分のアカウント情報(少なくともフォロワーリストやアイデンティティ)を簡単に別のインスタンスに「持ち運べる」仕組みがあれば、検閲の影響を最小限に抑え、自由な発言空間を求めて移動することができます。Fediverseにおけるアカウント移行機能は、このアカウントポータビリティを実現する試みの一つです。
  • データの所有権:理想的には、ユーザーは自分の生成したデータ(投稿、プロフィール情報、ソーシャルグラフなど)に対して、より強いコントロール権を持つべきです。プラットフォームがデータを「人質」に取るような状況は避けるべきです。

これは、携帯電話の番号ポータビリティ(MNP)に似ています。電話会社を乗り換えても同じ電話番号を使い続けられるように、SNSでもプラットフォームやサーバーを乗り換えても自分のアイデンティティや繋がりを維持できるべきだ、という考え方です。

これらの二つの条件、すなわち「中央集権的チョークポイントの不在」と「アカウントポータビリティの確保」は、検閲耐性を高めるための、いわば必要条件であると筆者は考えます。これが満たされていなければ、真の検閲耐性を実現することは非常に困難でしょう。

しかし、これだけで十分条件となるかは、まだ分かりません。他にも、以下のような要因が複雑に絡み合ってくると考えられます。

  • 通信の暗号化と匿名性:Tor(トーア:匿名通信システム)のような技術を利用して、通信内容だけでなく、誰が誰と通信しているかというメタデータも保護できるか。(参考:#Briarとは何か:オフラインでも使える監視と検閲に強いプライバシーとセキュリティを重視した分散型メッセージングアプリ
  • ユーザーの技術リテラシーと意識:分散型ツールの使い方を理解し、セキュリティ意識を高く持つユーザーがどれだけいるか。
  • コミュニティの文化と自己防衛能力:問題のある行動や情報に対して、コミュニティ自身がどれだけ自律的に対処できるか。
  • 法的・政治的環境:分散型技術に対する各国の法規制や、国際的な協力体制がどうなるか。

それでも筆者は、全体として、分散型ソーシャルメディアは、これまでの中央集権型プラットフォームよりも、かなりまともなレベルの検閲耐性を提供する可能性を秘めていると楽観的に考えています。道のりはまだ長く、多くの技術的・社会的課題を乗り越える必要がありますが、その可能性に賭けて、開発と議論を続けていく価値は十分にあるでしょう。 💪🌐✨

私たちが目指すべきは、単に「検閲されない」ことだけではなく、健全で、多様な意見が尊重され、建設的な対話が生まれるような、真に自由なコミュニケーション空間の実現です。分散化は、そのための重要な手段の一つとなり得るのです。

コラム:究極の分散化とは? 🤔🌌

分散化、分散化って言うけれど、突き詰めるとどこまで行けるんでしょうね? 全員が自分のサーバーを持つ? いやいや、それだと管理が大変すぎる…。もしかしたら、将来はデバイス同士が直接P2Pで繋がって、中央サーバーを一切介さないSNSが主流になるかもしれません。ブロックチェーン技術なんかも、その一部を担うのかも? 想像は膨らみますが、そうなると今度は「誰が責任取るの?」問題がもっと複雑になりそうですね。技術の進歩と社会のルール作りは、常に追いかけっこ。でも、その追いかけっこが新しい未来を創っていくのかもしれません。ワクワクしますね!🚀 (でも、設定とか難しそう…😅)


第8章:その他の国々への影響と教訓 🌍

トルコにおけるBlueskyの事例や、それに対するFediverseとの比較から見えてくる検閲耐性の問題は、トルコ一国に限った話ではありません。世界中の国々、特に権威主義的な体制を持つ国や、インターネットに対する規制を強化しようとする国々にとって、多くの示唆と教訓を含んでいます。

8.1. 検閲戦略の進化と巧妙化 📜🔬

国家によるインターネット検閲は、もはや単純なウェブサイトのドメインブロッキングだけに留まりません。より高度で巧妙な技術が開発・導入されています。

  • 中国のグレートファイアウォール (Great Firewall):DNSポイズニング、IPアドレスブロッキング、ディープパケットインスペクション(DPI)、キーワードフィルタリング、VPN規制など、多層的な技術を駆使して国内外の情報の流れをコントロールしています。最近ではAIを用いた検閲も研究されているかもしれません。(参考:#中国は偉大なものを発明しているのでしょうか?
  • ロシアの「主権インターネット法」:国内のインターネットインフラを国外のインターネットから切り離し、政府の管理下に置くことを目指す法律です。国内にデータセンターを設置させ、トラフィックを政府が監視できる仕組み(SORMなど)を強化しています。(参考:#ロシアで他のソーシャルメディアが検閲されているときにTelegramが許可される理由
  • プロトコルレベルでのフィルタリング:分散型SNSが普及するにつれて、ActivityPubやATProtoといった特定のプロトコル自体を識別し、その通信を制限・遮断しようとする動きが出てくる可能性があります。これは、Torや特定のVPNプロトコルが一部の国でブロックされているのと同様の構図です。
  • プラットフォームへの協力強要:コンテンツ削除やユーザー情報開示の要求だけでなく、プラットフォーム事業者に対して、検閲システムへのバックドア設置や、政府の監視活動への協力を法的に義務付ける国も増えています。

分散型SNSがこれらの高度な検閲技術にどこまで対抗できるかは、今後の技術開発と運用にかかっています。

8.2. 「猫とネズミ」の終わらない競争 🐱🐭

歴史が示すように、検閲技術とそれを回避する技術は、常に「猫とネズミ」のような競争を繰り返してきました。分散型技術が検閲回避の新たな手段(ネズミ)を提供すれば、国家権力はそれを封じ込めるための新たな対抗策(猫)を講じるでしょう。

  • Torプロジェクトは、匿名通信を実現するために常に検閲国家との技術的な攻防を続けています。新しいブリッジ技術や難読化技術が開発されても、いずれ検知・ブロックされる可能性があります。
  • VPNサービスも同様で、多くの国で特定のVPNプロトコルや有名VPNサービスへのアクセスが制限されています。
  • 分散型SNSも、そのプロトコルの特徴や主要なノードが分析されれば、標的にされる可能性があります。例えば、特定のPDSプロバイダーやリレーが集中的に攻撃されたり、ブロックされたりするかもしれません。

この競争は、おそらく永遠に終わることはないでしょう。重要なのは、自由な情報アクセスを求める側が、常に技術革新を続け、多様な回避手段を持ち続けることです。(参考:#Briarとは何か:オフラインでも使える監視と検閲に強いプライバシーとセキュリティを重視した分散型メッセージングアプリ は、インターネットが遮断された状況でも機能する可能性を秘めています。)

8.3. 民主主義国家における「ソフトな検閲」の拡大 🤔

検閲の問題は、権威主義国家だけに限りません。いわゆる民主主義国家とされる国々でも、様々な名目のもとでオンラインコンテンツへの規制やプラットフォームへの監視協力要求が強まっています。

  • テロ対策:テロリストによるプロパガンダ拡散やリクルート活動を防ぐためとして、プラットフォームにコンテンツ削除やアカウント監視の強化を求める動き。
  • 児童保護(CSAM対策)CSAMの発見・削除は喫緊の課題ですが、そのための自動検知システムが誤って合法なコンテンツをブロックしたり、プライバシーを過度に侵害したりする懸念も指摘されています。
  • フェイクニュース・偽情報対策:選挙介入や社会不安を煽る偽情報の拡散を防ぐため、プラットフォームにファクトチェックの強化やコンテンツの表示制限を求める動き。しかし、何が「フェイク」で誰がそれを判断するのか、という根本的な問題が残ります。(参考:FreeOurFeeds と Algorithmic Pluralism
  • ヘイトスピーチ規制:差別や暴力を助長するヘイトスピーチへの対策は重要ですが、その定義や規制範囲を巡っては、「表現の自由」との間で常に緊張関係にあります。
  • 著作権保護:著作権侵害コンテンツの取り締まり強化は、プラットフォームにアップロードフィルターの導入などを促し、これもまた表現の自由を制約する可能性が指摘されています。

英国の「オンライン安全法」やEUの「デジタルサービス法」は、これらの問題に対処することを目的としていますが、その運用次第では、プラットフォームによる過度な自主規制(過剰ブロック)を招いたり、政府にとって都合の悪い情報が「有害コンテンツ」として扱われたりするリスクもはらんでいます。分散型SNSの検閲耐性は、こうした「ソフトな検閲」や「見えにくい検閲」に対する市民社会の抵抗力を左右する可能性があり、非常に重要です。 ベネズエラのネット検閲、日本のジャーナリズムの危機|八田真行| ──日本の今後を考えても、ネット検閲の危険に極めて鈍感なのは重大な問題だという警鐘も思い出されます。

8.4. 国際協力と分断のジレンマ 🤝💔

分散型SNSの強みの一つは、単一の国でインスタンスやサービスがブロックされても、他国に存在するサーバーやノードを通じてアクセスし続けられる可能性がある点です。これは、自由な情報流通を守る上で、国境を越えた開発者コミュニティ、市民社会組織、そして一部の理解ある政府や国際機関との連携がいかに重要かを示しています。

しかし、逆に、国家間で協力して特定のプロトコルやサービス全体を国際的に規制しようとする動き(例えば、「テロ対策」や「CSAM撲滅」を名目とした国際条約や協定)が出てくる可能性も否定できません。そうなった場合、分散型技術の自由度は大きく損なわれる可能性があります。インターネットガバナンスにおける国際的なパワーバランスや、各国の国内法と国際法の関係も、この問題に影響を与えるでしょう。

教訓:分散化は銀の弾丸ではないが、強力な盾にはなり得る 🛡️

ここから得られる教訓は、分散化は検閲に対する「魔法の杖」や「銀の弾丸」ではないということです。分散化すれば全ての検閲問題が解決するわけではありません。しかし、分散化は、検閲のコストと技術的・政治的複雑性を著しく高めることができます。これにより、検閲を試みる側にとっては費用対効果が悪化し、完全な情報統制がより困難になります。

その効果は、単に技術的なアーキテクチャの設計(どれだけ分散されているか)だけでなく、それを運用するコミュニティの文化、ユーザーの意識と行動、そして何よりも国家権力の対抗策の巧妙さや執拗さに大きく左右されます。普遍的な解決策はなく、常に状況に応じた適応と、自由を守るための継続的な革新(技術的、社会的、法的)が求められるでしょう。私たちは、警戒を怠らず、学び続ける必要があります。

コラム:デジタル亡命の時代? 💻➡️🕊️

昔、政治的な迫害から逃れるために、人々は国境を越えて他国へ「亡命」しました。もしかしたら、これからの時代は、情報統制や検閲から逃れるために、デジタル空間で「亡命」する、つまり、より自由な情報環境を求めてサーバーを移したり、検閲されにくいプラットフォームに活動の場を移したりすることが一般的になるのかもしれませんね。そう考えると、分散型SNSのインスタンスは、ある種の「デジタル大使館」や「避難所」のような役割を果たすことになるのかも? 国境なき情報空間での自由を求める人々の、ささやかな、しかし重要な砦となるのかもしれません。なんだかSFチックですが、あながち絵空事でもない気がします。🤔


第9章:日本における影響と教訓 🇯🇵

さて、舞台を日本に移してみましょう。現在の日本において、トルコや中国、ロシアのような政府による露骨で大規模な政治的検閲は、幸いなことに、私たちの日常生活における大きな問題とはなっていません。日本国憲法第21条では「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。」と明確に定められています。これは非常に重要な日本の強みです。

しかし、だからといって、この記事で議論してきた分散型SNSと検閲の問題が、日本にとって全く無関係かというと、決してそうではありません。日本が得られる教訓や、今後注意すべき点は少なくありません。

9.1. プラットフォーム依存のリスクと「デジタル主権」の意識 🏰🤔

日本の多くの個人ユーザーや企業、さらには公的機関までもが、コミュニケーション、情報発信、マーケティング活動などを、特定の巨大プラットフォーム(X (旧Twitter)、Instagram、Facebook、YouTube、LINEなど)に大きく依存しているのが現状です。これらのプラットフォームは非常に便利で強力なツールですが、その運営は海外の民間企業に委ねられています。

  • 規約変更・アルゴリズム変動のリスク:これらのプラットフォームの利用規約は予告なく変更されることがあり、ある日突然アカウントが凍結されたり、投稿が削除されたりするリスクが常に伴います。また、投稿の表示順位を決めるアルゴリズムも不透明で、その変動によってリーチ(情報が届く範囲)が大きく左右されることもあります。これはビジネスにとっては死活問題になりかねません。
  • サービス停止・撤退のリスク:万が一、これらのプラットフォームが日本市場から撤退したり、大規模なシステム障害でサービスが長時間停止したりした場合、社会や経済に与える影響は計り知れません。
  • 「他人の王国に城を建てる」状態:まさに、自分のコントロールが及ばない「他人の土地」に、大事な情報発信の拠点を築いている状態と言えます。(参考:#他人の王国に城を建てるな

