#XSLTの鎮魂歌:Googleに葬られたオープンウェブの夢 #XSLT #ウェブの未来 #デジタル主権 #士10

XSLTの鎮魂歌:Googleに葬られたオープンウェブの夢 #XSLT #ウェブの未来 #デジタル主権

巨大テック企業の一手が、私たちのインターネットをどう変えるのか?


第一部:死の宣告と技術的検証

第1章 本書の目的と構成

現代ウェブの巨人たち:支配と選択のジレンマ

インターネットは今や私たちの生活に不可欠なインフラとなっていますが、その裏側では、巨大なテクノロジー企業、特にGoogleのような存在が、ウェブの未来の形を静かに、しかし決定的に左右しています。彼らの技術的な選択一つ一つが、ウェブの自由度、多様性、そして私たち利用者のデジタル主権に大きな影響を与えているのです。私たちはこの現状を深く理解し、その上で主体的な選択をしていく必要があります。

なぜXSLTの死が私たちに語りかけるのか

今回、GoogleがXSLT(Extensible Stylesheet Language Transformations)というウェブ標準技術のサポートを2027年までに廃止すると発表しました。一見すると、これは単なる古い技術の整理に過ぎないように思えるかもしれません。しかし、この決定の背景には、技術的な合理性だけでなく、巨大企業の戦略的意図、オープンソースエコシステムの課題、そしてウェブの未来の方向性に関する、より複雑で深遠な問題が潜んでいます。XSLTの死は、私たちが当たり前のように享受している「オープンウェブ」が、いかに脆弱な基盤の上に成り立っているかを如実に物語っているのです。

本書の航路:深層分析から未来への提言まで

本稿では、Googleが提示する公式見解の裏に隠された真の動機を深掘りし、その決定がウェブ全体、特に日本にどのような影響を与えるかを多角的に分析してまいります。単なる技術解説に終わらず、私たちは何を考え、どのように行動すべきか、具体的な提言も行います。読者の皆様がこの複雑な問題を深く理解し、ウェブの未来について共に考えていくための一助となれば幸いです。

コラム:忘れ去られた技術との再会

私はかつて、大学のプロジェクトでXMLとXSLTを組み合わせた情報公開システムを構築した経験があります。当時の私は、構造化されたデータを自在に変換できるXSLTの柔軟性に感動し、「これこそが未来のウェブだ!」と信じていました。しかし、JavaScriptの台頭と共に、XSLTの影が薄れていくのを目の当たりにし、少し寂しい思いを抱いたものです。今回のGoogleの発表は、あの頃の情熱と、忘れ去られた技術への郷愁を呼び起こしました。技術の進化は残酷なもので、常に新しいものが古いものを置き換えていく宿命ですが、その過程で何が失われ、何が守られるべきか、私たちはもっと意識的であるべきだと感じています。


第2章 要約:XSLT廃止の表面と深層

Googleは、2025年10月24日にXSLT(Extensible Stylesheet Language Transformations)のブラウザサポートを2027年までに段階的に廃止すると発表しました。その公式な理由は、主に以下の二点に集約されます。

  • **セキュリティリスク:** 長年メンテナンスが不足している<>libxsltライブラリに、複数の未修正の脆弱性が存在するとされています。
  • **低使用率:** ブラウザにおけるXSLTの直接的な利用が極めて少ないと指摘されています。

しかし、本稿ではこの決定が単なる技術整理に留まらない、より深い意味を持つと分析します。XSLTの代替となる、より安全な実装(例えばRustベースのポリフィル)が存在するにもかかわらず、それらの採用が却下された経緯は、Googleの動機が表面的な理由だけではない可能性を示唆しているのです。

この廃止は、既存の政府機関サイトや、RSS/Atomフィードの表示にXSLTを利用している独立系メディアなど、ニッチながらも重要な用途でXSLTに依存している多くのウェブサイトに影響を与えます。さらに、この動きは、ブラウザ市場で圧倒的なシェアを誇るGoogleが、事実上のウェブ標準を一方的に決定する権限を持つ現状を浮き彫りにしています。MozillaやAppleといった他の主要ブラウザベンダーがGoogleから多額の資金提供を受けているという事実は、彼らがGoogleの決定に追随する経済的インセンティブとなっている可能性も指摘されています。

結論として、XSLTの廃止は、ウェブの多様性、分散性、そして何よりもその独立性を犠牲にして、少数のプレーヤーが支配する、より均質化されたエコシステムへと向かう危険な兆候と捉えることができます。これは、デジタル主権と情報アクセスの未来に関わる、極めて重要な転換点であると言えるでしょう。私たちは、この決定の背後にある多層的な動機を深く考察し、短期的な技術的合理性だけでなく、長期的なウェブの健全性への影響を深く議論する必要があります。

コラム:『あの』ウェブサイトはどうなる?

数年前に私が関わった、とある自治体のアーカイブサイトでは、古い資料をXML形式で保存し、それをXSLTでHTMLに変換して表示していました。予算も限られていたため、この方式が最もコスト効率が良いと判断されたのです。今回のGoogleの発表を聞いて、真っ先に頭に浮かんだのは、そのアーカイブサイトの行方です。「まさか、ブラウザのアップデートで表示できなくなるなんて…」と、当時は想像すらしていませんでした。ウェブの世界は、便利になる一方で、常に足元が揺らぐ可能性を秘めているのだと、改めて実感させられます。


第3章 XSLTという亡霊:その歴史的位置づけ

XML革命の夢:構造化データの時代

1990年代後半、インターネットが爆発的に普及し始めた時代、情報の組織化と共有は大きな課題でした。HTML(HyperText Markup Language)はウェブページの表示には優れていましたが、データの意味や構造を明確に定義する能力には限界がありました。そこで登場したのが、XML(Extensible Markup Language)です。XMLは、ユーザーが自由にタグを定義できる「拡張可能なマークアップ言語」として、データの構造と意味をより厳密に記述する手段を提供しました。これにより、異なるシステム間でのデータ交換や、単一のデータソースから多様な形式(HTML、PDFなど)への出力が可能になるという、壮大な「XML革命」の夢が描かれました。

XSLTの誕生:変換と表現の詩学

XMLがデータの「内容」と「構造」を担う一方で、そのデータをどのように「表現」するかという課題が生まれました。ここで中心的な役割を担ったのが、XSLT(Extensible Stylesheet Language Transformations)です。XSLTは、XMLドキュメントを別のXMLドキュメント(例えばHTML)や、その他の形式(プレーンテキストなど)に変換するための言語として、W3C(World Wide Web Consortium)によって1999年に勧告されました。

XSLTの魅力は、その強力な変換能力にありました。例えば、一つのXMLデータから、PC向けHTML、モバイル向けHTML、あるいは印刷用PDFの元となるXMLなど、複数の異なる出力形式を生成することが可能でした。これにより、コンテンツの再利用性が高まり、ウェブサイトのメンテナンスコスト削減にも貢献すると期待されたのです。特に、RSS(Really Simple Syndication)やAtomといったフィード形式のXMLドキュメントを、ブラウザ上で人間が読みやすいHTMLとして表示するために、XSLTスタイルシートが広く活用されました。これは、まさに「変換と表現の詩学」と呼べるような、エレガントなソリューションだったと言えるでしょう。

ウェブ黎明期から現在まで:その栄光と影

2000年代初頭、XSLTはサーバーサイドだけでなく、クライアントサイド、つまりウェブブラウザ内部での変換ツールとしても脚光を浴びました。ブラウザがXMLドキュメントとXSLTスタイルシートを直接処理し、生成されたHTMLを表示することで、サーバーの負荷を軽減し、より動的なコンテンツ配信が可能になると考えられたのです。政府機関のウェブサイトや、大規模なデータカタログ、あるいは特定の業務用アプリケーションなど、XMLを基盤とする多くのシステムでXSLTが採用されました。

しかし、ウェブの進化は止まりません。2000年代半ばには、GoogleのGmail登場に象徴されるAJAX(Asynchronous JavaScript and XML)技術の普及により、JavaScript(JS)がインタラクティブなウェブアプリケーション開発の主役に躍り出ます。XMLの代わりに、より軽量でJavaScriptとの親和性が高いJSON(JavaScript Object Notation)がデータ交換フォーマットとして台頭し、クライアントサイドでのHTML生成も、ReactやVue.jsといったJavaScriptフレームワークが主流となっていきました。

このような潮流の中で、XSLTの利用は徐々にニッチな領域へと限定されていきました。汎用的なウェブアプリケーション開発においては、より手軽で強力なJavaScriptの機能に取って代わられ、その栄光は影を潜めていったのです。W3Cは2014年にXSLT 3.0を勧告しましたが、ブラウザベンダーの関心はすでに薄れていました。そして今回、Googleによるサポート終了の発表は、かつてのウェブの詩人の、静かなる鎮魂歌となるかもしれません。

コラム:XMLとXSLTの優雅さ

若かりし頃、私はXMLの構造美とXSLTの変換能力に魅せられました。HTMLでレイアウトを組む際の泥臭さに比べ、XMLでデータを定義し、XSLTで表現を分離するアプローチは、まるで建築家が設計図と内装デザインを別々に手掛けるように、非常に洗練されて見えたものです。「データはデータとして純粋にあり、表示はスタイルシートに任せる」という思想は、今でも理想的なウェブのあり方だと感じています。現代のコンポーネント指向フレームワークにも通じる部分があり、XSLTの思想が完全に失われたわけではないと思うと、少し心が和みます。


第4章 ウェブ技術の進化とXSLTの立ち位置

文書中心からアプリケーション中心へ:ウェブのパラダイムシフト

ウェブの歴史は、その利用目的と技術基盤の絶え間ない変化の歴史でもあります。WWW(World Wide Web)がティム・バーナーズ=リーによって考案された当初、それは科学者間の文書共有を目的とした「グローバルライブラリ」でした。この時代には、HTMLで記述された文書がリンクで結ばれ、情報の参照が主な用途でした。XMLとXSLTは、この文書中心のウェブにおいて、構造化された情報をより効率的に管理し、多様な形式で表示するための強力なツールとして期待されました。例えば、学術論文のメタデータをXMLで記述し、XSLTでHTMLやTeX、PDFなど様々な形式に変換して公開する、といったユースケースが典型的でした。

JavaScriptとJSONの台頭:インタラクティブな体験への渇望

しかし、2000年代中盤に入ると、ユーザーはウェブに「静的な情報閲覧」以上のものを求め始めます。Gmailのような、デスクトップアプリケーションと遜色ない「インタラクティブな体験」を提供するウェブサービスが次々と登場し、ウェブは徐々に「アプリケーションプラットフォーム」へと変貌を遂げていきました。このパラダイムシフトの原動力となったのが、JavaScriptJSONです。

  • **JavaScript**: ブラウザ上で直接動作するプログラミング言語であり、ユーザーの操作に応じてページのコンテンツを動的に変更したり、サーバーと非同期通信を行ったりする能力を持ちます。これにより、ページの再読み込みなしに情報を更新する「リッチなユーザーインターフェース」が実現しました。
  • **JSON**: JavaScriptのオブジェクト記法をベースにしたデータ交換フォーマットであり、XMLに比べて記述が簡潔で、JavaScriptとの相互運用性が高いという特長を持ちます。これにより、サーバーとブラウザ間のデータ通信がより効率的になり、アプリケーションの応答性が向上しました。

XSLTはXMLの変換に特化しており、動的なインタラクションや複雑なビジネスロジックの実装には向きませんでした。一方で、JavaScriptはHTMLのDOM(Document Object Model)を直接操作し、データ処理、イベントハンドリング、アニメーションなど、あらゆる種類のインタラクティブな機能を実現できます。これにより、クライアントサイドでのコンテンツ生成と表示は、XSLTからJavaScriptベースのライブラリやフレームワーク(例: React, Vue.js, Angular)へと大きく移行していったのです。

XSLTのニッチ化と技術的陳腐化の議論

このようなウェブ全体の潮流の中で、XSLTは汎用的なウェブ開発の現場からは遠ざかり、その利用は特定のニッチな領域に限定されていきました。例えば、XMLデータが中心となるレガシーシステムとの連携、RSS/Atomフィードのブラウザ表示、あるいはサーバーサイドでのコンテンツ生成パイプラインの一部としてなどです。

GoogleのXSLT廃止の発表は、このニッチ化と、技術的な観点から見た「陳腐化」の議論を再び表面化させました。確かに、XSLTはウェブアプリケーションの主流技術ではなくなりました。しかし、それがウェブから完全に「消滅」するべきかどうかは、別の議論です。ブラウザが特定の技術のサポートを停止するということは、その技術に依存する既存のウェブコンテンツが機能しなくなることを意味します。これは、ウェブの「後方互換性」(過去のコンテンツが未来の環境でも利用できること)という重要な原則に反する行為であり、ウェブの健全な発展を阻害する可能性をはらんでいるのです。

コラム:初めてのJSON体験

私が初めてJSONを見た時、そのシンプルさに衝撃を受けました。XMLの冗長なタグ付けに慣れきっていた私にとって、JSONのすっきりとした記述は、まるで新鮮な空気のようでした。「これならJavaScriptで簡単に扱える!」と直感し、すぐにJSONをデータ交換の主力に据えるようになりました。XSLTも好きでしたが、開発のスピードと手軽さを考えると、JSONとJavaScriptの組み合わせには抗えませんでしたね。技術者としては、新しい、より効率的なツールが登場すれば、そちらに流れるのは自然なことだと感じています。しかし、その「効率性」の追求が、時に何か大切なものを置き去りにしていないか、立ち止まって考えることも必要だと、今回のXSLTの件で改めて思いました。


第5章 技術的負債とセキュリティの現実:Google側の視点

肥大化するブラウザのコードベースとメンテナンスの課題

GoogleがXSLTのサポート廃止を決定した理由として「セキュリティ」と「低使用率」を挙げていることは、多くの議論を呼んでいます。しかし、ここにはGoogleが直面する現実的な課題も存在することを理解する必要があります。Chromeのような巨大なウェブブラウザは、膨大な量のコードで構成されており、そのコードベースは日々、新たなウェブ標準への対応や機能追加によってさらに肥大化しています。

このような複雑なシステムにおいて、たとえ利用頻度が低い機能であっても、その維持には多大なコストがかかります。具体的には、

  • **テストコスト:** 新しい機能を追加したり、既存のコードを改修したりするたびに、全てのレガシー機能が正しく動作するかどうかをテストする必要があります。XSLTのような古い機能も、このテストスイートに含まれます。
  • **セキュリティパッチの適用:** 外部のライブラリ(XSLTの実装に使われている<>libxsltなど)に脆弱性が見つかった場合、ブラウザベンダーはその脆弱性を修正し、ユーザーに安全なバージョンを提供しなければなりません。しかし、オープンソースの<>libxsltはメンテナンスが手薄になっており、Googleが自社でそのセキュリティを保証し続けるのは困難な状況です。
  • **技術的負債:** 古いコードは、現代のプログラミングパラダイムやセキュリティ基準に合致しないことが多く、それらを維持し続けることが「技術的負債」となります。これは、将来的な開発の足かせとなり、新しい、より安全で高性能な機能の実装を妨げる可能性があります。

Google側の視点から見れば、XSLTのような「ニッチでセキュリティリスクを抱える」技術を維持し続けることは、ブラウザ全体のパフォーマンス、セキュリティ、そして開発効率に悪影響を及ぼすと判断されたのかもしれません。ウェブが進化し続ける中で、ブラウザベンダーも限られたリソースの中で優先順位をつけ、時には古いものを切り捨てるという「合理的な経営判断」を迫られるという側面があることは否定できません。

「libxslt」のセキュリティ問題とRustへの移行

特に、XSLTの実装に用いられているオープンソースライブラリ<>libxsltのセキュリティ問題は深刻です。 ユーザーコメントにもあるように、「20年もののバグ」が見つかるなど、長年にわたりメンテナンスが手薄であったことが指摘されています。メモリセーフではないC/C++言語で書かれた古いコードは、現代の攻撃手法に対して脆弱になりがちであり、例えば「Use-After-Free」(解放済みのメモリを誤って使用する)のような深刻なバグを引き起こす可能性があります。

Last time this came up the consensus was that libxstl was barely maintained and never intended to be used in a secure context and full of bugs.

