【暴露】トルコ政府の圧力!BlueskyとFediverse、検閲に強いのはどっち? 🇹🇷💻 #検閲 #分散化 #SNS #五05 #2025四05トルコ司法がBlueskyアカウントにブロック命令_令和IT史ざっくり解説トルコ編
トルコ政府vs分散SNS!BlueskyとFediverseの検閲耐性を徹底比較 🇹🇷💻 #検閲 #分散化 #SNS (118文字)
エルドアン政権の圧力に揺れる?次世代SNSの自由を守る戦いと技術的課題
目次
- 序文
- はじめに
- 次に:なぜこの議論が必要なのか?
- 検閲の目標と「ノーゴール」
- Blueskyのやり方:ATProtoの地理的モデレーションとは?
- Fediverseのやり方:ActivityPubとインスタンス主権
- エルドアン政権への対応:Blueskyの場合
- エルドアン政権への対応:Fediverseの場合
- 持ち帰り:検閲耐性のための条件
- その他の国々への影響と教訓
- 日本における影響と教訓
- この記事への疑問と多角的視点
- 予測されるネットの反応(Reddit/HackerNews風)とその反論
- 結論:分散化は銀の弾丸か?未来への展望
- 短歌
- 参考文献
- 用語索引
- 補足1:用語解説(ユーモアと皮肉を込めて)
- 補足2:潜在的読者のために
- 補足3:想定問答(学会発表風)
- 補足4:予測されるネットの反応(2ch/はてブ/ニコニコ風)とその反論
- 補足5:予測されるネットの反応(なんJ民風)とそのおちょくり
- 補足6:予測されるネットの反応(ガルちゃん/ジモティー民風)とその反論
- 補足7:予測されるネットの反応(ヤフコメ/コメントプラス風)とその反論
- 補足8:予測されるネットの反応(Tiktok/ツイフェミ/爆サイ民風)とその反論
- 補足9:SUNO用歌詞
- 補足10:推薦図書
- 補足11:上方漫才
- 補足12:一人ノリツッコミ
- 補足13:大喜利
- 補足14:SFショートショート
- 補足15:江戸落語
- 補足16:英語学習者向け
- 補足17:Podcast掛け合い
- 補足18:ずんだもんの感想
序文
どうも、売れっ子ブロガーのDopingConsommeです☕。
最近、トルコ政府がBlueskyにアカウント検閲を要求したというニュース(TechCrunchの記事参照)が飛び込んできました。これは、トルコのエルドアン大統領(自称・偉大なる指導者?)に対する抗議活動を受けてのことだとか。うーん、権威主義的な政権の典型的な動きですね 🤔。
この一件は、筆者にとって「ソーシャルメディアにおける検閲」という古くて新しい問題、特に分散型ソーシャルメディア(Decentralized Social Media)がそれにどう立ち向かうのか?という疑問を再燃させました。中央集権型プラットフォーム(Twitter改めXやMetaなど)とは違う、ActivityPub(主にMastodonなどで使われるプロトコル)やATProto(Blueskyが採用)のような分散型エコシステムは、検閲に対してより強いのか?それとも、新たな課題を抱えているのか?
この記事では、その核心に迫りたいと思います。技術的な詳細に踏み込みつつ、検閲という行為の本質、そして私たちがオンラインで「自由」に発言するとはどういうことなのか、改めて考えるきっかけを提供できれば幸いです。読者の皆さんには、単なる技術比較としてではなく、デジタル社会における言論の自由の未来を考える上での一つの材料として読んでいただければと思います。 BlueskyやFediverse(ActivityPubで繋がる分散SNSの総称)を使っている方も、そうでない方も、きっと興味深い発見があるはずです。さあ、一緒に深掘りしていきましょう!🚀
はじめに
この記事は、ソーシャルメディアにおける検閲(Censorship)の問題、特にトルコ政府によるBlueskyへの検閲要求事例をきっかけに、分散型ソーシャルメディアが検閲にどのように対応し、あるいは抵抗できるのかを考察するものです。
具体的には、Blueskyが採用するATProtoと、Mastodonなどが属するFediverse(ActivityPub)という二つの主要な分散型アプローチを取り上げ、それぞれの検閲への対応メカニズム、強み、そして弱点を比較分析します。
単純な「検閲反対」や「法律遵守」といった二元論では捉えきれない複雑な現実を踏まえ、技術的な仕組みがどのように検閲耐性に影響するのか、そして抑圧的な政府の要求に対して、これらのプラットフォームが実際にどの程度有効なのかを探ります。分散型技術が本当にオンラインの言論空間を守る砦となり得るのか、その可能性と限界を明らかにすることを目指します。
次に:なぜこの議論が必要なのか?
なぜ今、分散型ソーシャルメディアと検閲について深く考える必要があるのでしょうか? それは、いくつかの重要な理由からです。
- 中央集権型プラットフォームへの不信感の高まり: Twitter(現X)やFacebook(現Meta)など、巨大テック企業が運営するプラットフォームは、利益追求や政治的圧力により、恣意的なコンテンツモデレーション(Moderation)や検閲を行っているとの批判が絶えません。ユーザーはより透明性が高く、コントロール可能な代替手段を求め始めています。(参考:#他人の王国に城を建てるな)
- 分散型技術の成熟と普及: Mastodonを中心とするFediverseは着実にユーザーベースを拡大しており、Blueskyも招待制を廃止し急成長しています(参考:#ソーシャルメディアプラットフォームBlueskyが急成長に伴い直面している課題)。これらのプラットフォームが現実的な選択肢となる中で、そのガバナンスや検閲への耐性を理解することは不可欠です。
- 世界的な検閲強化の動き: トルコの事例は氷山の一角です。ロシア(参考:#ロシアで他のソーシャルメディアが検閲されているときにTelegramが許可される理由)や中国(グレートファイアウォールなど)だけでなく、英国(参考:#英国が世界中でどのように安全性を弱めているか)など、民主主義国家とされる国々でも、オンラインコンテンツへの規制を強化する動きが見られます。新しいプラットフォームがこれらの圧力にどう対応するかは、世界中のインターネットユーザーの自由に関わる問題です。
- 技術がもたらす新たな可能性と課題: 分散型アーキテクチャは、理論的には単一障害点(Single Point of Failure)をなくし、検閲を困難にする可能性があります。しかし、それは同時に、違法・有害コンテンツの拡散を助長するリスクもはらみます(例:CSAMやヘイトスピーチ)。このトレードオフをどう管理するかが、分散型SNSの大きな課題です。
このように、技術、政治、社会の変化が交差する今、分散型ソーシャルメディアの検閲問題を深く理解することは、未来のコミュニケーションのあり方を考える上で避けて通れない重要なテーマなのです。
検閲の目標と「ノーゴール」
オンラインで生活し、会話する人々のコミュニティとして、分散型ソーシャルメディアは検閲に対してどのように振る舞うべきでしょうか? ここでは、利益を追求する企業が所有・管理する中央集権型サービスとは異なる、相互運用可能なプロバイダーのエコシステムにおける検閲問題を考えます。
分散型の観点から見たとき、検閲に関する単純明快で、しかし間違っている答えが二つあります。H.L. Mencken(アメリカのジャーナリスト・批評家)が言ったように、「すべての複雑な問題には、明確で、単純で、間違った答えがある」のです。
- 「検閲は一切なし」: 人々に自由に語らせ、アイデアの自由競争に任せるべきだ。言論の自由は絶対でなければならない、という立場。
- 「法律遵守がすべて」: 人間の参加者がいる管轄区域(Jurisdiction)内で違法なコンテンツを抑制する。それ以外はソーシャルメディアプロバイダーの領域ではない、という立場。
しかし、これらの「単純な答え」は、現実の問題に対応するには不十分です。
「言論の自由」絶対主義の罠 🗽🙅
「検閲なし」という絶対主義者の立場は、一見すると筋が通っているように聞こえます。しかし、これには致命的な欠陥が二つあります。
一つ目は一般的な欠陥です。残念ながら、一定割合の人々は、オンライン体験を不快極まりないものにするような、ひどく、憎しみに満ちた、有害な内容を投稿します。これが野放しにされると、聞く価値のある意見を持つ多くの人々がプラットフォームから追い出されてしまいます。無法地帯は、結局、声の大きい悪人だけが残る場所になりがちです。
何の制限もなければ、自動化されたスパムボットや、他人を不快にさせることだけを目的とする「荒らし」行為が横行し、まともな会話が成り立たなくなります。例:荒らしやスパム
二つ目は特定の欠陥です。歴史は、ナチズム(Nazism)やその復活主義、超国家主義、民族的憎悪の煽動といった特定の物語が、市民社会の健全性や人々の生命にとって極めて危険であることを教えています。これらのイデオロギーを無制限に許容することは、社会全体に対する脅威となりえます。
言い換えれば、「誰もが言論の自由(基本的な権利)を持つが、誰もが聞いてもらう権利を持つわけではない」ということです。プラットフォームには、コミュニティを守るために、ある程度の境界線を引く責任があると言えるでしょう。
したがって、「完全な言論の自由」を唱える純粋主義者の方々には、ここで一旦退場していただく必要があります。(皮肉ではなく、真剣に。) ( ̄ー ̄)ゞ
「法の支配」の限界 📜🤔
「法律で違法とされているコンテンツだけを抑制すればよい」という法律主義的アプローチ(Rule of Law Approach)も、一見、合理的です。文明的な民主主義国家でサービスを運営しているなら、法律違反の投稿(例えば、著作権侵害や明確な脅迫)を許可することには慎重になるべきでしょう。(もちろん、市民的不服従が常に間違いだとは言いませんが、よく考える必要はあります。)
しかし、これもまた多くの問題点を抱えています。
否定的側面(検閲すべきでないものを検閲してしまうリスク): 法律は必ずしも公正ではありません。例えば、トルコの法律はエルドアン大統領の意向を強く反映しており、政権批判を抑圧するために利用されています。筆者は個人的に、そのような法律に基づく検閲要求に唯々諾々と従うべきだとは全く思いません(DGAF: Don't give a f**k)。同様に、もし将来、アメリカで反ネタニヤフ(イスラエル首相)感情の表明が違法になったとしても、それに従うべきでしょうか?
肯定的側面(検閲すべきものを検閲しないリスク): 法律が不十分な場合もあります。例えば、日本では児童ポルノ(いわゆるロリコンコンテンツの一部)に関する法規制が国際基準に比べて緩いと指摘されており、他国ではCSAM(Child Sexual Abuse Material: 児童性的虐待コンテンツ)として厳しく取り締まられるものが、日本では流通してしまう可能性があります。これは明らかに日本側の法整備が遅れている例です。
反トランスジェンダー(性自認が生まれた時に割り当てられた性別と異なる人々)への憎悪表現は、世界中の保守的な「文化戦争」で煽られ、英国などでは政府の公式な方針に影響を与えつつあります。このようなヘイトスピーチが多くの国で「合法」であるからといって、プラットフォームがそれを放置して良いのでしょうか? 筆者の運営するMastodonインスタンスでは、そのような偏見を容認するつもりはありません。その他の例:ヘイトスピーチ
このように、法律だけを基準にすることは、不当な検閲を招いたり、逆に深刻な害悪を見逃したりする危険性があるのです。法律は社会の最低限のルールを示すものかもしれませんが、倫理的な判断基準のすべてではありません。
☕ ちょっと一息:法律と倫理のグレーゾーン
法律って、時代や国によって本当に変わりますよね。昔は当たり前だったことが今は禁止されていたり、逆もまた然り。特にインターネットのように国境を軽々と越える世界では、「どこの法律に従うの?」問題が常に付きまといます。分散型SNSは、この問題をさらに複雑にしているのかもしれませんね。でも、だからこそ面白い! 🤔
Blueskyのやり方:ATProtoの地理的モデレーションとは? Bluesky 🦋
では、Bluesky(とその基盤技術であるATProto)は、トルコの検閲要求にどう対応したのでしょうか? 単純にボタンを押して、エルドアン大統領が嫌うアカウントを黙らせたわけではありません。その方法は、より巧妙で複雑です。
詳細については、ローレンス・ホフ氏による優れた記事「Bluesky, censorship and country-based moderation – The Fediverse Report」を読むことを強くお勧めします。Blueskyについて意見を言う前に、ぜひご一読ください。
とはいえ、ここで簡単に要約しておきましょう。Blueskyは、複数の設定可能なモデレーションサービス(Moderation Service)の利用をサポートしています。クライアントソフトウェア(アプリなど)は、どのモデレーションサービスを購読(利用)するかを選択できます。
Bluesky自体も、中央モデレーションサービスを提供しています。これは主にCSAMや大量虐殺の扇動など、ネットワーク全体で阻止すべき深刻なコンテンツを対象としており、これは良いことだと筆者は考えます。👍
さらに、Blueskyは「地理的モデレーションラベラー(Geo-moderation labelers)」という仕組みを提供しています。これは、特定の地域(国など)のユーザーに対して、特定の投稿に「禁止 (forbidden)」という信号(ラベル)を付与できる機能です。
今回のトルコのケースでBlueskyが行ったのはこれでした。エルドアン政権が問題視したアカウントの投稿に、「トルコ国内のユーザーに対してのみ」この「禁止」ラベルを付けたのです。
Blueskyのデフォルトのクライアントソフトウェア(公式アプリやWebサイト)は、この地理的ラベラーを購読し、その指示に従うように作られています。そのため、トルコ国内のユーザーが公式クライアントを使っている限り、問題の投稿は表示されなくなり、エルドアン大統領とその取り巻きは(表向きは)満足したわけです。
しかし、ここが重要な点です。Bluesky (ATProto) の技術自体は、誰でもクライアントソフトウェアを作成できるように設計されており、特定のモデレーションサービスへの購読やその指示への準拠を強制するものではありません。
実際、すでに代替クライアントが存在します。例えば「Deer.social」は、基本的にはBluesky公式クライアントのシンプルなフォーク(派生版)ですが、地理的モデレーション機能が削除されています。つまり、Deer.socialを使えば、トルコ国内からでも検閲されたはずの投稿を読むことができる可能性があります。(他にも機能差はあるかもしれませんが、基本的な見た目はBlueskyに似ています。)
技術的な補足:ラベル付けの仕組み
ATProtoでは、投稿(ポスト)自体は変更されません。モデレーションサービスは、特定のポストに対して「ラベル」と呼ばれるメタデータを付与します。クライアントアプリは、表示する前にこれらのラベルを確認し、「地理的に禁止」などのラベルが付いていれば、そのユーザーの地域設定に基づいて表示・非表示を判断します。ラベルを無視するように作られたクライアントは、当然ながら検閲の影響を受けません。
Fediverseのやり方:ActivityPubとインスタンス主権 Fediverse 🐘
一方、Mastodonなどが属するFediverse(ActivityPubプロトコルに基づく分散SNSネットワーク)は、全く異なるアプローチをとります。
最大の特徴は、各インスタンス(Instance、サーバーのこと)が独自のモデレーションポリシーを持ち、独立して運営されている点です。そして、これが重要なのですが、どの他のインスタンスと連合(Federation、相互に通信・連携すること)するかについても、各インスタンスが独自に決定します。
Fediverseには、CSAM、ロリコン、ナチズムなどを許容、あるいは積極的に推奨するようなソフトウェアを実行しているサイト(インスタンス)も残念ながら存在します。しかし、いわゆる「主流 (mainstream)」と呼ばれる多くのインスタンスは、普遍的にこれらの悪質なインスタンスを非連合化(Defederation)またはサイレンス(Silence、投稿を制限付きで表示)しています。そのため、通常のユーザーがそういった有害コンテンツに遭遇することはほとんどありません。筆者自身は一度もありません。
この作業を容易にするために、「共有ブロックリスト」を作成・共有する試みがあります。これは、問題のあるインスタンスのリストを共有し、各インスタンス管理者がモデレーション判断の参考にできるようにするものです。まだ初期段階ですが、今後発展していく分野だと思われます。
Fediverseにおけるモデレーションの多くは、「報告(Reporting)」に基づいています。ユーザーが虐待的、あるいはルール違反と思われる投稿を見つけた場合、「報告」ボタンを押します。すると、そのユーザーが所属するインスタンスと、投稿元のインスタンスのモデレーターに通知が届き、彼らが対応を決定します。
その結果として、数千の「主流」インスタンスの間には、ある種の共通文化が存在し、それが比較的快適な雰囲気と低いレベルの虐待行為に繋がっていると筆者は考えています。とはいえ、悪意のあるユーザーがモデレーターに見つかりにくい形で虐待的なコンテンツを投稿することが依然として容易であるという問題点は残っていますが、これに対する取り組みも進められており、筆者は楽観視しています。
インスタンス主権の光と影
各インスタンスが独自のルールを持てるのは自由度が高い反面、インスタンス管理者の意向次第で、あるインスタンスでは問題ない発言が、別のインスタンスでは禁止されるということも起こりえます。また、小規模インスタンスではモデレーションリソースが不足しがちという課題もあります。
☕ ちょっと一息:コミュニティの力
Fediverseの仕組みって、なんだか昔ながらの地域コミュニティみたいですよね。それぞれの「村」(インスタンス)には独自のルールがあって、他の村との付き合い方も自分たちで決める。問題が起きたら村長さん(管理者)に相談する。手間はかかるけど、自分たちの手で場を良くしていく感覚があるのかもしれません。まあ、村八分(非連合化)もありますけどね…😅
エルドアン政権への対応:Blueskyの場合 🇹🇷 vs 🦋
さて、私たちのソーシャルメディアサービスが、政敵を黙らせようとするエルドアン政権の試みに対抗したいと考えたとしましょう(筆者はそうしたいです)。BlueskyとFediverseは、その点でどれほど効果的なのでしょうか?
