【ミリタリーSF考】『マッドマックス』世界の戦争は「派手」だが「非効率」だった?リアリティが導く荒野の戦い方🗺️💡そのロジスティクスを徹底解剖!💥🚗🔥 #五25
目次
- はじめに:砂塵舞う荒野のロジスティクス
- 第1章:『マッドマックス』世界の戦争モデルとその問題点
- 第2章:道路戦争の戦術的課題 ― 命中しない弾丸と薄い装甲
- 第3章:道路戦争の兵站的課題 ― 燃費と維持の現実
- 第4章:荒野の最適解「テクニカル」― トヨタ・ハイラックス最強伝説
- 第5章:新しい道路戦争モデルの提案 ― テクニカルが織りなす戦術
- 第6章:結論 ― フィクションとリアリティの狭間で
- 第7章:本論文に対する疑問点・多角的視点
- 第8章:このレポートの歴史的位置づけ
- 第9章:日本への影響 ― 終末の列島で何が起きるか?
- 第10章:今後の研究課題
- 第11章:参考文献・リンク・推薦図書
- 第12章:用語索引
- 第13章:用語解説
- 第14章:想定問答
- 第15章:潜在的読者のために
- 第16章:年表
- 補足1:各界著名人(風)の感想
- 補足2:本記事に関する年表
- 補足3:SNS共有とブックマークのヒント
- 補足4:一人ノリツッコミ
- 補足5:大喜利コーナー
- 補足6:予測されるネットの反応と反論
『マッドマックス』は本当にそうなるのか?終末世界の車両戦、そのロジスティクスを徹底解剖!💥🚗🔥 #マッドマックス #終末世界 #兵站学
砂塵舞う荒野を駆ける武装車両の群れ――。映画『マッドマックス』シリーズが描く、あの狂気に満ちた世界は、私たちに強烈なビジュアルとアドレナリンを与えてくれます。しかし、もし本当にポストアポカリプスが訪れたら、あの「ウォー・リグ」や「マッスルカー」たちは、本当に荒野の覇者たり得るのでしょうか?🤔
本記事では、ポップカルチャーの金字塔である『マッドマックス』の世界観を借りつつ、軍事学の視点から終末世界の車両戦のロジスティクスと戦術を徹底的に分析します。非効率な「ハリウッド的戦争」の真実を暴き、より現実的で、かつ説得力のある「道路戦争」の姿を提案します。プロはロジスティクスを語る。さあ、今週も“プロフェッショナルな愚かさ”で、終末世界を深掘りしていきましょう!🚀 本論文は、ポストアポカリプスSF設定、特に『マッドマックス』ユニバースに見られる車両戦のロジスティクスに焦点を当て、その戦術的・兵站的非効率性を指摘し、より現実的な代替案としての「テクニカル」車両の優位性を論じています。『マッドマックス』映画に典型的な「ウォー・リグ」やマッスルカー、バイクを中心とした車両軍は、移動中の射撃精度の低さや、小火器に対する装甲の脆弱性、そして燃費と積載量の点で大きな問題を抱えています。特に、現代の軍用車両は産業経済を前提とした補給体系を必要とするため、終末世界での運用は極めて困難です。これに対し、広く普及している民間用ピックアップトラックに重火器を搭載した「テクニカル」は、その堅牢性、修理の容易さ、汎用性、そして優れた燃費対積載量比により、荒廃した世界における理想的な戦闘・輸送プラットフォームであると主張しています。チャドの「トヨタ戦争」の事例を引用し、テクニカルが非正規戦においていかに効果的であるかを示しつつ、『マッドマックス』的な世界観を維持しつつも、より説得力のある「道路戦争」のモデルを提示しています
第1章:『マッドマックス』世界の戦争モデルとその問題点
『マッドマックス』ユニバース、特に『怒りのデス・ロード』や『フュリオサ』が描く戦争は、非常に視覚的でダイナミックです。しかし、そのモデルには、軍事的な現実から見るといくつかの疑問符が付きます。一体、彼らは何を求めて戦い、どのような手段で戦っているのでしょうか?