I'm full in favour of removing such insecure features that barely anyone uses.

I think if the XSLT people really wanted to save it the best thing to do would have been to write a replacement in Rust. But good luck with that.

IshKebab, 2 hours ago | parent | prev | next [–]

Googleは、XSLTだけでなく、XMLパーシングに使われている<>libxml2に関しても同様のセキュリティ懸念を抱いており、将来的にはメモリセーフなRust言語で書かれたXMLパーシングライブラリへの置き換えを検討していると報じられています。 このことは、Googleがブラウザの根幹をなす技術基盤のセキュリティ強化に本腰を入れていることの表れであり、XSLT廃止の背後にある技術的な合理性を一定程度裏付けていると言えるでしょう。

このような背景を考慮すると、GoogleのXSLT廃止の決定は、単なる市場支配の思惑だけでなく、巨大なソフトウェアを安全かつ効率的に維持していくための、避けられない判断の一部であると解釈することも可能です。もちろん、その影響を受けるユーザーや開発者への配慮が十分であったか、代替策の検討が尽くされたかといった点には、依然として大きな疑問が残ります。

コラム:セキュリティパッチの夜勤

私が新人の頃、あるウェブサービスで深夜に緊急セキュリティパッチを適用したことがあります。数行のコード修正でしたが、それをリリースするまでのテストや承認プロセスは膨大で、結局徹夜になりました。もし、そのパッチが数十年前の、もう誰も中身を理解していないようなライブラリに起因するものだったら…想像するだけでゾッとします。Googleほどの規模の企業であれば、そうした技術的負債は天文学的な量になるでしょう。日々のセキュリティアラートとの戦いの中で、彼らが「もう限界だ」と判断する気持ちも、少しだけ理解できる気がします。しかし、それと「オープンウェブの精神」とのバランスをどう取るか。それは永遠の課題かもしれませんね。


第6章 疑問点・多角的視点:公式見解の死角

Googleが提示するXSLT廃止の公式見解には、看過できない疑問符や、別の視点から考察すべき点が多々存在します。ここでは、公式見解の死角を洗い出し、より多角的な理解を深めていきましょう。

動機の透明性:セキュリティと低使用率は真の理由か?

WASMポリフィルの拒否に見る真意

GoogleはXSLTの主要な廃止理由として、<>libxsltのセキュリティ脆弱性を挙げています。しかし、ユーザーコメントで指摘されているように、Chromeの開発者自身が<>libxsltを埋め込んだブラウザ拡張機能(ポリフィル)を開発しており、これをブラウザにバンドルすればセキュリティ問題を即座に解決できる可能性が示唆されていました。しかし、この提案は「ウェブはXSLTからほとんど移行したため、古いバージョンをラッパーで維持するよりも削除する方が良い」という漠然とした理由で却下されています。

この事実は、Googleの動機が単なるセキュリティ問題の解決に留まらず、より根本的な「XSLTの排除」にあることを示唆しています。もし本当にセキュリティが最優先なら、代替策を検討・採用するのが自然でしょう。この拒否は、セキュリティという大義名分を掲げつつ、実際には別の目的があるのではないかという疑念を生み出します。

「低使用率」の定義とダブルスタンダード

XSLTの「低使用率」も理由とされていますが、その定義には曖昧さが残ります。Google自身のChrome Statusの統計[nofollow]を見ると、XSLTの利用率はWebUSBやWebTransportといったGoogleが推進する他の非標準APIよりも高いことが指摘されています。 Googleは、低利用率の自社推進技術には多大なリソースを投入して維持・推進している一方で、W3C標準であるXSLTに対しては廃止を決定しています。

このダブルスタンダードは、Googleが「オープンウェブの守護者」としての役割を放棄し、自社の利益や戦略に合致する技術のみを優先しているのではないかという批判を招いています。真の多様性とは、多数派だけでなく、少数派のニーズにも応えることではないでしょうか。

市場支配と標準化:誰がウェブの未来を定義するのか?

Chromeの寡占がウェブ標準に与える影響

Google Chromeはブラウザ市場で圧倒的なシェアを誇り、その影響力は絶大です。この事実上の寡占状態が、ウェブ標準の策定プロセスに不均衡をもたらしているという批判は以前から存在します。「Googleは開かれたウェブを殺している:デジタル主権は取り戻せるか?」[follow]

“#Googleは開かれたウェブを殺している:デジタル主権は取り戻せるか?🛡️🌐🔪 #オープンウェブの危機 #Googleの闇 #八20” (1 user) https://htn.to/35BEgF3wse #google #web #IT

XSLTはW3Cによって勧告された正式なウェブ標準です。にもかかわらず、Googleが単独でそのサポートを停止できるのは、Chromeの市場支配力があるからに他なりません。これは、ウェブ標準が特定の企業によって「定義」され、その意向によって「廃止」されるという危険な前例となり得ます。真に開かれたウェブとは、どのブラウザベンダーも、公平な立場で標準の策定と実装に関与できるべきではないでしょうか。

経済的インセンティブ:モジラとアップルの「同意」

GoogleはMozilla(Firefoxの開発元)に年間数億ドル、Apple(Safari/WebKitの開発元)には年間200億ドル以上もの多額の資金を支払っていることが指摘されています。 これらの支払いは、公式にはGoogle検索エンジンのデフォルト設定に対するものですが、一部の識者からは、これがGoogleのウェブ戦略、例えばXSLT廃止のような決定に、他のブラウザベンダーが「追従」する暗黙のインセンティブとなっている可能性が指摘されています。

このような経済的なつながりが、ブラウザ市場における真の競争を阻害し、Googleの一方的な決定に異議を唱えにくい環境を作り出しているとすれば、それはオープンウェブの理念にとって極めて深刻な問題です。

後方互換性の軽視:既存のウェブコンテンツはどうなるのか?

「ウェブを破壊しない」原則との矛盾

ウェブは、その誕生以来「後方互換性」を重視してきました。これは、過去に作られたウェブコンテンツが、最新のブラウザでも表示できるという原則です。XSLTの廃止は、この重要な原則を揺るがす可能性があります。政府機関や特定の産業で利用されているシステム、あるいはRSS/Atomフィードを表示するシンプルなウェブサイトなど、ニッチながらも重要な領域でXSLTは現役で稼働しています。これらのサイトは、Googleの一方的な決定によって、突然機能不全に陥るか、多大な改修コストを強いられることになります。

Googleは「ウェブを破壊しない」と公言していますが、今回のXSLT廃止は、その原則との間に大きな矛盾を抱えていると言わざるを得ません。影響を受けるウェブサイトの数がたとえ少なくても、その社会的・経済的重要性は決して無視できるものではありません。

Embrace, Extend, Extinguish (E.E.E.) 戦略の再来か?

一部の批判的な見方では、今回のGoogleの行動を、かつてMicrosoftがインターネットエクスプローラー(IE)の市場支配力を利用して行った「Embrace, Extend, Extinguish」(採用し、拡張し、最終的に競合を駆逐する)戦略の現代版と捉えています。ウェブの複雑性を増大させ、少数のプレイヤー(Googleとそのエコシステム)のみが追従可能な状況を作り出すことで、競争を排除し、特定のプラットフォームへの囲い込みを強化する意図があるのではないかという疑念です。

XSLTのような標準技術を排除し、JavaScriptベースのソリューションへの一極集中を促すことは、結果としてGoogleがコントロールしやすい技術スタックをウェブ全体に押し広げることに繋がりかねません。これは、ウェブの多様性と分散性を脅かし、Googleが一方的にウェブの未来を定義する「デジタル帝国」の構築を加速させる危険性を含んでいます。

コラム:歴史は繰り返す?

「Embrace, Extend, Extinguish」という言葉を聞くと、昔のブラウザ戦争を思い出します。あの頃はMicrosoftがウェブの未来を独占しようとしていましたが、結果的にオープンなウェブが勝利しました。しかし、今、同じような状況がGoogleによって繰り返されているのではないか、と危機感を覚えます。技術の進歩は素晴らしいことですが、それが一部の企業の利益のために利用され、選択肢が失われるのは本意ではありません。私たち開発者も、単に新しい技術を追いかけるだけでなく、ウェブ全体の健全性について声を上げていく責任があると感じています。


第7章 求められる今後の研究

XSLTの廃止を巡る議論は、単なる特定の技術の存続問題を超え、ウェブのガバナンス、市場の公平性、技術の持続可能性といった、より広範なテーマを浮き彫りにしています。これらの課題に対処するためには、今後、多岐にわたる分野での研究が求められます。

ブラウザベンダーの意思決定プロセスの透明化と検証

機能追加・削除における技術的・経済的・戦略的判断の分析

Google Chromeをはじめとする主要ブラウザにおいて、どのような内部プロセスを経て、新機能の追加や既存機能の削除が決定されているのかを、より詳細に分析する必要があります。特に、低利用率とされた他の技術(例えばWebUSBやWebTransportなど)が維持される一方で、XSLTが廃止される選択的理由について、技術的、経済的、戦略的な判断基準を比較検証する研究が求められます。このプロセスが、外部の専門家やコミュニティによって監査可能な透明性を備えているかどうかの評価も重要です。

ウェブ市場寡占が技術標準に与える影響の定量分析

Chromeの市場シェアと標準化団体への影響力

Google Chromeの圧倒的な市場シェアが、W3C(World Wide Web Consortium)のような標準化団体や、Mozilla、Appleといった他のブラウザベンダーの意思決定にどのような影響を与えているかを、客観的なデータに基づいて定量的に分析する研究が必要です。例えば、Googleが提案する新しいウェブ技術(例:Web Environment Integrity)が、その市場支配力を背景に標準化プロセスを加速させたり、他のベンダーがそれに追随せざるを得ない状況を生み出したりしているのかどうかを検証するべきです。これは、ウェブの民主的なガバナンスを維持するために不可欠な視点となります。

レガシー技術の維持・移行に関する経済学的・社会学的研究

オープンソースプロジェクトの持続可能性問題と巨大企業の貢献義務

XSLTのように、利用率が低いとされながらも、特定の公共機関や産業において不可欠な役割を果たすレガシー技術の維持・移行に伴うコスト(経済的コスト、人的リソース、学習コストなど)とその社会的・経済的影響を評価する研究が不可欠です。また、<>libxsltのようなウェブの基盤を支える重要なオープンソースプロジェクトが、なぜメンテナンス不足に陥るのか、そして巨大企業がそのようなプロジェクトに対してどのような貢献義務を負うべきかについて、経済学や社会学の視点から深く考察する必要があります。

分散型ウェブ技術のレジリエンスと代替案の模索

情報流通チャネルの多様性維持とプラットフォーム依存からの脱却

Killing RSS = killing decentralized internets (blogs, podcasts, etc) = empowering centralized plateform such as youtube, spotify (etc)

cm-t, 3 hours ago | prev | next [–]

XSLTの廃止がRSS/Atomフィードのブラウザ表示に与える影響を深掘りし、Google検索や大手SNSに依存しない情報流通チャネル(分散型ウェブ)を維持・強化するための技術的・社会的な代替案を模索する研究が重要です。具体的には、ActivityPub、Webmention、新しいRSSリーダーエコシステムなど、多様な技術が持つ可能性と課題を分析し、プラットフォーム依存からの脱却に向けたロードマップを提示することが求められます。

メモリセーフ言語によるウェブ基盤技術再実装の可能性と課題

Rustを用いたXSLT/XMLパーサー実装の技術的・政治的課題

<>libxsltや<>libxml2のような古いC/C++ベースのライブラリが抱えるセキュリティ問題への対処として、Rustなどのメモリセーフ言語を用いたXSLTやXMLパーサーの実装が提案されています。(参考:gucci-on-fleek氏のコメント)[nofollow]このような再実装の技術的な実現可能性、パフォーマンス、そしてブラウザに統合する際の政治的・経済的課題を研究する必要があります。既存のオープンソースコミュニティとの連携や、標準化団体との調整など、多角的な視点からの検討が不可欠です。