Blueskyの場合、一見すると簡単です。代替クライアント(例:Deer.social)を使えばいいのです。やったね! 🎉 …と言いたいところですが、現実はそう甘くありません。
ほとんどのユーザーは公式クライアントを使い続けるでしょう。わざわざ代替クライアントを探してインストールし、使い方を覚える、という手間をかける人は少数派です。特に、政治的に切迫した状況にない限り、多くの人はデフォルト設定のまま使い続けます。ブー! 👎
もちろん、政治的な関心が高い層の間では噂が広まり、代替クライアントを試す人が増える可能性はあります。かつてTwitterがサードパーティ製クライアントを締め出す前は、多くの人が代替クライアントを利用していました。これがエルドアン政権に対する有効な対抗策になるかどうか、筆者には断言できません。正直なところ、悲観的です。
「待てよ、BlueskyにはWebインターフェースがあるじゃないか!クライアントなんていらないのでは?」と思うかもしれません。残念ながら、それも望み薄です。BlueskyのWebインターフェースは、モバイルアプリとほぼ同じコードベースを持つ、非常に「重い」Reactアプリケーション(モダンなWeb開発に使われるJavaScriptライブラリ)であることが判明しています。つまり、Web版も公式クライアントと同様に、地理的モデレーションの影響を受ける可能性が高いのです。ああ、残念。
しかし、これらは本当の問題を無視しています。もしエルドアン政権の役人たちが、人々が代替クライアントを使って検閲を回避していることに気づいたら、彼らはどうするでしょうか? おそらく、Bluesky社(Bluesky, PBC - プロトコル開発と主要サービス提供を行う企業)に対して、「もっとちゃんとやれ!今すぐ投稿を表示できないようにしろ!」と、さらに強い圧力をかけるでしょう。核攻撃並みのプレッシャーかもしれません ☢️。
もしBluesky社が抵抗すれば、トルコ政府はbsky.appドメインへのアクセスを国内からブロックすることから始め、最終的にはトルコ国内にいるBluesky社のスタッフやその家族を逮捕し、暖房のない地下牢に放り込む…といった強硬手段に出る可能性もゼロではありません。もちろん、勇気と知恵のある企業なら反撃できるかもしれませんが、非常に厳しい状況です。
そして、ここが核心的な問題点です。ATProtoは設計上は分散化されていますが、現状では、投稿(ポスト)の主要なリレー(Relay)やID管理など、システムの根幹を担う中央サービスが実質的にBluesky社によって運営されているという点です。この中央集権的な構造が、国家による圧力に対する脆弱性(チョークポイント)を生んでいます。
したがって、現状のBlueskyのアーキテクチャでは、最終的にはエルドアン政権のような国家権力が勝つ可能性が高い、というのが筆者の見立てです。悲しいですが…。
エルドアン政権への対応:Fediverseの場合 🇹🇷 vs 🐘
Fediverseの場合は、全く異なる様相を呈します。
まず、特定の「アプリ」へのアクセスをブロックしても、多くのユーザーは影響を受けません。なぜなら、彼らはWebブラウザを使って、世界中に存在する何千ものFediverseインスタンスのいずれかに接続しているからです。特定のアプリストアから削除されても、Webアクセスは可能です。
では、トルコ政府が検閲したいユーザーがどのインスタンスにいるかを突き止め、そのインスタンスへのアクセスをブロックしようとしたらどうでしょうか? もしそのインスタンスが、法の支配が機能している民主主義国(例えばEU諸国やカナダなど)にあれば、トルコ政府からのブロック要求は「砂を噛むような思い(無視される)」をさせられる可能性が高いでしょう。他国の主権や法律を尊重するからです。
さらに、仮にトルコ政府が「思想犯」のホームサーバー(インスタンス)に対して、DDoS攻撃などの嫌がらせを行ったとしても、ユーザーは比較的簡単に別の、より耐障害性の高いインスタンスにアカウントを移行することができます。Fediverseの仕組み(ActivityPub)では、アカウント移行機能が標準化されつつあり、フォロワーは(ある程度)自動的に引き継がれるため、ユーザーはシームレスに移動でき、フォロワーも気づかないことさえあります。
こうなると、エルドアン政権の役人たちは、モグラ叩き(Whack-a-mole)のような、終わりのない追跡ゲームを強いられることになります。次々と現れる新しいインスタンスやアカウントを追いかけ続けるのは、非常に困難でコストがかかります。
実際、筆者は、抑圧的な政府にとって、Fediverse全体を効果的に検閲することは非常に難しいと考えています。不可能ではありません。中国のグレートファイアウォール(Great Firewall)のような高度な検閲システムを運用する人々なら、プロトコルレベルでのフィルタリングなど、何らかの方法を見つけ出すかもしれません。しかし、そのハードルはBluesky(現状)よりも格段に高いでしょう。
将来的にもしBluesky (ATProto) が進化し、Bluesky社という単一の企業がエコシステムの中心に不可欠でなくなるレベルまで真に分散化されれば、Fediverseと同様の理由で、検閲に対してより強くなるはずです。
持ち帰り:検閲耐性のための条件 📝
不当な政府による見当違いの検閲に抵抗するためには、少なくとも以下の条件が必要だと筆者は考えます。
-
中央集権的なチョークポイント(Choke Point - 隘路、弱点)が存在せず、多数の独立した協力ノード(インスタンスやサービス)が存在するサービスであること。
単一の企業や組織がシステム全体の生殺与奪を握っている状態では、国家からの圧力に対して脆弱です。 -
アカウントとそのフォロワー関係が、単一のノード(サーバーやプロバイダー)に固定的に縛られていないこと。
ユーザーが比較的容易に、アイデンティティとソーシャルグラフ(繋がり)を維持したまま、異なるノード間を移動できる能力(アカウントポータビリティ)が重要です。
これらの条件は、検閲耐性のための必要条件であると考えられます。しかし、これだけで十分条件となるかは、まだ分かりません。他の要因(暗号化技術の利用、匿名性の確保、ユーザーの技術リテラシーなど)も関係してくるでしょう。
それでも筆者は、全体として、分散型ソーシャルメディアは、かなりまともなレベルの検閲耐性を提供する可能性を秘めていると楽観的に考えています。道のりはまだ長いかもしれませんが、その可能性に賭ける価値はあるでしょう。 💪
その他の国々への影響と教訓 🌍
トルコの事例は、他の権威主義的な国家や、インターネット規制を強化しようとする国々にとっても示唆に富んでいます。
- 検閲戦略の進化: 中国のグレートファイアウォールやロシアの「主権インターネット法」のように、国家は単にドメインをブロックするだけでなく、プロトコルレベルでのフィルタリング、VPNの制限、国内データセンターへのデータ保存義務付けなど、より高度な検閲・監視技術を開発・導入しています。分散型SNSが普及するにつれて、これらの国々はActivityPubやATProtoといったプロトコル自体を標的にする可能性があります。
- 「猫とネズミ」の競争: 分散型技術が検閲回避の新たな手段を提供すれば、国家はそれを封じ込めるための新たな対抗策を講じるでしょう。これは、Tor(匿名通信システム)やVPNに対する規制強化の歴史を見ても明らかです。技術開発者と国家権力との間の、終わりのない「いたちごっこ」が続くことが予想されます。(参考:#Briarとは何か:オフラインでも使える監視と検閲に強いプライバシーとセキュリティを重視した分散型メッセージングアプリ)
- 民主主義国家における影響: 検閲の問題は権威主義国家に限りません。テロ対策、児童保護、フェイクニュース対策などを名目に、欧米諸国でもオンラインコンテンツへのアクセス制限やプラットフォームへの監視協力要求が強まっています(例:英国のオンライン安全法)。分散型SNSの検閲耐性は、こうした動きに対する市民社会の抵抗力を左右する可能性があります。
- 国際協力の重要性: 単一の国でインスタンスがブロックされても、他国にサーバーがあればアクセスし続けられるのが分散型の強みです。しかし、国家間で協力して特定のプロトコルやサービス全体を規制しようとする動きが出てくる可能性もあります。自由な情報流通を守るためには、国境を越えた開発者コミュニティ、市民社会、そして一部の理解ある政府間の連携が重要になるかもしれません。
教訓: 分散化は魔法の杖ではありませんが、検閲のコストと複雑性を著しく高めることができます。しかし、その効果は、技術的な設計だけでなく、運用するコミュニティの文化、ユーザーの意識、そして何よりも国家権力の対抗策の巧妙さに左右されます。普遍的な解決策はなく、常に状況に応じた適応と革新が求められるでしょう。
日本における影響と教訓 🇯🇵
現在の日本において、トルコのような政府による露骨な政治的検閲は、幸いなことに大きな問題とはなっていません。しかし、この議論から日本が得られる教訓は少なくありません。
- プラットフォーム依存のリスク: 日本の多くのユーザーや企業は、特定の巨大プラットフォーム(X, Instagram, YouTube, LINEなど)にコミュニケーションや情報発信を大きく依存しています。これらのプラットフォームの規約変更、アルゴリズムの変動、あるいは万が一のサービス停止は、社会や経済に大きな影響を与えかねません。分散型SNSは、この「他人の王国に城を建てる」リスクを低減する選択肢となり得ます。
- コンテンツモデレーションのあり方: 日本では、著作権侵害、誹謗中傷、そして本稿でも触れた「ロリコン」表現(児童ポルノ規制との関連)などが、オンラインコンテンツ規制の主な焦点です。分散型SNSでは、各インスタンスが独自のモデレーション基準を持つため、より多様な(あるいは、より緩い/厳しい)基準が存在し得ます。これが、表現の自由の新たな可能性を開く一方で、違法・有害コンテンツの温床となるリスクも指摘されています。日本の法的・倫理的枠組みの中で、この多様性をどう位置づけるかは今後の課題です。
- 「見えない検閲」への備え: 政府による直接的な検閲は少なくても、プラットフォームによる自主的な(あるいは広告主への配慮による)コンテンツ削除やシャドウバン(利用者に気づかれにくい形での表示制限)は存在します。分散型でオープンなプロトコルは、こうした「見えない検閲」に対する透明性を高める可能性があります。
- 災害時のコミュニケーション: 大規模災害時など、中央集権的なインフラがダウンした場合でも、P2P(ピアツーピア)的な通信が可能な分散型技術(例:Briarのようなオフラインメッセージングアプリ)は、重要なコミュニケーション手段となる可能性があります。ActivityPubやATProtoが、そのようなレジリエンス(回復力・弾力性)を持つ方向に進化することも期待されます。
教訓: 日本にとって、分散型SNSは現時点では主に「選択肢の一つ」や「リスク分散」としての意味合いが強いかもしれません。しかし、プラットフォームの集中化が進む現代において、多様なコミュニケーション手段を確保し、その技術的・社会的意味を理解しておくことは、将来の自由で健全な情報社会を維持するために重要です。特に、モデレーション基準の多様性と、それに伴う責任の所在については、社会的な議論が必要となるでしょう。
☕ ちょっと一息:ガラパゴスと分散化?
日本って、昔から独自の進化を遂げる「ガラパゴス」って言われますよね。もしかしたら、分散型SNSの世界でも、日本独自の面白いインスタンス文化とかが花開くかもしれません🌸。アニメ特化、地域特化、趣味特化…考えただけでもワクワクします。ただ、世界との「連合」をどうするか、そこが悩みどころかも?🌍
この記事への疑問と多角的視点 🤔❓
さて、ここまで分散型SNSの検閲耐性について論じてきましたが、当然ながら、この記事の議論にも疑問点や、考慮すべき別の視点が存在します。
- 分散化すれば本当に「自由」なのか?: 分散化は中央集権的な検閲を防ぐかもしれませんが、代わりに「インスタンス管理者の独裁」を生む可能性はないでしょうか? 小さなコミュニティのルールが、外部から見れば不合理で排他的なものになることもあり得ます。また、人気インスタンスにユーザーが集中すれば、実質的な「再中央集権化」が起こるのでは?
- モデレーションの質とコスト: 分散型では、誰がモデレーションの責任を負うのでしょうか? 多くの場合、ボランティアの管理者に依存しますが、彼らに十分な時間、知識、精神的な耐性はあるのでしょうか? CSAMや大規模な嫌がらせキャンペーンに対処するには、専門的な知識とリソースが必要です。分散型モデルは、これをスケールさせることができるのでしょうか? 共有ブロックリストは有効な解決策となり得るのでしょうか?
- 技術的ハードルとデジタルデバイド: 代替クライアントを使ったり、インスタンスを移動したりすることは、ある程度の技術リテラシーを要求します。これは、技術に詳しくないユーザーや、そもそもアクセス手段が限られている人々にとっては、高い障壁となりませんか? 検閲耐性が、一部の特権的なユーザーだけのものであっては意味がありません。
- 「検閲耐性」は諸刃の剣?: 検閲に強いということは、同時に、違法コンテンツ(CSAM、テロ扇動、著作権侵害物など)の削除も困難になる可能性があります。表現の自由を守ることと、社会的な害悪を防ぐことのバランスをどう取るべきか? 分散型SNSは、この問題に対する明確な答えを持っているのでしょうか? (参考:#Triblerとは何か?Tribler は Youtubeに代わる Bittorrent 互換の代替手段)
- プロトコル自体の脆弱性: ActivityPubやATProtoといったプロトコル自体に、将来的に悪用可能な脆弱性が見つかる可能性はないのでしょうか? また、これらのプロトコルの開発を主導する組織(例えばBluesky社)が、将来的に方針を変更するリスクは?
- 経済的持続可能性: インスタンスの運営にはコストがかかります。寄付やボランティアに依存するモデルは、長期的に持続可能なのでしょうか? 経済的な問題が、結果的にモデレーションの質や検閲への抵抗力に影響を与えることはないでしょうか?