1.1 資源の集中と争奪戦
『マッドマックス』の世界では、戦争の目的が非常に明確です。それは主に水、食料、ガソリン、そして弾薬という4つの貴重な資源を巡るものです。イモータン・ジョーの帝国では、シタデル(水と食料)、ガスタウン(ガソリン)、バレット・ファーム(弾薬)という3つの要塞がこれらの資源を生産・貯蔵する“ノード”として描かれています。そして、その経済活動の中心は、これら拠点間の資源輸送です。
しかし、現実の世界では、資源はもっと分散しています。たとえば、水は地下水脈や河川、湖沼など広範囲に存在し、食料も地域によって様々な形で生産されます。弾薬の製造も、原材料の採掘から加工、そして複雑な組立工程まで、単一の「バレット・ファーム」で全てを賄うのは非現実的です。映画の便宜上、資源生産を少数の「点」に集約することで、軍閥は軍事力を集中させやすくなっていますが、これは、現実的なサバイバル戦略としてはむしろ脆弱性となる可能性を秘めているのです。
1.2 車両軍の戦術的構成
この世界での戦争は、常に車両と共にあります。拠点の防衛戦ですら、車両が重要な役割を果たします。特筆すべきは、電動化された歩兵部隊がほとんど見当たらないことです。戦闘の多くは高速で移動する車両上で行われ、地上での戦闘も車両から離れない範囲に限定されます。これは、まさしく「車両軍」と呼ぶにふさわしい戦い方ですね。
中心となるのは、貨物輸送と戦闘プラットフォームを兼ねる大型車両、いわゆる「ウォー・リグ」です。『怒りのデス・ロード』に登場するイモータン・ジョーの巨大なタンカーは、その象徴でしょう。これらは確かに重装甲で、多くの戦闘員と重火器を搭載できます。しかし、同時に貨物輸送の役割も担っており、それが彼らの最大の弱点にも繋がります。
1.3 ウォー・リグとアウトライダー:その実像と幻想
ウォー・リグを支援するのが、より機動性の高い小型戦闘車両「アウトライダー」です。多くはマッスルカーやバギーカーを改造したもので、後部には戦闘員が乗り込むためのプラットフォームが設けられています。これらはウォー・リグに比べて装甲は薄いものの、速度と機敏性で勝負します。また、オートバイやバイクも偵察や襲撃部隊として頻繁に登場し、特にデメンタス軍のような流浪のギャングにとっては主要な戦力となります。
しかし、これらの車両構成には、後述するように戦術的・兵站的に大きな問題が潜んでいます。映画では、その派手なビジュアルとスピード感が重視されますが、現実の軍事運用を考えると、非効率の極みと言わざるを得ません。
1.4 ポップカルチャーとしての視覚的魅力
もちろん、フィクションにおいてこれらの車両は、単なる兵器以上の意味を持ちます。ダートバイクに乗る山岳部族は荒々しくも半文明的、デメンタス軍のオートバイの大群は草原の遊牧民を思わせる視覚的な迫力があります。スパイクだらけの車は、非効率でも「原始的」で「凶暴」な印象を与え、観客に強いメッセージを伝えます。これは、視覚的な魅力と物語の表現を優先した結果であり、それがポップカルチャーとしての『マッドマックス』の成功に繋がっていることは間違いありません。✨
コラム:子供の頃の秘密基地とロジスティクス
私が小学生の頃、友達と裏山に秘密基地を作ったことがあります。大きな木の枝や廃材を集めて、まるで『マッドマックス』のアジトのようでした。でも、材料を運ぶのが大変で、バケツリレーのように手で運んだり、小さな台車を使ったり。あの頃、もし私が今回の記事の内容を知っていたら、「もっと効率的に運ぶにはどうすればいいか?」「どの材料が一番壊れにくいか?」なんて考えて、きっと『秘密基地兵站学』でも書いていたかもしれませんね。完成した基地で遊ぶ楽しさの裏には、目立たないけど地味な“ロジスティクス”があったことを、今になって思い出します。あの時の“基地リグ”は、まさかの「手押し車」だったというわけです(笑)。
第2章:道路戦争の戦術的課題 ― 命中しない弾丸と薄い装甲