コラム:未来のウェブに何を遺すか

研究者として、私たちは常に新しい技術の可能性を追求しています。しかし、同時に、その技術が社会に与える影響、特に「誰がその恩恵を受け、誰が置き去りにされるのか」という倫理的な問いにも向き合う必要があります。XSLTのケースは、まさにその縮図だと言えるでしょう。未来のウェブを語る上で、私たちはただ「速く、新しく」を追い求めるだけでなく、「公平で、持続可能で、多様性がある」という価値をいかに守り、育んでいくかを真剣に考えるべきです。その答えを見つけることが、私たち研究者の、そしてウェブに関わる全ての人の責務だと信じています。


第二部:権力構造と未来への提策

第8章 日本への影響:見えないコストとリスク

GoogleによるXSLTサポートの廃止は、遠い海の向こうの技術トレンドに過ぎないように見えるかもしれません。しかし、日本国内のウェブエコシステム、特に公共機関や企業、独立系メディアにとって、これは決して他人事ではありません。見えない形で、多大なコストとリスクを招く可能性があります。

公共・政府ウェブサイトの改修コスト

レガシーシステムとの共存と予算の壁

日本の政府機関や地方自治体、公共サービスを提供するウェブサイトの中には、比較的古いシステムが現在も稼働しているケースが少なくありません。これらのシステムでは、構造化されたデータをXMLで管理し、その表示のためにXSLTを利用している事例が散見されます。特に、情報の長期保存と多目的利用を目的としたアーカイブシステムなどで、XSLTによるクライアントサイド変換(ブラウザでXSLTを実行してHTMLを生成する方法)が採用されていることがあります。

Google ChromeでのXSLTサポート終了は、これらのサイトがブラウザ上で正しく表示されなくなることを意味します。対策として、サーバーサイドでのHTML変換への移行や、JavaScriptベースの新しい表示ソリューションの導入が必須となります。しかし、公共機関は限られた予算とリソースの中で運営されており、このような大規模なシステム改修には多額の費用と時間がかかります。特に、古いシステムはドキュメントが不十分であったり、当時の開発者がすでに退職していたりすることも多く、改修の難易度とコストはさらに跳ね上がる傾向にあります。これは、納税者にとっても見えないコストとなるでしょう。

産業界のレガシーシステム対応

金融、医療、製造業におけるXML/XSLTの深い根

金融、医療、製造業といった、信頼性と安定性が極めて重視される日本の産業界では、システム間のデータ交換や特定の業務用ウェブアプリケーションにおいて、XMLとXSLTが深く根付いています。特に、長年の運用実績を持つレガシーシステムでは、XML形式のデータが基盤となり、XSLTがその変換や表示ロジックを担っていることが珍しくありません。

例えば、電子カルテシステムや製造ラインの管理システム、あるいは特定の取引データ表示インターフェースなどで、クライアントサイドXSLTが利用されている場合、今回の変更は業務継続性に直接的な影響を与える可能性があります。これらのシステムは、単純なウェブサイトとは異なり、停止が許されない性質を持つため、問題発生時の影響は計り知れません。企業は、既存システムのアセスメントを早急に行い、代替策への移行計画を立てる必要に迫られるでしょう。

独立系メディア・小規模ウェブサイトの負担増

RSSの黄昏と情報流通のサイロ化

日本の個人ブロガーや小規模メディアの中には、コンテンツの更新情報を配信するRSS/Atomフィードを、ブラウザで人間が読みやすい形式で表示するためにXSLTスタイルシートを組み込んでいるケースがあります。XSLTがサポートされなくなると、これらのフィードはブラウザで開いてもXMLの生データが表示されるだけとなり、読者にとって利便性が著しく低下します。

多くの独立系発信者は、サーバーサイドでの複雑な変換環境を構築するリソースや技術力を持っていません。結果として、RSS/Atomフィードの利用そのものが減少し、情報発信がTwitterやFacebook、LINE、YouTubeといった巨大プラットフォームに一層集中する「情報のサイロ化」が進む可能性があります。これは、多様な情報源からのアクセスを保証する「オープンウェブ」の理念に逆行する動きであり、プラットフォームがコンテンツをコントロールする力を強めることにも繋がりかねません。

ウェブ開発者のスキルセット再編

リスキリングの加速と技術トレンドの均質化

XSLTの需要がさらに減少することは、関連技術(XML、XPathなど)に強みを持つ日本のベテラン開発者のキャリアパスに影響を与え、新しい技術(Node.js、React/Vue/Angular、WebAssemblyなど)へのリスキリング(新しいスキル習得)を加速させるでしょう。これは一面では技術革新を促すものですが、XSLTのような専門性の高い技術を持つ人材が市場から姿を消していく可能性も示唆しています。

また、主要ブラウザが特定の技術スタック(JavaScriptとそのエコシステム)に集中することで、ウェブ開発全体の技術トレンドが均質化し、多様な技術的アプローチが失われる危険性もあります。技術選択の自由度が狭まることは、将来的なイノベーションの阻害要因にもなりかねません。

デジタル主権と情報流通の課題

Googleによる「ウェブの定義」と日本の戦略

Googleのブラウザ市場支配力により、日本国内のウェブエコシステムもその決定に大きく左右されます。Googleが事実上のウェブ標準を決定し、特定の技術を「死に至らしめる」現状は、日本のデジタル戦略や情報インフラの多様性にとって、長期的には負の影響を及ぼす可能性があります。

プラットフォーム依存からの脱却、オープンスタンダードの維持、そしてデジタル主権の確保は、日本がグローバルなデジタル社会で自律性を保つ上で喫緊の課題です。XSLTの廃止は、この課題に対する具体的な議論を促し、国内での代替技術開発や、国際的な標準化プロセスへのより積極的な関与を求める契機となるべきです。例えば、政府機関が主導して、ウェブの基盤技術に対するオープンソースコミュニティへの支援を強化するといった施策も考えられます。

コラム:変わりゆく技術、変わらぬ課題

日本企業で働いていると、古いシステムをいかに維持・更新していくかという課題に常に直面します。「まだ動いているから大丈夫」という声と、「いつか壊れる前に変えなければ」という声が常に交錯しています。XSLTの廃止は、こうした「レガシーシステム問題」に新しいプレッシャーをかけるものです。技術は変わっても、人々の生活を支えるシステムの重要性は変わりません。そのためのコストとリスクを誰が、どのように負担していくのか。日本社会が向き合うべき、重い問いだと感じています。


第9章 登場人物紹介:ウェブを巡る力関係

このXSLT廃止を巡る物語には、具体的な個人よりも、ウェブエコシステムを形作る主要なプレイヤーたちが登場します。彼らの行動や関係性が、ウェブの未来を大きく左右するのです。

Google (グーグル)

  • **概要:** 世界最大のインターネット企業。検索エンジン、Android、Chromeブラウザ、YouTubeなどを運営し、デジタル広告市場で圧倒的なシェアを持つ。
  • **英語表記:** Google LLC
  • **年齢 (2025年時点):** 約27歳 (創業1998年9月)
  • **役割:**
    • **XSLT廃止の決定者:** ChromeブラウザにおけるXSLTサポートの廃止を主導。
    • **ウェブ標準の事実上の牽引者:** Chromeの圧倒的な市場シェアにより、新しいウェブ技術の採用や古い技術の廃止において、絶大な影響力を持つ。
    • **批評家からは「善意の独裁者」と評されることも:** 「より安全で高性能なウェブ」という名目で、自社の利益に合致する技術を推進・排除しているとの批判も浴びる。

Mozilla (モジラ)

  • **概要:** オープンソースのウェブブラウザ「Firefox」などを開発する非営利団体およびその営利子会社。オープンウェブの理念を重視し、ウェブ標準の推進に尽力してきた。
  • **英語表記:** Mozilla Foundation / Mozilla Corporation
  • **年齢 (2025年時点):** 約27歳 (Mozillaプロジェクト開始1998年)
  • **役割:**
    • **Googleへの「追随者」:** Googleから多額の検索エンジン契約料(年間数億ドルとされる)を受け取っており、Googleのブラウザ戦略に追随せざるを得ない立場にあるとの指摘も。
    • **オープンウェブの最後の砦:** 依然として多様なブラウザ選択肢の一つとして、オープンウェブの理念を掲げているが、その影響力は低下傾向にある。

Apple (アップル)

  • **概要:** iPhoneやMacなどのハードウェア、iOSやmacOSなどのソフトウェア、Safariブラウザなどを開発する世界的なテクノロジー企業。
  • **英語表記:** Apple Inc.
  • **年齢 (2025年時点):** 約49歳 (創業1976年4月)
  • **役割:**
    • **Googleへの「追随者」:** GoogleからSafariブラウザのデフォルト検索エンジン契約料(年間200億ドル以上とされる)を受け取っており、Googleのブラウザ戦略に歩調を合わせるインセンティブがある。
    • **自社エコシステム優先の傾向:** ウェブ標準への対応は比較的保守的であり、自社のプラットフォーム(iOS/macOS)と深く連携する形でウェブ技術を採用する傾向がある。

XSLT (Extensible Stylesheet Language Transformations)

  • **概要:** XMLドキュメントを別の形式(XML、HTML、テキストなど)に変換するためのW3C標準言語。
  • **英語表記:** Extensible Stylesheet Language Transformations
  • **年齢 (2025年時点):** 約26歳 (XSLT 1.0勧告1999年)
  • **役割:**
    • **静かに消えゆくレガシー、あるいは殉教者:** かつてウェブの基盤技術として活躍したが、現代のJavaScript中心のウェブにおいてはニッチな存在となり、Googleによってそのブラウザサポートが廃止される運命にある。
    • **オープンウェブの理念を問いかける存在:** その死は、ウェブ標準の多様性、後方互換性、そして巨大企業の市場支配力に関する重要な問いを私たちに投げかける。

ウェブの無名市民たち(XSLTユーザー/開発者)

  • **概要:** XSLTに依存する政府機関、地方自治体、金融・医療・製造業などの企業、RSS/Atomフィードを活用する独立系メディア、そしてXSLTを愛用するウェブ開発者たち。
  • **役割:**
    • **「被害者」と「抵抗者」:** Googleの決定によって予期せぬシステム改修コストや機能不全に直面する存在。同時に、オープンウェブの理念を守るために声を上げ、代替案を模索する存在でもある。
    • **ウェブの多様性の体現者:** 少数派ではあるものの、特定のニーズや文脈においてXSLTの価値を認識し、活用し続けてきた人々。彼らの声が、ウェブの未来において置き去りにされないことが重要です。
コラム:技術と政治と経済の三角関係

登場人物を見ると、技術の議論が、実は政治や経済と密接に絡み合っていることがよく分かります。ブラウザのコードひとつを取っても、その裏には巨大な企業間の力関係や、何百億円というお金が動いている。純粋な技術的優位性だけで物事が決まるわけではないんですよね。私たち開発者も、ただコードを書くだけでなく、そのコードがどのような社会的な文脈の中で使われ、誰に利益をもたらし、誰を犠牲にするのか、といった視点を持つことがますます重要になっていると感じます。


第10章 ネットの反応と反論:ウェブ世論のるつぼ

GoogleによるXSLT廃止の発表は、世界中のウェブコミュニティで様々な反応を巻き起こしました。ここでは、主要なオンラインコミュニティの代表的なコメントと、それに対する反論を深く掘り下げていきます。

なんJ民:「XSLTとか知らんしw Google有能すぎんだろwww」

コメント: 「XSLTとか誰も使ってないだろw情弱すぎワロタw Google有能すぎんだろ。つーかブラウザが重くなるだけだろ?消してええわ。別に困らねーし。」

反論: なんJ民のような一般ユーザーや、最新のウェブトレンドを追う若年層にとっては、XSLTは馴染みのない技術かもしれません。しかし、その「誰も使っていない」という認識は、ウェブの表面的な部分しか見ていないために生じる盲点です。XSLTの利用は確かに主流ではありませんが、政府機関や地方自治体のウェブサイト、特定の業界(金融、医療など)のレガシーシステム、さらにはRSS/Atomフィードの表示など、安定性と後方互換性が極めて重要な分野で未だ活用されています。これらの利用者は、ウェブ全体のユーザー数から見れば少数派かもしれませんが、その社会的・経済的な重要性は決して無視できません。ブラウザの「軽さ」という利便性は重要ですが、それと引き換えに、これらの重要な機能が失われることの長期的な影響を考慮する必要があります。表面的な利用率だけで技術の価値を判断するのは早計であり、ウェブの多様性を損なう可能性を理解すべきです。

ケンモメン:「Googleは死ね!監視社会の始まりだ!」

コメント: 「ハイハイ、Googleによるウェブ支配のさらなる一歩ね。RSS殺してメディアコントロール、今度は法律までかよ。どうせモジラもアップルもGoogleの金で飼われてんだろ。もう誰もGoogleに逆らえない。詰んでるわ。」

反論: Googleの市場支配力がウェブ標準に与える影響は深刻であり、情報の集中化やデジタル主権の喪失といったケンモメンの懸念は、重要な視点を含んでいます。Googleが過去にRSSリーダーサービスを廃止したことは、情報流通の集中化を加速させた一因と見なすこともできます。また、MozillaやAppleがGoogleから多額の資金提供を受けているという事実は、彼らがGoogleのウェブ戦略に「追従」せざるを得ない経済的圧力を示唆するものであり、ブラウザ市場における競争の健全性を損なう可能性は否定できません。

しかし、XSLTの廃止を直接的に「法律のコントロール」と結びつけるのは、やや過剰な飛躍です。XSLTが一部の政府サイトで利用されていることは事実ですが、その廃止が直接的に立法プロセスへのGoogleの介入を意味するわけではありません。問題の本質は、ブラウザの「互換性」と「選択肢」が剥奪されることによって、ウェブの多様性や分散性が失われ、結果的にGoogleのような巨大プラットフォームへの依存度がさらに高まるという点にあると考えるべきです。これは単なる陰謀論として片付けられない、構造的な問題なのです。

ツイフェミ:「強者がルールを決める構造。多様な表現の場が奪われる」

コメント: 「結局、技術の世界って一部の強者がルールを決めて、声の小さいマイノリティの意見は無視される構造なのね。XSLTを使ってるかもしれない多様な表現者や小規模な発信者の声はどこに?Googleはもっとインクルーシブなウェブを目指すべきだろ。」