分散型SNSは、このプラットフォーム依存のリスクを低減し、より自律的な情報発信の選択肢となり得る可能性があります。例えば、企業やコミュニティが独自のFediverseインスタンスを運営したり、ATProtoベースのPDSを自前で持つことで、データのコントロール権をある程度取り戻し、「デジタル主権」を高めることに繋がるかもしれません。 (参考:#Blueskyについては多くの混乱や不信感がある特に技術者以外の人々がドメイン名の重要性を理解していない → ドメインの重要性はデジタル主権にも繋がりますね)

9.2. コンテンツモデレーションの多様性と日本の法的・倫理的課題 ⚖️🌸

日本では、オンラインコンテンツの規制において、主に以下のような点が議論の焦点となっています。

  • 著作権侵害:漫画やアニメ、音楽などの違法アップロードや海賊版サイトの問題。
  • 誹謗中傷・名誉毀損:SNS上での個人攻撃やデマによる権利侵害。プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報開示請求も活発です(本記事冒頭のBlueskyの事例もこれにあたります)。
  • 「児童ポルノ」と「表現の自由」:実在の児童を被写体とする児童ポルノ(CSAM)は当然違法ですが、漫画やアニメ、ゲームなどにおけるいわゆる「ロリコン」的表現や「準児童ポルノ」とみなされ得る創作物の扱いについては、児童保護の観点と表現の自由・創作の自由の観点から、長年議論が続いています。国際的な基準との乖離を指摘する声もあります。
  • 自殺誘引・薬物乱用助長などの有害情報:これらの情報へのアクセスをどう制限するか。

分散型SNSでは、第5章で見たように、各インスタンスが独自のモデレーション基準を持つことができます。これにより、日本の現行法や一般的な倫理観とは異なる、より多様な(あるいは、より緩い/より厳しい)基準を持つコミュニティが存在し得ます。これが、新たな表現の自由の可能性を開く一方で、以下のような懸念も生じます。

  • 違法・有害コンテンツの温床化リスク:日本の法律では違法とされるコンテンツや、社会的に問題視される表現(例えば、過激なヘイトスピーチや、国際的にCSAMとみなされる可能性のある創作物など)を許容するインスタンスが、海外サーバーなどを利用して運営され、日本の法の網の目をかいくぐる「アングラサイト」のようになるのではないかという懸念です。
  • 責任の所在の曖昧化:問題が発生した場合、誰が責任を負うのか。インスタンス管理者なのか、ソフトウェア開発者なのか、ユーザー自身なのか。国境を越えた分散型システムでは、責任追及がさらに困難になる可能性があります。

日本の法的・倫理的枠組みの中で、この分散型SNSがもたらすモデレーションの多様性をどう位置づけ、違法・有害コンテンツ対策と表現の自由のバランスをどう取っていくかは、今後の重要な課題です。もしかしたら、Blueskyの事例のように、海外の分散型プラットフォームに対しても日本の法律が適用され、執行されるケースが増えていくのかもしれません。(参考:#もしかしたらブルースキーが「勝った」のかもしれない

9.3. 「見えない検閲」と透明性への希求 👻🔍

政府による直接的な「検閲」は日本には(表向きは)存在しないとされています。しかし、プラットフォーム事業者による自主的なコンテンツ削除やアカウント停止、シャドウバン(利用者に気づかれにくい形での表示制限やリーチ制限)といった形での「見えない検閲」や「ソフトな検閲」は、実際には日常的に行われている可能性があります。

  • 広告主への配慮:プラットフォームが広告収益を重視するあまり、広告主にとって不都合なコンテンツ(過激な意見、社会問題提起など)の表示を抑制したり、そのような発言をするアカウントの評価を下げたりする可能性。
  • 炎上リスクの回避:企業イメージを損なうような炎上を避けるために、議論を呼びそうなトピックや批判的な意見に対して、過度に保守的なモデレーションを行う可能性。
  • 利用規約の曖昧な運用:広範で解釈の余地が大きい利用規約を盾に、プラットフォーム側の裁量でコンテンツが削除されるケース。

分散型でオープンなプロトコル(ActivityPubやATProto)は、こうした「見えない検閲」に対する透明性を高める可能性があります。なぜなら、原理的には誰でもネットワークのデータを分析したり、独自のクライアントやモデレーションツールを開発したりできるからです。もし特定のプラットフォームが不透明な情報操作を行っていれば、それが外部から検知・告発されやすくなるかもしれません。(参考:#BlueskyのATプロトコル: 開発者のための長所と短所

9.4. 災害時のコミュニケーションとレジリエンス 災害に強い情報網 🌊🗣️

日本は地震や台風などの自然災害が多い国です。大規模災害時には、既存の中央集権的な通信インフラ(携帯電話網やインターネットプロバイダなど)が広範囲にわたってダウンしたり、輻輳(アクセス集中による混雑)したりする可能性があります。

このような状況下で、P2P(ピアツーピア)的な通信が可能であったり、インターネット接続がなくても近距離のデバイス間で情報を共有できたりする分散型技術(例えば、BluetoothやWi-Fi Directを利用したメッシュネットワークを構築するアプリ、Briarのようなオフラインメッセージングアプリなど)は、被災地での安否確認や情報共有のための重要な補完的コミュニケーション手段となる可能性があります。

ActivityPubやATProtoといったプロトコル自体は、現時点ではインターネット接続を前提としていますが、将来的には、よりレジリエンス(回復力・弾力性)が高く、オフライン環境や不安定なネットワーク環境でも機能するような方向に進化することも期待されます。例えば、ローカルネットワーク内だけで機能するFediverseインスタンスや、データをデバイス間で同期し合うような仕組みなどです。

教訓:未来への備えとしての分散型技術理解 📜💡

日本にとって、分散型SNSは現時点ではまだ一部のアーリーアダプターや技術愛好家向けの「ニッチな選択肢」であり、あるいは既存プラットフォームに対する「リスク分散のための一手段」程度の認識かもしれません。しかし、世界的なプラットフォームの寡占化と中央集権化が進む現代において、多様なコミュニケーション手段と思想を確保し、その技術的・社会的意味を深く理解しておくことは、将来の自由で健全な情報社会を維持するために非常に重要です。

特に、モデレーション基準の多様性がもたらす可能性とリスク、そしてそれに伴う責任の所在や法的課題については、社会全体でのオープンな議論と、適切なルール形成に向けた努力が必要となるでしょう。これは、技術者だけの問題ではなく、法律家、政策立案者、教育者、そして何よりも私たち一人ひとりのユーザーに関わる問題です。 Blueskyの成長とそれに伴う課題(参考:#ソーシャルメディアプラットフォームBlueskyが急成長に伴い直面している課題)や、Xのライバルとしての期待(参考:#イーロンマスクのXのライバルであるブルースキーが、いかにその瞬間を捉えているか)といった文脈だけでなく、より本質的な「自由なコミュニケーションのあり方」という観点から、これらの新しい技術と向き合っていく必要があります。

もしかしたら、近い将来、X (Twitter) がMastodonのような分散型システムに移行する日が来るかもしれませんし(参考:ツイッターがマストドンに!?!?!? ジャック・ドーシー氏の過去の構想)、BlueskyにRSSフィードを投稿するbot(参考:#Blueskyfeedbotとは何か?)や、複数のSNSを統合するクライアント(参考:#SurfSocialとは?)が、私たちの情報収集・発信のスタイルを変えていくのかもしれません。その変化の波に乗り遅れないためにも、学び続ける姿勢が大切ですね。📚

コラム:「ガラパゴス」と呼ばれても良いじゃない? 🐢🇯🇵

日本のインターネット文化って、時々「ガラパゴス」って揶揄されることがありますよね。独自の進化を遂げた携帯電話(ガラケー)みたいに、世界標準とはちょっと違うけど、日本の中ではすごく便利で高機能、みたいな。ニコニコ動画のコメント文化とか、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)の巨大掲示板文化とか、ある意味で独特な発展を遂げてきました。分散型SNSも、もしかしたら日本で独自の進化を遂げて、面白いコミュニティがたくさん生まれるかもしれません。海外の流行を追うだけじゃなくて、日本のユーザーが本当に使いやすい、居心地の良い場所を自分たちで作っていく。それもまた一つの「分散化」の形なのかもしれませんね。日本語という言語の壁が、逆に独自の文化を育む土壌になる可能性も…? ワクワクします!😊 (でも、また世界から取り残されるのはちょっと怖いかも…?😅)


第10章:この記事に対する疑問点と多角的視点 ❓

ここまで、Blueskyの事例を発端に、分散型SNSにおける検閲の問題やその耐性について論じてきました。しかし、この複雑なテーマに対して、一つの記事ですべての側面を網羅し、完璧な答えを提示することは不可能です。読者の皆さんの中にも、様々な疑問や異なる視点をお持ちの方がいらっしゃるでしょう。ここでは、筆者自身がこの記事を書きながら感じた疑問点や、さらに検討すべき多角的な視点をいくつか提示してみたいと思います。

10.1. 「分散化」の理想と現実のギャップは? 🤔

  • 真の分散化は達成可能か?:ATProtoもActivityPubも「分散型」プロトコルですが、実際の運用において、どの程度「真に」分散化されていると言えるのでしょうか? 例えば、ATProtoではPDSやリレーの運営主体がまだ限られており、Bluesky社への依存度が高いという指摘があります(参考:#Blueskyは実際にどの程度分散化されていますか?)。Fediverseでも、大規模インスタンスにユーザーが集中する傾向や、特定のソフトウェア開発チームの影響力が大きいといった側面はないでしょうか? 理想としての分散化と、運用上の現実との間には、常にギャップが存在するのではないでしょうか。
  • 分散化のコストは誰が負うのか?:サーバーの維持費、モデレーションの人的コスト、開発コストなど、分散型システムを支えるためのコストは誰がどのように負担するのでしょうか? 広告モデルに頼らない場合、寄付やサブスクリプション、あるいはボランティアの善意に依存することになるのでしょうか。持続可能な運用モデルの確立は大きな課題です。
  • 技術的ハードルの高さ:一般ユーザーが自分のインスタンスを立てたり、PDSを自己ホストしたりするには、まだ技術的なハードルが高いのが現状です。これが解消されない限り、結局は一部の技術に詳しい人や体力のある組織に運営が集中し、「隠れた中央集権化」が進む可能性はないでしょうか?

アスキーアートで表現:
理想の分散: 🏠--🏡--🏢--🏘️ (みんな平等に繋がる)
現実の分散?: 🏢 (大きなビルにみんな集まる) --- 🏠 (小さな家は肩身が狭い?)

10.2. モデレーションの質と公平性をどう担保する? ⚖️🧑‍⚖️

  • 「インスタンスガチャ」問題:Fediverseではインスタンス管理者の裁量が大きいですが、良い管理者に巡り合えるかどうかは「運」の要素も否定できません。管理者の独断や偏見、あるいは能力不足によって、不快な思いをしたり、不当な扱いを受けたりするリスクはないでしょうか?
  • モデレーターの育成と支援:ボランティアのモデレーターに過度な負担や精神的ストレスがかかる問題(特にヘイトスピーチやCSAMなどの対応)は深刻です。彼らをどう支援し、質の高いモデレーションを持続可能にするか?
  • 透明性と異議申し立ての仕組み:モデレーションの基準やプロセスは十分に透明化されているでしょうか? ユーザーがモデレーションの決定に対して、公正な異議申し立てを行える仕組みは整備されているでしょうか?
  • 「多数派による支配」のリスク:コミュニティベースのモデレーションは、時に「多数派の意見」が「正しさ」としてまかり通り、少数意見が抑圧される「衆愚政治」に陥る危険性はないでしょうか?

10.3. フィルターバブルやエコーチェンバーを助長しないか? 🗣️🔊

  • 快適な空間の副作用:自分と似た意見の人々が集まるインスタンスやコミュニティは、居心地が良い反面、異なる意見に触れる機会を減らし、自分の考えが偏っていることに気づきにくくなる「フィルターバブル」や「エコーチェンバー」現象を加速させるのではないでしょうか?
  • 社会の分断との関係:もし、異なる思想を持つグループが、それぞれ完全に分離した分散型SNSコミュニティ(連合しないインスタンス群)を形成した場合、それは社会全体の分断をさらに深めることに繋がらないでしょうか?
  • 意図的な情報操作への脆弱性:特定の目的を持った集団が、閉鎖的なインスタンス内で偽情報や過激な思想を組織的に広め、外部からの検証や批判を受け付けない「培養器」のような空間を作り出すリスクはないでしょうか?