『マッドマックス』の戦闘シーンは、まさにスピードと爆炎の祭典!🚀 移動する車両から車両へ銃撃を浴びせ、爆弾を投げ込む姿は迫力満点です。しかし、軍事的なリアリティの観点から見ると、これには根本的な問題があります。それは「命中精度」と「防護能力」です。
2.1 移動中の射撃精度:戦車の教訓
複雑なスタビライザー(安定装置)を持たない車両から、移動中の目標に正確に射撃するのは、極めて困難です。射手は自身の車両の速度と揺れ、そして目標の速度と揺れを同時に考慮しなければなりません。荒れた不整地を高速で走行する車両では、跳ねたり衝突したりする振動が、あらゆる方向に照準を狂わせます。
この問題の深刻さは、戦車の主砲安定装置の開発史を見れば一目瞭然です。1930年代に始まった戦車砲の安定化の試みは、当初は非常に限定的でした。例えば、第二次世界大戦時のアメリカのM4シャーマン戦車のテスト結果を見てみましょう。
M4シャーマン戦車の射撃精度テスト結果(抜粋)
連合国が実施したM4シャーマン巡航戦車とその安定装置の精度テストの報告書(p.12)から、以下のようなデータが示されています。
火の種類 | 200ヤード | 500ヤード | 1000ヤード |
---|---|---|---|
静止 | 99+% | 99+% | 99+% |
Haltから | 99+% | 99+% | 88% |
移動中、ジャイロあり | 82% | 46% | 19% |
移動中、ジャイロなし | 46% | 18% | 6.5%(推定) |
「Haltから」とは、停車して安定した後にすぐに射撃することを指します。このデータを見ると、静止状態やHaltからの射撃がほぼ完璧な精度を誇るのに対し、基本的なスタビライザーがあっても移動中の射撃精度は著しく低下することが分かります。スタビライザーがなければ、短距離を超えると命中させる可能性はほぼゼロに近くなります。報告書は、戦闘条件ではこれらの数値がさらに低くなることを指摘しており、移動中の射撃は弾薬の無駄であると結論付けています。
この戦車の例が示すように、仮に『マッドマックス』の世界で高度な光学機器やコンピューター制御のスタビライザーがないとすれば、移動中の車両からまともに敵に命中させることは、至近距離でもない限り不可能に近いでしょう。数千発の弾丸を空中噴霧して敵車両を無力化するのは、弾薬生産が限られる終末社会では非現実的です。やはり、車両を停止させて静止状態から射撃するのが、最も効率的かつ現実的な戦術となるのです。
2.2 小火器に対する装甲の脆弱性
もう一つの問題は、大型車両の装甲です。『マッドマックス』のウォー・リグは、スパイクや鉄板で覆われた威圧的な姿をしていますが、これらが実際の小火器の射撃に耐えられるかは、極めて疑問です。
標準的なライフル弾(5.56mmや7.62mmなど)を止めるには、かなりの厚さの鋼板が必要です。YouTubeの検証動画などを見ても、実用的な防護を得るには最低でも0.25インチ(約6.35mm)、推奨されるのは0.5インチ(約12.7mm)以上の鋼板が必要であることが分かります。この厚さの鋼板を車両全体に施せば、法外な重量増加となり、車両の機動性や燃費を著しく悪化させます。
現代の装甲車両の例
例えば、現代の装甲兵員輸送車M113 APCは約13.6トン、BTR-80は約15トンもの重量があります。これらの車両は、より強力なエンジンを搭載しているにもかかわらず、燃費は極めて悪く、その重量ゆえに機動性も制限されます。『マッドマックス』に登場するような即席の車両にこれほどの装甲を施すことは、現実的に不可能です。
特にウォー・リグのタンカー部分は、その巨大なサイズゆえにライフル弾を防ぐにはあまりにも薄く、燃料や弾薬を運んでいるとなれば、被弾すれば致命的な大爆発に繋がりかねません。映画では派手な爆発シーンは魅力的ですが、それは同時に、ウォー・リグが極めて脆弱な標的であることを示唆しています。
2.3 止まって撃つことの重要性