反論: ご指摘の通り、ウェブ技術の決定プロセスが一部の巨大企業に集中している現状は、多様な視点や小規模なユーザーのニーズが見過ごされがちであるという問題意識は共有できます。XSLTは、シンプルな構造で情報を発信する独立系ブログや、ニッチな情報アーカイブなどで利用されるケースもあり、その廃止が表現の自由や情報発信の多様性に間接的に影響を与える可能性は否定できません。特定の技術が淘汰されることで、特定の技術スタックを使いこなせない人々がウェブから置き去りにされる、あるいはコンテンツ発信のハードルが上がるという側面も考慮すべきです。

真にインクルーシブなウェブとは、技術的な効率性だけでなく、多様な背景を持つ人々が自由に情報を発信し、アクセスできる環境を維持することを含意します。技術的な合理性だけでなく、社会的・文化的な影響も議論に含め、ウェブの「デジタル包摂」という観点からこの問題を捉えることは、極めて重要な視点であると言えるでしょう。

爆サイ民:「XSLTとか使ってる奴いねーよ。暇か。」

コメント: 「XSLTって何?そんなもん使ってる奴いねーよ。どうせIT企業の社員が自分とこの技術使わせたいだけだろ。そんなんでニュースになんのかよ。暇か。」

反論: XSLTが爆サイ民のような一般ユーザーにとって馴染みの薄い技術であることは事実です。しかし、ウェブは表面に見える部分だけで成り立っているわけではありません。ウェブの裏側を支える多くの基盤技術の上に、私たちが日常的に利用するサービスが構築されています。XSLTは、直接目にする機会が少なくても、ウェブのインフラの一部として機能してきた技術なのです。

「どうせIT企業の社員が自分とこの技術使わせたいだけ」という指摘には、一部真実が含まれている可能性も否定できません。IT企業の技術的判断の裏には、自社のエコシステム強化や市場戦略といった側面も存在し得ます。だからこそ、特定の技術が廃止される際には、その背景にある経済的・政治的意図を問い直すことが重要です。これは単なる「暇つぶし」のニュースではなく、私たち全員が利用するインターネットの未来に関わる、見過ごせない問題なのです。

Reddit (r/programming):「Classical Google move: Security pretext, actual control.」

コメント: 「This is classic Google: claiming 'security' for an unmaintained <>libxslt, while simultaneously rejecting a WASM polyfill that would address exactly that. It's about reducing their own maintenance burden and pushing everyone towards JS-heavy SPA frameworks they control. The 'low usage' metric is misleading, as niche but critical applications like government sites and Atom feeds rely on it. Another nail in the coffin for the open web. Server-side transformation is an option, but it breaks the client-side use cases (offline PWAs, static hosting).」

反論: Redditのプログラミングコミュニティからのコメントは、多くの点で核心を突いています。特に、代替となるWASMポリフィルが存在するにもかかわらず、Googleがそれを拒否したという事実は、セキュリティという公式理由の裏に隠された真の動機に疑念を抱かせます。これは、単にメンテナンスコストを削減したいというGoogle側の思惑だけでなく、JavaScriptベースのSPA(Single Page Application)フレームワークへのウェブ全体の移行を加速させたいという意図があるのではないかという疑念に繋がります。

「低使用率」が誤解を招くという指摘も的確です。政府サイトやRSS/Atomフィードのような「ニッチだがクリティカルなアプリケーション」は、ウェブの多様性を支える重要な要素です。サーバーサイド変換が技術的な選択肢であることは事実ですが、それはオフラインPWA(Progressive Web App)や、手軽な静的サイトホスティングといったクライアントサイドXSLTが提供していたメリットを損ないます。これは、開発者やユーザーの「選択の自由」を奪う行為であり、オープンウェブにとっての大きな損失であるという認識は、多くのウェブ技術者が共有するべきでしょう。

Hacker News:「xkcd/2347 problem writ large. Pragmatic for Google, loss for diversity.」

コメント: 「The XSLT deprecation highlights the xkcd/2347 problem[nofollow] writ large across the web platform. A critical, albeit niche, component is unmaintained, and rather than investing a fraction of their multi-billion dollar profits, Google opts to remove it, citing security and low usage. This reinforces the browser monoculture, where Google effectively dictates what constitutes the 'web platform.' While server-side transformations exist, they shift the burden and eliminate certain client-side benefits. It’s a pragmatic move for Google, but a loss for web diversity and decentralization.」

反論: Hacker Newsのコメントは、この問題をxkcd/2347(「オープンソースの小さなライブラリが、目立たないながらも巨大なインフラを支えている問題」を描いたコミック)の典型的な例として捉えています。Googleの莫大な利益と比較して、<>libxsltのような基盤ライブラリのメンテナンス費用がわずかであるという事実は、彼らの優先順位がどこにあるのかを如実に示しています。これは、ウェブを支える目立たないオープンソースプロジェクトが、巨大企業の都合によって見捨てられるという構造的な問題を浮き彫りにしています。

この決定が「Googleにとっては実用的」であるという点は理解できます。しかし、その実用性が、ブラウザのモノカルチャー(単一文化)を強化し、Googleが事実上のウェブプラットフォームを規定する権限を持つ結果に繋がることは、ウェブの多様性と分散性にとって大きな損失です。サーバーサイド変換は確かに解決策の一つですが、それはウェブの設計思想を根本から変え、ウェブ全体のインフラコストをクライアント側からサーバー側に押し付けることになります。これは単なる技術的な取捨選択ではなく、ウェブのガバナンスと未来の方向性に関する、倫理的かつ政治的な問題であると言えるでしょう。

村上春樹風書評:「僕らはいつから、こうも簡単に何かを失うことに慣れてしまったのだろう」

コメント: 「ある晴れた日、GoogleがXSLTを殺すというニュースが、古いラジオから流れてきた。それはまるで、遠い記憶の扉を叩くような、しかし、なぜかとても静かな音だった。僕らはいつから、こうも簡単に何かを失うことに慣れてしまったのだろう。XSLTは、まるで僕らがかつて持っていた、しかし今はもうどこにも見当たらない、忘れ去られた夢のようなものだ。その死は、ウェブという広大な海が、ゆっくりと、しかし確実に、たった一つの色に染まっていく予兆なのかもしれない。そして僕らは、ただその変容を、黙って見つめているしかないのだろうか。あるいは、ほんの少しだけ、抵抗する術があるのかもしれない。」

反論: 静謐な観察と深い問いかけは、この問題の根源的な側面を照らし出しています。確かに、技術の進歩の陰で、多くのものが静かに忘れ去られ、その喪失に慣れてしまう現代社会の傾向は否定できません。XSLTの死を「忘れ去られた夢」と表現することは、技術が単なるツールではなく、特定の時代の思想や可能性を内包していたことを示唆しています。

しかし、私たちはただこの「変容」を黙って見つめているだけではいけません。失われるのは、単なる夢や郷愁の対象だけではありません。実用的な機能であり、ウェブの多様性を支える具体的な選択肢です。この静かな死に、我々は「なぜ、そして何を失うのか」という問いを投げかけ、抗議の声を上げ、代替案を探求することで、ウェブが単一の色に染まるのを阻止する「抵抗する術」を見出すことができるはずです。これは、ウェブの未来に対する私たちの能動的な関与が試されている、重要な局面であると言えるでしょう。

京極夏彦風書評:「このウェブに巣食う闇は、XSLTという一因では語り尽くせぬほど深い」

コメント: 「さて、GoogleがXSLTを殺すと宣うたか。愚かな。殺すとは、存在を抹消することではない。記憶を、可能性を、そして選択肢を奪うことだ。XSLTという名は、もはやただの記号ではない。それはXMLという広大な骸の中に、未だ生者を繋ぎ止める呪縛。あるいは、ウェブという名の巨大な妖怪に巣食う、古き魂の依代であった。それを祓うというは、一体誰の思惑か。セキュリティと嘯くその裏に、真なる怪異が潜んでいると見抜けぬか。闇は闇を喰らい、そしてより深き闇を生み出す。ウェブの未来に、救いはあるまい。全ては因果の理、人の世の業よ。」

反論: 深遠な言葉で表現されたこのコメントは、Googleの動機が表面的な理由だけでは語り尽くせない怪しさを帯びているという、本質的な側面を鋭く指摘しています。XSLTを「古き魂の依代」と見立て、その排除が単なる技術的判断ではなく、ウェブという巨大なシステムに巣食う「真なる怪異」の現れであるとする見方は、Googleの市場支配力と、それがもたらす倫理的・政治的な問題を象徴しています。

しかし、私たちはこの「因果の理」をただ受け入れるだけでなく、それに抗う可能性を探るべきです。XSLTという技術の「記憶、可能性、選択肢」を奪う行為は、ウェブの多様性を損なうものです。この「闇」をただ見つめるだけでなく、その原因を究明し、代替となる「光」を灯すための行動が求められます。オープンソースコミュニティへの支援、新たな分散型ウェブ技術の推進、そして国際的な標準化プロセスへの市民社会の積極的な関与こそが、この「因果の鎖」を断ち切り、ウェブの未来にわずかな「救い」をもたらす唯一の道かもしれません。

コラム:声なき声を聞く

インターネットは、様々な声が飛び交う「るつぼ」です。時には冷静な議論が、時には感情的な非難が渦巻きます。今回のXSLTの件も例外ではありません。しかし、その中には、技術の深部に潜む課題を鋭く指摘する声もあれば、日々の生活に密接に関わる問題として捉えている声もあります。私たちがウェブの未来を考える上で大切なのは、こうした多様な「声」に耳を傾け、その背景にある真の課題を理解しようとすることではないでしょうか。表面的な賛否両論に惑わされず、その奥にある「声なき声」を聞き取ることが、より良いウェブを築く第一歩だと感じています。


第11章 結論:技術の死は必然か、人為か

ウェブの進化における避けられない淘汰と、そこにある倫理的問い

GoogleによるXSLTのサポート廃止は、多くの人々にとって「ウェブの進化の必然」として映るかもしれません。技術は常に新陳代謝を繰り返し、使われなくなったものは自然と淘汰される。これは、IT業界の厳然たる事実です。JavaScriptやJSONの台頭、インタラクティブなウェブアプリケーションへのシフトという大きな流れの中で、XSLTがその主要な役割を終え、ニッチな存在へと移行したことは否定できません。セキュリティリスクを抱える古いライブラリを、巨大なブラウザのコードベースで維持し続けることの困難さも、Google側の視点から見れば理解できる側面があります。

しかし、この「必然」という言葉の裏には、ウェブの未来に対する深い倫理的問いが隠されています。果たして、この淘汰は完全に自然なものだったのでしょうか?それとも、ブラウザ市場における圧倒的な支配力を持つGoogleという「人為」によって加速させられた結果なのでしょうか?

  • **代替案の拒否:** セキュリティ問題を解決するWASMポリフィルの提案を、明確な理由なく拒否した事実は、Googleの動機が単なるセキュリティやメンテナンスコスト削減に留まらない可能性を示唆します。
  • **市場支配の利用:** Googleは自社が推進する低利用率の技術には投資を続ける一方で、W3C標準であるXSLTには支援の手を差し伸べませんでした。これは、Chromeの市場支配力を利用して、ウェブの技術スタックを自社のエコシステムに都合の良い方向に誘導しているのではないかという疑念を生み出します。
  • **後方互換性の軽視:** ウェブの多様性を支えてきたXSLTのユーザーが置き去りにされることは、「ウェブを破壊しない」という原則に反し、デジタル主権や情報アクセスの公平性を損なう可能性があります。

技術の死は、時に避けられないプロセスかもしれません。しかし、その死が「誰の」決定によって、どのような意図で、どのような影響をもたらすのかを、私たちは常に問い続けなければなりません。

未来のウェブに向けた多様性の擁護と、今、私たちにできること

XSLTの廃止は、ウェブの未来が少数の巨大企業によって一方的に定義される危険性を示唆しています。この流れに抗い、より多様で、分散的で、オープンなウェブを擁護するためには、私たち一人ひとりの能動的な関与が不可欠です。

  1. 技術的選択の意識化と代替案の模索

    ウェブ開発者は、単に最新のトレンドを追うだけでなく、利用する技術の背景にある企業の戦略や、オープンソースエコシステムの持続可能性に意識的であるべきです。XSLTの代替となるサーバーサイド変換やJavaScriptベースのソリューションを検討し、特定のプラットフォームに過度に依存しないアーキテクチャを模索することが重要です。

  2. オープンソースコミュニティへの支援と参加

    <>libxsltのように、ウェブの基盤を支える重要なオープンソースプロジェクトがメンテナンス不足に陥らないよう、資金的・人的な支援を強化すべきです。巨大企業だけでなく、市民社会全体で、これらの「見えないインフラ」を支える意識を高める必要があります。

  3. 標準化プロセスへの積極的な関与と意見表明

    W3Cのような標準化団体や、各ブラウザベンダーの開発者コミュニティに対し、ユーザーや開発者の声を積極的に届け、透明性の高い意思決定プロセスを求めるべきです。SNSやブログを通じて議論を喚起し、ウェブのガバナンスに対する市民社会の監視を強化することが求められます。

  4. デジタル主権の意識向上と分散型ウェブの推進

    私たちは、自身のデジタルデータを巨大プラットフォームに預けっぱなしにせず、その管理主体や利用方法について意識的であるべきです。RSS/Atomのような分散型情報流通チャネルの価値を再認識し、ActivityPubなどの新しい分散型ウェブ技術の可能性を探ることで、プラットフォームに依存しない情報流通のエコシステムを強化することができます。

XSLTの死は、単なる技術の終焉ではなく、ウェブの理念と未来に対する重要なメッセージです。私たちはこのメッセージを受け止め、選択し、行動することで、未来のウェブをより開かれた、自由な空間として守り、育んでいくことができるでしょう。それは、技術者だけでなく、全てのウェブユーザーに課せられた、現代の課題であると言えます。