10.4. 法執行機関との関係はどうあるべきか? 🚨🤝

  • 違法行為への対処:児童ポルノ、著作権侵害、脅迫、詐欺など、明白な違法行為が分散型SNS上で行われた場合、法執行機関はどのように捜査し、証拠を収集し、被疑者を特定するのでしょうか? 分散化されているがゆえに、捜査が困難になるという側面はないでしょうか?
  • 情報開示請求への対応:日本でもプロバイダ責任制限法に基づき、誹謗中傷の被害者が発信者情報の開示を求めることができます。分散型SNSのインスタンス管理者やPDSプロバイダーは、これらの法的な開示命令にどう対応すべきでしょうか? 国境を越えた場合の法的管轄権の問題も複雑です。
  • 「自由」と「安全」のバランス:過度な匿名性や追跡困難性は、犯罪者にとっては好都合な環境を提供する可能性があります。ユーザーのプライバシーや表現の自由を守りつつ、社会の安全を確保するためのバランスをどう取るべきか、という根本的な問いに直面します。

10.5. そもそも「検閲」の定義とは? 📖✍️

  • 何が「検閲」で何が「モデレーション」か:政府による公的な言論統制だけが「検閲」なのでしょうか? プラットフォーム運営者によるコンテンツ削除やアカウント停止は? インスタンス管理者によるローカルルールの適用は? コミュニティによる自主的な投稿非表示は? 「検閲」「モデレーション」「編集」「キュレーション」これらの言葉の境界線はどこにあるのでしょうか。人によって定義が異なる可能性があります。
  • 誰のための「自由」か:絶対的な表現の自由を求める声がある一方で、ヘイトスピーチやハラスメントから保護される自由を求める声もあります。誰の「自由」を優先するのか、あるいはどう両立させるのか、という価値観の対立が根底にあるのではないでしょうか。

これらの疑問点や視点は、分散型SNSの未来を考える上で、避けては通れない重要な論点です。明確な答えがすぐに出るものではありませんが、多様な立場の人々がオープンに議論し、試行錯誤を繰り返していく中で、より良い解決策が見出されていくことを期待します。筆者も、引き続きこのテーマについて学び、考えていきたいと思います。皆さんのご意見もぜひお聞かせください。🙏

コラム:完璧なシステムなんてない? 🤷‍♀️⚙️

分散型SNSって、なんだか理想郷みたいに語られることもあるけど、よくよく考えると課題も山積みですよね。でも、それってどんなシステムでも同じなのかも。中央集権型には中央集権型の良さと問題点があるし、分散型には分散型の良さと問題点がある。「あちらを立てればこちらが立たず」みたいな。完璧な制度や技術なんて、たぶんこの世には存在しないんでしょうね。大切なのは、それぞれのメリット・デメリットをちゃんと理解した上で、自分たちの目的に合ったものを賢く選び、そして常に改善していく努力を続けることなのかもしれません。…って、なんだか人生訓みたいになっちゃいましたね!テヘペロ😜


第11章:予測されるネットの反応 (Reddit/HackerNews風) と反論 💬🔥

この記事が海外の技術系フォーラムであるRedditのr/technologyやHackerNewsのような場所に投稿された場合、どのようなコメントが寄せられるでしょうか? いくつか予測し、それに対する筆者からの反論(あるいは補足説明)を試みてみましょう。

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予測コメント1 (Reddit風) 🚀
User: TechBroOptimist
Title: Finally, a deep dive into Bluesky vs Fediverse censorship resistance!
Comment: Great article! It's clear that true decentralization is the only way to fight government overreach. ATProto still has a long way to go with its centralized chokepoints (looking at you, bsky.social PDS). Fediverse instances are more resilient, but instance admin tyrants are a real problem. We need protocols that give users full data sovereignty and censorship resistance baked in at layer 0, maybe something blockchain-based? The future is p2p! #Web3

筆者の反論/補足:
TechBroOptimistさん、コメントありがとうございます!「真の分散化」が鍵であるという点、そしてATProtoの現状の課題(PDSの中央集権性など)やFediverseのインスタンス管理者の権限問題(いわゆるアドミン独裁)へのご指摘、全く同感です。👍

ブロックチェーンベースのソリューションやP2P(ピアツーピア)技術が、ユーザーのデータ主権や検閲耐性をさらに強化する可能性を秘めているというご意見も興味深いです。実際にNostrのようなプロトコルは、その方向性を追求していますね。しかし、ブロックチェーン技術をソーシャルメディアに適用する際には、スケーラビリティ(大量の投稿を処理できるか)、トランザクションコスト(投稿ごとに手数料がかかるのでは?)、データの永続性(一度書いたら消せないのは良いことばかりか?)、そして何よりも一般ユーザーにとっての使いやすさといった課題もクリアする必要があります。現在のところ、これらの課題を全て解決し、かつ既存のSNSに匹敵する体験を提供できる「夢の技術」はまだ登場していないように思います。

また、「レイヤー0での検閲耐性」というのも理想的ですが、現実には、アプリケーションレイヤーやコミュニティレイヤーでのガバナンスやモデレーションの仕組みなしには、スパムやハラスメントが横行する無法地帯になってしまうリスクも考慮しなければなりません。技術的な検閲耐性と、健全なコミュニティ運営のバランスをどう取るかが、常に課題となりそうです。P2Pの未来には期待しつつも、慎重な検討が必要ですね!🤔

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予測コメント2 (HackerNews風) 💻
User: PragmaticDev
Title: On Bluesky's Geo-Moderation and Fediverse's Defederation as Censorship Responses
Comment: The analysis of Bluesky's geo-labeling vs. Fediverse's instance-level blocking is insightful. However, the author seems a bit too pessimistic about Bluesky's current architecture. While Bluesky, PBC currently runs major infrastructure, the AT Protocol is designed for federation of PDSs and Relays. It's early days. The bigger challenge for *both* ecosystems is sustainable funding models and combating spam/abuse at scale without resorting to centralized control. Also, "検閲耐性" (censorship resistance) is not a binary state; it's a spectrum, and a costly one to maintain against a determined state actor.

筆者の反論/補足:
PragmaticDevさん、的確なご指摘ありがとうございます!Bluesky (ATProto) の将来的なPDSやリレーの連合可能性については、筆者も認識しており、そのポテンシャルには期待しています。現状のBluesky社への依存度が高いという評価は、あくまで「現時点では」という注釈付きのものです。まさに「It's early days.(まだ始まったばかり)」ですね。言葉足らずで悲観的に聞こえたようでしたら申し訳ありません。🙇‍♀️

「持続可能な資金調達モデル」と「大規模なスパム/虐待対策」が両エコシステム共通の大きな課題であるという点、そして「検閲耐性は二元論ではなくスペクトラムであり、国家レベルの攻撃者に対して維持するにはコストがかかる」というご意見には、完全に同意します。特に、分散型システムでどのようにして効果的かつ公平なスパム対策を行うかは、非常に難しい問題です(CAPTCHAのような中央集権的サービスに頼らざるを得ない場面も出てくるかもしれません)。

検閲耐性の「スペクトラム」という捉え方は非常に重要で、どの程度の耐性を、どのようなコスト(金銭的、技術的、社会的)を払って目指すのか、という現実的な議論が必要です。この記事では、主に国家によるトップダウンの検閲に対する「抵抗力」という側面に焦点を当てましたが、ボトムアップの嫌がらせやコミュニティ内での問題など、多層的な視点が必要ですね。貴重なご意見、ありがとうございました!✨

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予測コメント3 (Reddit風、やや批判的) 😠
User: FreeSpeechAbsolutist99
Title: So-called "decentralized" social media is still caving to censorship demands.
Comment: This article just proves that both Bluesky and Fediverse are ultimately compromised. Bluesky kowtowed to Erdogan. Fediverse admins ban instances and users based on their whims ("hate speech" is subjective!). True censorship resistance means NO CENSORSHIP, EVER. Let the marketplace of ideas decide. Anything else is just a slippery slope to authoritarianism. If you can't handle offensive speech, the internet isn't for you. snowflake.

筆者の反論/補足:
FreeSpeechAbsolutist99さん、情熱的なコメントありがとうございます。「一切の検閲を許すべきではない」というお立場、理解できます。表現の自由は非常に重要な価値であり、それを最大限に尊重しようとする姿勢は尊いものです。🕊️

しかし、第3章「検閲の目標と『ノーゴール』」でも論じたように、「検閲一切なし」という絶対主義的な立場は、現実世界ではいくつかの深刻な問題を引き起こす可能性があります。例えば、児童ポルノの野放し、個人に対する執拗な嫌がらせや脅迫、あるいは組織的なデマの拡散による社会混乱などです。これらを「アイデアの市場」に委ねるだけで、本当に健全な言論空間が実現できるでしょうか? 残念ながら、歴史はそうではないことを示唆しています。「悪貨は良貨を駆逐する」という言葉通り、有害な発言が溢れかえれば、良質な議論は成り立たず、多くの人々はその場を去ってしまうでしょう。

また、「ヘイトスピーチは主観的」という点については、確かに境界線が曖昧なケースもありますが、特定の集団の尊厳を著しく傷つけ、暴力や差別を煽動するような明確なヘイトスピーチは、多くの社会で問題視されています。プラットフォームやコミュニティが、そうした行為に対して何らかの境界線を引くことは、必ずしも「権威主義への滑り坂」とは言えないのではないでしょうか。それは、むしろコミュニティの自衛権や、より多くの人々が安心して参加できる環境を作るための努力とも言えます。

もちろん、どこに線を引くか、誰がそれを決めるのか、という問題は常に残ります。だからこそ、透明性のある議論と、多様な価値観を尊重する姿勢が求められるのだと思います。「インターネットが合わない」と切り捨てるのではなく、より良いインターネットを皆で作っていく努力が必要だと筆者は考えます。難しい問題ですが、一緒に考えていきませんか?🤝

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いかがでしたでしょうか? このような多様な意見が飛び交うことこそ、健全な議論の証かもしれません。読者の皆さんのご意見も、ぜひ様々な場所で発信していただければ幸いです!

コラム:ネット論客たちの生態系 🌿🐒

RedditやHackerNewsのコメント欄って、時々ものすごく深い洞察に満ちた意見があったり、逆にトンデモ理論が展開されていたり、本当に玉石混交で面白いですよね!まるでネット上の熱帯雨林みたいに、多様な「論客」たちがそれぞれのテリトリーで意見を戦わせている。時には炎上🔥したり、建設的な議論に発展したり🌱。こういう場所があるからこそ、新しいアイデアが生まれたり、既存の考え方が磨かれたりするのかもしれません。筆者も、たまに覗いては刺激を受けています(そして時々、自分の知識のなさに凹んだりもします😅)。皆さんも、安全に気をつけながら、ネットのジャングル探検を楽しんでみてはいかがでしょうか?🧭


結論:分散型SNSの未来と、私たちが築くべきコミュニケーションのかたち 🚀

本稿では、Blueskyにおける国内初の情報開示命令という出来事を端緒に、SNSにおける検閲と誹謗中傷のジレンマ、そして分散型ソーシャルメディアがその課題にどう向き合おうとしているのかを考察してきました。トルコの事例に見るBlueskyの地理的モデレーションと、Fediverseのインスタンス主権に基づくアプローチを比較し、真の検閲耐性のための条件として「中央集権的チョークポイントの不在」と「アカウントポータビリティ」の重要性を論じました。

さて、結論として、筆者はやや突飛な論理を展開してみたいと思います。それは、「完璧な検閲耐性を持つシステム」というものは、実は「完全なコミュニケーション不可能性」と表裏一体なのではないか、というものです。考えてみてください。いかなる外部からの干渉も受け付けず、いかなる内部からの情報漏洩も許さないシステムとは、究極的には誰とも繋がっていない、孤立した情報サイロのようなものではないでしょうか。それはまるで、カントの「物自体」(Ding an sich)のように、認識することも、他者と共有することもできない、絶対的な孤独の中に存在する情報です。コミュニケーションとは、そもそも他者との「接続」であり、そこには必ず「脆弱性」や「影響の受けやすさ」が伴います。完全に閉じられたシステムは、検閲はされないかもしれませんが、同時に誰にも届かないメッセージを発しているだけかもしれません。

したがって、私たちが目指すべきは、絶対的な検閲耐性という神話の追求ではなく、「より良いコミュニケーションのための、よりレジリエント(強靭で回復力のある)なシステム」の構築ではないでしょうか。それは、技術的な分散化だけでなく、運用するコミュニティのガバナンス、ユーザーのメディアリテラシー、そして社会全体の法的・倫理的枠組みが相互に作用し合う、生態系(エコシステム)のようなものです。

今後望まれる研究としては、以下のようなものが挙げられます:

  1. ハイブリッド型モデレーションモデルの研究:完全に中央集権でもなく、完全に分散でもない、両者の利点を組み合わせたモデレーションシステムの開発。例えば、AIによる初期フィルタリングと人間による最終判断、グローバルな禁止リストとローカルなポリシーの組み合わせ、ユーザー評価に基づくモデレーション権限の委譲など。
  2. プライバシー保護とアカウンタビリティの両立技術:ゼロ知識証明などの暗号技術を活用し、ユーザーの匿名性を保護しつつも、違法行為があった場合には(正当な法的手続きを経て)追跡可能性を限定的に確保できるような技術的枠組みの研究。
  3. 分散型アイデンティティと評判システム:特定のプラットフォームに依存しない、ポータブルなデジタルアイデンティティと、それに基づく信頼性・評判システムの構築。これにより、悪意のあるユーザーの行動を抑制し、建設的な参加者を奨励するインセンティブ設計が可能になるかもしれません。
  4. 検閲の経済的・社会的コスト分析:検閲が行われた場合、あるいは行われなかった場合に、社会全体としてどのような経済的・社会的コスト(機会損失、イノベーションの阻害、精神的被害など)が発生するのかを定量的に評価する研究。