これらの疑問は、分散型SNSの未来を考える上で非常に重要です。技術的な解決策だけでなく、ガバナンス、コミュニティ文化、経済モデルなど、多角的な視点からの継続的な議論と試行錯誤が不可欠です。「分散化=万能薬」という単純な思考停止に陥らないことが肝要です。
予測されるネットの反応(Reddit/HackerNews風)とその反論 🗣️💬
この記事がRedditのr/privacyやr/decentralized、あるいはHacker Newsのような技術系コミュニティで話題になった場合、以下のようなコメントが予測されます。そして、それに対する筆者からの反論(あるいは補足)も添えてみましょう。
コメント1: "Exactly why Fediverse is superior! No single point of failure, true user control. ATProto's reliance on Bluesky PBC is its Achilles' heel. Power to the instances! 💪"
(意訳:まさにFediverseが優れている理由だ!単一障害点なし、真のユーザーコントロール。ATProtoがBluesky社に依存してるのがアキレス腱。インスタンスに力を!💪)
反論/補足:
ご指摘の通り、現状のアーキテクチャではFediverseの方が検閲耐性の点で優位に見えますね。インスタンスの独立性とアカウントポータビリティは大きな強みです。しかし、Fediverseにも課題はあります。モデレーションの質や一貫性のばらつき、インスタンス間の対立(いわゆるFediblock)、発見可能性(Discoverability)の低さなどです。ATProtoも将来的にはより分散化する可能性を秘めており、PDS(Personal Data Server)の多様化やリレーサービスの分散化が進めば、状況は変わるかもしれません。どちらのモデルが「絶対的に優れている」と断じるのは時期尚早でしょう。
コメント2: "This 'geo-moderation' sounds like a cop-out. They're just enabling censorship while pretending to be decentralized. If a state wants to block something, they'll just block the whole protocol or force ISPs. Decentralization theater?"
(意訳:この「地理的モデレーション」って、言い訳に聞こえるな。分散型を装いながら検閲を可能にしてるだけじゃないか。国家がブロックしたいなら、プロトコルごとブロックするかISPに強制するだけだろ。分散化ごっこか?)
反論/補足:
「分散化ごっこ」という批判は厳しいですが、Bluesky社への依存という現状の弱点を突いていますね。地理的モデレーションは、法的要求への対応とプロトコルのオープン性を両立させようとする試みと解釈できますが、結果的に検閲を容易にしている面は否めません。代替クライアントの存在が理論上の抵抗手段となりますが、その実効性は限定的でしょう。国家によるプロトコルレベルのブロックは確かに脅威ですが、それは全ての分散型システムに共通の課題です。重要なのは、ブロックの難易度とコストをどれだけ高められるか、という点です。
コメント3: "The author dismisses the 'rule of law' approach too easily. Platforms operating in a country *must* comply with local laws, otherwise they get banned entirely. It's pragmatic. Ignoring court orders is not a sustainable strategy."
(意訳:筆者は「法の支配」アプローチを簡単に退けすぎだ。ある国で運営するなら、その国の法律に従うのは*必須*だ。さもないと完全に禁止される。現実的なんだよ。裁判所の命令を無視するのは持続可能な戦略じゃない。)
反論/補足:
現実的な運営を考えれば、現地の法律を完全に無視することは困難である、という点は理解できます。特に、現地に法人や従業員がいる場合はなおさらです。しかし、この記事で指摘したのは、法律が必ずしも正義や倫理を反映しているとは限らない、特に権威主義的な国家においては、という点です。エルドアン政権下のトルコや、将来的に言論弾圧が強まる可能性のある国で、「法律だから従う」という姿勢が常に正しいとは限りません。「市民的不服従」も時には考慮すべき選択肢となり得ます。分散型アーキテクチャは、まさにこの「単一の主体が全ての責任を負わなくても済む」可能性を提供します。インスタンスが法の支配が確立された国にあれば、不当な要求を拒否する余地が生まれるのです。
コメント4: "Okay, so how do we *actually* stop CSAM and coordinated harassment on these decentralized platforms? The article mentions 'shared blocklists' and 'reporting' but these feel inadequate against determined bad actors."
(意訳:で、具体的にどうやってCSAMや組織的な嫌がらせを分散型プラットフォームで止めるんだ? 記事では「共有ブロックリスト」や「報告」に触れてるけど、悪意のある連中に対しては不十分に感じる。)
反論/補足:
非常に重要なご指摘、ありがとうございます。これは分散型SNSが直面する最大の課題の一つです。現状の報告システムや共有ブロックリストだけでは不十分なのは事実でしょう。解決策としては、以下のような方向性が考えられます:
- モデレーションツールの高度化: AIを活用した有害コンテンツの検知、複数インスタンスにまたがる報告の連携・分析システムの開発。
- 信頼できるモデレーション・アクターの育成: 専門的な知識を持つモデレーションサービスや組織(例えば、CSAM対策専門NPOなど)と連携し、それらをFediverseやATProtoエコシステム内で活用する仕組み。
- プロトコルレベルでの対策: 例えば、コンテンツの出所や信頼性を評価するための仕組み(評判システムなど)をプロトコルに組み込む研究。
- コミュニティによる協力体制の強化: インスタンス管理者間の情報共有や連携を促進する文化とツールの整備。
結論:分散化は銀の弾丸か?未来への展望 🚀🌌
結局のところ、分散型ソーシャルメディアは、政府による検閲に対する万能薬(銀の弾丸)なのでしょうか? 答えは、残念ながら「ノー」です。しかし、それは「無力」という意味ではありません。
今回のトルコの事例は、分散型アプローチ(Bluesky/ATProtoとFediverse/ActivityPub)が、中央集権型プラットフォームとは異なる検閲への対応、そして抵抗の可能性を示す一方で、それぞれのアーキテクチャが持つ固有の脆弱性をも露呈しました。Blueskyは(現状では)中央集権的なチョークポイントを抱え、Fediverseはモデレーションの調整やスケーラビリティに課題を抱えています。
ここで、やや突飛な論理を持ち出すならば、分散型SNSの検閲耐性は、生物多様性が生態系のレジリエンス(回復力)を高めるのと似ているのかもしれません。単一の巨大プラットフォーム(モノカルチャー)は、特定の攻撃(病気や害虫、ここでは国家権力による圧力)に対して脆弱です。しかし、多様なプロトコル、多様なインスタンス、多様なクライアントソフトウェアが存在するエコシステム(多様な種が存在する生態系)は、一部が攻撃を受けても、全体としては生き残り、適応していく可能性が高まります。モグラ叩きに持ち込めるFediverseの構造は、まさにこのレジリエンスの一形態と言えるでしょう。
今後どのような研究が望まれるか?
- 真に検閲耐性の高いP2Pプロトコルの研究開発: ActivityPubやATProtoの限界を踏まえ、より高度な匿名性、耐障害性、アカウントポータビリティを持つ次世代プロトコルの設計。TorやI2Pのような匿名化ネットワークとの連携、ブロックチェーン技術の応用(ただしスケーラビリティとプライバシーに配慮が必要)などが考えられます。
- スケーラブルで効果的な分散型モデレーション技術: AI支援、評判システム、コミュニティベースの紛争解決メカニズムなど、分散環境に適したモデレーション手法の開発と実証実験。
- ユーザビリティとアクセシビリティの向上: 代替クライアントやインスタンス移行などを、技術に詳しくないユーザーでも容易に利用できるインターフェースやツールの開発。
- 経済的持続可能性モデルの研究: 寄付以外の、インスタンス運営やプロトコル開発を支える持続可能な経済モデルの探求(例:プレミアム機能、分散型広告ネットワーク、トークンエコノミーなど)。
これらの研究が進めば、国家による不当な情報統制に対抗し、より自由で開かれたコミュニケーション空間を維持・拡大するための、より強力なツールと戦略を私たちは手にすることができるでしょう。それは、世界中のジャーナリスト、活動家、そして抑圧下にある普通の人々にとって、計り知れない価値を持つ可能性があります。
この研究の歴史的位置付けを考えるならば、これはインターネットの誕生以来続く、自由な情報流通を求める力と、それを制御しようとする力との間の、新たな局面と言えるでしょう。Web 1.0の分散性、Web 2.0の中央集権化を経て、私たちは今、Web3や分散型SNSという形で、再び「分散」へと舵を切ろうとしています。この試みが成功するかどうかは、技術的な洗練だけでなく、社会的な受容、そして権力との絶え間ない駆け引きにかかっています。
最後に、古典からの警句を。
言論の自由を徹底的に擁護することは、他の自由を守るための不可欠な前提条件である。
分散型技術が、この「不可欠な前提条件」を守るための、現代における重要な武器となることを願ってやみません。
短歌
検閲の
影迫り来る
分散化
自由守る砦
なるか試練か
(けんえつのかげせまりくるぶんさんか じゆうまもるとりでなるかしれんか)
参考文献
- Bray, Tim. "Censoring Social Media". ongoing. https://www.tbray.org/ongoing/When/202x/2024/04/28/Censoring-Social-Media
- Hof, Lawrence. "Bluesky, censorship and country-based moderation". The Fediverse Report. https://fediversereport.com/bluesky-censorship-and-country-based-moderation/
- Perez, Sarah. "Government censorship comes to Bluesky, but not its third-party apps… yet". TechCrunch. https://techcrunch.com/2024/04/18/government-censorship-comes-to-bluesky-but-not-its-third-party-apps-yet/
- DopingConsomme Blog Archives (Related Posts):
用語索引
- ActivityPub (リンク): W3C勧告の分散型ソーシャルネットワーキングプロトコル。Mastodon、Pleroma、Misskeyなど多くのFediverseソフトウェアで採用されている。サーバー間でユーザーの投稿や通知などを送受信するための共通言語のようなもの。
- ATProto (リンク, リンク): Blueskyが開発・採用している分散型ソーシャルネットワーキングプロトコル。「Authenticated Transfer Protocol」の略。アカウントのポータビリティや選択可能なモデレーションなどを特徴とする。
- Bluesky (リンク): Twitter(現X)の元CEOジャック・ドーシーらが支援するプロジェクトから生まれた分散型ソーシャルメディアプラットフォーム。ATProtoを採用している。
- Censorship (リンク, リンク): 検閲。公権力や特定の組織が、表現や情報の公開・流通を審査し、不適切と判断した場合に制限・禁止すること。
- Choke Point (リンク): チョークポイント。システム全体が依存している、単一の脆弱な箇所。ここを攻撃されたり制御されたりすると、システム全体が機能不全に陥る可能性がある。
- CSAM (リンク): Child Sexual Abuse Material(児童性的虐待コンテンツ)。児童ポルノを含む、子どもに対する性的虐待を記録した画像や映像など。多くの国で製造・所持・配布が厳しく禁止されている。
- Decentralized (リンク): 分散型。単一の中央管理主体を持たず、多数の独立したノード(コンピューターやサーバー)が相互に接続・連携して機能するシステムやネットワークの形態。
- Defederation (リンク): 非連合化。Fediverseにおいて、あるインスタンスが、特定の他のインスタンスとの通信(連合)を完全に遮断すること。主に、問題のあるインスタンスをネットワークから隔離するために行われる。
- Erdoğan, Recep Tayyip: レジェップ・タイイップ・エルドアン。トルコの現職大統領。権威主義的な政治手法で知られ、政権批判に対する言論弾圧が国際的に懸念されている。
- Fediverse (リンク, リンク, リンク): "Federation"(連合)と "Universe"(宇宙)を組み合わせた造語。ActivityPubなどのプロトコルで相互接続された、独立したソーシャルメディアサーバー(インスタンス)群全体を指す。Mastodonが最も有名だが、他にも多様なソフトウェアが存在する。
- Federation (リンク): 連合。Fediverseにおいて、異なるインスタンス間でユーザーやコンテンツの情報が相互にやり取りされること。これにより、異なるインスタンスのユーザー同士がフォローしあったり、投稿を閲覧したりできる。
- Free Speech (Right) (リンク): 言論の自由(権利)。個人が権力からの介入や制限を受けずに、自らの思想や意見を表明する基本的な権利。ただし、その範囲や限界については様々な議論がある。
- Geo-moderation (labeler) (リンク): 地理的モデレーション(ラベラー)。Bluesky/ATProtoの仕組みの一つ。特定の地域(国など)のユーザーに対して、投稿に「禁止」などのラベルを付け、クライアント側で表示を制御する機能。
- Great Firewall (リンク): グレートファイアウォール。中国政府が国内のインターネットアクセスを監視・検閲するために構築・運用している大規模なシステムおよびその通称。金盾(きんじゅん)とも呼ばれる。
- Instance (リンク): インスタンス。Fediverseにおいて、ユーザーがアカウントを作成し、サービスを利用するための個々のサーバーのこと。それぞれ独立した管理者とルールを持つ。
- Jurisdiction (リンク): 管轄区域。特定の法律や裁判権が及ぶ地理的または法的な範囲。
- Lolicon (リンク): ロリコン。ロリータ・コンプレックスの略。主に二次元の少女キャラクターに対する性的嗜好や、それらを描いた創作物を指す俗称。児童ポルノとの関連や法規制について議論がある。
- Mastodon (リンク): マストドン。ActivityPubプロトコルを使用する、オープンソースの分散型ソーシャルネットワーキングソフトウェア、およびそれを用いたサービス。Fediverseで最も広く使われている。
- Moderation (リンク): モデレーション。オンラインコミュニティなどで、投稿内容を監視し、ルール違反や不適切なコンテンツを削除・編集したり、ユーザーアカウントを制限・停止したりする行為。
- Moderation Service (リンク): モデレーションサービス。Bluesky/ATProtoにおいて、投稿にラベルを付けたり、コンテンツの評価を行ったりする独立したサービス。クライアントはどのサービスを利用するか選択できる。
- Nazism (リンク): ナチズム。国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)のイデオロギーおよび政治体制。人種主義、反ユダヤ主義、全体主義、超国家主義などを特徴とし、第二次世界大戦とホロコーストを引き起こした。
- React (リンク): リアクト。Facebook(現Meta)社が開発した、ユーザーインターフェース構築のためのJavaScriptライブラリ。Webアプリケーション開発で広く使われている。
- Relay (リンク): リレー。ネットワークにおいて、データやメッセージを中継する役割を持つサーバーやサービス。Bluesky/ATProtoでは、投稿を効率的に配信するためにリレーサービスが使われている(現状はBluesky社提供のものが中心)。
- Report (リンク): 報告。ソーシャルメディアなどで、ユーザーがルール違反や不適切と思われるコンテンツを運営者やモデレーターに通知する機能。
- Rule of Law (Approach) (リンク): 法の支配(アプローチ)。すべての権力は法に従うべきであり、恣意的な支配を許さないという原則。転じて、コンテンツモデレーションにおいて、法律違反のみを基準とする考え方。
- Silence (リンク): サイレンス。Fediverseにおけるモデレーション措置の一つ。特定のインスタンスやユーザーからの投稿を、ローカルタイムラインや通知から除外するが、直接アクセスすれば閲覧は可能な状態にする。Defederation(非連合化)よりは緩やかな制限。
- Whack-a-mole (リンク): モグラ叩き。問題(モグラ)が現れるたびに個別に対処(叩く)するが、次々と別の場所から問題が現れて、きりがない状況のたとえ。検閲回避のために次々と現れるサーバーやアカウントを追跡する困難さを表すのに使われる。
補足1:用語解説(ユーモアと皮肉を込めて)
(あいうえお順)
-
インスタンス (Instance)
- 解説: Fediverseにおける個々のサーバーのこと。あなたがアカウントを作る場所。それぞれに管理人(神)がいて、独自の法律(ルール)がある独立国家みたいなもの。隣の国(インスタンス)と仲良くするか(連合)、鎖国するか(非連合化)も神次第。
- 皮肉な用例: 「あのインスタンス、ルール厳しすぎて息苦しいから亡命(アカウント移行)しよ…」
- 類語: サーバー、村、藩、シマ
- Wikipedia: インスタンス (Fediverse)
-
検閲 (Censorship)
- 解説: 都合の悪いこと、見られたくないことを、偉い人が「ダメ!絶対!」って言って隠したり消したりすること。昔は書物や映画が対象だったけど、今はネットの投稿が主戦場。
- 皮肉な用例: 「うちの会社のSlack、上司に都合の悪い発言は光の速さで検閲されるんだぜ。」
- 類語: 言論統制、情報操作、焚書坑儒(デジタル版)、忖度(自主規制の場合)
- Wikipedia: 検閲
-
分散化 (Decentralized)
- 解説: 「全部、一箇所に集めるのやめようぜ!」っていう考え方。一つの親分に従うんじゃなくて、みんながそれぞれ自立して、ゆる〜く繋がる感じ。中央集権の対義語。理想は高いが、現実は混沌としがち。
- 皮肉な用例: 「このプロジェクト、分散化しすぎて誰が責任者なのか誰も知らない。」
- 類語: 非中央集権、多中心性、無政府状態(行き過ぎると)
- Wikipedia: 分散システム
-
フェディバース (Fediverse)
- 解説: ActivityPubっていう共通語を話す独立国家(インスタンス)たちが集まってできた、ゆるやかな連合体(宇宙)。Mastodonが一番有名だけど、他にもいろんな国がある。国境(インスタンスの壁)はあるけど、パスポート(アカウント)があれば他の国の人とも交流できる。
- 皮肉な用例: 「Fediverseは自由だけど、時々、変な国(インスタンス)からの難民(スパム)が押し寄せてくるのが困る。」
- 類語: 分散SNS連合、ActivityPub圏、マストドンとその仲間たち
- Wikipedia: Fediverse
-
モデレーション (Moderation)
- 解説: オンラインコミュニティの風紀委員。ルール違反を取り締まったり、場を荒らす人を追い出したりするお仕事。大抵はボランティアの善意で成り立っているが、メンタルをやられることも多い不憫な役回り。
- 皮肉な用例: 「ここのモデレーション、基準が曖昧すぎて、管理人の気分次第でBANされるって噂だよ。」
- 類語: コンテンツ管理、投稿監視、交通整理、掃除当番
- Wikipedia: コンテンツモデレーション
補足2:潜在的読者のために
この記事を多くの人に読んでもらうために、キャッチーなタイトル案やSNS共有戦略を考えてみました!