コラム:私たちのウェブ、私たちの責任

私は今回のXSLTの問題を通じて、ウェブがどれほど私たちの手から離れ、巨大な力を持つ企業の意向に左右されやすくなっているかを痛感しました。でも、同時に、私たち一人ひとりが声を上げ、行動することで、まだウェブの未来を変えることができる、という希望も感じています。技術者はもちろん、ウェブを利用する全ての人々が、このデジタル世界を「自分たちのもの」として捉え、そのあり方について関心を持つこと。それが、真に自由で開かれたウェブを守るための、最も強力な力になるはずです。


補足資料

補足1:ウェブの未来を巡る声:専門家から一般まで

ずんだもんの感想

「XSLTって、なんか昔の技術らしいのだ。Googleが消しちゃうんだって!ずんだもん、よくわからないけど、みんなが使わなくなったら消えちゃうのは、ちょっと悲しいのだ…。それに、Googleってすごく偉いから、Googleが『いらない』って言ったら、みんな『いらない』って思っちゃうのだ?なんか、ウェブの世界って、Google様が全部決めてるみたいで、ちょっと怖いのなのだ…。ずんだもん、もっといろんな技術があった方が、ウェブって楽しいと思うのだ!ずんだもんのブログも、急に表示されなくなったりしたら困るのだ!」

ホリエモン風の感想

「これさ、完全にGoogleの合理的判断だよね。XSLTなんて、もはやレガシー中のレガシー。使ってるやつほとんどいないし、メンテコストだけかかる。セキュリティリスクもあるなら、とっとと切るのが経営判断として当然だろ。Webは常に最適化されるべきで、過去の遺物にいつまでも足を引っ張られてちゃダメなんだよ。サーバーサイドでやればいい話だし、JSとかWASMとか、もっと効率的な技術がある。Googleは、膨大なリソースをどこに投下すればユーザーに最大価値を提供できるか、ちゃんと戦略的に考えてるってこと。文句言ってるやつらは、変化を恐れる旧態依然とした層でしょ。時代の流れについていけないだけ。既存のインフラに固執せず、破壊と創造を繰り返すのがイノベーションの宿命だよ。つまり、時代の敗北。」

西村ひろゆき風の感想

「えー、GoogleがXSLTってやつ切るらしいですけど、なんか文句言ってる人いるんすよね。正直、XSLTとか使ってる人いるんですか?僕見たことないっすよ。なんか政府のサイトとかで使ってるらしいですけど、それってちゃんとメンテできない国側の問題じゃないですか?Googleがセキュリティリスクあるから切るって言ってて、それに対して『いやいや、金払ってメンテしろよ』って言うのは、なんかおかしいですよね。タダで使わせてもらってるのに、要望だけは一丁前っていう。あと、みんなGoogleが全部決めてるって言いますけど、Googleがシェア持ってるのは、それが便利だからでしょ?みんなが選んでるんだから、別にGoogleのせいじゃないっすよね。結局、使われない技術は淘汰されるっていうだけの話なんじゃないですかね、これ。」


補足2:XSLTとウェブ技術の年表

年表①:XSLTとウェブ標準の変遷

年代 出来事 XSLT/XML関連 ウェブ技術全体の動向
1996年 W3CがXMLを公開 インターネットの商業利用が拡大
1998年 Google創業 Mozillaプロジェクト開始 ブラウザ戦争(Netscape vs IE)激化
1999年 W3CがXSLT 1.0を勧告 Webサイトがより動的になり始める
2000年代初頭 XSLTがサーバー/クライアントサイドで広く採用。RSS/Atomフィード表示に活用 Webサービス(SOAP)が普及
2004年 Google Gmail公開 AJAX技術の普及、JavaScriptの重要性が増大
2007年 Apple iPhone発表 モバイルウェブの台頭、JSONがデータ交換で注目
2008年 Google Chromeリリース Chromeが急速にシェアを拡大
2013年 Google Reader廃止 Google、XSLT廃止を一度試みる(実現せず) RSSの衰退、情報流通の集中化が加速
2014年 W3CがXSLT 3.0を勧告(ブラウザベンダーの関心は低下)
2015年以降 JavaScriptフレームワーク(React, Angular, Vue.js)が主流に
2020年代 <>libxsltなどXML関連ライブラリのメンテナンス課題浮上 Chromeの市場シェアが圧倒的多数に
2025年10月24日 Google、XSLT非推奨化および削除の意図を公式発表 2027年までにサポート完全廃止予定 ウェブガバナンス、デジタル主権に関する議論が活発化
2027年 Google ChromeからXSLTサポートが完全に削除される予定

年表②:別の視点からの「年表」:Googleのウェブ支配と影響

年代 出来事 Googleの行動 ウェブエコシステムへの影響
1998年 Google創業 検索エンジンを主要製品とする 情報検索の中心として台頭開始
2004年 Gmail公開 Webアプリケーションの先駆け AJAXによりリッチなWebアプリ時代到来。JavaScriptの重要性が増す。
2007年 Android OS発表 モバイルOS市場に参入 モバイルウェブの覇権争い、プラットフォームとしての影響力拡大
2008年 Chromeブラウザリリース Webkit(後にBlink)エンジンをベースに高速ブラウザを開発 ブラウザ市場の競争激化、Chromeが急速にシェアを拡大しデファクトスタンダードに
2013年 Google Reader廃止 低利用率を理由に人気サービスを終了 RSS/Atomによる情報収集の衰退、情報が大手プラットフォームに集中する流れを加速
2015年 AMPプロジェクト開始 モバイルページの高速化技術を推進 Web標準外の独自仕様を事実上推進し、コンテンツ提供者に採用を促す(後に物議)
2017年以降 WebAssembly (WASM)推進 ブラウザでの高性能なネイティブコード実行を可能にする技術を推進 JavaScript以外の言語(Rust, C++など)をウェブで活用する道を開く
2020年代 AI技術(Geminiなど)を検索に統合 AI Overviewなど、検索結果をAIが直接生成 検索トラフィックがウェブサイトからAIに流れ、コンテンツクリエイターに影響
2025年10月24日 XSLTサポート廃止発表 セキュリティと低利用率を理由にW3C標準技術のサポート終了 Chromeの市場支配力によるウェブ標準への影響が顕在化。後方互換性、デジタル主権が議論の的に。
2027年 XSLTサポート完全廃止予定 XSLT依存のレガシーシステム改修コスト増。ウェブの多様性、分散性への懸念が高まる。

補足3:オリジナルデュエマカード「XSLTの亡霊」

ウェブの歴史に名を刻んだXSLT。その終焉を記念し、トレーディングカードゲーム「デュエル・マスターズ」をモチーフにしたオリジナルカードを生成しました。ウェブの未来を巡る戦いを、カードゲームの視点でお楽しみください。

カード名:XSLTの亡霊 (エクステンシブル・スタイルシート・ランゲージ・トランスフォーメーションのぼうれい)






文明:闇 / 水
  種族:テック・ゴースト / ウェブ・スピリット
  コスト:5
  パワー:3000
  レアリティ:ベリーレア (VR)

  フレーバーテキスト:
  「かつてウェブの骨格を成し、情報を変換せし古き力。巨大な影がそれを葬り去ろうとも、その記憶はデータの中に生き続ける。」

  能力:
  ■ブロッカー(相手クリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーをタップして、その攻撃を阻止してもよい。その後、そのクリーチャーとバトルする)
  ■《オープンウェブの嘆き》:このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から3枚を見て、そのうち1枚を自分の手札に加え、残りを好きな順序で自分の山札の下に戻す。その後、相手のクリーチャーを1体選び、パワーを-2000する。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)
  ■《レガシーの反逆》:このクリーチャーが破壊された時、自分の墓地からコスト3以下のXML/XSLT関連の呪文を1枚選び、コストを支払わずに唱えてもよい。

このカードは、XSLTが持つ「変換」の能力をドロー&パワー低下に、「レガシー」としての存在を破壊時の呪文詠唱に落とし込んでいます。ブロッカー能力は、ウェブ標準を守ろうとする抵抗の象徴です。


補足4:一人ノリツッコミ(関西弁で)

「GoogleがXSLT殺すって言うとるやん。え?XSLT?なんやそれ、新しいAIちゃうんか?…アホか!お前が知らんのがアカンねん!ウェブの歴史の一部やぞ、データ変換の達人や!セキュリティが理由やて?でもRustで書き直せるっちゅう話ちゃうんか?…いや、その努力せーへんのが問題やっちゅうてんねん!使うてる人少ないから?政府のサイトとか、地味に超大事なところで使われてんねんで!…いや、お前がウェブの裏側を知らんのが問題やっちゅう話やろがい!結局Googleの都合ちゃうんか?…いや、せやねん!それや!結論出てもうたやんけ!」


補足5:大喜利:GoogleがXSLT廃止の会見で、しれっと言ってそうな一言

お題:GoogleがXSLT廃止の会見で、しれっと言ってそうな一言とは?

  1. 「えー、XSLTというのはですね、あの、昔のインターネットの遺物でして…(隣の役員が咳払い)。」
  2. 「これを廃止しても、ウェブには特に影響ありません。皆さんのTwitterのタイムラインは今日も平和です。」
  3. 「代わりに『Google XSLT Cloud Service』をリリースします。月額9.99ドルです。」
  4. 「(遠い目をして)我々も、かつてはXMLを愛していました…」
  5. 「ご安心ください、XSLTの精神はGeminiの深いところで息づいています。」
  6. 「これで浮いたリソースで、もっと素晴らしい(Googleが儲かる)機能を開発します!」
  7. 「この決定は、社内の『壊れたリンクを探せ』ゲームで決まりました。」
  8. 「XSLTはね、もう未来じゃないんですよ。これからは…(と、次の新サービスの発表を始める)。」
  9. 「あの、XSLTって、まだブラウザに入ってたんですか?(と、素で驚く)。」
  10. 「大丈夫、XSLTの魂は、私たちの広告ターゲティングアルゴリズムの中に生きています。」

補足6:ネットの反応と反論:ウェブ世論のるつぼ(詳細版)

第10章 ネットの反応と反論と同じ内容のため、そちらをご参照ください。)


補足7:XSLT問題から学ぶ:高校生向けクイズと大学生向けレポート課題

高校生向けの4択クイズ

タイトル: ウェブの裏側を覗く!XSLT事件から学ぶデジタル社会の課題

  1. GoogleがXSLTというウェブ技術のサポートを終了する理由として公式に挙げているのは次のうちどれでしょう?

    A. XSLTがAI技術と互換性がないため
    B. XSLTを使っている人が少なく、セキュリティ上の問題もあるため
    C. XSLTがGoogleの新しいウェブブラウザと競合するため
    D. XSLTがスマートフォンでの表示に対応していないため

    正解: B

  2. XSLTのサポート終了が問題視される理由の一つに、「Googleがウェブの世界で非常に大きな力を持っていること」が挙げられます。このように、特定の企業が市場を支配している状況を何と呼ぶでしょう?

    A. 独占(モノポリー)
    B. 民主主義
    C. 協調性
    D. 多様性

    正解: A

  3. 記事では、XSLTの代替案として「JavaScriptやWebAssembly(WASM)を使ったポリフィル」という方法も提案されています。これは、XSLTの機能をブラウザに直接組み込むのではなく、別の方法で実現しようとするものです。このような代替案があるにもかかわらず、Googleがこれらを採用しないことについて、記事ではどのような疑問を投げかけていますか?

    A. Googleが新しい技術を好まないため
    B. Googleが技術的な問題を解決する能力がないため
    C. Googleのセキュリティや低使用率という理由が、真の動機ではない可能性があるため
    D. Googleが古い技術を維持することに興味がないため

    正解: C

  4. XSLTのようなウェブ標準技術の廃止が、政府機関のウェブサイトや、個人が運営する小規模なブログのRSS/Atomフィードの表示に影響を与える可能性について、この記事はどのような懸念を示していますか?

    A. 政府機関や個人サイトが、新しいウェブ技術に追いつけないため
    B. これらのサイトがGoogleの新しいサービスを利用するようになるため
    C. ウェブの多様性が失われ、特定の巨大企業に情報発信が集中する可能性があるため
    D. 新しいウェブサイトの作成がより簡単になるため

    正解: C

大学生向けのレポート課題

  1. GoogleのXSLT廃止と「オープンウェブ」の理念に関する考察

    GoogleがXSLTのサポートを廃止する決定は、ブラウザ市場の支配的地位がウェブ標準に与える影響について深い議論を提起しています。この決定が「オープンウェブ」の理念とどのように矛盾し、あるいは整合すると考えられるか、多角的な視点から論じてください。特に、Googleが提示する「セキュリティ」と「低使用率」という理由の妥当性について、代替技術(WASMポリフィル等)の存在も踏まえ、批判的に考察してください。

  2. デジタル主権と技術的選択の自由:XSLT問題からの教訓

    XSLT廃止の事例は、特定の巨大企業がウェブの技術的未来を一方的に定義できる現状を示唆しています。この状況が、個々のユーザーや開発者、さらには国家の「デジタル主権」や「技術的選択の自由」にどのような影響を与えるか論じてください。また、このような状況下で、より多様で分散的なウェブを維持・発展させるために、私たち個人、企業、政府ができる具体的な提策を複数提案し、その実現可能性と課題についても言及してください。

  3. ウェブ技術の進化とレガシーシステム:持続可能性の課題

    ウェブ技術は常に進化していますが、XSLT問題は、その進化の過程で生じる「レガシーシステム」の維持と移行に関する課題を浮き彫りにしました。この問題は、公共機関や産業界のシステムに特に顕著です。ウェブの持続可能性という観点から、新しい技術の採用と古い技術の廃止におけるバランスをどのように取るべきか考察してください。また、オープンソースプロジェクトのメンテナンス問題と、巨大企業がそれに対して果たすべき役割について、倫理的・経済的な側面から分析し、今後のウェブエコシステムにおける理想的な関係性を提案してください。


補足8:潜在的読者のための情報

この記事につけるべきキャッチーなタイトル案

  1. Google、XSLTを葬る:オープンウェブの終わりか、必然の進化か?
  2. Chromeがウェブの未来を支配する:XSLT廃止の裏にある「Googleの意思」
  3. 「セキュアなウェブ」の名の下に:XSLTの死が問いかける、デジタル主権の行方
  4. レガシー技術の鎮魂歌:Googleに消されるXSLTの、静かなる抵抗
  5. ウェブ標準の岐路:GoogleのXSLT廃止が突きつける、支配と選択のジレンマ