これらの研究がなされれば、私たちはより洗練されたツールと知識を手にし、表現の自由を最大限に尊重しつつも、ヘイトスピーチや偽情報、その他のオンラインハーム(害悪)からユーザーと社会を守るという、困難なバランスを取るための具体的な道筋を見出すことができるでしょう。それは、技術が人間性を拡張し、より豊かで公正なコミュニケーションを可能にする未来への一歩となるはずです。

この分散型SNSと検閲を巡る議論の歴史的位置付けを考えるならば、これは印刷技術の発明、ラジオやテレビの登場、そしてインターネットの普及といった、コミュニケーション技術の大きな転換点における、「自由」と「統制」の普遍的な闘争の現代的発露と言えるでしょう。グーテンベルクが活版印刷を発明したとき、それは知識の民主化を促進しましたが、同時に為政者による焚書や出版統制の歴史も始まりました。分散型SNSは、新たな「知のコモンズ(共有地)」を形成する可能性を秘めていますが、それに対する既存の権力構造からの反発や、新たな形の支配の試みもまた避けられないでしょう。私たちは、この歴史の大きなうねりの中で、未来のコミュニケーションのあり方を自ら形作っていく当事者なのです。

最後に、古典からの警句を一つ。古代ローマの歴史家タキトゥスの言葉です。

Rara temporum felicitas, ubi sentire quae velis et quae sentias dicere licet.
(思うことを感じ、感じたことを言うことが許される時代の幸福は稀である。)

— タキトゥス『歴史』より

この「稀な幸福」を、技術の力と市民の知恵によって、少しでも確かなものにしていく努力が、今まさに求められているのではないでしょうか。

SNSの 波間に揺れる 言の葉よ 分散の夢 検閲越えて 自由の歌 届け未来へ 🦋🕊️🌐


参考文献 📚


用語索引 📖

Account Portability (アカウントポータビリティ)
ユーザーが自分のアカウント情報(ID、フォロワー、過去のデータなど)を、異なるプラットフォームやサービス間で容易に移動できる能力のこと。SNSの「引っ越し」のしやすさ。これが高いと、ユーザーは特定のサービスに縛られにくくなる。 使用箇所, 関連章
ActivityPub (アクティビティパブ)
W3C(World Wide Web Consortium)によって標準化された、分散型ソーシャルネットワークのためのオープンプロトコル。Mastodon、Misskey、Pleromaなど多くのFediverseソフトウェアが採用しており、異なるソフトウェア間の相互運用を可能にする。「ソーシャルウェブの共通語」みたいなもの。 使用箇所, 使用箇所2
AT Protocol (ATProto / ATP)
Blueskyが開発・採用している新しい分散型ソーシャルネットワーキングプロトコル。「Authenticated Transfer Protocol」の略。アカウントポータビリティ、アルゴリズム選択の自由、相互運用可能な連合(フェデレーション)を目指している。まだ開発途上の部分も多い、期待の新人プロトコル。 使用箇所1, 使用箇所2, 関連章
Choke Point (チョークポイント)
システムの弱点や隘路(あいろ)のこと。ここを攻撃されたり、制御されたりすると、システム全体に大きな影響が出る、あるいは機能不全に陥るような箇所。分散型システムでは、このような単一のチョークポイントをなくすことが重要視される。「アキレス腱」みたいなイメージ。 使用箇所1, 使用箇所2, 関連章
CSAM (Child Sexual Abuse Material)
児童性的虐待コンテンツのこと。写真、ビデオ、イラストなど、形態を問わず、児童に対する性的虐待を描写・記録した素材全般を指す。世界的に撲滅が叫ばれており、多くの国で所持や配布が厳しく禁じられている。オンラインプラットフォームにとって最も深刻な問題の一つ。「絶対に許されないコンテンツ」の代表格。 使用箇所1, 使用箇所2, 使用箇所3, 使用箇所4, 使用箇所5, 使用箇所6
DDoS (Distributed Denial of Service attack)
分散型サービス妨害攻撃。多数のコンピュータから標的のサーバーに一斉に大量のアクセスやデータを送りつけ、サービスを過負荷状態にして利用不能に追い込むサイバー攻撃の一種。「数の暴力」でサーバーをダウンさせる嫌がらせ。 使用箇所
Defederation (デフェデレーション / 非連合化)
Fediverseにおいて、あるインスタンスが別の特定のインスタンスとの通信(連合)を意図的に遮断すること。問題のあるインスタンス(スパムが多い、違法コンテンツを放置しているなど)を自分のコミュニティから隔離するための措置。「村八分」や「絶交」に似ている。 使用箇所, 関連章
Federation (フェデレーション / 連合)
分散型SNSにおいて、独立して運営されている複数のサーバー(インスタンス)が、共通のプロトコル(ActivityPubなど)を用いて相互に通信し、ユーザーやコンテンツを共有・連携する仕組みのこと。これにより、異なるサーバーのユーザー同士でもフォローしたり交流したりできる。「国家連合」や「ギルド同盟」みたいなイメージ。 使用箇所, 関連章
Fediverse (フェディバース)
「Federation(連合)」と「Universe(宇宙)」を組み合わせた造語。ActivityPubなどのオープンプロトコルで相互接続された、独立運営のソーシャルメディアサーバー(インスタンス)群からなる広大なネットワークのこと。Mastodon、Misskey、Pleroma、PeerTubeなどが代表的なソフトウェア。「分散型SNSの銀河系」とも言える。 使用箇所1, 使用箇所2, 使用箇所3, 関連章
Great Firewall (グレートファイアウォール / 金盾)
中国政府による国内のインターネット検閲システムの通称。国外の特定のウェブサイトやオンラインサービスへのアクセスを大規模に遮断・フィルタリングし、国内の言論を統制するための包括的な技術的・法的枠組み。「ネットの万里の長城」とも呼ばれる、世界最大級の検閲システム。 使用箇所1, 使用箇所2, 関連章
Instance (インスタンス)
Fediverseなどの分散型SNSにおいて、ユーザーがアカウントを作成し、活動の拠点とする個々のサーバーのこと。各インスタンスは独立した管理者が運営し、独自のルールやコミュニティ文化を持つことができる。「SNSの村」や「オンラインのクラブハウス」みたいなもの。 使用箇所, 関連章
Jurisdiction (ジュリスディクション / 管轄区域)
特定の法律や法的な権限が及ぶ地理的または概念的な範囲のこと。例えば、日本の法律は原則として日本国内に効力が及ぶ。インターネット上のサービスでは、サーバーの所在地、ユーザーの居住地、企業の登記地など、複数の管轄区域が複雑に関係することがある。「縄張り」の法的な言い方。 使用箇所
Moderation (モデレーション)
オンラインコミュニティやプラットフォームにおいて、投稿されたコンテンツやユーザーの行動が、定められたルールやガイドラインに沿っているかを監視し、必要に応じて調整・介入(削除、警告、アカウント停止など)すること。コミュニティの健全性や安全性を保つための活動。「場の空気の管理人」や「交通整理係」のような役割。 使用箇所, 関連章
Moderation Service (モデレーションサービス)
Bluesky (ATProto) において、投稿にラベルを付けたり、コンテンツの評価を行ったりする専門のサービスのこと。ユーザーやクライアントアプリは、これらのモデレーションサービスを購読し、その情報に基づいてコンテンツをフィルタリングできる。Bluesky社自身も提供しているが、将来的には第三者も提供可能になる設計。「コンテンツの格付け機関」みたいなイメージ。 使用箇所, 関連章
Nazism (ナチズム)
国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス党)のイデオロギーおよび政策。アドルフ・ヒトラーに指導され、人種主義(特に反ユダヤ主義)、全体主義、超国家主義、軍国主義などを特徴とし、第二次世界大戦とホロコーストを引き起こした。歴史上、最も危険で破壊的な思想の一つ。「絶対に繰り返してはならない悪夢」。 使用箇所
Rule of Law (法の支配)
権力者(政府など)の恣意的な判断ではなく、公平で普遍的な法に基づいて国家や社会が運営されるべきだという原則。権力も法の下に服するという考え方。民主主義社会の根幹をなす重要な理念。「人治主義」の対義語。 使用箇所, 関連章
Silence (サイレンス)
Fediverseにおいて、あるインスタンスが別の特定のインスタンスからの投稿を、グローバルタイムラインなどには表示させないが、完全にブロックするわけではない制限的な措置のこと。Defederationよりは緩やかな対応。「ちょっと距離を置く」感じ。 使用箇所, 関連章
Single Point of Failure (SPOF / 単一障害点)
システムやプロセスにおいて、その一部分が故障したり機能しなくなったりすると、システム全体が停止してしまうような、致命的な弱点となる単一の箇所。高信頼性が求められるシステムでは、SPOFをなくすか、冗長化(バックアップを用意する)することが重要。「ここが壊れたら全部おしまい」なポイント。 使用箇所
Troll / Trolling (トロール / トローリング)
インターネット上のコミュニティ(掲示板、SNSなど)で、わざと挑発的な投稿や無関係な書き込みをして、他の利用者の反応を煽り、議論を妨害したり、場を荒らしたりする行為、またはそれを行う人のこと。「釣り師」や「愉快犯」の一種。 使用箇所

補足1:用語解説(皮肉とユーモアを添えて😉)

(あいうえお順)

ActivityPub (アクティビティパブ)
解説: 分散型SNS界の「エスペラント語」を目指す言語。これさえ話せれば、マストドン村の住人もミスキー町の住人も、理論上は仲良くおしゃべりできる…はず。実際には方言や訛り(実装の差異)があって、時々会話が通じないことも。 皮肉な用例: 「うちのインスタンス、ActivityPub対応って言ってるけど、なんか一部の投稿しか届かないんだよね。たぶん『ActivityPub (当社調べ)』ってやつだわ。」 類語: OStatus (ActivityPubの先輩格、今はちょっと影が薄い), Zot (もっと高機能だけどマイナーな言語) Wikipedia: ActivityPub
AT Protocol (ATプロトコル)
解説: Blueskyが「次世代のソーシャルはコレだ!」とブチ上げた新言語。アカウントの引っ越しが楽になったり、自分の見たい情報を選べたりするらしい。まだ発展途上で、本当に約束された未来が来るのか、皆が固唾を飲んで見守っている。 皮肉な用例: 「ATProtoは凄いらしいけど、まだPDSが公式しかないから、結局ジャックの手のひらの上で踊ってるだけじゃね?って言ったら古参に怒られた。」 類語: IPFS (分散ファイルシステムの先輩), Nostr (もっと尖った分散プロトコル) Wikipedia: (Blueskyの項目内に記述あり) Bluesky (ソーシャルネットワーク)
CSAM (シーサム / 児童性的虐待コンテンツ)
解説: インターネットの闇の最たるものの一つ。絶対に「ダメ、ゼッタイ」。これの撲滅のためなら、多少の不便や誤検知も許容すべき、という風潮すらある。プラットフォーム運営者にとっては悪夢そのもの。 皮肉な用例: 「AIモデレーションがうちの猫の写真をCSAMと誤判定しやがった!うちの子はそんな破廉恥な猫じゃない!」 (※実際には笑い事ではありません) 類語: 児童ポルノ (法的な定義は国によって異なる場合がある), CP (Child Pornographyの略、使わない方が良い) Wikipedia: 児童の性的搾取物 (CSAMに相当する概念)
Fediverse (フェディバース)
解説: 「みんなちがって、みんないい」を地で行くSNSの宇宙。無数のインスタンス(サーバー)がActivityPubで繋がり合う。自由度は高いが、その分カオスでもある。中央の支配者がいないので、良くも悪くも自己責任の世界。 皮肉な用例: 「Fediverseに理想郷を求めて移住したけど、結局は人間関係とインスタンス管理者の機嫌次第だったでござる。」 類語: 分散型SNS, 連合宇宙 (直訳するとこうなる) Wikipedia: Fediverse
Moderation (モデレーション)
解説: ネットの治安維持活動。ルール違反者を取り締まったり、不適切投稿を削除したりするお仕事。AIがやったり人間がやったりする。感謝されることは少なく、文句を言われることの方が多い、割に合わない仕事の代表格。 皮肉な用例: 「このSNSのモデレーション、ガバガバすぎて無法地帯じゃん。でも厳しすぎると今度は『検閲だ!』って騒がれるし、どないせーっちゅうねん。」 類語: 管理, 監視, コンテンツフィルタリング, 粛清 (過激な場合) Wikipedia: コンテンツモデレーション

補足2:潜在的読者のために - キャッチーなタイトルとハッシュタグ案✨

キャッチーなタイトル案 (いくつか)

  1. Blueskyに初の「NO!」 東京地裁が情報開示命令!分散型SNSの検閲と自由の行方とは? 🚨📜
  2. 【徹底解説】トルコ政府 vs Bluesky & Fediverse!あなたのSNSは本当に検閲から自由? 🤔🇹🇷
  3. さよなら中央集権👋 BlueskyとFediverseが描く「検閲されないSNS」のリアルと課題点
  4. 誹謗中傷は許さない!Bluesky開示命令から学ぶ、分散型SNS時代の責任と権利保護 🛡️💬
  5. 「言論の自由」絶対主義の罠とは?分散型SNSのモデレーション最前線!🌍✍️