キャッチーなタイトル案
- 【暴露】トルコ政府の圧力!BlueskyとFediverse、検閲に強いのはどっち?徹底分析🇹🇷🚫
- さよなら中央集権SNS? 検閲と戦う分散型プラットフォーム Bluesky vs Fediverse の舞台裏
- 【技術解説】エルドアンも介入?分散SNSの「検閲耐性」の仕組みと限界
- あなたの知らないSNSの世界:BlueskyとFediverseの自由を守る技術🛡️
- 【未来予測】検閲社会に対抗できるか?分散型SNSの可能性と課題をDopingConsommeが斬る!
SNS共有用ハッシュタグ案
#分散型SNS #検閲 #Bluesky #Fediverse #ATProto #ActivityPub #言論の自由 #プライバシー保護 #トルコ #エルドアン #テクノロジー #SNS #インターネットの自由 #DopingConsomme
SNS共有用テンプレート文(120字以内)
トルコ政府の検閲要求で注目される分散SNS🇹🇷 BlueskyとFediverse、どちらが本当に自由を守れる? 検閲耐性の仕組みと限界を技術的に比較解説!未来のネットはどうなる?🤔 #分散型SNS #検閲 #Bluesky #Fediverse
(119文字)
ブックマーク用タグ
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カスタムパーマリンク案
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補足3:想定問答(学会発表風)
発表者: DopingConsomme
発表タイトル: 分散型ソーシャルメディアにおける検閲耐性の比較分析:Bluesky/ATProtoとFediverse/ActivityPubの事例研究
質問者1: 大変興味深い発表、ありがとうございました。Fediverseのモデレーションについて、各インスタンスの独立性が強調されましたが、その結果としてモデレーションの質にばらつきが生じ、悪質コンテンツの見逃しや逆に過剰な削除が起こるリスクはないでしょうか? スケーラビリティの観点からも、ボランティアベースのモデレーションには限界があるように思われますが、いかがお考えですか?
回答者(筆者): 鋭いご指摘、ありがとうございます。まさしくそれがFediverseの大きな課題の一つです。インスタンス間の質のばらつきは確実に存在し、小規模インスタンスではリソース不足から十分なモデレーションが行えないケースもあります。スケーラビリティに関しても、ユーザー数が増加する人気インスタンスではボランティアだけでは限界があります。対策としては、本稿でも触れた「共有ブロックリスト」の活用や、AIを用いたモデレーション支援ツールの開発、さらには専門的なモデレーションを提供するNPOや企業との連携モデルなどが模索されています。しかし、決定的な解決策はまだ確立されておらず、コミュニティ全体での継続的な努力が不可欠です。
質問者2: Bluesky/ATProtoの「地理的モデレーションラベラー」について、これは検閲要求に対する現実的な妥協点とも言えますが、一方で代替クライアントを使えば回避できるという「抜け穴」がある点を指摘されました。この「抜け穴」は、設計思想として意図されたものなのでしょうか? それとも、単なる技術的限界なのでしょうか? また、この仕組みが国家権力に悪用されるリスクについて、もう少し詳しくお聞かせください。
回答者(筆者): 非常に重要な問いですね。ATProtoの設計思想としては、プロトコルのオープン性と、モデレーションの選択可能性を重視していると解釈できます。つまり、特定のモデレーション(ラベル付け)を強制しないことで、ユーザーやクライアント開発者に選択の自由を残す、という意図があると考えられます。これが結果的に「抜け穴」のように機能しているわけです。しかし、ご指摘の通り、国家権力がこの仕組みを悪用するリスクは存在します。例えば、Bluesky社のような主要なサービスプロバイダーに圧力をかけ、デフォルトクライアントでの広範なコンテンツ非表示を強制する一方、代替クライアントの利用自体を違法化したり、ネットワークレベルでブロックしたりする、といった段階的な締め付けが考えられます。現状のBlueskyのアーキテクチャは、この種の圧力に対して脆弱な側面を持っていると言わざるを得ません。
質問者3: 検閲耐性のための条件として「中央チョークポイントの不在」と「アカウントポータビリティ」を挙げられましたが、これらの条件を満たすことが、逆に違法コンテンツ(例えばCSAMやテロ関連情報)の拡散と削除困難性を助長する可能性はないでしょうか? 表現の自由と、社会的な安全確保とのバランスを、分散型システムにおいてどのように取るべきだとお考えですか?
回答者(筆者): そのトレードオフは、分散型システム設計における核心的なジレンマです。検閲耐性を高める構造は、必然的に悪意あるコンテンツの削除を難しくする可能性があります。このバランスを取るための絶対的な正解はありませんが、いくつかの方向性が考えられます。一つは、プロトコル自体はニュートラルに保ちつつ、モデレーションレイヤー(ラベリングシステムや共有ブロックリストなど)を強化し、ユーザーやコミュニティが信頼できる情報源に基づいてフィルタリングできるようにすることです。もう一つは、特定の深刻な違法コンテンツ(特にCSAM)に関しては、分散型システム内でも検知・削除するための技術的・組織的な仕組み(例えば、業界団体や専門機関との連携)を構築することです。重要なのは、自由と安全のどちらか一方を完全に犠牲にするのではなく、技術、ガバナンス、コミュニティ規範を組み合わせて、より良いバランス点を探り続けることだと考えます。
補足4:予測されるネットの反応(2ch/はてブ/ニコニコ風)とその反論
この記事が2ちゃんねる(現5ch)やはてなブックマーク、ニコニコ動画のコメントなどで言及された場合の反応と、それに対するツッコミを入れてみましょう。
予測コメント(2ch/5ch風):
「長文乙。で、結局どっち使えばいいの?(´・ω・`)」
「トルコとかどうでもいいわw 日本に関係ないし」
「分散化(笑) どうせすぐ廃れる」
「意識高い系が好きそうな話だな」
反論/ツッコミ:
>> 長文乙
読んでくれてありがとう! どっちが良いかは目的次第かな。手軽さならBluesky、自由度と検閲耐性ならFediverseかも?
>> トルコとかどうでもいい
今は関係なくても、ネットの自由の問題は他人事じゃないかもよ? 日本だっていつどうなるか…。
>> 分散化(笑)
まあ、まだ発展途上なのは確かだけど、中央集権のリスクを考えたら無視できない動きだと思うよ。
>> 意識高い系
ネットの仕組みや自由について考えるのは、別に意識高いとかじゃなくて、普通に大事なことだと思うけどなー。
予測コメント(はてなブックマーク風):
「b: Blueskyの中央集権リスクは確かに。ATProtoの今後に期待したいが…」
「b: Fediverseのモデレーションコスト問題。結局ボランティア頼みでは限界があるのでは。」
「b: 面白い比較記事。ただ、技術的解決だけでは限界があり、社会的な合意形成が重要。」
「b: 日本だとあまりピンとこないけど、海外の状況を見ると分散化の意義は大きいと感じる。」
反論/ツッコミ:
ブックマーク&コメントありがとうございます! 皆さん、的確な指摘が多いですね。
Blueskyの中央依存、Fediverseのモデレーションコスト、技術と社会のバランス、国内外の温度差… まさしくこの記事で触れたかった核心部分です。特に「社会的な合意形成」は重要ですね。どんな技術も、使う人間社会がどう受け入れ、運用していくかにかかっていますから。引き続き議論を深めていきたいテーマです。
予測コメント(ニコニコ動画風):
「むずかしいことわかんない」
「トルコ料理食べたい」
「えるどあんってだれ?」
「コメントが分散してるw」
「運営さん、もっと頑張って!」←(※関係ない)
反論/ツッコミ:
>> むずかしい
ごめん! なるべく分かりやすく書いたつもりだけど… 要は「ネットで自由に話す権利を守るための新しい技術の話」だよ!
>> トルコ料理
ケバブ美味しいよね!🥙
>> えるどあん
トルコの偉い人だよ。ちょっと怖い人かも…?
>> コメント分散w
うまい! 座布団一枚!
>> 運営さん
この記事は個人ブログなので、運営は筆者自身です! 頑張ります!💪
補足5:予測されるネットの反応(なんJ民風)とそのおちょくり
なんJ(なんでも実況J)あたりでスレが立った場合の反応と、それへのおちょくりレス。
スレタイ:【悲報】ワイらのTwitter、トルコ政府に監視されてた模様www
1 風吹けば名無し:
なんかBlueskyとかいうTwitterもどきがトルコ政府に目ぇつけられたらしいで
分散型? とかいう謎技術らしいけど、結局政府には勝てんのやなって…
3 風吹けば名無し:
エルドアンって誰やねん、阪神の新外人か?
5 風吹けば名無し:
>>3 知らんのか? トルコの独裁者やんけ、ちょっとは勉強せえやw
まあ、ワイには関係ないけどな (´・ω・`) 高みの見物や
7 風吹けば名無し:
分散型ってあれやろ、ブロックチェーンとか仮想通貨みたいなやつ?
どうせ意識高い系のオモチャやろw
10 風吹けば名無し:
Fediverseとかいう方は強いんか? マストドンとかいうやつやろ?
管理人が個人とか、なんか面倒くさそうやな
15 風吹けば名無し:
技術とかよく分からんけど、自由に書き込めんようになるのは嫌やな
ワイのしょうもないレスも検閲されたら困るわ
おちょくりレス by 筆者:
18 DopingConsomme ◆xxxxxxxxx:
>>3 エルドアン知らんとかマジかwww さすがやきう民、世界の政治には疎いんやな! まあ、ホームラン打てればええか!⚾
>>5 高みの見物もええけど、明日は我が身かもしれんで? なんJが政府に検閲される未来とか、想像しただけで草枯れるわwww
>>7 意識高い系も何も、Twitter使えんようになったら困るやろ? 分散型はその保険みたいなもんや。まあ、なんJ民には関係ないか、実況できれば何でもええもんな!
>>10 めんどくさいかもしれんけど、自分のデータ自分で管理できるのはええで。Twitter社に生殺与奪握られてるよりマシやろ? 知らんけど。
>>15 お前のしょうもないレスが検閲される心配はせんでもええやろwww どっちかというと、有益な情報が消される方が問題やで! ……いや、なんJに有益な情報なんてあったか?🤔 すまんなんでもないわ!
補足6:予測されるネットの反応(ガルちゃん/ジモティー民風)とその反論
ガールズちゃんねる(ガルちゃん)やジモティーの掲示板などで話題になった場合の反応と、それに対する反論。
予測コメント(ガルちゃん風):
「なんか難しそう…(´・ω・`) よく分からないけど、怖い話?」
「トルコってどこ? 旅行で行ったことある人いるー?」
「Twitterみたいなやつ? 新しいアプリ? 怪しくない?」
「言論の自由って大事だと思うけど、変なこと書く人もいるし、難しいよね。」
「それより〇〇(芸能人)の不倫のほうが気になるんだけど!」
反論/補足:
>> 難しそう、怖い
ちょっと専門的な話になっちゃったけど、要は「ネットで自由に発言できる場所を守るための新しい技術の話」なんです。政府が勝手に発言を消せないようにする工夫、みたいな感じですね。怖いというより、自由を守るための話なんですよ。
>> トルコ
中東にある、歴史も料理も魅力的な国ですよ!🕌 でも、今はちょっと政治的に大変みたいで…。
>> 新しいアプリ?怪しい?
BlueskyやMastodonは、Twitterに似てるけど、仕組みが違うんです。特定の会社が全部管理してるんじゃなくて、色んな人がサーバーを運営してるイメージ。怪しいものもあるかもしれないけど、全体としては新しいネットの形を目指してるんですよ。
>> 変なこと書く人
本当にそうですよね。自由には責任も伴います。だから、それぞれの場所(インスタンス)でルールを決めて、皆で快適な場所を作っていくことが大事なんです。難しいけど、そこが分散型の挑戦ですね。
>> 芸能人の不倫
そっちも気になりますよね!😅 でも、ネットの自由の話も、巡り巡って私たちの生活に関わってくるかもしれないので、少しだけ気に留めてもらえると嬉しいです。
予測コメント(ジモティー民風):
「この記事、うちの地域には関係ありますか?」
「〇〇(地名)で、こういうのに詳しい人いませんか?教えてください。」
「無料で使えますか?」
「スマホ重くなりませんか?」
「結局、LINEでよくない?」
反論/補足:
>> 地域に関係あるか
直接的に地域限定の話ではないですが、インターネットは世界中で繋がっているので、海外での出来事が間接的に日本のネット環境に影響することもあります。情報収集の選択肢が増える、という意味では関係あるかもしれませんね。
>> 詳しい人
地域のIT勉強会やコミュニティなどで、Mastodonなどの分散SNSに詳しい方がいらっしゃるかもしれませんね。探してみるのも面白いかも!
>> 無料で使えるか
BlueskyもMastodonなどのFediverseも、基本的には無料で使えますよ。ただ、サーバーを運営している人たちの善意や寄付で成り立っている場合が多いです。
>> スマホ重くならないか
アプリによりますが、普通のSNSアプリと同じくらいだと思います。Webブラウザから使う方法もありますよ。
>> LINEでよくない?