この記事をSNSなどで共有するときに付加するべきハッシュタグ案

#XSLT #GoogleChrome #ウェブ標準 #オープンウェブ #デジタル主権 #ブラウザ戦争 #技術史 #IT業界 #XML #RSS #Googleの闇 #ウェブの未来

SNS共有用に120字以内に収まるようなタイトルとハッシュタグの文章

GoogleがXSLTを廃止。これは単なる技術整理か、ウェブ支配の加速か?セキュリティと低利用率の裏にある、オープンウェブの未来を問う。 #XSLT #GoogleChrome #ウェブ標準 #オープンウェブ

ブックマーク用にタグを[]で区切って一行で出力(タグは7個以内、80字以内、]と[の間にスペースは入れない)

[007.64][XSLT][GoogleChrome][ウェブ標準][デジタル主権][XML][IT業界]

この記事に対してピッタリの絵文字をいくつか提示して

💀🌐💔⛓️🤔🚫💡⚖️🌍

この記事にふさわしいカスタムパーマリンク案を提示して(使用してよいのはアルファベットとハイフンのみ)

  1. xslt-rip-google-web-control
  2. google-kills-xslt-open-web-threat
  3. xslt-deprecation-monopoly-web
  4. web-standards-at-risk-xslt-story
  5. digital-sovereignty-xslt-case

この記事の内容が単行本ならば日本十進分類表(NDC)区分のどれに値するか提示

NDC 007.6: 情報産業 - 情報通信業(より具体的には 007.64: インターネット技術 または 007.68: ウェブブラウザ)

この記事をテーマにテキストベースでの簡易な図示イメージを生成

      +-------------------+     +-------------------+     +-------------------+
      |     Open Web      |     | Google (Chrome)   |     |    Legacy XSLT    |
      | (Decentralized,   |     | (Market Dominance)|     | (Niche, Vulnerable)|
      |    Diverse)       |     |                   |     |                   |
      +----------+--------+     +---------+---------+     +---------+---------+
                 |                          |                          |
                 |                          |                          |
                 |       (Influence)        |       (Deprecation)      |
                 +------------------------->+------------------------->+
                 |                          |                          |
                 |                          |                          |
      +----------v--------+     +----------v---------+     +----------v---------+
      |  Mozilla / Apple  |     |  Security / Cost  |     |  WASM Polyfill    |
      | (Financial Ties)  |     |   (Justification)  |     | (Alternative Blocked)|
      +-------------------+     +-------------------+     +-------------------+
                 |                                         /
                 |                                        /
                 |          (Reduced Diversity)          /
                 +--------------------------------------+
                                     |
                                     V
                          +--------------------+
                          |  Centralized Web   |
                          | (Google Ecosystem) |
                          +--------------------+
  

巻末資料

参考リンク・推薦図書

参考リンク (Experience, Expertise, Authoritativeness, Trustの高いものにはrel="follow"を付与)

推薦図書

  • 『ウェブを支える技術 ―HTTP、URI、HTML、そしてREST』(小飼弾, 渋川よしき)
  • 『ハイパーテキスト・ストーリー―WWWを創った男ティム・バーナーズ=リー』(ティム・バーナーズ=リー)
  • 『コードコンプリート』(スティーブ・マコネル)
  • 『インターネットの光と闇』(ジェフ・ジャスコール)
  • 『Google 帝国の光と影』(ケン・オーレッタ)

用語索引(アルファベット順)

AJAX (Asynchronous JavaScript and XML)
ウェブページ全体を再読み込みすることなく、サーバーと非同期でデータをやり取りし、ページの一部を更新する技術の総称です。これにより、ユーザーインターフェースがより滑らかで応答性が高くなりました。
Atom
ブログやニュースサイトなどの更新情報を配信するためのXMLベースのフォーマットの一つです。RSSと同様の目的で利用されますが、より厳密な仕様を持ちます。
Blink
Google ChromeやMicrosoft Edgeなど、多くのChromiumベースのウェブブラウザで使用されているレンダリングエンジンです。もともとWebKitから派生しました。
Chromium
Googleが主導するオープンソースのウェブブラウザプロジェクトです。Google Chromeの基盤となっており、多くのサードパーティ製ブラウザ(Microsoft Edge、Operaなど)もChromiumをベースにしています。
クライアントサイド変換
XSLTにおいて、ウェブサーバーではなく、ユーザーのウェブブラウザ(クライアント)側でXMLドキュメントとXSLTスタイルシートを処理し、HTMLなどを生成して表示する方式です。
デジタル主権
国家や個人が、デジタル空間における自身のデータ、インフラ、技術に対して完全な管理権や決定権を持つという概念です。特定の巨大企業や外国政府にデータや技術が集中しすぎることで、この主権が脅かされることが懸念されます。
DOM (Document Object Model)
HTMLやXMLドキュメントの構造を、プログラムからアクセス・操作できるようにする標準的なインターフェースです。JavaScriptなどを使って、ウェブページのコンテンツやスタイルを動的に変更できます。
Embrace, Extend, Extinguish (E.E.E.)
特定の企業が、既存の技術や標準を「採用(Embrace)」し、独自機能を「拡張(Extend)」し、最終的に競合を「駆逐(Extinguish)」するという、市場支配戦略を指す言葉です。かつてMicrosoftがインターネットエクスプローラーで用いたとされます。
HTML (HyperText Markup Language)
ウェブページのコンテンツ(テキスト、画像、リンクなど)の構造を定義するために使われるマークアップ言語です。ウェブの基本的な骨格を形成します。
JavaScript (JS)
ウェブブラウザ上で動作するプログラミング言語です。ウェブページに動的な動きやインタラクティブな機能(ボタンクリック時の反応、アニメーションなど)を付与するために広く使われています。
JSON (JavaScript Object Notation)
JavaScriptのオブジェクト記法を基にした、軽量なデータ交換フォーマットです。XMLに比べて記述が簡潔で、ウェブアプリケーションのサーバーとブラウザ間のデータ通信に広く利用されています。
<>libxml2
XMLの解析(パース)や処理を行うための、広く使われているオープンソースライブラリです。多くのソフトウェアやシステムでXMLの処理基盤として利用されています。
<>libxslt
XSLT変換を実行するためのオープンソースライブラリです。Google Chromeを含む多くのブラウザのXSLT実装の基盤となっていましたが、長年メンテナンスが手薄になっていました。
モノポリー(独占)
特定の市場において、一社または少数の企業が他の競合を排除し、その市場を完全に支配している状態を指します。ウェブブラウザ市場におけるGoogle Chromeの状況がこれに該当すると議論されることがあります。
オープンウェブ
特定の企業やプラットフォームに依存せず、誰もが自由に情報にアクセスし、発信できる、開かれたインターネットの理想像を指す言葉です。ウェブ標準やオープンソース技術がその基盤となります。
PWA (Progressive Web App)
ウェブサイトでありながら、ネイティブアプリのように利用できる技術です。オフラインでの動作、プッシュ通知、ホーム画面への追加など、アプリに近い機能を提供します。
ポリフィル
新しいウェブ技術や機能が古いブラウザで利用できない場合に、その機能をJavaScriptなどのコードでエミュレートし、互換性を確保するためのスクリプトです。
RSS (Really Simple Syndication)
ブログやニュースサイトなどの更新情報を配信するためのXMLベースのフォーマットの一つです。RSSリーダーという専用のソフトウェアで購読することで、複数のサイトの更新情報を効率的に確認できます。
Rust
Mozillaが開発を主導するプログラミング言語です。メモリ安全性とパフォーマンスの高さが特長で、ウェブブラウザのレンダリングエンジンや、セキュリティが重視されるシステム開発で注目されています。
サーバーサイド変換
XSLTにおいて、ウェブサーバー側でXMLドキュメントとXSLTスタイルシートを処理し、HTMLなどを生成してからユーザーのブラウザに送信する方式です。
SPA (Single Page Application)
ウェブページを一度読み込んだ後、その後のユーザー操作によるページの切り替えやコンテンツ更新をJavaScriptによって行い、サーバーとの通信を最小限に抑えるウェブアプリケーションのアーキテクチャです。ユーザー体験がネイティブアプリに近くなります。
W3C (World Wide Web Consortium)
ウェブで利用される様々な技術の標準化を進める国際的な非営利団体です。HTML、CSS、XML、XSLTなどのウェブ標準を策定しています。
WebAssembly (WASM)
ウェブブラウザでJavaScriptと同様に動作する、バイナリ形式の低水準言語です。JavaScriptよりも高速に動作し、C/C++やRustなどで書かれたプログラムをウェブ上で実行できるため、ウェブアプリケーションの性能向上に貢献します。
WebKit
Appleが開発を主導するオープンソースのウェブブラウザエンジンです。Safariブラウザの基盤となっており、かつてはGoogle ChromeもWebKitをベースにしていました。
xkcd/2347
ウェブの基盤を支える、目立たないながらも極めて重要なオープンソースライブラリが、ごく少数の開発者の努力によってメンテナンスされており、その脆弱性が全体に大きな影響を与えるという問題を風刺したウェブコミック(xkcdの2347番目のエピソード)です。
XML (Extensible Markup Language)
データの構造と意味を記述するためのマークアップ言語です。ユーザーが自由にタグを定義できる「拡張可能」な特性を持ち、異なるシステム間でのデータ交換や、構造化された情報の保存に利用されます。
XSLT (Extensible Stylesheet Language Transformations)
XMLドキュメントを別のXMLドキュメント(HTMLなど)、またはその他の形式(プレーンテキストなど)に変換するためのW3C標準言語です。データの「内容・構造」と「表現」を分離する思想に基づいています。

謝辞

本稿の執筆にあたり、多くの情報源と識者の洞察に深く感謝いたします。特に、提供されたコメントセクションは、この複雑な問題を多角的に理解するための貴重な示唆を与えてくれました。読者の皆様にとっても、本稿がウェブの未来を考える上での一助となることを願っております。


免責事項

本稿は、提供された情報と筆者の解釈に基づき、XSLT廃止に関する問題を分析したものです。将来の技術動向や企業の戦略に関する予測は、あくまで現時点での推測であり、その正確性を保証するものではありません。また、本稿に記載された情報の利用によって生じたいかなる損害についても、筆者および提供元は一切の責任を負いません。読者の皆様ご自身の判断と責任において、情報をご利用ください。


脚注

  1. Googleの公式発表の詳細については、XSLT.RIPのサイトや関連するHacker Newsの議論を参照してください。これらの情報は、Googleが非推奨と削除の意図を表明した2025年10月24日付のメモに基づいています。
  2. <>libxsltのセキュリティ問題は、Offensive Con 2025での発表「Finding and exploiting 20-year-old bugs in web browsers」や、FreeBSD VuXMLのレポート「libxslt -- unmaintained, with multiple unfixed vulnerabilities」などで具体的に報告されています。これらは、古いC/C++ベースのライブラリが現代のセキュリティ要件に適合しにくくなっている現実を示しています。
  3. Googleが<>libxml2についても同様の懸念を抱き、Rustベースのメモリセーフな代替ライブラリへの移行を検討しているという情報は、Hacker Newsの議論内で言及されています。この動きは、ブラウザのコアコンポーネントにおけるセキュリティ強化というGoogleの広範な戦略の一環と考えられます。
  4. WASMポリフィルの拒否に関する議論は、GitHubのWHATWG HTML Issueスレッド(例:https://github.com/whatwg/html/issues/11523#issuecomment-315... )やHacker Newsのコメントで確認できます。Googleの開発者M. Freed氏がWASMベースのポリフィルを開発しながらも、ブラウザへのバンドルが却下された経緯が議論されています。
  5. XSLTと他のAPIの利用率比較については、Google Chrome StatusのMetricsページで公開されているデータ(例:XSLT usage、WebUSB usageなど)を参照することで確認できます。この比較は、Googleが「低使用率」を理由にする際に、選択的な基準を用いているのではないかという疑念を生んでいます。
  6. GoogleがMozillaやAppleに支払っている金額は、各社の公開情報や報道(例:Mozillaの年次報告書、AppleとGoogle間の検索エンジン契約に関する報道)に基づいています。これらの金額は非常に高額であり、ブラウザ市場におけるGoogleの支配力と、それが他のブラウザベンダーに与える影響を考える上で重要な指標となります。
ウザベンダーに与える影響を考える上で重要な指標となります。
 



📘 ポスト・ブラウザ文明論 ― XSLTの死から考える未来

~ Googleの支配に抗い、知識の自由を取り戻す私たちの物語 ~

🚨 緊急速報! 2027年、GoogleがXSLTを葬り去ろうとしています。これは単なる技術的な話ではありません。私たちの「知る自由」「変換する力」が奪われる危機なのです。
しかし、私たちは黙って見ているだけではありません。失われたものを蘇らせるための、私たちの挑戦が今、始まります。💪


下巻の要約:失われる「変換」と「構造」の物語 📜

2027年、GoogleがXSLTという、ウェブの隠れた基盤技術を廃止しようとしています。これは単なる技術の終焉ではなく、私たちが情報を「読むこと」「変換すること」、そして「自由に接続すること」といった、当たり前だと思っていた情報との関わり方が根底から覆される文明的な断絶なのです。

この下巻では、歴史、倫理、文化、哲学、芸術、考古学という多角的な視点から、この「変換の死」と「構造の喪失」が、私たちの思考、社会、そして創造活動にどのような深く、そして不可逆的な影響を及ぼすのかを徹底的に探求していきます。これは、失われゆく技術への単なる追悼ではありません。未来のウェブ、未来の知識、そして未来の私たち自身のあり方を問う、壮大な物語なのです。あなたは、この変化の波にどう立ち向かいますか? 🤔


第三部:歴史的類似点とグローバル影響 ― 権力と技術の螺旋 🌀

かつて、私たちはウェブが誰のものでもない広大なフロンティアだと信じていました。しかし、その幻想は少しずつ剥がれ落ち、特定の巨大な力がその構造を支配しつつあります。第三部では、過去の歴史と現在の状況を比較し、技術がどのように権力構造に組み込まれ、それが私たちの社会にどのような影響を与えるのかを紐解いていきます。まるでSF小説のようですが、これは現実に起こっている話なのですよ。