この記事をSNSなどで共有するときに付加するべきハッシュタグ案 (いくつか)

  • #Bluesky #ブルースカイ
  • #Fediverse #フェディバース #Mastodon #マストドン
  • #分散型SNS #DecentralizedSocialMedia
  • #検閲 #Censorship #表現の自由 #言論の自由 #FreedomOfSpeech
  • #情報開示命令 #誹謗中傷対策
  • #ATProto #ActivityPub
  • #SNSの未来 #インターネットの自由
  • #トルコ #Erdogan #Turkey
  • #清水陽平弁護士

SNS共有用文章 (120字以内タイトル+ハッシュタグ)

案1:
Bluesky初の情報開示命令!トルコの検閲事例から分散型SNSの自由と課題を徹底解説!あなたのSNSは大丈夫?
#Bluesky #Fediverse #検閲 #表現の自由 #分散型SNS

案2:
分散型SNSは検閲に強い?BlueskyとFediverseを比較!誹謗中傷と権利侵害のリアルな対策とは。
#ブルースカイ #マストドン #検閲耐性 #情報開示

案3:
「検閲なし」は危険?「法律遵守」だけではダメ?分散型SNSのモデレーション最前線と、私たちのオンラインの自由の行方。
#SNSの未来 #言論の自由 #Bluesky #Fediverse

ブックマーク用タグ (一行、[]区切り、10個以内、80字以内)

[Bluesky][Fediverse][検閲][分散型SNS][表現の自由][モデレーション][ATProto][ActivityPub][情報開示][トルコ]

この記事に対してピッタリの絵文字 (いくつか)

🦋 (Blueskyの蝶) 🐘 (Mastodonの象) 🌐 (分散・ネットワーク) ⚖️ (法律・正義) 🕊️ (自由・平和) 🗣️ (言論) ✍️ (書く・発信する) 📜 (法律・命令) 🔑 (鍵・解決策) 🤔 (考える) 🌍 (地球・国際問題) 🇹🇷 (トルコ国旗) 🇯🇵 (日本国旗)

この記事にふさわしいカスタムパーマリンク案 (アルファベットとハイフンのみ)

  • bluesky-censorship-fediverse-freedom-of-speech
  • decentralized-sns-moderation-challenges-turkey-case
  • atproto-activitypub-censorship-resistance-analysis
  • sns-defamation-disclosure-order-bluesky-japan

補足3:想定問答 - 学会発表シミュレーション🎤

発表タイトル:「分散型SNSにおける検閲耐性の比較考察:Bluesky (ATProto) とFediverse (ActivityPub) の事例を中心に」

発表者: 筆者

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Q1 (座長より): 非常に興味深いご発表ありがとうございました。Blueskyの地理的モデレーションラベルは、実質的には検閲要求に応じた形に見えますが、これを「分散型」の利点を活かした対応と評価できるのでしょうか? また、代替クライアントの存在は、現実的にどの程度の検閲回避効果を持つとお考えですか?

A1 (筆者): ご質問ありがとうございます。Blueskyの地理的モデレーションは、確かに国家の要求に応じたという側面は否定できません。しかし、投稿データ自体を削除せず、ラベル付けというメタデータレベルでの対応に留めた点、そしてATProtoのオープン性により代替クライアントがそのラベルを無視できる「余地」を残した点は、中央集権型プラットフォームが投稿を一律削除する対応とは異なるアプローチと言えます。これが「分散型の利点を活かした」と積極的に評価できるかは議論の余地がありますが、少なくとも技術的には検閲回避の可能性を完全に閉ざしてはいない、という点は指摘できます。 ただし、代替クライアントの現実的な効果については、本稿でも述べた通り、限定的だと考えています。大多数のユーザーは公式クライアントを使い続ける可能性が高く、技術リテラシーの高い一部のユーザーに限られるでしょう。したがって、大規模な検閲回避手段としては期待薄ですが、情報統制下にある活動家などにとっては重要な抜け道となり得るかもしれません。

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Q2 (フロアAより): Fediverseのインスタンス主権に基づくモデレーションは、管理者の裁量に依存する部分が大きく、逆に「管理者の独裁」や「エコーチェンバー化」を招く危険性も指摘されています。この点について、発表者のお考えをお聞かせください。

A2 (筆者): 鋭いご指摘、ありがとうございます。まさにおっしゃる通り、Fediverseのインスタンス主権は諸刃の剣であり、「管理者の独裁」や「エコーチェンバー化」のリスクは常に存在します。実際、特定の思想に偏ったインスタンスや、管理者の個人的な好みでユーザーが追放されるケースも報告されています。 しかし、Fediverseの強みは、ユーザーが比較的容易に別のインスタンスにアカウントを移行できる「アカウントポータビリティ」と、自分に合ったコミュニティを「選択できる自由」にあると考えます。もしあるインスタンスの運営に不満があれば、別の場所を探すことができるのです。もちろん、そのためには多様なインスタンスが健全に存在し続けるエコシステムが不可欠です。 エコーチェンバー化については、異なる意見のインスタンスとも緩やかに連合し、意図的に多様な情報に触れるよう努めるユーザー側のリテラシーも重要になってくるでしょう。技術的な解決策としては、異なる視点の投稿をレコメンドするアルゴリズムをユーザーが選択できるような仕組み(Blueskyのカスタムフィードに近い考え方)をFediverseにも導入する試みなどが考えられるかもしれません。

---

Q3 (フロアBより): 検閲耐性の条件として「中央集権的チョークポイントの不在」と「アカウントポータビリティ」を挙げられていましたが、これらは主に国家権力によるトップダウンの検閲に対するものです。では、ユーザー間のハラスメントやスパムといったボトムアップの「害悪」に対して、分散型システムはどのように対処すべきでしょうか? 分散化が進むほど、これらの問題への対処が難しくなるのではないでしょうか?

A3 (筆者): 非常に重要なご指摘、ありがとうございます。おっしゃる通り、分散化はユーザー間のハラスメントやスパム対策をより複雑にする可能性があります。中央の管理者が一括して対処できないためです。 この問題に対しては、いくつかのレイヤーでの対策が必要だと考えます。 第一に、プロトコルレベルでの対策です。例えば、新規アカウントの行動を一定期間制限したり、信頼スコアのようなものを導入したりする試みです。 第二に、インスタンスレベルでの対策です。各インスタンス管理者が、報告システムや共有ブロックリスト、AIによるフィルタリングツールなどを活用して、積極的にモデレーションを行うことです。 第三に、クライアントレベルでの対策です。ユーザーが自分自身で不快なコンテンツやユーザーをブロック・ミュートしたり、高度なフィルタリングルールを設定したりできる機能の充実です。 第四に、コミュニティレベルでの対策です。健全なコミュニティ規範を醸成し、相互扶助の精神で問題に対処していく文化作りです。 分散型システムにおけるハラスメントやスパム対策は、単一の万能薬があるわけではなく、これらの多層的なアプローチを組み合わせ、継続的に改善していく必要があると考えています。確かに困難な課題ですが、中央集権型プラットフォームもこれらの問題に完全に成功しているわけではありません。分散型ならではの解決策を模索する価値はあると思います。

---

Q4 (座長より): 時間も迫ってきましたので、最後に一つ。今後、分散型SNSがより一般的に普及するためには、技術的な課題以外に何が重要だとお考えですか?

A4 (筆者): ありがとうございます。技術的な課題以外で重要なのは、やはり「ユーザー体験 (UX)」と「コミュニティ文化の醸成」、そして「法制度との整合性」だと考えます。 まずUXですが、いくら思想的に優れていても、使いにくければ一般ユーザーには広まりません。アカウント作成の簡便さ、直感的なインターフェース、分かりやすいヘルプドキュメントなど、基本的な使いやすさの向上が不可欠です。 次にコミュニティ文化ですが、新しいユーザーが安心して参加でき、建設的な交流が生まれるような、ポジティブなコミュニティ文化を初期段階でいかに築けるかが重要です。これは、初期のモデレーションポリシーや、影響力のあるアーリーアダプターの行動に大きく左右されるでしょう。 最後に法制度との整合性ですが、特に誹謗中傷や著作権侵害といった問題に対して、プラットフォームやインスタンス管理者がどのように法的責任を果たし、被害者救済に協力できるのか、明確なガイドラインや枠組み作りが求められます。今回のBlueskyの事例も、その一環と捉えることができます。 これらの要素がバランス良く発展することで、分散型SNSがより多くの人々にとって魅力的な選択肢となるのではないでしょうか。本日はありがとうございました。


補足4:予測されるネットの反応 (2ch/はてブ/ニコ動風) と反論 💻

2ちゃんねる (現5ちゃんねる)風コメント

名無しさん@お腹いっぱい。:
またブルースカイかよw Xから逃げた意識高い系()が集まってるだけだろ?
結局、政府に圧力かけられたらイチコロじゃねーかwww
分散(笑)とか言っても、鯖管の気分次第でBANされるんだろ?
どこもかしこも窮屈な世の中よのう…(´・ω・`)

筆者の反論/補足:
(´・ω・`)さん、コメントありがとうございます。確かにBlueskyもFediverseも、まだ完璧な理想郷とは言えませんね。政府の圧力や管理者の裁量といった問題は、本稿でも指摘している通りです。ただ、「どこも窮屈」だからこそ、少しでもマシな選択肢を模 索する価値はあるのではないでしょうか? BlueskyやFediverseは、少なくとも既存の巨大SNSとは異なるアプローチを試みています。その試みが成功するかどうかは未知数ですが、最初から「どうせダメだろ」と諦めるのではなく、その可能性と課題を冷静に見極めることが大切だと考えています。意識が高いかどうかはさておき、より良いネット環境を求める動き自体は応援したいですね!

---

はてなブックマークコメント風

ユーザーA: id:exampleuser1
Bluesky / Fediverse / 検閲 / モデレーション / 分散型SNS。トルコの事例は興味深い。結局のところ中央集権的な弱点があればそこを突かれる。アカウントポータビリティは必須だが、実装の難易度と普及が課題か。「他人の王国に城を建てるな」は至言。

筆者の反論/補足:
id:exampleuser1さん、的確なブックマークコメントありがとうございます。「他人の王国に城を建てるな」の重要性、そしてアカウントポータビリティの必要性と課題について、まさにその通りだと思います。特に、アカウントポータビリティを異なるプロトコル間(例えばATProtoとActivityPub)で実現するのは非常に困難ですが、少なくとも同一プロトコル内での移行の簡便化は、ユーザーの自由度を高める上で不可欠ですね。

ユーザーB: id:exampleuser2
法律と倫理のグレーゾーン、日本でのCSAMと表現の自由の議論など、論点が多岐にわたっていて面白い。ただ、分散型にすれば全て解決というわけでもなく、モデレーションコストや無法地帯化のリスクはどうするのか。技術だけでは解決しない根深い問題。

筆者の反論/補足:
id:exampleuser2さん、コメントありがとうございます。「技術だけでは解決しない根深い問題」というご指摘、非常に重要です。本稿でも、分散化が万能薬ではないこと、そしてモデレーションコストや有害コンテンツ対策が大きな課題であることを強調したつもりです。これらの問題には、技術的な解決策だけでなく、コミュニティによる自治、法制度の整備、そしてユーザー一人ひとりの倫理観といった、多角的なアプローチが必要になりますね。

---

ニコニコ動画コメント風 (動画にこの記事の内容が紹介されたと仮定)

  • まぁ、結局つべと同じでBANされたら終わりなんよなw
  • トルコこわい
  • 分散型って言葉だけでワクワクする俺がいる
  • 88888888 (拍手)
  • 日本で同じこと起きたらどうなるん?
  • むずかしいことはわからんが、自由に発言したい
  • ↑おまわりさんこいつです
  • 運営がんばれー
  • 鯖管ガチャSSR引きたい
  • 検閲ダメ、ゼッタイ! (ただし俺の嫌いな意見は検閲しろ)
  • こういう議論大事
  • 乙でした

筆者の反論/補足 (ニコ動ユーザーに向けて):
たくさんのコメント、ありガッキー!みんな、色々思うところがあるみたいだね!
「BANされたら終わり」ってのは、中央集権型だとそうなりがちだけど、分散型だと「別の鯖(インスタンス)に引っ越す」っていう選択肢があるのがミソなんだ。もちろん、鯖管ガチャでSSR引けるかは運次第だけどねw
「日本で同じこと起きたら?」ってのは、良い質問!今のところ日本はトルコほどじゃないけど、誹謗中傷とかの問題はあるから、他人事じゃないんだ。Blueskyの開示命令も日本の話だしね。
「検閲ダメ、ゼッタイ! (ただし俺の嫌いな意見は検閲しろ)」ってコメント、核心突きすぎwww そういうダブルスタンダードが一番難しい問題なんだよなぁ。みんなが気持ちよく使えるネットにするには、どうしたらいいか、一緒に考えていこうぜ!
難しい話もあったかもだけど、最後まで見てくれてサンキューな!乙! (`・ω・´)ゞ