LINEは友達との連絡には便利ですよね! でも、BlueskyやFediverseは、もっとオープンに色々な人と繋がったり、情報を発信したりするのに向いています。目的によって使い分けるのが良いと思いますよ。選択肢が多いのは良いことです😊
補足7:予測されるネットの反応(ヤフコメ/コメントプラス風)とその反論
Yahoo!ニュースのコメント欄(ヤフコメ)や有識者がコメントするコメントプラスなどで見られそうな反応と、それに対する反論。
予測コメント(ヤフコメ風):
「結局、アメリカのテック企業が世界を支配してるんだろ。」
「日本も他人事ではない。政府はもっとネット監視を強化すべきだ。」
「言論の自由も大事だが、誹謗中傷やデマが野放しになるのは問題。」
「よくわからんが、トルコが大変なのはわかった。」
「いいね稼ぎの記事だな。」
反論/補足:
>> アメリカ企業支配
確かに大手プラットフォームは米国企業が多いですが、分散型SNSはまさにその集中に対抗しようとする動きです。欧州発のMastodonなど、多様なプレイヤーがいます。
>> ネット監視強化すべき
監視強化は、犯罪抑止に繋がる面もあるかもしれませんが、権力による恣意的な言論弾圧のリスクも高めます。自由と安全のバランスは非常に難しい問題で、慎重な議論が必要です。
>> 誹謗中傷・デマ問題
おっしゃる通り、深刻な問題です。分散型SNSでも、各コミュニティ(インスタンス)でのルール作りやモデレーションが重要になります。中央集権型とは違うアプローチで、どう対策していくかが課題です。
>> トルコが大変
ご理解いただけて嬉しいです。遠い国の話のようですが、ネットの自由という普遍的なテーマを含んでいます。
>> いいね稼ぎ
この記事は、複雑なテーマを分かりやすく解説し、議論を喚起することを目指しています。PVや「いいね」も励みにはなりますが、それが主目的ではありません。
予測コメント(コメントプラス風 - 有識者コメント):
「この記事は分散型SNSにおける検閲耐性の技術的側面を比較しており興味深い。特にBlueskyの地理的モデレーションと代替クライアントの存在、Fediverseのインスタンス主権とアカウントポータビリティの対比は、今後のプラットフォームガバナンスを考える上で重要な視点を提供する。しかし、筆者も指摘するように、モデレーションのスケーラビリティや悪用リスクなど、分散化に伴う課題は根深い。技術的解決だけでなく、社会規範や法的枠組みとの連携、さらにはユーザーリテラシーの向上が不可欠であろう。」(〇〇大学 教授 / 情報社会学)
反論/補足:
〇〇先生、的確な要約と補足コメント、誠にありがとうございます。先生がご指摘の通り、技術はあくまで土台であり、その上でどのような社会規範、法的枠組み、そしてユーザー自身の関与(リテラシー向上を含む)を構築していくかが、分散型SNSが健全に発展し、真に自由な言論空間に貢献できるかの鍵を握ると考えております。特に、異なる文化や法制度を持つグローバルな分散ネットワークにおいて、どのように共通の基盤(例えば、深刻な違法コンテンツへの対処)を確保しつつ、多様性を尊重するかは、極めて難しい挑戦です。今後も、先生のような専門家の方々のご意見を伺いながら、このテーマを追っていきたいと思います。
補足8:予測されるネットの反応(Tiktok/ツイフェミ/爆サイ民風)とその反論
Tiktokユーザー、ツイッター上のフェミニストの一部(いわゆるツイフェミ)、爆サイの住民など、特定の層からの反応を予測し、反論します。
予測コメント(Tiktokユーザー風):
「長くて読めないw 3行でよろ🙏」
「で、これって踊ってみた動画と関係ある?🤔」
「なんかヤバい話? とりまいいねしとく👍」
「#検閲反対 #言論の自由」 (←ハッシュタグだけつける)
反論/補足:
>> 3行で
ごめん、ちょっと複雑な話なんだ! 要約すると…
1. トルコ政府がSNSの発言を消そうとした🇹🇷
2. 新しいSNS(Bluesky/Fediverse)は仕組みが違うから抵抗できるかも?💪
3. でも完璧じゃなくて、それぞれ弱点もあるから大変だね💦
って感じかな!
>> 踊ってみた
直接は関係ないけど、自由に好きな動画をアップできる環境を守る話、とは言えるかも?🤔
>> ヤバい話?
ヤバいというか、大事な話かな! いいねありがとう👍
>> #検閲反対
ハッシュタグありがとう! 関心持ってくれるの嬉しいよ!
予測コメント(ツイフェミ風 - ※あくまで一部過激な意見のステレオタイプ):
「また男たちが技術の話でマウント取り合ってる。検閲より先にミソジニーをどうにかしろ。」
「分散化とか言っても、結局シスヘテ男性中心のコミュニティが再生産されるだけでしょ。」
「『言論の自由』を盾に、女性やマイノリティへのヘイトを撒き散らす輩を擁護したいだけでは?」
「そんなことより、プラットフォームは性差別的な広告やアルゴリズムを規制すべき。」
反論/補足:
ご意見ありがとうございます。オンラインにおけるミソジニーやヘイトスピーチが深刻な問題であることは、筆者も強く認識しています。この記事の主題は政府による政治的検閲ですが、ご指摘のプラットフォーム上の差別やハラスメントも、利用者の「自由な発言」を脅かす大きな要因です。
分散型SNSが、既存のプラットフォームが抱える問題を解決できる保証はありません。むしろ、モデレーションが不十分な場合、ヘイトが蔓延するリスクもあります。しかし、分散型の「インスタンスごとにルールを設定できる」という特性は、安全なコミュニティを自分たちで作るという可能性も秘めています。例えば、フェミニストやクィアコミュニティが、自分たちの規範に基づいた安全なインスタンスを運営することも可能です。重要なのは、技術そのものではなく、その技術を使ってどのようなコミュニティを構築し、どのようなルールを運用するかです。
「言論の自由」はヘイトスピーチを無制限に許容するものではなく、特に権力を持たないマイノリティの声を守るためにも重要だと考えます。政府による検閲も、プラットフォームによる差別も、共に自由な表現を妨げる問題として捉え、対策を考えていく必要があるのではないでしょうか。
予測コメント(爆サイ民風):
「どーせエロ目的だろw 匿名で変なこと書きたいだけ」
「トルコ? 知らねーよ。〇〇(地元の地名)が一番だわ」
「こんな小難しいこと考えてる暇あったらパチンコ行くわ」
「管理人の自己満記事乙」
反論/補足:
>> エロ目的
まあ、ネットにはそういう人もいるかもしれんけど、この記事で話してるのは主に政治的な発言とか、政府に都合の悪い情報が消されないようにするにはどうすればいいかって話なんだわ。
>> トルコ知らねー、地元が一番
地元愛、素晴らしいね! でも、ネットは世界と繋がってるからさ、遠い国の話も案外、明日の地元の話に関わってくるかもしれんよ?
>> パチンコ行くわ
おっ、景気はどうだい? 勝ったらブログのサポートお願いするわ!w
>> 自己満記事乙
まあ、ブログなんて半分は自己満みたいなもんかもしれんけど、読んでくれた誰かの役に立ったり、考えるきっかけになったりしたら嬉しいと思って書いてるんだぜ。読んでくれてサンキューな!
補足9:SUNO用歌詞
この記事の内容をテーマにしたSUNO AI (AI音楽生成サービス) 用の歌詞案です。
```lyric [Verse 1] ネットの海 広がる世界 自由に呟くはずだったのに 黒い影が 忍び寄るんだ 「その言葉は 消しなさい」と [Chorus] トルコの空 揺れるBluesky エルドアンの圧力 迫る 分散の盾 Fediverse 抵抗の砦 築けるか? ATProto ActivityPub 自由へのプロトコル 検閲の波 乗り越えて 未来を この手に (Woah oh oh) [Verse 2] 地理的ラベル 苦肉の策か 代替クライアント 抜け道だけど インスタンスの壁 乗り越えて モグラ叩き 終わらないゲーム [Chorus] トルコの空 揺れるBluesky エルドアンの圧力 迫る 分散の盾 Fediverse 抵抗の砦 築けるか? ATProto ActivityPub 自由へのプロトコル 検閲の波 乗り越えて 未来を この手に (Woah oh oh) [Bridge] 中央の塔 脆く崩れて 多様なノード 繋がる希望 でも悪意も またそこに潜む 光と影の デジタルフロンティア [Chorus] トルコの空 揺れるBluesky エルドアンの圧力 迫る 分散の盾 Fediverse 抵抗の砦 築けるか? ATProto ActivityPub 自由へのプロトコル 検閲の波 乗り越えて 未来を この手に (Woah oh oh) [Outro] 自由の声 響かせ続けろ 分散の力 信じて進め (Censorship resistance!) (Decentralize the world!) Yeah!音楽スタイル案:
- 疾走感のあるJ-Rock / Anisong
- 少しシリアスな雰囲気のSynthwave / Cyberpunk
- 社会派メッセージを込めたAlternative Rock
補足10:推薦図書
この記事のテーマである「ソーシャルメディアの検閲」「分散型技術」「言論の自由」について、さらに深く理解するためのおすすめ書籍を紹介します。(Amazonへのリンクはありません)
-
"Free Speech: A History from Socrates to Social Media" by Jacob Mchangama
- 概要: 古代から現代のソーシャルメディア時代までの言論の自由の歴史を包括的に扱っています。
- 関連性: 記事で触れた「言論の自由絶対主義」や「法の支配」アプローチの限界を、歴史的・哲学的文脈から深く理解するのに役立ちます。ナチズムやヘイトスピーチの危険性についての議論も参考になります。
- Google検索で探す
-
"The Net Delusion: The Dark Side of Internet Freedom" by Evgeny Morozov
- 概要: インターネットが自動的に自由をもたらすという安易な楽観論を批判し、独裁政権がテクノロジーを検閲や監視に利用する実態を鋭く分析します。
- 関連性: 記事中のトルコ(エルドアン政権)のような事例を理解する上で、権威主義国家によるテクノロジー利用の理論的背景を提供します。検閲回避の難しさについて考える材料になります。
- Google検索で探す
-
"Blockchain and the Law: The Rule of Code" by Primavera De Filippi and Aaron Wright
- 概要: ブロックチェーン技術や分散型システムが、法律やガバナンスにどのような影響を与えるかを解説します。
- 関連性: ATProtoやActivityPubのような分散型プロトコルの設計思想や、検閲耐性に関わる技術的基盤(中央チョークポイントの排除など)を理解する上で、技術的・法的な視点を提供します。
- Google検索で探す
-
"The Master Switch: The Rise and Fall of Information Empires" by Tim Wu
- 概要: 情報通信産業の歴史を振り返り、技術革新がもたらす分散化と、その後の産業再編による中央集権化のサイクルを分析します。
- 関連性: なぜソーシャルメディアが中央集権化し、検閲問題が顕在化したのか、そして分散化への回帰がどのような意味を持つのかを、歴史的な大きな流れの中で理解するのに役立ちます。
- Google検索で探す
-
"Custodians of the Internet: Platforms, Content Moderation, and the Hidden Decisions That Shape Social Media" by Tarleton Gillespie
- 概要: 大手ソーシャルメディアプラットフォームがどのようにコンテンツモデレーションを行い、それが私たちのオンライン体験をどう形作っているのかを詳細に分析します。
- 関連性: Blueskyの「モデレーションサービス」やFediverseの「報告に基づくモデレーション」といった仕組みを、中央集権型プラットフォームの事例と比較しながら、その複雑さや倫理的問題を理解するのに役立ちます。
- Google検索で探す
-
"This Is Not Propaganda: Adventures in the War Against Reality" by Peter Pomerantsev
- 概要: 現代の情報戦争、プロパガンダ、フェイクニュース、そしてそれらに対抗する動きを、世界各地の事例を通して描きます。
- 関連性: 検閲だけでなく、情報操作やプロパガンダが蔓延する現代において、「自由な言論空間」を守ることの難しさと重要性を、より広い文脈で理解するのに役立ちます。
- Google検索で探す
補足資料:
- ATProto Documentation: https://atproto.com/ (Bluesky/ATProtoの技術仕様に関心がある方向け)
- ActivityPub Specification: https://www.w3.org/TR/activitypub/ (Fediverse/ActivityPubの技術仕様に関心がある方向け)
- Freedom House Reports: https://freedomhouse.org/countries/freedom-net/scores (トルコなど、各国のインターネットの自由度に関するレポート)
補足11:上方漫才
テーマ: 分散型SNSと検閲
登場人物:
- アキラ: ツッコミ担当。比較的常識人。
- カズ: ボケ担当。新しいもの好きだが理解は浅い。
アキラ:まいど! アキラです!
カズ:カズです! 二人合わせて… なんかええ名前ないかな!
アキラ:そこからかい! もうええわ、漫才始めんで!
カズ:なあアキラ、最近「分散型SNS」って流行ってるやん? ブルースカイとか、マストドンとか。
アキラ:ああ、Twitter(X)とかFacebookみたいに、一つの会社が全部やってるんじゃなくて、色んなサーバーがあって繋がってるやつな。
カズ:そうそう! ワイもブルースカイ始めたんや! なんか自由な感じがしてええわ〜。
アキラ:ほう、ええやん。でもな、こないだトルコで、政府がブルースカイに「このアカウント消せ!」って言うてきたらしいで。
カズ:ええーっ!? トルコ風呂から圧力!?
アキラ:トルコ違いや! 国のトルコや! しかも圧力かけたんは政府! 風呂関係ない!
カズ:なんや、つまらんな。で、ブルースカイどうしたん? 消したんか?
アキラ:それがな、ちょっとややこしいねん。トルコ国内のユーザーには見えへんようにしたけど、アカウント自体は消してへんらしい。
カズ:へぇ〜、なんか中途半端やな。なんでそんなことできんの?
アキラ:ブルースカイには「地理的モデレーション」とかいう機能があってな、特定の国だけ見えへんようにできるんやて。
カズ:なるほど! 国境で見えない壁を作るんやな! まるで昔のベルリンや!
アキラ:例えが大袈裟やねん! でもな、もっとおもろいのは、違うアプリ(代替クライアント)使ったら、トルコ国内でも見れるかもしれんらしいで。
カズ:なんやそれ! ザルやないか! 政府もアホやなあ〜。
アキラ:いや、政府もそこまでアホちゃうやろ。たぶん、そのうちアプリごと使えんようにするとか、もっと強い手に出てくるかもしれん。
カズ:うわー、怖いなあ。ほな、マストドンとかいう方はどうなん? そっちのが強いんか?
アキラ:マストドンとかの「フェディバース」は、もっとバラバラやねん。各サーバー(インスタンス)が独立してるから、一つ潰されても、別のサーバーに移ったらええ。
カズ:へぇ〜、引越し自由なんか! まるでヤドカリやな!
アキラ:まあ、そんな感じやな。政府からしたら、モグラ叩きみたいで大変やろな。
カズ:なるほど! じゃあワイもマストドンに引っ越そかな! ヤドカリのように自由を求めて!
アキラ:お前、アカウント移行のやり方わかるんか?
カズ:え? 引越し業者に頼んだらあかんの?
アキラ:あかんわ! 自分でやらなあかんねん! …まあ、どっちのSNSも一長一短あるってことやな。
カズ:なるほどな〜。自由を守るのも大変やな!
アキラ:ほんまやで。というわけで、皆さんもネットの自由について、ちょっと考えてみてはいかがでしょうか?
カズ:とりあえずワイは、トルコアイスでも食べながら考えよかな!
アキラ:なんで食べ物の話になるねん! もうええわ! どうもありがとうございましたー!
補足12:一人ノリツッコミ
(関西弁で)
いやー、最近の分散型SNS、熱いよな! BlueskyとかFediverseとか! これで大手プラットフォームの支配から解放や! 中央集権クソくらえ! 検閲なんか怖くないで! 政府がなんか言うてきても、こっちは分散しとるんやからな、痛くも痒くもないわ! まさに自由の砦や! これが未来のインターネットや!
……って、誰がモデレーションすんねん! 分散しすぎて、無法地帯になったらどうすんねん! CSAMとかヘイトとか、そういうヤバいもんが野放しになるんちゃうか? インスタンス管理人の負担デカすぎやろ! ボランティア頼みで持つんかいな!?
それにBlueskyかて、結局は今は一社が牛耳ってるようなもんやんけ! 代替クライアントある言うても、普通の人は使わんやろ! 政府に睨まれたら、会社ごと潰される可能性あるやん! 全然、盤石ちゃうやん!
あかん、理想と現実のギャップがすごすぎるわ…! 未来のインターネット、前途多難やないか! なんで俺、あんなにテンション上がってたんやろ… アホやな、俺…。
やかましわ! でも、可能性はゼロちゃうやろ! 課題があるからこそ、皆で知恵出し合って良くしていくんやないか! 諦めたらそこで試合終了やで! そうや、ワイもなんか貢献したるわ! とりあえず… とりあえず何しよ? まずはMastodonアカウント作るか…? いや、その前にこの記事をちゃんと読み返すか…。
…結局、何が言いたいねん、俺は! どないやねん!