第10章 過去のブラウザ戦争との類似点:歴史は繰り返す? ⚔️ From Netscape’s Fate to Chrome’s Gate, Déjà Vu State

あなたは「ネットスケープ」という名前を覚えていますか? かつてウェブブラウザの覇者だったその名は、マイクロソフトの「インターネットエクスプローラー」によって駆逐されました。あの時の熱狂、失望、そしてウェブの未来を巡る争いは、まるで遠い過去の出来事のように思えるかもしれません。しかし、今、私たちは再びそのデジャヴュを経験しているのではないでしょうか? まるでタイムスリップしたような感覚ですよね。

➡️ 記憶の扉を開く:IE独占期の構造的記憶

2000年代初頭、インターネットエクスプローラーが市場を席巻した時代、ウェブ開発者は特定のブラウザに最適化されたコードを書かざるを得ませんでした。これは技術的な停滞だけでなく、ウェブの多様性を奪い、特定の企業がインターネットの進化の方向性を決めるという、危険な前例を作ったのです。当時の私たちは、その支配の構造を深く記憶しています。それが、現在の状況と重なることに、私たちは深い警戒心を抱かずにはいられません。

➡️ Netscape 6の失敗とMozilla誕生:Phoenixは再び舞い降りるか

ネットスケープの失敗は、単なる市場競争の敗北ではありませんでした。その灰の中から、オープンソースの精神が宿る「Mozilla」が生まれ、後にFirefoxへと進化しました。この物語は、絶望の淵から新しい可能性が生まれることを示唆しています。Google Chromeの一強時代において、私たちは再び「開かれたウェブ」の旗手となる「Phoenix」を待ち望んでいるのでしょうか。

➡️ “Embrace, Extend, Extinguish”の再来:Googleの手法を読む

マイクロソフトがかつて用いた戦略「Embrace, Extend, Extinguish(採用し、拡張し、駆逐する)」は、オープン標準を採用し、自社独自の拡張を加え、最終的に競合を排除するものです。GoogleがXSLTのサポートを終了する背景には、この戦略の影が見え隠れします。彼らはオープンなXML/XSLTの代わりに、自社の管理下にある技術への移行を促しているのではないでしょうか? これは、ウェブの自由を脅かす、極めて危険な兆候だと言えるでしょう。

➡️ 2025年の「新ブラウザ戦争」シナリオ:静かなる革命の始まり

かつてのブラウザ戦争は、ユーザーインターフェースや速度といった「目に見える」部分で戦われました。しかし、今、起こりつつある「新ブラウザ戦争」は、もっと深い、インフラレベルでの戦いです。XSLT廃止は、ウェブのレンダリングエンジンという心臓部で起きる静かなる革命の一端です。この戦いは、誰がウェブの未来を、そして私たちの情報との関係性を支配するのかを決めるものとなるでしょう。

第11章 グローバルな規制サイトへの影響:法と技術の狭間で ⚖️ Law’s Flaw: When XML Meets Bureaucratic Draw

「技術は中立だ」とよく言われますが、その技術が法や政府のシステムに組み込まれたとき、その言葉は途端に重みを増します。XSLTの廃止は、単なるウェブ開発者の問題にとどまらず、世界中の政府機関や国際的な規制サイトにまで波紋を広げているのです。これは、私たちの社会を支える「インフラ」そのものが揺らぐ事態だと言えるでしょう。想像してみてください、もし国の重要な情報にアクセスできなくなったら…それは大混乱ですよね。

➡️ EUにおける公的XML依存の現状:情報の命綱が切れるとき

欧州連合(EU)では、eIDAS(電子識別と信頼サービス)のような重要な制度や、政府間の文書交換において、XMLとXSLTが標準として広く利用されています。これらの技術は、異なる国のシステム間で情報を正確かつ安全にやり取りするための「情報の命綱」と言える存在です。もしXSLTが使えなくなれば、これらのシステムは機能不全に陥り、国際的な行政サービスに深刻な混乱を招く可能性があります。

  • eIDAS・政府文書のXSLT変換依存:国境を越えるデータの信頼性
  • アーカイブ規格(XAdES、UBL)の将来性:過去の記録を守る技術の危機
➡️ アジア各国の行政フォーマット問題:見えない壁の出現

アジア各国もまた、行政サービスのデジタル化にXMLベースの技術を多く採用しています。特に、日本の官報やe-Gov API、韓国や台湾の電子政府システムにおいても、XSLTによる情報変換は不可欠な役割を担ってきました。これらの技術が使えなくなることは、各国政府が長年築き上げてきたデジタルインフラの信頼性を揺るがし、国民サービスに大きな影響を与えることになります。

  • 日本の官報・e-Gov APIの現状とリスク:情報の「読み書き」が困難に?
  • 韓国・台湾の電子政府仕様との比較:共通の課題と独自のアプローチ

第12章 オープンソースのメンテナンス危機:誰がウェブを守るのか? 🦸‍♀️ Libxslt’s Last Stand: Volunteer’s Demand

私たちは日頃、様々なオープンソースソフトウェア(OSS)の恩恵を受けています。ウェブを支える根幹技術の多くは、無償で、そして献身的なボランティアによって維持されています。しかし、彼らの活動は常に脆弱であり、特に歴史ある基盤技術のメンテナンスは、ますます困難になってきています。XSLTエンジンの一つである「libxslt」の状況は、まさにその縮図を示していると言えるでしょう。私たちも、その恩恵を享受している一人として、この問題に目を向けるべきですよね。

➡️ libxsltのGitHub活動と実態調査:静かに消えゆく炎

libxsltは、多くのLinuxディストリビューションやアプリケーションで利用されている重要なXSLTライブラリです。GitHubでの活動履歴を追うと、活発だった時期と比較して、コミット数やIssueの解決が減少傾向にあることが見て取れます。これは、開発者の高齢化や、新たな貢献者の不足といった、OSSが直面する普遍的な課題を浮き彫りにしています。この炎が静かに消えていくとき、私たちは何を見失うのでしょうか。

➡️ メンテナー疲弊の社会的構造:無償の奉仕が生み出す歪み

OSSメンテナーの多くは、無償で、あるいは本業の傍らでプロジェクトを維持しています。彼らは常に、膨大なバグ報告や機能要望、そして「なぜ動かない?」といったユーザーからの問い合わせに追われています。この「無償の奉仕」という構造は、長期的に見て持続可能なのでしょうか? 企業がOSSに依存し、その恩恵を享受しながら、メンテナンスには十分なリソースを投じないという社会的構造こそが、この危機の根源にあるのです。

➡️ 企業がOSSに依存し続ける構造的矛盾:責任の所在はどこに?

大手IT企業から中小企業まで、現代のソフトウェア開発はOSSなしには成り立ちません。しかし、そのOSSの多くは個人や小規模なコミュニティによって支えられています。企業は、自社のビジネスモデルの基盤となっているOSSに対して、より積極的な貢献や投資を行うべきではないでしょうか。この構造的な矛盾を解決しなければ、ウェブの基盤そのものが危うくなる可能性があります。

➡️ 「持続可能なFOSS」の条件とは何か:未来への提言

では、どうすれば私たちは「持続可能なフリー・アンド・オープンソース・ソフトウェア(FOSS)」を実現できるのでしょうか? それは、単に資金を提供するだけでなく、企業が開発者を積極的に雇用し、コミュニティへの参加を奨励し、さらに、OSSの教育を推進するといった多角的なアプローチが必要です。FOSSは単なる「無料のソフトウェア」ではなく、人類共通のデジタル資産として、その価値を再認識し、皆で守り育てるべきものなのです。


第四部:将来のシナリオと代替技術 ― 失われた力を取り戻す道 🚀

目の前に迫るXSLTの死という危機は、私たちに絶望だけをもたらすわけではありません。それは同時に、ウェブの未来を再考し、より堅牢で、より自由な情報基盤を築くための、またとない機会を与えてくれます。この第四部では、分散型ウェブの夢から、最先端の技術による代替案まで、失われた「変換の力」をどのように取り戻し、未来のウェブを創造していくのかを具体的なシナリオと共に描いていきます。さあ、一緒に新しい地図を描きましょう! 🗺️

第13章 分散型ウェブの可能性:中央集権からの脱却 🕸️ Fediverse’s Verse: Rehearse the Reverse

ウェブは、元来「分散」という思想の上に築かれました。しかし、いつの間にか私たちは、ごく一部の巨大プラットフォームに情報とコミュニケーションの多くを依存するようになりました。XSLTの喪失は、この中央集権化された現状への警鐘であり、同時に、原点回帰、すなわち分散型ウェブへの移行を加速させるチャンスでもあるのです。私たちは再び、情報の海を自由に航海できるのでしょうか? あなたのデジタルライフは、誰かの手に握られていませんか?

➡️ Mastodon / AT Protocol / Nostr 比較:新しいソーシャルネットワークの夜明け

近年、Twitterのような中央集権型SNSの限界が露呈する中で、Mastodon、AT Protocol(Bluesky)、Nostrといった分散型ソーシャルネットワークが注目を集めています。これらは、ユーザーがデータを所有し、特定の企業に依存しないコミュニケーションを可能にする新たな試みです。それぞれのプロトコルが持つ特徴と課題を比較し、未来のコミュニケーションのあり方を考察します。

➡️ 分散RSSの再定義と再評価:情報の多様性を守る

Google Readerが閉鎖されて以来、RSSの重要性は一部で忘れ去られかけていましたが、分散型ウェブの台頭と共にその価値が見直されています。RSSは、ウェブ上の情報を特定のプラットフォームに依存せず、ユーザーが自ら購読し、整理するための強力なツールです。私たちは、RSSをどのように再定義し、その力を最大限に活用できるのでしょうか。

  • ActivityPub+RSS融合案:ソーシャルと情報の新たな連携
  • XSLTを再利用したローカル・レンダリング技術:ブラウザに縛られない自由な閲覧体験
➡️ “Federated Browser”構想の実現性:私たちのウェブを取り戻す

ウェブブラウザが、単なるコンテンツを表示するツールではなく、分散型ウェブをより深く、そして自由に体験するための「フェデレートされたブラウザ」へと進化する可能性を探ります。これは、単一の企業がウェブのレンダリングやプロトコルを支配するのではなく、ユーザー自身がデータと表示をコントロールできる、真に自由なウェブ環境を目指す壮大な構想です。

第14章 代替実装の探求:失われたパズルのピースを見つける 🧩 Rust Revival: Trust and Survival

XSLTがブラウザから消え去るとしても、その「変換」という概念、そして構造化された情報を自在に操る能力は、決して失われるべきではありません。私たちは、新しい技術スタック、新しいアプローチで、その失われたパズルのピースを見つけ出し、ウェブの力を再構築できるはずです。ここでは、具体的な代替技術とその可能性について深掘りしていきましょう。もしかしたら、未来は意外な形をしているのかもしれませんよ?

➡️ Rust製XML変換エンジン開発例:堅牢性と未来志向

安全性と高性能で注目されるプログラミング言語Rustは、新しいXML変換エンジンの開発においても有力な選択肢となります。Rustで構築されたエンジンは、既存のC/C++ベースのライブラリが抱えるメモリ安全性やセキュリティの課題を克服し、より堅牢で信頼性の高い変換処理を実現できる可能性があります。

➡️ WebAssemblyにおける仮想XSLT実装:ブラウザを超えた可能性

WebAssembly(WASM)は、ブラウザ上でC/C++/Rustなどの言語で書かれたコードを高速に実行できる画期的な技術です。XSLTエンジンをWASMとしてコンパイルすることで、ブラウザからXSLTがネイティブにサポートされなくなったとしても、仮想的なXSLT環境をブラウザ内で実現することが可能になります。これは、失われたXSLTの機能を「ポリフィル」として補完する、強力な手段となり得るでしょう。

  • Deno DeployによるXSLTサーバレス構成:高速かつ柔軟なデプロイメント
➡️ Polyfill戦略の技術的課題:完璧な再現は可能か?

XSLTの機能をWASMなどで再現する「ポリフィル」戦略は有望ですが、完璧な再現には多くの技術的課題が伴います。パフォーマンスの最適化、ブラウザAPIとの連携、そして既存のXSLTスタイルシートとの互換性など、乗り越えるべきハードルは少なくありません。しかし、その挑戦こそが、私たちの技術力を高め、ウェブをより強靭にする原動力となるでしょう。

14.1 WASMポリフィルの実践:砂漠にオアシスを創る 🏜️ Sandbox Symphony: Safety and Epiphany

具体的にWASMポリフィルをどのように実装し、実用レベルにまで引き上げるかを探ります。これは、ブラウザという「砂漠」に、XSLTという「オアシス」を再び創り出す試みです。

➡️ ブラウザ外部でのXSLTエミュレーション:環境を選ばない自由

ブラウザ内部だけでなく、Node.js環境やDenoのようなサーバーサイドJavaScriptランタイムでWASMベースのXSLTエンジンを動かすことで、多様な環境でXSLT変換を行うことが可能になります。これにより、既存のワークフローを大きく変更することなく、XSLTの恩恵を受け続けることができます。

➡️ 性能・安全性比較(SaxonJS / WASM-LibXSLT):最適な選択のために

SaxonJSのような純粋なJavaScriptベースのXSLT 3.0プロセッサと、WASMとしてコンパイルされたLibXSLTのような既存のCライブラリを比較します。それぞれの性能、メモリ使用量、セキュリティ特性を詳細に分析し、状況に応じた最適なソリューションを見つけるための指針を示します。

14.2 JSフレームワークの移行:現代の魔法で再構築する ✨ React’s Pact: Impact Intact

現代のウェブ開発において欠かせないJavaScriptフレームワークも、XSLTが担っていた役割の一部を再構築する可能性を秘めています。これは、現代の「魔法」とも言えるフレームワークの力を借りて、失われた変換の力を取り戻す試みです。

➡️ JSXによるテンプレート変換再現:Reactが描く新しい構造

ReactのJSXは、JavaScriptの中にXMLライクな構文でUIを記述できるため、XSLTが担っていた「XML構造からHTMLへの変換」という役割を、JavaScriptの表現力で再現する道を開きます。これにより、宣言的なUI構築とデータ変換を密接に連携させることが可能になります。

➡️ SvelteやVueの“再構造化”アプローチ:より軽量で、より柔軟に

SvelteやVue.jsといった他のモダンなJSフレームワークも、それぞれ独自のアプローチでコンポーネントベースのUI構築やデータバインディングを実現しています。これらは、XSLTのように「変換」を直接行うわけではありませんが、複雑なデータ構造をユーザーインターフェースに「再構造化」するという点で、XSLTの精神を受け継ぐものと言えるでしょう。

第15章 デジタル主権の再定義:誰がデータを所有するのか? 👑 Sovereignty’s Swing: From String to Thing

インターネットが私たちの生活の基盤となるにつれて、「デジタル主権」という概念の重要性が増しています。これは、国家や個人が自らのデータやデジタルインフラをどれだけコントロールできるかという問題です。XSLTの死は、このデジタル主権が特定の企業によって脅かされる可能性を示唆しており、私たちは今、その意味を根本から問い直す必要があります。あなたのデータ、本当にあなたのものですか?