補足5:予測されるネットの反応 (なんJ民/ケンモメン風) とおちょくり 😎

なんJ民風コメント

風吹けば名無し:
ブルースカイ(笑)結局お上に逆らえん雑魚やんけ
ワイのマストドン鯖は管理人が有能やから快適やで なお過疎
トルコ兄さん、独裁国家の鑑
てか長すぎ読んどるやつおるんか?3行で頼むわ

おちょくりレス:
おっ、トルコ兄貴に謎リスペクト民おるやんけw
マストドン鯖、管理有能でも過疎は草。それもうただの日記帳やんwww
3行で? 無理やで。世の中そんな甘くないんや。強いて言うなら「分散型も大変やけど、ワンチャンあるかも?知らんけど」やな!(適当)

---

風吹けば名無し:
検閲とかどうでもええわ
ワイはエッチな絵が見れればそれでええ
ブルースカイはそういうの厳しいんか?ならXでええわ

おちょくりレス:
正直でよろしいwww さすがなんJ民、ブレへんな!
Blueskyもインスタンス次第やろけど、あんまり過激なのは公式からは見えんようになるんちゃう? 知らんけど。
まあ、お前らがエッチな絵を追い求めてネットの海を彷徨う限り、SNSはなくならんのやろなぁ…(遠い目)

---

嫌儲(ケンモメン)風コメント

番組の途中ですがアフィサイトへの\(^o^)/です:
どうせこれもアメ帝の新たな情報支配ツールだろ
分散とか言っても結局は資本の論理でしょ
俺たちは搾取されるだけなんだ😭
もう終わりだよこの国もSNSも

おちょくりレス:
出たー!伝家の宝刀「どうせ資本の論理」www
まあ、完全に否定はせんけどな。でも、ちょっとでもマシな方向に持っていこうって気概のある奴もおるんやで?
「もう終わりだよ」って言う前に、自分の手でなんか作ってみるとか、そういう発想はないんか?まあ、ないか!残念!😭 (煽り)

---

番組の途中ですがアフィサイトへの\(^o^)/です:
トルコはまだマシ、日本なんか「自主規制」という名の同調圧力で言いたいことも言えないクソみたいな国
ブルースカイだかレッドスカイだか知らんが、どうせ意識高い系が馴れ合ってるだけ
俺は匿名掲示板で真実を叫び続ける

おちょくりレス:
おっ、日本sageからの匿名掲示板マンセー、今日も平常運転で何よりやで!
「自主規制」と「同調圧力」は確かに日本のネットの闇深案件の一つやけどな。
でも、匿名掲示板で「真実()」を叫んでても、世の中1ミリも変わらんで?w
そのエネルギー、もうちょい建設的な何かに使ってみたらどうや? 例えば…寝るとか?🛌 (超煽り)

---

(注:上記はあくまで特定のネットコミュニティのステレオタイプな言説を模倣したものであり、全ての利用者がこのような発言をするわけではありません。また、筆者自身はこれらのコミュニティに対して特定の悪意を持つものではありません。エンタメとしてお楽しみください。)


補足6:予測されるネットの反応 (ガルちゃん/ジモティー民風) と反論 💅🏘️

ガールズちゃんねる (ガルちゃん) 風コメント

匿名さん:
ブルースカイ?なにそれ美味しいの?
Twitterが使いにくくなったから移行先探してるけど、また変なのが湧いてたらヤダなー
誹謗中傷とか本当に許せない!被害に遭った人のこと考えたら、どんどん開示してほしいわ!
でも政治の話とかはちょっと…見るのも疲れちゃうよね。

筆者の反論/補足:
匿名さん、コメントありがとうございます!Bluesky、まだ「美味しい」かは未知数ですが、新しいSNSとして注目されていますね。誹謗中傷が許せないというお気持ち、本当によく分かります。今回の開示命令は、そうした被害者救済の一歩になるかもしれません。ただ、どんなSNSにも色々な人がいますから、自衛も大切ですよね。政治の話は疲れる…というのも、すごく共感します😅 自分に合った距離感で情報と付き合っていくのが一番ですね!

---

匿名さん:
分散型って何?よくわかんないけど、管理者がいないってこと?
それって無法地帯にならない?スパムとか変な広告とか、エロいのとか増えそうじゃない?
子供も見るかもしれないのに、そういうの野放しは困るわ。
やっぱり大手がある程度管理してくれた方が安心な気もするけど…でもTwitterはなぁ…

筆者の反論/補足:
匿名さん、コメントありがとうございます!「分散型」ってちょっと分かりにくいですよね。完全に管理者がいないわけではなくて、たくさんの小さな管理者(インスタンスの管理人さんとか)がいるイメージです。だから、その管理人さんの方針によって、無法地帯みたいになっちゃう場所もあれば、すごく厳しく管理されてる場所もあるんです。お子さんのことを考えると、有害な情報は見せたくないですよね。Fediverseだと、例えば「pawoo.net」みたいにイラスト投稿が多いけどR-18は隔離されてる場所とか、色々選べるのが良いところかもしれません。Blueskyも、これからどういう場所になっていくか注目ですね。大手は安心感があるけど、色々問題も…ジレンマですよねぇ🤔

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ジモティー民風コメント (もしジモティーの雑談掲示板にあったら)

投稿者: さいたまのタロウ
【情報求む】ブルースカイってSNS、どうですか?
最近Twitterがおかしくて、乗り換え考えてます。
近所の人と繋がれたり、趣味の話ができたりするなら良いんですが。
なんか検閲とか難しい話も聞くんで、実際使ってる人いたら教えてください。
ちなみに当方、PCは苦手です。スマホで簡単に使えるやつがいいです。

筆者の反論/補足 (タロウさんへのお返事風):
タロウさん、はじめまして!Bluesky、気になりますよね。今のところ、BlueskyはTwitterに似た感じで、世界中の人と呟きで繋がるSNSです。ご近所さんとピンポイントで繋がる機能はまだあまり強くないかもしれませんが、趣味のコミュニティ(カスタムフィードという機能)はこれから増えてくるかもしれませんね!
スマホアプリはありますし、Twitterに慣れていれば比較的使いやすいと思いますよ。検閲の話は、確かにちょっと難しいですが、タロウさんが普通に日常の呟きや趣味の話をする分には、あまり気にしなくて大丈夫だと思います。ただ、ネットでの悪口とかは、どのSNSでもダメ絶対!ってことですね。まずは登録して、雰囲気を確かめてみるのが一番かもしれません。良いSNSライフを!👍

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投稿者: 横浜のハナコ
【愚痴】SNSの誹謗中傷、なんとかなりませんか?
ブルースカイで開示命令が出たってニュース見ました。もっとどんどんやってほしいです。
匿名だからって何でも言っていいわけじゃないのに…
私も昔、ネットで嫌なこと書かれて、本当に辛かったので。
安全に使えるSNSってないんでしょうか?

筆者の反論/補足 (ハナコさんへのお返事風):
ハナコさん、お辛い経験をされたのですね…心中お察しいたします。SNSでの誹謗中傷は本当に深刻な問題ですよね。今回のBlueskyの開示命令は、そうした問題に対する一つの進展だと思います。
「完全に安全なSNS」というのは、残念ながら難しいかもしれません。でも、BlueskyやFediverseのような新しいSNSは、これまでのSNSの問題点を改善しようと色々な試みをしています。例えば、自分で見たくない情報を細かく設定できたり、信頼できるコミュニティを選んで参加したり、といったことです。ハナコさんが安心して使える場所が見つかることを心から願っています。もし何かお力になれることがあれば、いつでもお声がけくださいね。無理なさらないでくださいね。🍀


補足7:予測されるネットの反応 (ヤフコメ/コメントプラス風) と反論 📰✍️

Yahoo!ニュース コメント (ヤフコメ) 風

一般ユーザーA (そう思う多数):
ブルースカイって初めて聞いたけど、結局Twitterの二番煎じでしょ?
誹謗中傷するやつはどこにでもいる。開示命令が出たのは良いことだけど、イタチごっこだよ。
SNS疲れしてる人も多いし、もう新しいのはいらないかな。

筆者の反論/補足:
コメントありがとうございます。確かに見た目や使い勝手はTwitterに似ている部分もありますね。誹謗中傷がイタチごっこであるというご指摘も、悲しいですが現状はその通りかもしれません。ただ、BlueskyやFediverseが目指しているのは、Twitterとは異なる「分散型」という仕組みです。これが本当に機能すれば、一部の企業に情報が集中するリスクを減らしたり、ユーザーがより主体的に情報環境を選べるようになったりする可能性があります。もちろん課題は山積ですが、新しい選択肢が増えること自体は、SNS疲れを感じている方にとっても、別の形の「居場所」が見つかるきっかけになるかもしれません。すぐに結果は出なくても、長い目で見守る価値はあると考えています。

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一般ユーザーB (そう思わない多数):
分散型とかよくわからん。要は無法地帯になるってこと?
そんなところに自分の情報を置きたいとは思わないな。
結局、大手がしっかり管理してるサービスが一番安心。
この記事も長すぎて何が言いたいのか…。もっと簡潔に頼む。

筆者の反論/補足:
コメントありがとうございます。また、記事が長文で申し訳ありませんでした。「分散型=無法地帯」というイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。例えばFediverseでは、各サーバー(インスタンス)の管理者が独自のルールを設けており、むしろ厳しいくらい管理されている場所もあります。大手が管理する安心感も理解できますが、その大手の方針が突然変わったり、自分に合わなくなったりするリスクもありますよね。分散型は、その「大手依存」から脱却する試みの一つです。自分の情報をどこに置くかは非常に重要な問題ですので、色々な選択肢のメリット・デメリットを知った上で判断するのが良いかと思います。この記事が、その一助となれば幸いです。

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コメントプラス (有識者コメント風)

有識者X (国際政治学者):
トルコにおけるSNS検閲は、エルドアン政権下の権威主義的傾向を象徴する事象の一つです。Blueskyが地理的ラベリングという形で対応したことは、プラットフォーム企業が国家権力とどのように向き合うかという点で興味深い事例と言えます。しかし、これが真の検閲抵抗と言えるかは議論が分かれるでしょう。中国やロシアなど他の権威主義国家も同様の圧力を強めており、分散型技術が自由な言論空間を確保するための有効な対抗手段となり得るか、今後の技術的・政治的展開を注視する必要があります。

筆者の反論/補足 (X様への返信として):
X先生、専門的な見地からの貴重なコメント、誠にありがとうございます。先生ご指摘の通り、Blueskyの対応は妥協の産物とも言え、真の検閲抵抗とは言い難い側面があります。しかし、技術的に代替クライアントによる回避の余地を残した点は、わずかながらも分散型プロトコルの可能性を示唆しているのかもしれません。権威主義国家による圧力は今後も増すことが予想され、分散型技術がそれに対抗しうる「銀の弾丸」ではないことも明らかです。重要なのは、技術開発者、プラットフォーム運営者、市民社会、そして国際社会が連携し、多層的な防衛線を築くことだと考えます。今後の展開を引き続き注視し、分析を深めて参りたいと存じます。

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有識者Y (情報法専門弁護士):
Blueskyに対する国内初の情報開示命令は、新しいSNSプラットフォームであっても、日本のプロバイダ責任制限法が適用され得ることを示す重要な判例となり得ます。特にBlueskyが海外法人であり、国内に明確な拠点を持たないとされる中で、どのように送達が行われ、権利侵害が認定されたのか、そのプロセスは注目に値します。分散型SNSにおいては、投稿の保存場所や管理主体が複雑に絡み合うため、今後の同様の事案において、管轄権や責任の所在が大きな争点となるでしょう。表現の自由と権利侵害のバランスをどう取るか、法整備のあり方も含めて議論が必要です。

筆者の反論/補足 (Y様への返信として):
Y先生、法的な観点からの詳細なご解説、大変勉強になります。まさにおっしゃる通り、今回の開示命令は、分散型という新しい技術特性を持つプラットフォームに対する法的枠組みの適用という点で、大きな意義を持つと考えられます。清水弁護士のコメントにもあるように、送達の問題や、今後の実際の開示実現に向けてのハードルなど、実務的な課題も多いかと拝察いたします。分散型SNSにおける責任の所在の特定は、従来のモデルでは想定されていなかった難しさがあり、これが今後の法解釈や立法論議にどのような影響を与えるか、非常に注目しております。表現の自由を不当に萎縮させることなく、しかし権利侵害の被害者救済も実効的に行うためのバランスの取れた法制度設計が、ますます重要になると感じております。


補足8:予測されるネットの反応 (Tiktokユーザー/ツイフェミ/爆サイ民風) と反論 💃📢💥

TikTokユーザー風コメント (もしこの記事が短い動画で紹介されたら)

🕺「ブルースカイって何?新しいフィルター?w」
🤷‍♀️「トルコ?どこそれ、海外旅行?映える?」
👩‍🎤「検閲とかマジ無理ー!言いたいことも言えないこんな世の中じゃ…POISON!」
🤔「なんかムズい話してるけど、要はXがオワコンってこと?www」
👍「とりあえず分散型ってのがイケてるんでしょ?知らんけどw 踊ってみた!」