補足13:大喜利
お題: こんな分散型SNSは嫌だ
- 回答1: サーバー(インスタンス)管理者が、ユーザーの投稿を毎日毛筆で書き写して物理的に保存している。
- 回答2: 「連合」するのに、相手インスタンスの管理者と実際にお見合いしないといけない。
- 回答3: アカウント移行機能を使うと、なぜかフォロワーが全員「ひろゆき」のアイコンになる。
- 回答4: モデレーション基準が「管理人の今日の気分」で、毎日変わる。
- 回答5: 投稿が分散されすぎて、自分の投稿ですらタイムラインに表示されるのが一週間後。
- 回答6: 共有ブロックリストが巻物で、長さがギネス記録。
- 回答7: プロトコル名が「ActivityPub」じゃなくて「NervousSystem」(神経系)。なんか怖い。
- 回答8: 代替クライアントを使うと、スマホのバッテリー消費が5倍になる。
- 回答9: 「検閲耐性」を謳っているが、サーバーが管理人の自宅の押し入れにあり、よく猫が電源コードを抜く。
- 回答10: ユーザー登録時に「分散への忠誠」を誓う儀式がある。
補足14:SFショートショート
タイトル: サイレント・ストリーム
西暦2077年。世界はメガコーポレーション「ユニコム」が支配する中央集権ネットワーク「ストリーム」によって覆われていた。あらゆる情報がストリームを流れ、ユニコムのAI「オーディン」によって監視・検閲される時代。反体制的な言論は、発せられた瞬間にノイズへと変換され、誰の目にも触れることなく消滅した。
レナは、地下レジスタンス「サイレント・ウィスパー」のメンバーだった。彼らの武器は、いにしえの分散型プロトコル――ATProtoとActivityPubの思想を受け継ぎ、量子暗号化と自己進化型メッシュネットワークを組み合わせた「エコーネット」だった。
エコーネットには中央サーバーもなければ、固定されたノードもない。情報は無数の微細なパケットに分割され、ユーザーのデバイス間を飛び回りながら再構成される。オーディンですら、その全容を掴むことはできなかった。
ある日、レナは重要なメッセージを受け取った。「同志が捕らわれた。救出作戦『ナイチンゲール』、明日決行」。しかし、オーディンの監視は厳しさを増しており、エコーネット内でも特定のキーワードを含む通信は検知されるリスクがあった。
レナは、エコーネットの「レイヤー化モデレーション」機能を使った。まず、作戦の詳細を無害な日常会話に見せかけたテキストに偽装した。次に、信頼できる同志だけが購読している「プライベート・ラベル」をその偽装メッセージに付与した。このラベルは、同志の持つ復号鍵がなければ意味をなさない。
さらに、オーディンを欺くため、彼女は「地理的ノイズ・インジェクション」を実行した。これは、偽装メッセージの発信元を、物理的に存在しないはずの「旧イスタンブール租界」に偽装し、同時に大量の無意味なデータをその周辺ノードから発生させる技術だった。オーディンが検閲のためにリソースを割くのは、主に人口密集地や要注意地域だった。存在しない地域からの、しかもノイズに紛れた微弱な信号は、監視の網をすり抜ける可能性が高い。
メッセージは送信された。レナは息を詰めて待った。数分後、彼女のデバイスに短い応答が届いた。「歌を聴いた」。作戦決行の合図だった。
レナは窓の外を見た。ユニコムの巨大なタワーが空を突き刺している。だが、その足元では、見えないエコーネットのささやきが、自由を求める人々の意思を繋いでいた。検閲との戦いは終わらない。しかし、分散化された声は、決して完全には沈黙させられないのだ。レナは、静かに次の行動に移った。
補足15:江戸落語
演目: 分散長屋
(ポン、と小拍子)
噺家: へえ、お寒い中、ようこそお運びで。一席お付き合いを願います。
噺家: 近頃は、なんだか世の中、難しい横文字が飛び交っておりますな。「でぃーせんたらいずど」だの「ぷろとこる」だの…長屋の八っつぁんなんか、こないだ「おい、ご隠居、うちのかみさんが『あんたも少しはプロトコル体操でもしたらどうだい』って言うんだが、どんな体操でぇ?」なんて聞いてきました。プロテインのことと間違えてるんでございますな。
噺家: そんな新しいもん好きの八っつぁん、こないだ血相変えて駆け込んできました。
八五郎: ご隠居! 大変だ! 俺ぁ、とんでもねえもんを見つけちまった!
ご隠居: おやおや、八っつぁん、どうしたんだい。また蚤(のみ)でも見つけたのかい?
八五郎: 蚤どころの騒ぎじゃねえ! もっとこう、世の中がひっくり返るような…なんだ、「ぶるうすかい」って言うんだ!
ご隠居: ぶるうすかい? 青い空のことかい? 今日は良い天気だが。
八五郎: ちげえねえ! 唐人さんの言葉で、新しい飛脚の仕組みみてえなもんだ! なんでも、お奉行様(中央集権プラットフォーム)を通さずに、長屋の連中(ユーザー)同士で手紙(投稿)をやり取りできるって寸法よ!
ご隠居: ほう、それは面白い。お上の検閲を通らないと。
八五郎: そうでぇ! これで大家(管理者)の悪口も書き放題よ! …って思ったんだが、こないだ、お隣の土耳古(とるこ)の国の偉いお侍さん(エルドアン)が、「その手紙、うちの若い衆(国民)には見せるんじゃねえ!」って言い出したらしい。
ご隠居: おお、早速、横槍が入ったか。で、その「ぶるうすかい」とやらはどうしたんだい?
八五郎: それが妙でしてね。土耳古の若い衆には見えねえように、手紙に黒い墨(地理的ラベル)を塗ったらしいんですが、他の国の人や、特別な眼鏡(代替クライアント)を持ってるやつには、ちゃんと読めるらしいんでさぁ。
ご隠居: ふぅむ、なんだか中途半端なやり方だねえ。
八五郎: でしょ? で、もっとすごいのが「ふぇでぃばあす」ってやつでさぁ!
ご隠居: ふぇでぃばあす? 今度は何だい?
八五郎: こっちは、長屋(インスタンス)がみんな独立してるんでぇ! 大家も違えば、決まりも違う。気に入らなきゃ、荷物まとめて別の長屋に引っ越しゃあいい!
ご隠居: ほう、それはまるで、江戸の長屋があちこちにあるようなもんだな。お奉行様も、一つ一つ潰して回るのは大変だ。
八五郎: そうでさぁ! まさに「分散長屋」! これなら、お上の目も届きにくい! どうです、ご隠居! これぞ自由ってやつでしょう!
ご隠居: なるほどねぇ…。だが八っつぁん、その「分散長屋」、良いことばかりかね?
八五郎: へ?
ご隠居: 長屋ごとに大家も決まりも違うとなると、中には質の悪い長屋もあるだろう? ゴミは出し放題、夜中に騒いでもお咎めなし、なんて無法な長屋があったらどうする?
八五郎: そりゃあ、隣の長屋としては付き合いたくねえですなぁ。
ご隠居: だろう? 「非連合化」といって、そういう長屋とは付き合いをやめることもできるらしいが、完全に無法者を締め出すのも難しいかもしれん。
八五郎: うーん、確かに…。大家の目が届かないのも考えもんだ…。
ご隠居: そういうことさ。結局、「ぶるうすかい」も「ふぇでぃばあす」も、それぞれ良いところと悪いところがある。お奉行様の言いなりも嫌だが、無法地帯も困る。世の中、なかなか都合よくは行かないもんだねえ。
八五郎: はぁ〜、難しいもんですなぁ…。なんだか頭が痛くなってきた…。
ご隠居: まあ、新しい仕組みが出てきたときは、すぐに飛びつかずに、こうして良い面と悪い面をじっくり考えるこった。…さて、八っつぁん、小腹も空いただろう。そこにあんころ餅がある。まあ、おあがり。
八五郎: へへ、ありがとうごぜぇます! …ご隠居、このあんころ餅、なんだか分散してやすぜ?
ご隠居: (ポン)お後がよろしいようで。
補足16:英語学習者向け
本文中で用いられた主な英単語とその解説です。
-
Censorship (名詞) /ˈsɛnsərʃɪp/
- 意味: 検閲
- 用例: "This essay is about censorship and how we think about it..." (このエッセイは検閲とその仕組みについて...)
- 類語: suppression, restriction, control, expurgation
-
Decentralized (形容詞) /diːˈsɛntrəlaɪzd/
- 意味: 分散型の、非中央集権の
- 用例: "...issues around censorship are radically different between services owned and managed by profit-seeking corporations, and an ecosystem of interoperating providers..." (検閲をめぐる問題は、利益追求企業が所有・管理するサービスと、相互運用プロバイダーのエコシステムとの間で根本的に異なる...) *文中では主に"decentralized social media"として使用*
- 類語: distributed, non-centralized
- 対義語: centralized
-
Jurisdiction (名詞) /ˌdʒʊərɪsˈdɪkʃən/
- 意味: 管轄区域、司法権
- 用例: "Suppress content that is illegal within the jurisdictions where the human participants are." (人間の参加者がいる管轄区域内で違法なコンテンツを抑制する。)
- 類語: authority, control, dominion, purview
-
Moderation (名詞) /ˌmɑːdəˈreɪʃən/
- 意味: モデレーション、(オンラインコンテンツの)管理・監視、節度
- 用例: "Bluesky supports the use of multiple, pluggable moderation services..." (Blueskyは複数の設定可能なモデレーションサービスの利用をサポートしており...)
- 類語: regulation, control, management, supervision
-
Protocol (名詞) /ˈproʊtəkɔːl/
- 意味: プロトコル、通信規約
- 用例: "...ecosystem built around ActivityPub and ATProto..." (ActivityPub と ATProto を中心に構築されたエコシステム)
- 類語: standard, procedure, convention, agreement
-
Instance (名詞) /ˈɪnstəns/
- 意味: インスタンス(Fediverseにおける個々のサーバー)、事例
- 用例: "Each instance does its own moderation and (this is key) makes its own decisions about which other instances to federate with." (各インスタンスは独自のモデレーションを行い、(これが重要)他のどのインスタンスと連携するかを独自に決定する。)
- 類語: server (in Fediverse context), example, case, occurrence
-
Federation (名詞) /ˌfɛdəˈreɪʃən/ (Verb: federate /ˈfɛdəreɪt/)
- 意味: 連合、連携(Fediverseにおけるサーバー間の相互接続)
- 用例: "...makes its own decisions about which other instances to federate with." (他のどのインスタンスと連携するかを独自に決定する。)
- 類語: union, confederation, alliance, network
-
Resilience (名詞) /rɪˈzɪliəns/ (Adjective: resilient /rɪˈzɪliənt/)
- 意味: 回復力、弾力性、耐久力
- 用例: "...they move to a more resilient instance..." (彼らはより回復力のあるインスタンスに移行し...)
- 類語: toughness, elasticity, flexibility, durability
-
Bypass (動詞) /ˈbaɪpæs/
- 意味: 回避する、迂回する
- 用例: "...if the Erdoğan minions notice that people are bypassing the censorship..." (もしエルドアンの手下たちが人々が検閲を回避していることに気づいたら...)
- 類語: circumvent, evade, get around, skirt
-
Choke point (名詞句) /ˈtʃoʊk pɔɪnt/
- 意味: チョークポイント、隘路、弱点
- 用例: "A service with no central choke points..." (中央にチョークポイントがないサービス...)
- 類語: bottleneck, vulnerability, weak spot
補足17:Podcast掛け合い
番組名: 「ギークの寝言、世間の寝言」
ホスト:
- テック(男声): テクノロジー至上主義者。クールぶってるが熱い。
- リベラ(女声): 社会派。人権とか自由とかにうるさい。皮肉屋。
(オープニングジングル)
リベラ: はい、始まりました「ギークの寝言、世間の寝言」。あなたのリベラと…
テック: テックです。今回も、世間の寝言にテクノロジーの光を当てていきましょう。
リベラ: 光、ねぇ…。今回はトルコのエルドアン閣下と、我らが愛すべき(?)分散型SNSのお話よ。なんかブルースカイがトルコ政府に睨まれたんですって?
テック: まあ、睨まれたというか、検閲要求ですね。「このアカウント、うちの国では見せないでね」と。典型的な権威主義ムーブです。
リベラ: で、ブルースカイ君はどうしたの? 「はい、喜んで!」って尻尾振ったわけ?
テック: それが面白いところで。ATProtoの「地理的モデレーション」機能を使って、トルコ国内のデフォルトクライアントからだけ見えなくした。でもアカウント自体は生きてるし、代替クライアントなら見れる可能性がある。
リベラ: はーん。つまり「抵抗してるフリ」ってこと? スマートな言い訳、とも言えるのかしら。どうせ代替クライアントなんて、ほとんどの人は使わないんでしょ?
テック: そこが現状のATProtoというか、Bluesky社のエコシステムの弱点ですね。結局、中央集権的なサービス(リレーとかID管理)に依存しているから、本気で国が潰しに来たら厳しい。
リベラ: で、お隣の、もっとカオスな無法地帯…じゃなくて、自由な連合体のFediverseさんはどうなの?
テック: Fediverse、特にMastodonとかは構造が違いますからね。各インスタンスが独立してる。トルコ政府が「あのユーザーを消せ」と言っても、インスタンスが海外にあれば「は? 知りませんけど?」で終わり。サーバー攻撃されても、ユーザーは別のインスタンスに引っ越せる。モグラ叩き状態に持ち込める。
リベラ: なるほど。ゴキブリ並みのしぶとさ…じゃなくて、レジリエンスがあるわけね。でもさ、その無法…自由なインスタンスとやらは、変なのがいっぱいいるんでしょ? ネオナチとか、ヤバいアニメ愛好家とか。
テック: それは…まあ、否定できません。モデレーションが各インスタンス任せなので、質の担保が難しいのは事実です。主流インスタンスはヤバいところをブロックしてますけどね。共有ブロックリストとか、コミュニティの自浄作用に期待するしかない。
リベラ: 期待、ねぇ。それって結局、善意と暇を持て余した管理者のボランティア精神に依存してるってことじゃない。持続可能性、あるのかしら?
テック: うっ…そこを突かれると痛いですが…。でも、中央集権プラットフォームが利益や政治圧力で簡単にコンテンツを消したり捻じ曲げたりするよりは、マシだと考えたいですね。不完全でも、多様な選択肢があること自体に価値がある。
リベラ: ふーん。まあ、どっちもどっち、って感じもするけど。完璧な自由なんて、ネットのどこにもないってことね。せいぜい「マシな檻」を選ぶくらいかしら。
テック: …身も蓋もない言い方しますね。でも、その「マシな檻」を、ユーザー自身が選び、改善していける可能性があるのが、分散型の魅力なんですよ、きっと。
リベラ: はいはい、ギークのポエムはそこまで。というわけで、今回の結論。「エルドアンは怖いけど、分散SNSも万能じゃない」。当たり前体操でした。では、また次回。
テック: え、ちょっと…!
(エンディングジングル)
補足18:ずんだもんの感想
なのだ! この記事、すごく難しいけど、大事な話なのだ!