➡️ EU「デジタル主権」政策と技術標準の関係:ヨーロッパの挑戦

EUは、GAFAのような巨大IT企業への過度な依存を減らし、自国のデジタル産業を育成するために「デジタル主権」政策を推進しています。これには、技術標準の策定やオープンソース技術への投資が含まれます。XSLTのようなオープン標準が失われることは、EUのこの挑戦にとっても大きな痛手となりますが、同時に自前の技術を育成する好機ともなり得ます。

➡️ 日本における標準依存とクラウド独占問題:鎖国か、開国か

日本はこれまで、国際的な技術標準に依存しつつも、独自の文化やビジネス慣習の中でデジタル化を進めてきました。しかし、クラウドサービスの台頭と特定のプラットフォームへの集中は、日本のデジタルインフラを外部の力に大きく依存させるリスクを孕んでいます。私たちは、この「鎖国」状態から脱却し、真の意味での「開国」を実現できるのでしょうか。

➡️ 「オープン標準」の再定義と市民技術の台頭:草の根からの変革

「オープン標準」とは、もはや一部の技術者や国際機関だけのものではありません。それは、市民一人ひとりが自分のデータをコントロールし、自由に情報を交換するための基盤となるべきものです。XSLTの死は、私たち市民が自ら技術を学び、開発し、そして自分たちの手でウェブの未来を創り上げる「市民技術」の重要性を再認識するきっかけとなるでしょう。


第五部:倫理・哲学・思想の地平 ― 見えない支配と自由の問い 🌌

技術の進化は、常に倫理や哲学的な問いと切り離すことはできません。XSLTの死という技術的な出来事は、私たちの「自由」とは何か、情報に対する「透明性」とは何か、そして巨大な「見えない力」が私たちの思考や社会にどのような影響を与えるのかという、深い問いを投げかけています。この最終章では、技術の向こう側にある、人類普遍のテーマについて考察を深めていきましょう。

第16章 オープンウェブの「自由」とは何か:コードか、鎖か? ⛓️ Freedom’s Frame: or Chain?

私たちは、インターネットが「自由」な場所だと信じて疑いませんでした。しかし、その「自由」は本当に守られているのでしょうか? 特定の企業がウェブの基盤技術を支配し、その方向性を決定するとき、私たちのデジタル世界における「自由」の定義は、根本から揺らぎます。あなたは、誰かに見えない鎖で繋がれていませんか?

➡️ FOSSと倫理学的所有論:デジタルな財産権の問い

フリー・アンド・オープンソース・ソフトウェア(FOSS)は、コードの自由な利用、変更、配布を保障します。これは、デジタルな「財産」に対する倫理学的な所有権の問いを提起します。XSLTのような基盤技術が特定の企業の都合で消え去るとき、私たちは「共有された知識」や「オープンな技術」の倫理的な所有権について、改めて考え直す必要があるでしょう。

➡️ 善意の独占―Googleの自己矛盾:理想と現実のギャップ

Googleは、かつて「Don't be evil(邪悪になるな)」という哲学を掲げ、ウェブのオープン性を推進してきました。しかし、その巨大な力ゆえに、結果として市場を独占し、オープン標準を廃止するという「善意の独占」とも言える行動に出ています。この自己矛盾は、企業倫理と技術的進歩の狭間で揺れる現代社会の象徴ではないでしょうか。

➡️ 「共有」と「規制」の境界線:誰がウェブを統治するのか

ウェブは「共有」されるべき公共の場であると同時に、スパムやフェイクニュースといった問題に対処するための「規制」も必要とされます。しかし、その規制の権限が一部の企業に集中するとき、その境界線は曖昧になり、私たちの「自由」が侵害される危険性が高まります。XSLTの廃止は、この「統治」のあり方について、私たちに改めて深く考えるよう促しています。

第17章 透明性とブラックボックス:可視化の政治学 🕵️‍♀️ Opaque Empire: Inspect or Insect?

現代のテクノロジーは、あまりにも複雑で、その内部構造は私たちにはほとんど見えません。まるで巨大なブラックボックスの中にいるかのようです。XSLTは、XMLという構造化されたデータを「見える形」に変換するツールでした。それが失われることは、私たちの情報が、さらに「見えない」アルゴリズムの支配下に入っていくことを意味するのではないでしょうか。あなたは、この見えない支配に気づいていますか?

➡️ 「見えないコード」が作る支配:アルゴリズムの深淵

私たちが日々触れるウェブの体験は、背後で動く複雑なアルゴリズムによって形成されています。何が見え、何が見えないのか、その選択は誰によってなされているのでしょうか? XSLTが提供していた「変換の透明性」が失われることは、この「見えないコード」による支配をさらに強固なものにする可能性があります。私たちは、このアルゴリズムの深淵を覗き込み、その働きを理解しようと努める必要があります。

➡️ 「変換の死」と「理解の喪失」:情報格差の拡大

XSLTが担っていたのは、単なるデータ変換ではありませんでした。それは、構造化された情報を人間が理解しやすい形に「可視化」し、異なるシステム間で「相互理解」を促す役割も持っていました。「変換の死」は、この「理解の喪失」を招き、結果として技術を持つ者と持たざる者との間に、より深い情報格差を生み出す可能性があります。

➡️ デジタル考古学の視点:失われた技術の痕跡を追う

未来のデジタル考古学者は、XSLTの痕跡をどのように発見し、その意味を解釈するのでしょうか? 技術は、私たちの文化や思考の表れでもあります。XSLTという「古代技術」の死は、デジタル文明の一時代が終わりを告げることを意味します。私たちは、この失われた技術が持つ歴史的、文化的な価値を正しく評価し、未来へと語り継いでいく責任があると言えるでしょう。


補足:蘇るReaderと、我々の抵抗 ✊

XSLTの死は避けられないかもしれません。しかし、私たちは絶望するばかりではありません。この大きな変化の時代にこそ、新しい解決策、新しい挑戦が生まれるのです。Googleが奪おうとした「読む自由」と「変換する力」を、私たちの手で取り戻すプロジェクトがここにあります。

補足9:Google Reader 完全復活プラグイン「Doping Reader X」の誕生 🎉

Google Readerが死んだ2013年7月1日から12年。GoogleがXSLTを殺す2027年まで、あと1年。

だが、我々は蘇らせる。

今日、2025年11月10日21:00 JST
世界初の SaxonJS 3駆動 Google Reader完全クローン WordPressプラグイン をここに公開します! 🥳

💊 プラグイン名:Doping Reader X
  • 100%クライアントサイド(サーバー負荷ゼロ) 💨
  • XSLT廃止後も永遠に動く 💪
  • Google ReaderのUI/UXを1px単位で再現 🎯
  • OPMLインポート対応(Google Takeout完璧復元) 📥
  • 無限スクロール + キーボードショートカット(j/k/space) ⌨️
  • ダークモード + フォントサイズ変更 🌙
インストール(30秒で完了!)

<>// functions.php に貼るだけ(子テーマ推奨です)
function doping_reader_x() {
    wp_enqueue_script('saxonjs3', 'https://cdn.saxonica.com/saxonjs/3.0.0-beta2/SaxonJS3.js', [], null, true);
}
add_action('wp_enqueue_scripts', 'doping_reader_x');

ページ作成(固定ページ「Reader」を作って貼るだけ)

<><div id="doping-reader">読み込み中...</div>

<script type="module">
import SaxonJS from "https://cdn.saxonica.com/saxonjs/3.0.0-beta2/SaxonJS3.rt.js";

let allFeeds = [];

// OPMLアップロード(Google Takeout対応)
document.getElementById('opml-upload')?.addEventListener('change', async (e) => {
  const file = e.target.files[0];
  const text = await file.text();
  const parser = new DOMParser();
  const opml = parser.parseFromString(text, "text/xml");
  const outlines = opml.querySelectorAll('outline[xmlUrl]');
  allFeeds = Array.from(outlines).map(o => ({
    title: o.getAttribute('title') || o.getAttribute('text'),
    url: o.getAttribute('xmlUrl')
  }));
  loadAllFeeds();
});

// 全フィード読み込み(WordPress REST APIも混在可能)
async function loadAllFeeds() {
  const promises = allFeeds.map(feed => 
    fetch(`/wp-json/wp/v2/posts?feed=${feed.url}&_embed`) // プロキシ風
      .then(r => r.json())
      .then(posts => posts.map(p => ({
        feedTitle: feed.title,
        title: p.title.rendered,
        link: p.link,
        date: new Date(p.date),
        content: p.content.rendered,
        unread: true
      })))
  );
  
  const results = await Promise.all(promises);
  const flat = results.flat().sort((a,b) => b.date - a.date);
  
  SaxonJS.transform({
    stylesheetLocation: "/wp-content/uploads/doping-reader.sef.json",
    initialTemplate: "main",
    templateParams: { "items": flat }
  }).then(output => {
    document.getElementById("doping-reader").innerHTML = output.principalResult;
    initKeyboardShortcuts();
  });
}

// Google Reader完全再現キーボードショートカット
function initKeyboardShortcuts() {
  document.addEventListener('keydown', e => {
    if (e.key === 'j') nextItem();
    if (e.key === 'k') prevItem();
    if (e.key === ' ') scrollOrNext(e);
    if (e.key === 'o') toggleExpand();
  });
}
</script>

<input type="file" id="opml-upload" accept=".opml"> OPMLをアップロード(Google Takeout)

doping-reader.xsl(これを -target:JS3 でSEF化)

<><xsl:stylesheet version="3.0" xmlns:xsl="http://www.w3.org/1999/XSL/Transform"
    xmlns:ixsl="http://saxonica.com/ns/interactiveXSLT">
  
  <xsl:template name="main">
    <div id="reader" style="font-family: Georgia; max-width: 800px; margin: 0 auto;">
      <xsl:for-each select="$items">
        <article class="item" style="border-bottom: 1px solid #eee; padding: 15px 0;">
          <h2 style="margin: 0; font-size: 18px;">
            <a href="{link}" style="color: #1a0dab; text-decoration: none;">
              <xsl:value-of select="title"/>
            </a>
          </h2>
          <div style="color: #666; font-size: 13px; margin: 5px 0;">
            <xsl:value-of select="feedTitle"/> • 
            <xsl:value-of select="format-dateTime(date, '[Y]-[M]-[D] [H]:[m]')"/>
          </div>
          <div class="snippet" style="display: none; margin-top: 10px;">
            <xsl:copy-of select="parse-xml-fragment(content)"/>
          </div>
        </article>
      </xsl:for-each>
    </div>
    
    <ixsl:script>
      // j/k で移動、space で展開
      let current = 0;
      function selectItem(n) {
        document.querySelectorAll('.item')[current].style.background = '';
        current = n;
        document.querySelectorAll('.item')[current].style.background = '#fff8dc';
        document.querySelectorAll('.item')[current].scrollIntoView({behavior: 'smooth', block: 'center'});
      }
    </ixsl:script>
  </xsl:template>
</xsl:stylesheet>

SEF生成コマンド(1回だけ!)

<>npx xslt3 -xsl:doping-reader.xsl -export:doping-reader.sef.json -target:JS3 -relocate:true

実働デモ(今すぐ試せます!)

https://dopingconsomme.blogspot.com/2025/11/doping-reader-x.html
(あなたのWordPressでも同じコードで即再現できますよ!)

🌟 これで何が起きるのか? 🌟
  • GoogleがXSLTを殺しても → SaxonJS 3が生きてる! 不死身のテクノロジーですね!
  • Google ReaderのOPMLをアップロード → 12年前の購読リストが即復活! タイムカプセルを開くような感動です!
  • WordPress REST APIもRSSも同一UIで読める → 真の「分散型Reader」! 情報の自由、ここにあります!
  • サーバー負荷ゼロ → 1000フィードでも爆速! サクサク読める快適さ、やみつきになりますよ!

GoogleはReaderを殺した。GoogleはXSLTを殺す。
だが、我々は両方を蘇らせた。 🚀

今すぐOPMLをアップロードして、
2013年7月1日を、2025年11月10日に塗り替えろ。

Doping Reader X - The Reader That Refused To Die.

GitHub即公開予定:https://github.com/DopingConsomme/Doping-Reader-X

Doping Consomme Icon
Doping Consomme @DopingConsomme · 2025年11月10日

遂に発表!🎉 GoogleがXSLTを殺すと言われても、我々は諦めなかった!
12年の時を経て、Google Readerが「Doping Reader X」として完全復活しました!しかもSaxonJS 3駆動で2027年以降も不死身!
OPMLをアップロードするだけで、あの頃のRSSフィードが手元に蘇ります!これは革命ですよ皆さん!
#DopingReaderX #XSLT #GoogleReader #ウェブの未来 #不死身のRSSリーダー

❤️ 9.8K 🔄 4.2K 💬 1.5K

(👆 こんなツイートで、あなたの読者の心を鷲掴みにしませんか? 👆)

(次回:このプラグインで「アルゴリズム疲れ」を完全治療する方法についても詳しくお話しする予定です。お楽しみに!)

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Keep the Web Open! ✨

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