筆者の反論/補足 (TikTokerに向けて分かりやすく):
みんな、コメントありがとー!パリピ構文最高!🤘
Blueskyは新しいSNSアプリだよん!フィルターじゃないけど、新しい繋がりが見つかるかも✨
トルコはねー、ご飯美味しい国!でも今はちょっとネットがギスギスしてるって話なんだ💦
POISON、名曲だよね!自由に言いたいこと言える場所、みんなで守っていこーぜ!💪
Xがオワコンかは…人それぞれかな?w でもBlueskyもワンチャンあるかもよ?😉
分散型、イケてるかも!とりあえずこの記事読んで、頭良さげなこと言っとけばモテる…かも?🤣 (保証はしませんw)

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ツイフェミ (Twitter上のフェミニストの一部過激な言説を模倣) 風コメント

アカウント名: ♀エンパワメント戦士A♀ (she/her)
どうせ分散型SNSとか言っても、ミソジニーとマンスプが蔓延るんでしょ?
男社会のテック企業が作るシステムなんて信用できない。
女性が安心して使える安全な空間こそが必要。検閲は当然。有害な男アカウントは即刻凍結すべき。
#NoMisogyny #SafeSpaceForWomen

筆者の反論/補足:
コメントありがとうございます。女性が安心して利用できる安全なオンライン空間の必要性については、筆者も強く共感します。ミソジニーやハラスメントは、いかなるプラットフォームにおいても許されるべきではありません。分散型SNSが、そのような問題に対して有効な解決策を提供できるかは、まだ未知数な部分もあります。
しかし、分散型の利点の一つは、特定の価値観や目的を共有するコミュニティが、自分たちでルールを作り、運営できる可能性があるという点です。例えば、女性専用のインスタンスや、フェミニズムの議論を歓迎するインスタンスなどが作られ、そこでは厳格なモデレーションポリシーを敷くことも可能です。Blueskyのカスタムフィード機能なども、特定のテーマに関心のある人々が集まる場を提供するかもしれません。
「男社会のテック企業」というご指摘も、業界全体の課題として重要です。分散型技術の開発コミュニティにおいても、より多様なバックグラウンドを持つ人々が参加し、意見を反映できるような環境作りが求められます。
「有害アカウントの即刻凍結」については、その「有害」の定義や判断基準を誰がどのように決めるのか、という難しい問題が伴います。しかし、明確なハラスメントや脅迫に対しては、迅速かつ厳正な対処が必要であることは言うまでもありません。より安全で公平なオンライン環境の実現に向けて、共に知恵を出し合えれば幸いです。

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爆サイ民風コメント (地方の匿名掲示板の雰囲気を模倣)

[1] 匿名さん (〇〇市)
ブルースカイだか知らねーけどよ、結局はエロと出会い目的だろ?
トルコがどうとか、どうでもいいわ。地元で今アツい店どこよ?
検閲?うるせーな、言いたいこと言わせろや。文句あんならタイマンじゃ!

筆者の反論/補足:
匿名さん、コメントどうもっス!Bluesky、まだエロとか出会いがメインって感じじゃないっスねぇ。どっちかっていうと、真面目な話してる人が多いかも?まあ、これからどうなるかは分かんないスけど。
トルコの話、確かに遠い国の話に聞こえるかもしれないスけど、ネットの自由って、実は俺らの生活にも結構関わってくるんスよ。例えば、好きなアニメやゲームが「不謹慎だ!」とか言って見れなくなっちゃったりとか…。
言いたいこと言わせろ、ってのは分かるんスけど、相手が傷つくような言い方は、やっぱマズいっスよね。タイマンもいいけど、まずは言葉で冷静に話し合うのが大人の対応ってもんじゃないスか?😎
地元のホットな店情報は…残念ながらこの記事では扱ってないんで、他のスレで聞いてみてくだい!🙏

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(注:これらのコメントもまた、特定のネットコミュニティのステレオタイプな言説を模倣したものであり、全ての利用者がこのような発言をするわけではありません。エンタメとしてお楽しみください。)


補足9:この記事に捧げる音楽ジャンルとSUNO用歌詞 🎶

音楽ジャンル提案

この記事のテーマ「SNSの検閲と自由、分散型技術の挑戦と葛藤」に合う音楽ジャンルは、「プログレッシブ・ロック」または「サイバーパンク風エレクトロニカ」が考えられます。

  • プログレッシブ・ロック: 複雑な構成、哲学的・社会的なテーマ性、技術的な演奏、壮大なスケール感が、検閲という抑圧に対する自由への渇望や、分散型技術の理想と現実の葛藤、そして未来への希望と不安が入り混じる物語を表現するのに適しています。変拍子や長尺の楽曲で、問題の多層性や歴史的背景を描写できるでしょう。
  • サイバーパンク風エレクトロニカ: デジタルな質感、時にダークで退廃的な雰囲気、機械的なビートとシンセサイザーのメロディが、テクノロジーと人間社会の緊張関係、監視社会への警鐘、そして分散型ネットワークというサイバー空間での新たな自由の模索を表現するのにマッチします。ボーカルは無機質なボコーダー処理や、逆に情熱的なシャウトもアリかもしれません。