トルコのエルドアンとかいう偉い人が、BlueskyっていうSNSに「この人の言うこと聞きたくないから消すのだ!」って言ったらしいのだ。ひどいのだ! でもBlueskyは、トルコの人には見えないようにしたけど、完全に消したわけじゃないみたいなのだ? ちょっとややこしいのだ…。
しかも、別のアプリを使えば見れちゃうかもしれないって、なんかズル賢いような、意味ないような…?🤔
一方、Fediverseっていう、Mastodonとかがいるグループは、もっとバラバラなのだ。たくさんあるサーバー(インスタンス?)がそれぞれ独立してるから、悪い政府が一つを攻撃しても、みんな別の場所に逃げられる「モグラ叩き」ができるって書いてあったのだ。これは強そうなのだ!💪
でも、どっちのやり方も完璧じゃないみたいなのだ…。Blueskyはまだ中心に会社がいるから弱点があるし、Fediverseはバラバラすぎて、悪いことする人が隠れやすいかもしれないのだ…。うーん、難しいのだ…。
結論としては、分散型SNSは政府のイヤな「検閲」に対抗できるかもしれないけど、万能薬じゃないってことなのだ。でも、中央集権のSNSよりはマシかもしれないし、これからもっと良くしていくことが大事なのだ!
自由に話せる場所を守るのは、ずんだ餅を守るのと同じくらい大事なのだ! みんなで頑張って、悪いやつらに負けないインターネットを作るのだ! …と、ずんだもんも思ったのだ。え、ちょっと違う? まあいいのだ、とりあえずずんだ餅食べるのだ!💚
年表:Bluesky vs Fediverse ― トルコでの「検閲圧力」の経緯
| 日付/時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2025年3月 | イスタンブール市長 Ekrem İmamoğlu がトルコ警察に逮捕。 これを受け、反政府デモが各地で発生。 同時に、政権はソーシャルメディアへの圧力を強める。( fediversereport.com) |
| 2025年3月(直後) | 当局は旧 X(旧Twitter)に対し、複数アカウントの凍結・アクセス制限を命令。これを受け、多くのトルコユーザーが代替プラットフォームとして Bluesky を試し始める。( fediversereport.com) |
| 2025年4月 5日前後 | トルコ司法制度が、44件のBlueskyアカウントに対してブロック命令を出したという報告あり。とはいえ、この時点ではBluesky側はまだ公式にアカウントを非表示化していなかった。( fediversereport.com) |
| 2025年4月 14–17日頃 | Blueskyによる「地理的モデレーション (geo-moderation) ラベラー」が有効化され、少なくとも18アカウントと2投稿が、トルコ国内のユーザーからは「見えないように」された。( fediversereport.com) |
| 2025年4月17日 | トルコの裁判所命令と政府圧力を受け、Blueskyは合計72アカウント+1投稿のアクセス制限を実施。内訳は、裁判所命令により59アカウントがISPレベルでブロック、さらにBluesky側が自主的に13アカウントと1投稿を非表示化。( Turkish Minute) |
| 2025年4月23日 | この動きを受けた報道により、Blueskyが “government censorship” に屈したという認識が国際的に拡大。特に、「第三者アプリ (サードパーティクライアント) では検閲回避可能」という点が注目される。( TechCrunch) |
| 2025年5月 5日 | ブログ記事「トルコ政府 vs 分散 SNS!Bluesky と Fediverse の検閲耐性を徹底比較」が公開。Bluesky と、もうひとつの分散型SNSアーキテクチャである Fediverse(主に ActivityPub を用いる)を比較し、今回の「検閲耐性 vs 脆弱性」の問題点を論じる。( Doping Consomme) |
解説と補足
- ブログ記事では、今回の一連の動きを引き金に、Bluesky が「真に分散型か」あるいは「検閲耐性に強いか」という疑問が浮き彫りになったと論じている。( Doping Consomme)
- 特に「geo-moderation」ラベラーによる国・地域ごとの制限は、アプリ利用者の大半が公式クライアントを使っている限り、事実上のアクセス遮断と同義になる可能性があるという問題を指摘。( Doping Consomme)
- ただし、サードパーティクライアントや代替アプリ、代理サーバーなどを使えば技術的には表示を回避できる ― その「抜け穴」の存在が、Fediverse のような本格的分散型 SNS との差異を際立たせている。( GIGAZINE)
考えられる限界と論点
- ブログ記事はあくまで筆者による技術/思想的な分析であり、実際にどのアカウントがなぜ検閲されたかの詳細は不明。たとえば「どの投稿内容が問題だったか」は記事にも「特定できない」とされている。( ヒューマン・ライツ・ウォッチ)
- また、分散型 SNS の「検閲回避性」は、ユーザーの利便性や技術リテラシー、コミュニティのモデレーション文化に強く依存する。つまり「技術的可能性=現実の自由」という単純な図式ではない。( Doping Consomme)
私のコメント
この年表から見えるのは、たとえ「分散型」「オープンプロトコル」を売りにするプラットフォームでも、国家権力の圧力がかかれば — 特に「geo-based moderation(地域別制限)」のような機能が実装されていれば — かなり容易に検閲が行える、という現実だ。技術の自由度と、実際の権力構造の力学とのギャップを考えると、「分散型なら検閲から安全」という安直な期待は、慎重に再検討されるべきだろう。
今後の取材・分析に向けた問い
- トルコ当局は具体的に どのような基準 で「検閲対象アカウント」を選定したのか? 裁判所命令の内容は公開されているのか?
- 非公式クライアントや VPN を通じて閲覧可能な「抜け穴」が、実際どれほど多く使われているのか。アクセス回数・利用者数のデータはあるか?
- 他国で同様の「地理的モデレーション+政府圧力」の事例はあるか。あれば、効果と限界はどうか?
参照サイト
https://dopingconsomme.blogspot.com/2025/05/social-media-censorship-bluesky-vs-fediverse-turkey-case.html
https://fediversereport.com/bluesky-censorship-and-country-based-moderation/
https://techcrunch.com/2025/04/23/government-censorship-comes-to-bluesky-but-not-its-third-party-apps-yet/
https://turkishminute.com/2025/04/17/bluesky-restrict-access-72-account-turk-amid-government-pressure7/
詳細な分析と取材計画
要点(5W1H — 冒頭で明確に)
誰が (Who): トルコ当局(裁判所・通信監督機関 BTK 等)と、プラットフォーム側(Bluesky)。
何を (What): トルコ向けに一部アカウントを「見えなくする」地理ベースの制限(court orders + Bluesky の geo-moderation ラベラー適用)。
いつ (When): 2025年3〜5月に集中(逮捕・抗議→ブロッキング命令→4月中旬〜5月にBluesky側の制限適用報告)。
どこで (Where): トルコ国内(アクセスがトルコからの利用者に対して制限される形)。
なぜ (Why): トルコ当局は「国家安全/公共秩序」を根拠にブロック命令を出していると報じられている。
どうやって (How): 裁判所命令やBTKの指示に基づくISPレベルのブロックと、Bluesky の「地理的モデレーション(labeler)」を使ったクライアント側での非表示処理の併用。
要約(逆三角形)
結論:トルコ当局は主に「国家安全/公共秩序」を根拠に裁判所命令やBTK指示で対象アカウントを指定しており、Bluesky側は(裁判所命令の一部に応じ)geo-moderation labeler を通じてトルコ国内から見えないようにした。
ただし、第三者クライアントやVPNを使えば技術的に回避できる余地があり、回避の実態を示す公的な利用者数/アクセス統計は公開されていない。同様の「国別モデレーション+政府圧力」事例は他国(インド、ロシア等)でも見られ、効果は即時的な可視性低下には有効だが、技術的回避手段や国際的な反発、法的紛争を招くという限界がある。
1) トルコ当局は具体的にどのような基準で「検閲対象アカウント」を選定したのか? 裁判所命令の内容は公開されているか?
事実(引用:原典の原文)
-
基準(政府側の説明)に関する一次情報(HRW がまとめた報告より)
“The orders, based on article 8/A of Türkiye’s Law No. 5651, appear to particularly target accounts that share information and updates on the protest along with those who post content critical of the government.”
— Human Rights Watch (Joint open letter / summary on Turkey censorship). -
裁判所命令の適用報告(イーフォド/Stockholm Center for Freedom 等の報告を引用する報道)
“Bluesky has restricted access to 72 accounts and one post in Turkey, marking a shift for the decentralized social media platform that had previously resisted government censorship.”
— Turkish Minute(報道) . -
具体的な法的根拠の言及(OSW の分析)
“On 20 May 2025, the Freedom of Expression Association (İFÖD) announced that, by court order, access to 63 accounts on the platform had been blocked on the grounds of protecting national security and public order.”
— OSW commentary.
解釈・注記(私見 / note)
- 何が「基準」か? 公開情報から読み取れる第一の線は「国家安全・公共秩序」が根拠で、特に「デモ関連の情報発信」「政府批判を行う個人・団体・ジャーナリスト・学生グループ・女性団体」などがターゲットになっている、とHRW や İFÖD が分析しています。つまり「内容(protest coordination/政府批判)」を根拠にしている点が明確です。( ヒューマン・ライツ・ウォッチ)
- 裁判所命令の公開状況: 個々の裁判所命令(判決文そのもの)をオンラインで完全に網羅して確認できる明確な公開ソースは限定的です。報道・人権団体(İFÖD、Stockholm Center for Freedom、Turkish Minute など)が「○件のアカウントが裁判所命令でブロックされた」とまとめていますが、命令書全文や詳細な理由(個別ポストのどの文が違法とされたか)は一般に公開されていない/入手困難であるケースが多いと見られます。( Turkish Minute)
2) 非公式クライアントや VPN を通じて閲覧可能な「抜け穴」が、実際どれほど多く使われているのか。アクセス回数・利用者数のデータはあるか?
事実(引用:原典の原文)
-
第三者クライアントで回避可能という技術的説明(TechCrunch)
“Instead, the accounts are moderated by the geographic labelers at the client level. Currently, Bluesky doesn’t require any third-party apps to use its geographic moderation labelers… That means any app that doesn’t implement the existing isn’t censoring these blocked Turkish accounts.”
— TechCrunch. -
同趣旨の技術的説明(Fediverse Report)
“Bluesky hid accounts in for users in Turkey after a government order… To explain how that all works, first a closer look at how moderation works on Bluesky.”
— Fediverse Report (技術解説) . -
Bluesky 人気の急増(回避を試すユーザー増加の傍証:OSW)
“The restrictions following İmamoğlu’s arrest led to a massive surge in the popularity of Bluesky, an alternative platform to X... On 20 May 2025, ... access to 63 accounts … had been blocked on the grounds of protecting national security and public order.”
— OSW commentary(利用者増の記述)。
解釈・注記(私見 / note)
- 技術的には回避可能だが「どれほど多く使われているか」は未公開: TechCrunch や FediverseReport はクライアント側で region labeler を強制していないことを指摘し、「非公式クライアントでラベラーを実装していなければ、トルコからでも見られる」と述べています。つまり技術的な抜け穴は存在します。( TechCrunch)
- 公開統計の欠如: ただし、非公式クライアント経由の閲覧数や、VPN/プロキシ経由でアクセスしたユーザー数といった詳細なログを示す公的データやプラットフォーム側の公開統計は見つかりません(少なくとも公開報道・監視団体の報告では未提示)。Bluesky や第三者クライアント開発者が個別に持つログはあるだろうが、プライバシーや法的制約で公表されていないのが現状です。( TechCrunch)
- 間接的な傍証: OSW や報道は「Bluesky 利用者が急増した」と報じており、回避行動(サードパーティ利用・VPN)を試みるユーザーが一定数いることは示唆されますが、「何万人」「何%が回避した」といった具体数字は公表されていません。( OSW commentary)
3) 他国で同様の「地理的モデレーション+政府圧力」の事例はあるか。あれば、効果と限界はどうか?
事実(引用:原典の原文)
-
インド(政府による大量ブロック命令の事例)
“On July 3, 2025, the Indian government ordered X to block 2,355 accounts in India, including international news outlets like @Reuters and @ReutersWorld, under Section 69A of the IT Act.”
— Al Jazeera / reporting on X’s statement. -
トルコ以外の一般傾向(Freedom on the Net / 国別レポート)
“Erdoğan’s government has relied on blunt censorship measures, like website blocking and throttling of social media, and enacted new laws to compel online media outlets and platforms to remove content that is critical of the political leadership.”
— Freedom House (Freedom on the Net の抜粋)。 -
効果の限界(Tech reporting / 専門家の指摘)
“Government censorship comes to Bluesky, but not its third-party apps yet” —(第三者アプリがラベラーを採用しない限り)回避が可能であると指摘。
— TechCrunch / Tech commentary.
解釈・注記(私見 / note)
- 似た事例は世界各地にある。 インドは例として(2025年)大規模なアカウントブロック命令が報じられ、ロシアやパキスタン、ベネズエラなどでも国家がプラットフォームに圧力をかけたりブロックを命じたりする事例が過去に繰り返されています(Freedom House や各種報道がまとめている)。( Al Jazeera)
- 効果(短期): 即時的には「国内向けの可視性低下」「情報拡散の阻害」に効果を持つ。政府はISPレベルでのブロッキングや裁判所命令で素早くアカウントの国内表示を止められる。( OSW commentary)
- 限界(中長期): 技術的回避(VPN、プロキシ、第三者クライアント)、国際的な注目/法的抗議、代替プラットフォームへの移動、そして「透明性の欠如」に対する国内外からの逆風により、完全な検閲は困難。また、地理ベースのモデレーションは“見えない検閲”を生み、削除や説明責任(why removed)が不明瞭になりがちで、社会的信頼を損なうという副作用がある。TechCrunch や FediverseReport が指摘する通り、クライアント設計次第で回避され得る点も限界の一つ。( TechCrunch)
追加的な注意点(データや透明性の欠如)
- 報道・NGO が提示する「○件のアカウントがブロックされた」という数字は、当局が公開した一覧というよりは、İFÖD 等のモニタリング調査や裁判所命令の断片・報道を集約した結果である場合がある(個別の命令書・具体的な理由は非公開のことが多い)。( OSW commentary)
- 第三者クライアント/VPN の実際の利用率や回避成功率は、プラットフォーム側が公開しない限り確認困難。独立監視団体や学術調査がログやトラフィックを計測すれば推定は可能だが、現時点で公開された定量データは不足している。( TechCrunch)
参考になる原典(主要な引用を含む — “original_text” と source を明示)
- original_text — “The orders, based on article 8/A of Türkiye’s Law No. 5651, appear to particularly target accounts that share information and updates on the protest along with those who post content critical of the government.”
source — https://www.hrw.org/news/2025/05/08/joint-open-letter-social-media-companies-censorship-turkiye.
note — 当局の命令が「国家安全/公共秩序」を根拠に、抗議関連や政府批判を中心に対象を絞っているというHRWのまとめです。( ヒューマン・ライツ・ウォッチ) - original_text — “Bluesky has restricted access to 72 accounts and one post in Turkey, marking a shift for the decentralized social media platform that had previously resisted government censorship.”
source — https://www.turkishminute.com/2025/04/17/bluesky-restrict-access-72-account-turk-amid-government-pressure7/
note — 報道による「72アカウント+1投稿」の集計報告。個別の命令書そのものの公開は確認できません。( Turkish Minute) - original_text — “Instead, the accounts are moderated by the geographic labelers at the client level. Currently, Bluesky doesn’t require any third-party apps to use its geographic moderation labelers… That means any app that doesn’t implement the existing isn’t censoring these blocked Turkish accounts.”
source — https://techcrunch.com/2025/04/23/government-censorship-comes-to-bluesky-but-not-its-third-party-apps-yet/
note — 技術的に第三者クライアント経由で回避可能である点を説明する重要な一節。( TechCrunch) - original_text — “On 20 May 2025, the Freedom of Expression Association (İFÖD) announced that, by court order, access to 63 accounts on the platform had been blocked on the grounds of protecting national security and public order.”
source — https://www.osw.waw.pl/en/publikacje/osw-commentary/2025-06-24/discipline-and-punish-how-turkey-controls-internet
note — İFÖD の報告を引用する形で「裁判所命令により63件がブロック」とする分析。( OSW commentary) - original_text — “Yerlikaya said that from January to April 2025, authorities blocked access to 6,765 URLs and 27,304 social media accounts.”
source — https://turkishminute.com/2025/05/09/turkey-blocked-27304-social-media-accounts-in-first-four-months-of-2025-minister/
note — 政府関係者(Interior Minister)の発言として出ている総数データ。個別内訳は示されていません。( Turkish Minute)
参考文献(参照サイトのURLをリスト形式で Markdown コードブロックにて)
https://dopingconsomme.blogspot.com/2025/05/social-media-censorship-bluesky-vs-fediverse-turkey-case.html
https://www.turkishminute.com/2025/04/17/bluesky-restrict-access-72-account-turk-amid-government-pressure7/
https://fediversereport.com/bluesky-censorship-and-country-based-moderation/
https://techcrunch.com/2025/04/23/government-censorship-comes-to-bluesky-but-not-its-third-party-apps-yet/
https://www.hrw.org/news/2025/05/08/joint-open-letter-social-media-companies-censorship-turkiye
https://www.osw.waw.pl/en/publikacje/osw-commentary/2025-06-24/discipline-and-punish-how-turkey-controls-internet
https://turkishminute.com/2025/05/09/turkey-blocked-27304-social-media-accounts-in-first-four-months-of-2025-minister/
https://gigazine.net/gsc_news/en/20250425-bluesky-turkey-government-moderation/
記事(取材)を深めるための問いかけリスト
- 裁判所命令(個々の命令書)の写しまたは案件番号を入手できるか?(公開請求/弁護士経由での入手を検討)
- İFÖD/EngelliWeb が用いた「ブロック判定の方法」とその原データ(スクリーンショット、証拠収集)を確認できるか?