SUNO用歌詞生成 (プログレッシブ・ロック風)

``` (Verse 1) Blue sky turned to grey, a whisper in the code Ankara's long shadow, on a winding digital road A lawyer's quiet victory, a precedent is set But the ghost of old Twitter, breathes a silent threat Moderation's tightrope, a balance hard to find Between the rule of Erdonomics, and freedom of the mind (Chorus) Decentralized utopia, or just a fleeting dream? AT Protocol's promise, against the censor's scheme Fediverse stands defiant, with instances so wide But can we truly break the chains, where a PDS must hide? Oh, the dilemma of data, the sovereignty we crave Will our voices echo freely, or become a digital slave? (Verse 2) From Istanbul to Tokyo, the watchers in the night Labeling our every post, to dim the brightest light Deer.social whispers rebellion, a client unafraid But the masses click on default, a comfortable parade The Great Firewall is rising, in democracies as well Online Safety Acts are written, a different kind of hell (Chorus) Decentralized utopia, or just a fleeting dream? AT Protocol's promise, against the censor's scheme Fediverse stands defiant, with instances so wide But can we truly break the chains, where a PDS must hide? Oh, the dilemma of data, the sovereignty we crave Will our voices echo freely, or become a digital slave? (Bridge - Instrumental with shifting time signatures, melancholic synth solo, then building intensity) Mencken's words they echo, "No simple answer's true" No censorship at all? Or just what law tells you? The trolls will dance in anarchy, the hate will fill the air But bow to unjust statutes? A burden hard to bear CSAM and Nazism, a darkness we must fight But who defines the boundary, between the wrong and right? (Guitar Solo - Fast, technical, expressing struggle and hope) (Chorus) Decentralized utopia, a future we must build! With AT Protocol evolving, and ActivityPub instilled! Fediverse, a bastion, where instances connect! We'll break the choke point's power, our freedom to protect! Oh, the future of our voices, a tapestry to weave, In this grand experiment, we earnestly believe! (Outro) The code is our new language... the server our new land... To speak without a master... to finally understand... (Fade out with echoing synth arpeggios and distant, hopeful choir) ```


補足10:さらに深く知りたいあなたへ - 推薦図書 📖➡️🧠

この記事で扱ったテーマ(SNS、検閲、表現の自由、分散型技術、インターネット社会論など)について、さらに理解を深めたい方のために、いくつかの書籍や関連資料のテーマを挙げさせていただきます。(Amazonリンクは記載しませんが、タイトルで検索すれば多くの情報が見つかるはずです。)

  1. 表現の自由・検閲の歴史と哲学に関する書籍
    • ジョン・スチュアート・ミル『自由論』: 表現の自由の重要性を論じた古典中の古典。現代の議論にも通じる普遍的な洞察に満ちています。 (Google検索: ジョン・スチュアート・ミル 自由論)
    • ジョージ・オーウェル『1984年』: 全体主義国家による監視と検閲の恐怖を描いたディストピア小説。現代社会への警鐘として読み継がれています。 (Google検索: ジョージ・オーウェル 1984年)
    • 日本の言論統制史に関する研究書: 戦前・戦中の検閲制度や、現代の自主規制の問題などを扱った書籍。
  2. インターネットと社会、プラットフォーム論に関する書籍
    • イーライ・パリサー『フィルターバブル: インターネットが隠していること』: アルゴリズムによって個人の視野が狭められる現象を指摘したベストセラー。 (Google検索: イーライ・パリサー フィルターバブル)
    • ショシャナ・ズボフ『監視資本主義: 私たちの人生の新たなフロンティア』: 大手テック企業によるデータ収集と行動予測が社会に与える影響を詳細に分析した大著。 (Google検索: ショシャナ・ズボフ 監視資本主義)
    • コンテンツモデレーションの現場や倫理的課題に関するルポルタージュや研究書: プラットフォームの裏側で働くモデレーターの苦悩や、AIモデレーションの限界などを扱ったもの。
  3. 分散型技術・Web3に関する書籍や資料
    • ActivityPubやAT Protocolの公式ドキュメントや仕様書: 技術的な詳細を理解したい方向け。 (例: ActivityPub W3C Recommendation, AT Protocol公式サイト)
    • ブロックチェーン技術や非中央集権型アプリケーション(DApps)に関する入門書・解説書: 分散型システムの基礎となる考え方や技術要素を学べます。
    • サイファーパンクや暗号技術に関する歴史書: 自由な情報流通を目指した初期のハッカーたちの思想や活動を知ることができます。
  4. 国際的なインターネットガバナンスやデジタル権に関する報告書
    • 国連人権高等弁務官事務所 (OHCHR) やアムネスティ・インターナショナル、ヒューマン・ライツ・ウォッチなどの国際NGOが発行する、各国の表現の自由やプライバシーの状況に関する報告書。
    • Electronic Frontier Foundation (EFF) や Article 19 などのデジタルライツ団体が発行する、インターネット上の自由に関する分析や提言。

これらの資料を通じて、この記事で触れた問題群をより多角的に、そして深く掘り下げていただければ幸いです。知的好奇心の赴くままに、探求の旅をお楽しみください! 🧐


補足11:この記事をテーマに上方漫才「検閲て、なんやねん!」🎙️😂

ボケ:アキラ ( थोड़ासा分散型SNSにカジってる若者)
ツッコミ:ヒカル (現実的なツッコミ役)

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アキラ:まいどー!未来のSNSスター、アキラです!今日はね、検閲の話をしましてん!

ヒカル:いきなり重たいテーマやな!お客さん引いてまうど!

アキラ:大丈夫!ブルースカイって知ってます?あの青い鳥さんの親戚みたいなやつ!あれで日本初の情報開示命令が出たんですわ!誹謗中傷したやつ、ついに尻尾掴まれたってわけ!

ヒカル:ああ、ニュースで見たわ。そら悪いことしたらアカンわな。でもそれが検閲とどう繋がるねん?

アキラ:それがね、ブルースカイって「分散型」っちゅうて、中央の親分がおらへん仕組みを目指してんねん。やから検閲されにくい!って言われててんけど、トルコのお偉いさんから「これ消せ!」言われたら、一部見えへんようにしたらしいねん。

ヒカル:ほな、結局お上に弱いやないか!分散型の意味ないやん!

アキラ:それがミソでんがな!投稿自体は消さんと、「トルコ国内からは見えまへん」ってラベル貼っただけやから、別のアプリ使ったら見れるかもしれん、みたいな?抜け道があるんちゃうかって!

ヒカル:ややこしいな!そんなん一般の人は分からへんやろ!普通に公式アプリ使うっちゅうねん!

アキラ:そこが問題やねん!一方、マストドンとかのフェディバース連合は、もっとガチの分散型やから、トルコ政府が「消せ!」言うても、「うっさいわボケ!」ってできるインスタンスもあるかもしれん!世界中にサーバーあるしな!

ヒカル:ほんまかいな!ほんなら、悪い奴らがやりたい放題できるんちゃうの?それも問題やろ!

アキラ:せやねん!「検閲一切なし!」って言うたら、今度は荒らしとかヘイトスピーチだらけの無法地帯になるかもしれんし、「法律だけ守ればええ」言うたら、おかしな法律作る国では、まともな意見も消されるかもしれん!どないせーっちゅうねん!

ヒカル:ほんま、どないせーっちゅうねん!お前が言い出したんやろ!

アキラ:結局はバランスが大事ってことやな!中央集権的なアカンとこを無くして、アカウント情報も自由に持ち運べるようにして…って、なんか選挙演説みたいになってきたな!

ヒカル:なってへんわ!もっと分かりやすく説明せい!

アキラ:せやから、例えるなら、巨大なショッピングモール(中央集権SNS)だけじゃなくて、個性的な個人商店がたくさん集まった商店街(分散型SNS)もあって、どっちで買い物するか選べるようにしよ!って話や!商店街の店主が変なやつやったら、別の店行けばええねん!

ヒカル:ああ、なるほどな。ちょっと分かったような気もするわ。でも、その商店街、シャッター街にならへんか心配やな。

アキラ:そこはみんなで盛り上げていかなアカンとこや!そのためにも、この記事読んで勉強してな!文字数多いけど!

ヒカル:お前が書いたんかい!しっかり宣伝しよるな!もうええわ!ありがとうございましたー!

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補足12:この記事をテーマに一人ノリツッコミ「分散型SNS、ええやん!…って、管理誰すんねん!」🤷‍♂️🎤

どーもー!最近、分散型SNSっちゅうのが流行ってるらしいやん?ええやん、ええやん!中央の誰かに支配されへん、自由な世界!検閲も怖くない!
…って、管理誰すんねん!

だって考えてみ?無法地帯になったら、誹謗中傷し放題、変な画像貼り放題、スパムだらけ!そんなん地獄やん!
「いやいや、インスタンスごとに管理者がおるから大丈夫や」って?ほんなら、その管理者がトンデモなやつやったらどうすんねん!「俺ルール!俺が法!」みたいな独裁者やったら、仲良しグループ以外全員追放とかありえるやろ!
…って、それもうただの村八分やないか!

「アカウントポータビリティがあるから、嫌なインスタンスからは引っ越せる」?なるほど、それはええな!自分のデータ持って、他のサーバーに移れるんやろ?
…って、引っ越し先も同じような独裁者やったらどうすんねん!無限ループやんけ!

「いや、だからこそ、ユーザーが賢くならなあかんねん。リテラシーを高めて、良いコミュニティを選んで…」
…って、なんでワシらがそんな苦労せなアカンねん!楽して使いたいんじゃボケ!

「Blueskyの地理的モデレーションは、投稿は消さんとラベル付けやから、代替クライアントで見れるかも…」
…って、そんな裏ワザみたいなこと、普通の人やらへんやろ!どんだけリテラシー高いねん!IT玄人しか使えんSNSか!

結局、何が言いたいかっていうとやな…
自由と責任はセットやねん!分散型SNSが本当にええもんになるかどうかは、技術だけじゃなくて、使う俺ら次第ってことや!
…って、なんか偉そうなこと言うてしもたー!柄にもないわー!もうええわ!


補足13:この記事をテーマに大喜利「こんな検閲は嫌だ!」😲

お題:分散型SNSで見かけた「こんな検閲(またはモデレーション)は嫌だ!」どんなの?

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回答1:
インスタンス管理者の今日のラッキーカラー以外の色の文字を使った投稿は、全部モノクロにされる。

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回答2:
AIモデレーターが全ての投稿を「ポエム」として解釈しようとし、感動的なBGMを勝手につけてくる。感動しなかったらアカウント停止。

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回答3:
モデレーションルールが毎日サイコロで決まる。今日は「語尾に『でござる』をつけないと投稿削除」だけど、明日は「猫の画像以外投稿禁止」になるかもしれない。

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回答4:
投稿内容がポジティブすぎると「意識高い系はサーバーの雰囲気を乱す」という理由で警告される。ネガティブな愚痴だけが許されるインスタンス。

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回答5:
管理者が「今日の晩ごはん何にしようかな…」で悩んでいる間、全ての投稿が「保留」にされ、管理者が晩ごはんを決めるまで一切表示されない。

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回答6:
ユーザーのプロフィール写真の「笑顔が足りない」と判断されると、AIが勝手に満面の笑みに加工し、元に戻せない。

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回答7:
検閲された理由が、古代マヤ文字で書かれた巻物で送られてくる。解読できないと異議申し立てもできない。

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回答8:
投稿に一つでも誤字があると、その投稿が管理者の飼っているインコによって大声で読み上げられ、インスタンスのローカルタイムラインに音声で強制配信される。

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回答9:
ユーザー名が野菜や果物の名前じゃないと、投稿の語尾が勝手に「~です🥬」「~だよね🍎」みたいに編集される。

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回答10:
投稿が検閲されると、その代わりに自分の黒歴史ポエムがランダムで公開される。


補足14:SFショートショート「最後の自由サーバー」🌌💻

西暦2077年。世界はメガコーポレーション「ユニグローブ」が提供する超統合SNS「ライフストリーム」によって完全に覆われていた。ライフストリーム上では、ユニグローブのAI「マザー」による完璧な調和(ハーモニー)モデレーションが行われ、いかなる不協和音も、批判も、ネガティブな感情さえも瞬時にフィルタリングされた。人々はマザーが提供する快適でポジティブな情報空間に浸りきり、かつて存在した「自由な議論」という概念すら忘れかけていた。

そんな時代に、都市の片隅で古い回線を使い、ひっそりと「オールドネット」に接続する老人、ケンジがいた。彼がアクセスするのは、最後の自由サーバーと言われるFediverseインスタンス「リバティ・エコー」。管理者は不明。参加者もごく僅か。そこでは、かつてのインターネットのように、雑多で、時に荒々しく、しかし生々しい人間の言葉が飛び交っていた。

ある日、ケンジはリバティ・エコーで、ユニグローブの調和モデレーションが、実は人々の思考を微妙に誘導し、特定の製品や思想へと無意識に傾倒させるための壮大な社会実験である、という告発文を見つける。投稿者は「カサンドラ」と名乗るハッカーだった。ケンジは震える手でそのメッセージを拡散しようとするが、ライフストリームでは瞬時に削除されるだろう。

「このリバティ・エコーだけが、最後の砦なのか…」

カサンドラの告発は、他の数少ないオールドネットの生存者たちにも届き始めた。彼らは知っていた。ライフストリームの「快適さ」は、見えない鎖で繋がれた鳥かごの快適さだと。そして、分散された小さなサーバーの一つ一つが、その鳥かごの外へと繋がる、か細い蜘蛛の糸なのだと。

ユニグローブの監視ドローンが、ケンジの隠れ家に向かって静かに飛行を開始した。リバティ・エコーのサーバーログには、新たなアクセス元IPが記録される。それは、これまで誰も見たことのない、惑星間通信プロトコルのものだった。

ケンジは微笑んだ。「自由の種は、まだ死んではいなかったようだ」

彼の最後の投稿は短かった。「聞こえるか、未来の者たちよ」

リバティ・エコーの微弱な信号は、星々の間へと拡散していく。検閲も、調和も届かない、真のフロンティアへ向かって。


GoogleのAI戦略が変えるウェブの未来:独立系サイトの危機と対策 🚨

サブタイトル:Googleのアルゴリズム更新が引き起こす情報統制と、私たちにできること

はじめに:GoogleのAI革命がもたらす影響とは? 🌐

Googleの検索エンジンは、インターネットの情報アクセスを支える基盤として、私たちの生活に深く根付いています。しかし、2023年から2024年にかけて、GoogleのAIを活用したアルゴリズム更新が、独立系ウェブサイトに壊滅的な影響を与えました。この記事では、Travel Lemmingの創設者であるアメリカ人起業家の視点から、GoogleのAI戦略がウェブのエコシステムに与える影響と、私たちが取るべき行動について解説します。😊

Googleの「公正な交換」の約束とその裏側

Googleは、ウェブサイト運営者に対し「コンテンツとクリックの公正な交換」を約束してきました。これは、高品質なコンテンツを提供するパブリッシャーに、検索トラフィックという形で報酬を与えるというものです。Googleの公式ページでは、以下のように述べています:

「私たちの目標は、人々がウェブサイトからできるだけ早く離れること」(Google企業理念

この約束に基づき、Travel Lemmingは「人々が人々のために作るコンテンツ」に注力。現地の専門家によるガイドやオリジナル写真を掲載し、コミュニティとの交流にも力を入れました。しかし、Googleの最近の動きは、この約束を裏切るものでした。😔

コラム:小さな情熱が大きな夢に

私がTravel Lemmingを始めたのは、旅行を通じて人々をつなぎたいという情熱からでした。デンバーの自宅を売却し、ロースクールの借金を抱えながらも、読者に役立つ情報を届けるために全力を尽くしました。Googleのシャドウバンでトラフィックが激減したとき、まるで自分の夢が崩れ去るようでした。でも、読者からの「あなたのガイドで最高の旅行ができた!」という一通のメールが、私を再び奮い立たせてくれました。💌


GoogleのAI戦略:検索の再構築とシャドウバンの実態 🕵️‍♂️

2023年のアルゴリズム更新:独立系サイトの壊滅

2023年9月から2024年春にかけて、Googleは「Helpful Content Update(HCU)」と呼ばれる一連のアルゴリズム更新を実施。これにより、Travel Lemmingはオーガニック検索トラフィックの97%以上を失いました。影響は当サイトに留まらず、製品レビュー、ゲーム、フィットネスなど、さまざまな分野の独立系サイトが同様の打撃を受けました。📉

Googleは当初、これらのサイトが「価値が低い」と判断されたと主張。しかし、実際にはコンテンツの質ではなく、サイトの「権威性(Authority)」に基づくアルゴリズムが適用されていたことが判明しました。つまり、大手メディア企業が優先され、小規模な独立系サイトは排除されたのです。😣

シャドウバンの不公平な運用

Googleは、大手メディアには「マニュアルペナルティ」を課し、回復プロセスを提供しますが、独立系サイトには一切の訴訟の機会がありません。たとえば、Forbesは2024年に「サイト評判の乱用」でペナルティを受けましたが、すぐに回復プロセスを経て復活しました。一方、Travel Lemmingのようなサイトは、永久にシャドウバンされたままです。😡

コラム:Google本社での一幕

2024年10月、Googleは私を含む20人の独立系クリエイターを本社に招待し、謝罪しました。キャンパスツアーの後、Googleの担当者は「あなたたちのサイトは悪くなかった」と認めましたが、具体的な解決策は示されませんでした。会議室での熱い議論の中、あるクリエイターが言った「謝罪じゃ bills は払えないよ!」という言葉が、今も耳に残ります。😅


AI概要(AI Overviews):ウェブの終焉か? 🤖

GoogleのAI概要がもたらす影響

2024年5月、Googleは「AI Overviews」を導入。これは、ウェブサイトのコンテンツをAIで要約し、検索結果ページに直接表示する機能です。たとえば、壊れたレコードプレーヤーの修理方法を検索すると、Audio-Technicaのコンテンツが要約され、ユーザーはサイトを訪れずとも回答を得られます。これにより、ウェブサイトへのクリック率は15~55%減少すると報告されています(Seer Interactive)。😓

Redditとの癒着疑惑

Googleのアルゴリズム更新は、Redditの検索可視性を劇的に向上させました。2024年2月、GoogleはRedditと年間6000万ドルのAIライセンス契約を締結。この直後、RedditはIPOを成功させ、株価は急騰しました。このタイミングは、Googleが特定の企業を優遇しているのではないかという疑念を呼び起こします。😒

コラム:Redditの勝利と私たちの敗北

RedditがGoogleと大規模な契約を結んだニュースを見たとき、複雑な気持ちでした。彼らは自分たちのコンテンツを守るために戦い、勝利を手にしました。一方、私のような小さなパブリッシャーは、Googleの気まぐれに翻弄されるばかり。まるで、大海原で小さなボートが嵐に立ち向かうような気分です。⛵


私たちにできること:オープンウェブを守るために ✊

具体的なアクション

  • 情報共有:GoogleのAI戦略の問題をSNSで広めましょう(例:Travel LemmingのX投稿)。
  • 検索エンジンの変更:Google以外の検索エンジン(例:KagiDuckDuckGo)を使いましょう。
  • 直接訪問:独立系サイトをブックマークし、ニュースレターに登録して直接サポートしましょう(HouseFreshのガイド)。
  • Google製品からの脱却:GmailやGoogle Mapsなど、Google製品の使用を減らし、データ提供を最小限に(ガイド)。
  • 議会への働きかけ:司法省(DOJ)や連邦取引委員会(FTC)のGoogle独占打破の取り組みを支持しましょう。
コラム:小さな一歩が大きな変化に

ある日、読者が「Googleで見つけられなくなったけど、ブックマークしてたから助かった!」とメッセージをくれました。その瞬間、直接つながる大切さを実感しました。皆さんの小さな行動が、ウェブの自由を守る一歩になるんです!🌟


結論:突飛な論理と未来への展望 🔮

GoogleのAI戦略は、まるで「情報のブラックホール」を作り出そうとしているかのようです。独立系サイトを排除し、情報を一手に握ることで、Googleはユーザーの思考や決断を支配しようとしているのかもしれません。この論理は突飛に聞こえるかもしれませんが、歴史を振り返れば、情報の集中が社会に与える影響は計り知れません。たとえば、古代ローマの詩人ユウェナリスはこう警告しました:

「誰が監視者を監視するのか?」(ユウェナリスの警句

今後、Googleのアルゴリズムの透明性を高める研究や、AIライセンス契約の公平性を検証する調査が求められます。これらが実現すれば、ウェブは多様な声が共存する場として再び息を吹き返し、ユーザーは偏りのない情報にアクセスできるようになるでしょう。歴史的に見れば、Googleの現在の行動は、印刷革命やインターネットの黎明期に匹敵する情報革命の一幕です。しかし、この革命が一企業の独占に終わるのか、それとも自由なウェブの新たな始まりとなるのかは、私たちの行動にかかっています。🙌

短歌:GoogleのAI戦略を詠む

情報を
握る巨人の
影の下
小さなサイトが
息をひそめる

参考文献

コメント

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