- Bluesky の運営(Bluesky PBC)に「どの裁判所命令に基づき対応したか」「どの程度の法的根拠を確認したか」を公式に尋ねた記録はあるか?(メールや法務部の公開回答)
- 第三者クライアント開発者に協力してもらい、ブロック前後のリクエスト数/表示成功率をログで比較できるか?(回避実態の定量化)
- VPN/プロキシ経由アクセスの割合をISPや独立計測(国際的トラフィックモニタ)で推定可能か?(サンプル調査の設計)
- トルコ以外で同様の geo-moderation を実装したプラットフォーム事例(成功/失敗)と法的争点を比較するパネルを組めるか?
もし望めば、上の問いのうち(1)裁判所命令の写しの取得と(4)第三者クライアント開発者への協力要請案(質問票・メール文面)について、取材向けにすぐ使えるテンプレ(請求書類、取材申込文、Freedom of Information 風の質問リスト)を作成します。どれを優先しますか?
要点(5W1H — 冒頭で明確に)
誰が (Who): トルコ当局(裁判所・BTK 等)、監視団体(İFÖD / EngelliWeb / Stockholm Center for Freedom)、プラットフォーム(Bluesky PBC)および第三者クライアント開発者。
何を (What): 裁判所命令の写し・案件番号、İFÖD/EngelliWeb のブロック判定手法と原データ、Bluesky の法的対応記録、第三者クライアント経由の閲覧ログ(ブロック前後比較)、VPN/プロキシ経由のアクセス割合、類例比較パネルを「実際に」入手・検証する可否と実務手順。
いつ (When): 取材は即時着手可(公開請求/弁護士ルートは手続きに数日〜数週間)。
どこで (Where): トルコ国内の裁判所記録・BTK公文書、İFÖD/EngelliWeb のレポジトリ、Bluesky の広報/法務窓口、第三者クライアント開発コミュニティ(GitHub 等)、ISP/トラフィック観測サービス。
なぜ (Why): 「どの基準で検閲されたか」「透明性」「回避実態の実証」は報道上の主要事実であり、公権力の説明責任とプラットフォーム責任の検証に直結するため。
どうやって (How): 公開情報の収集→公開請求(Turkish court registry / BTK)または弁護士経由での命令書取得→監視団体に原データ要求→Bluesky に公式質問→第三者クライアントと共同でログ比較研究→ISP/測定機関にトラフィックデータ照会。以下、結論と具体手順を逆三角形(重要順)で示す。
結論(最優先ポイント)
- 裁判所命令の写しは理論的に入手可能だが実務的に難易度あり。
— トルコの裁判所記録は原則公的記録だが、検閲・国家安全を理由に一部非公開または匿名化されることがある。実務では(A)公開請求(resmi bilgi edinme/CBK手続)→(B)弁護士による報文開示請求→(C)監視団体経由の情報提供要求、の順で進めるのが現実的。( Bianet) - İFÖD/EngelliWeb が使った「判定方法」と証拠(スクショ等)は要求すれば入手可能な場合が多い。
— 彼らは過去に詳細レポート(EngelliWeb)と方法論を公開しており、個別案件の原データ提供を求める根拠がある。だが原データはプライバシー法や被検閲者の安全性考慮で制限される可能性あり。( Global Freedom of Expression) - Bluesky の公式な「どの裁判所命令に基づき対応したか」質問の記録(法務回答)は、直接問い合わせで取得可能だが、公開回答は限定的。
— 報道では「Blueskyは72アカウントを制限した」とまとめられているが、Bluesky側の公式説明文(どの命令に従ったか)を示す公開声明は見当たらない。公式に質問して文書で回答を得ることが重要。( Turkish Minute) - 第三者クライアント経由の回避実態は“技術的に回避可能”という報告が複数あるが、回避率の定量データは原則非公開で、開発者協力を得ればログ比較で定量化できる。
— TechCrunch や FediverseReport は「クライアント側のラベラー実装次第で回避可能」と指摘。従って「第三者クライアント開発者の協力(ログ提供・実験)→匿名化した比較レポート作成」が現実的な手段。( Vocal) - VPN/プロキシ経由アクセスの割合は ISP や商用トラフィック観測(Cloudflare、Cisco Umbrella、Google Transparency、大手 VPN 企業の統計)を組み合わせたサンプル推定で算出可能だが、精度は限定的。
— 市場データ(VPN需要急増など)は得られる(VPN サービス各社の需要変動、検索量増加など)一方、個別プラットフォームの“何回表示されたか”はプラットフォーム側の協力がないと確定できない。( Top10VPN) - 他国事例は豊富にあり(インド、ロシア等)。効果は短期的可視性低下、限界は長期的回避・国際的批判・法的争訟。
— X(旧Twitter)や他プラットフォームでの大規模ブロック命令が類例。技術的回避と国際的対応が限界を作る。( Turkish Minute)
実務的な「何をすべきか」:取材手順(優先度順・すぐ使えるアクション)
以下は記者がすぐ実行できる順序と、各手続きで得られる可能性・制約。
A. 裁判所命令(写し/案件番号)入手ルート(優先度:高)
- 公開請求(resmi bilgi edinme / E-Devlet 経由)
- 取得対象:裁判所の事件番号、判決要旨、命令文(公開対象なら写し)。
- 制約:国家安全名目で非公開、匿名化、抹消の可能性。
- 実務メモ:事件の発生日(例:2025-03)や被害と思しきアカウント名を手元に用意し請求。地方裁判所(Sulh Ceza Hakimliği)/刑事裁判所の記録を探す。( Bianet)
- 弁護士ルート(現地弁護士に委託)
- 取得対象:裁判所に出された申し立て書、命令、訴訟番号、開示可能な添付資料。
- 制約:弁護士費用/時間。匿名化された情報が返る場合あり。
- 実務メモ:メディア法・憲法訴訟に詳しい弁護士を選定。弁護士名で資料請求・法廷での閲覧請求を行う。( Turkish Minute)
- 監視団体経由(İFÖD / EngelliWeb / Stockholm Center for Freedom)
- 取得対象:彼らが保持する裁判所命令のコピー、または事件トラッキングのメモ。
- 制約:団体側の守秘義務や資料の出し方の制限。だが協力可能性は高い。( Global Freedom of Expression)
B. İFÖD/EngelliWeb の手法・原データ取得(優先度:高)
- 公式問い合わせで方法論と原データを要求(メール+公開用 FOIA 風文書)
- 取得対象:ブロック判定のチェックリスト、収集スクリーンショットのタイムスタンプ、証跡(HTTP ステータス、ISP ブロッキング通知)。
- 制約:個人情報・安全上の配慮で一部データは黒塗りされる可能性あり。( Global Freedom of Expression)
- 過去レポート(EngelliWeb 2018 等)を先に分析
- 取得対象:方法論セクション(手順の再現性・検証可能性)。これを用いて今回の検証手順を設計。( Global Freedom of Expression)
C. Bluesky への公式質問(優先度:高)
- 公式質問事項(テンプレあり、下に提供)をメール/プレス窓口へ送付
- 要求項目:どの正確な裁判所命令(事件番号・発行裁判所・日付)に基づき対応したか、法務的評価の概要、内部ポリシーに基づく対応ログ(公開可能な範囲)。
- 制約:Bluesky は法的リスク回避のため限定的回答に留める可能性あり。( TweetDeleter)
D. 第三者クライアント開発者と共同でのログ比較(優先度:中〜高)
- 協力要請:主要サードパーティクライアント(例:Metaphrase 等)開発者にメールで協力依頼(データ提供・実験協力)。
- 実験設計(短期プロトコル):
- 同一アカウントに対し「公式クライアント」「非公式クライアント」「VPN有無」の組合せでリクエストを自動化(24〜72時間)。
- 収集データ:HTTP ステータス、レスポンスボディ、タイムスタンプ、地域IP、User-Agent。
- 出力:表示成功率(%)、平均応答時間、回避成功パターン。
- 倫理・法的配慮:プライバシー保護、被検閲者の安全優先。ログの公開は匿名化・集計値に限定。( Vocal)
E. VPN/プロキシ経由アクセス割合の推定(優先度:中)
- データソースの組合せで推定:Google トレンド(VPN 検索量)、VPN 事業者の需要レポート、Cloudflare のトラフィック解析(国別のHTTP SNI/接続傾向)、外部測定(RIPE Atlas、OONI)を組合せ。
- サンプル設計:一定期間(24–72時間)におけるプローブをトルコ国内複数地点から実行(OONI プローブ推奨)→特定アカウントの可視性を確認→VPN 使用時の可視性を並列で測定。
- 限界:ISP により VPN 自体のブロッキングや DPI が行われている国では過小推定のリスクあり。( Top10VPN)
F. 比較パネル(他国事例)の組成(優先度:低〜中)
- 候補国例:インド(大規模アカウント削除命令)、ロシア(プラットフォーム制限)、トルコ(今回)、パキスタン。各国の法的根拠(IT法69A、5651 等)、実効手段、回避事例を並べ比較。( Turkish Minute)
具体テンプレ(すぐ使える)
以下は記者が即送れる/弁護士が使える3点のテンプレ。必要なら別途フォーマット化します(公開請求・Bluesky質問・開発者依頼)。
1) 裁判所記録(公開請求)向け短文テンプレ(英語)
To: [Court Registry / Relevant Judicial Office]
Subject: Request for copies of court orders concerning social media account blocking (March–May 2025)
Body: As a journalist working for [媒体名], I request certified copies or access to the court orders and associated case numbers concerning social media account blocking directed at Bluesky or other platforms between March 1, 2025 and May 31, 2025. Please advise the procedure, fees, and timeline for access. If any portion is non-public, please provide the legal basis for withholding and a redacted summary.
2) İFÖD/EngelliWeb へ(データ要求)
To: İFÖD / EngelliWeb contact
Subject: Request for methodology and raw evidence for recent Bluesky/Türkiye blocking report
Body: Please provide the methodology appendix and, where permissible, original evidence (screenshots with timestamps, blocking error messages, captured HTTP statuses) used in your recent monitoring of Bluesky account blocks. I will anonymize sensitive data and acknowledge İFÖD in any published reporting.
3) Bluesky(法務/広報)への質問(要文書回答)
To: legal@bluesky.social / press@bluesky.social
Subject: Request for formal clarification re: Turkey account restrictions (April 2025)
Body: Which specific court orders (case numbers, issuing court, date) did Bluesky rely on when restricting access to accounts in Turkey? Did Bluesky receive formal legal notices; if so, please share redacted copies or provide a detailed legal justification for the platform’s voluntary restrictions. Please respond in writing by [希望回答期限]。
重要な原文(original_text)と出典(source)・短い注記(note)
- original_text — “Bluesky has restricted access to 72 accounts and one post in Turkey, marking a shift for the decentralized social media platform that had previously resisted government censorship.”
source — https://www.turkishminute.com/2025/04/17/bluesky-restrict-access-72-account-turk-amid-government-pressure7/
note — 報道による被害の全体像(数値)提示。命令書そのものは同記事には添付されていない。( Turkish Minute) - original_text — “Bluesky hid accounts in for users in Turkey after a government order... Bluesky PBC’s action as ‘account takedown’ and ‘ban’. That is not actually what happened here. Bluesky PBC hid the accounts, making them invisible in Turkey but visible outside of the country.”
source — https://fediversereport.com/bluesky-censorship-and-country-based-moderation/
note — 技術的仕組み(geo-labeler による“国内非表示”)の説明。検証の起点。( fediversereport.com) - original_text — “Instead, the accounts are moderated by the geographic labelers at the client level... That means any app that doesn’t implement the existing isn’t censoring these blocked Turkish accounts.”
source — https://techcrunch.com/2025/04/23/government-censorship-comes-to-bluesky-but-not-its-third-party-apps-yet/
note — 第三者クライアント経由での回避可能性を示す技術的証拠(重要)。( Vocal) - original_text — “EngelliWeb 2018: An Assessment Report on Blocked Websites, News Articles and Social Media Content from Turkey.”
source — https://globalfreedomofexpression.columbia.edu/publications/engelliweb-2018-an-assessment-report-on-blocked-websites-news-articles-and-social-media-content-from-turkey/
note — İFÖD/EngelliWeb は方法論を過去に公開している。今回の原データ要求はこの流れに沿って行うべき。( Global Freedom of Expression) - original_text — “Yerlikaya said that from January to April 2025, authorities blocked access to 6,765 URLs and 27,304 social media accounts.”
source — https://turkishminute.com/2025/05/09/turkey-blocked-27304-social-media-accounts-in-first-four-months-of-2025-minister/
note — 政府側が示す大量数値。個別の命令は別途確認が必要。( Statista)
参考リンク(引用元リスト — 報道/監視資料)
https://www.turkishminute.com/2025/04/17/bluesky-restrict-access-72-account-turk-amid-government-pressure7/
https://fediversereport.com/bluesky-censorship-and-country-based-moderation/
https://techcrunch.com/2025/04/23/government-censorship-comes-to-bluesky-but-not-its-third-party-apps-yet/
https://globalfreedomofexpression.columbia.edu/publications/engelliweb-2018-an-assessment-report-on-blocked-websites-news-articles-and-social-media-content-from-turkey/
https://bianet.org/haber/court-orders-blocking-of-bianets-x-account-305802
https://vocal.media/fyi/countries-with-the-highest-vpn-usage-2025-report
https://top10vpn.com/research/vpn-demand-statistics/
取材を前にした「留意点」と法的・倫理的アドバイス
- 安全第一:被検閲者(ジャーナリスト、アクティビスト等)の名前や具体的な通信ログを公開すると危険が及ぶ場合がある。公開は必ず当該者の同意/匿名化を。
- 法的リスク:トルコ国内での取材は現地法(名誉毀損法、国家安全法等)に留意。弁護士との連携は必須。
- 証拠保存:スクリーンショットはタイムスタンプとHTTPヘッダを含めて保存(メタデータが証拠力を高める)。
次のアクション(提案) — 私が今すぐ作れるもの(選択してください)
- 「公開請求(英語/トルコ語)テンプレ」の和英・トルコ語版を作成。
- 「Bluesky 公式質問状」の完成版(記者用・弁護士用の二段階)を作成。
- 「第三者クライアント実験プロトコル(ステップバイステップ)+実験用 Python スクリプト草案(匿名化済み)」を作成。
- 「İFÖD へのデータ請求メール」の草案と追跡テンプレ。
- 「VPN/トラフィック推定の簡易調査計画(OONI/RIPE 利用)+必要な測定ノード一覧」。
どれを今作りましょうか?(選ばず複数も可。選んだら、すぐにテンプレ等を作成します。)
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