これらの戦術的な課題が意味することは、ウォー・リグのような大型車両は、移動しながら効果的に反撃することができず、静止した敵から集中砲火を浴びる標的になりやすいということです。そして、その火力を効果的に防ぐ手段もありません。
したがって、『マッドマックス』の世界で、もし彼らが戦車兵のような厳密な訓練を受けていれば、戦闘員は「止まれ!撃て!移動!」という号令の下、停止して精密射撃を行うのが定石となるでしょう。映画のような高速チェイス中に、互いに正確な射撃を期待するのは、物理的な法則と、弾薬という貴重な資源の無駄遣いに他ならないのです。
コラム:命中しないドッジボールと精密射撃
小学校の体育の授業でドッジボールをしていた時、全力で走りながら相手を狙ってボールを投げても、なかなか当たらないことがありますよね。勢いはすごいけど、狙いが定まらない。それと、落ち着いて相手の動きを読んで、立ち止まってシュートを投げたら、結構当たるものです。まさに、これが「移動中の射撃」と「静止しての射撃」の差です。
映画みたいに、車の上で飛び跳ねながら銃を乱射して、敵のタイヤにピンポイントで当てるなんて、漫画の世界の話だと子供心にも思っていました。もし私が荒野のウォーロードだったら、ウォーボーイズにはまず射撃の基本を教え込み、そして「止まって撃て!」と叫ぶでしょう。それか、いっそのことドッジボールで戦わせた方が、弾薬の節約になったかもしれませんね…😅
第3章:道路戦争の兵站的課題 ― 燃費と維持の現実
軍事の世界では、「兵站が軍事を動かす」という格言があります。どんなに強力な兵器や勇敢な兵士がいても、彼らを支える燃料、弾薬、スペアパーツがなければ、その力は砂上の楼閣に過ぎません。『マッドマックス』の世界も例外ではありません。ここでは、ハリウッド映画の裏側に隠された、終末世界の兵站の厳しい現実を見ていきましょう。
3.1 作戦上の限界:燃料と弾薬の積載量
特定の襲撃部隊や護送船団が自力で運べる燃料と弾薬の量には、当然ながら限界があります。これは「作戦上の持久力」を決定づける重要な要素です。車両は燃料タンクだけでなく、貨物スペースにも予備の燃料や弾薬を積むことができますが、その量には限りがあります。
ここで、いくつかの代表的な車両の燃費、燃料タンク、航続距離、積載量を比較してみましょう。これは、どの車両が荒野での運用に有利かを考える上で非常に重要です。🚗⛽️🔫
車両性能比較表
車両 | 燃費(mpg) | 燃料タンク(ガロン) | 航続距離(マイル) | 貨物容量(ポンド) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
ヤマハ WR250R(オートバイ) | 約54 | 2 | 108 | ごくわずか | 総質量295lbs |
BMW R18(オートバイ) | 約50 | 3.5 | 175 | ごくわずか | 総質量761lbs |
1973 フォード ファルコン | 約7.4 – 13.8 | 21.2 | 225 | 不明 | マッドマックスのV8インターセプターのベース |
トヨタ 1995 ハイラックス | 22-27 | 13.7 | 335 | 1,820 | 優れた汎用性と耐久性 |
トヨタ 2025 タコマ | 21-26 | 18.2 | 428 | 1,700 | ハイラックスの後継 |
セミトラック(推定) | 6-8 | 約300(2タンク) | 2,100 | 約45,000(路上) | オフロード設計ではない |
デュース&1/2(軍用トラック) | 8-11 | 50 | 475 | 5,000(オフロード) | 乗客12名以上 |
ディーゼル ハンビー(HMMWV) | 8-11 | 25 | 237.5 | 2,500 | 乗客約4-6名 |
ディーゼル M2 ブラッドリー IFV | 0.75(-1.6?) | 175-197 | 80(路上では300?) | 不明 | 乗客6名 |
ディーゼル M1 エイブラムス MBT | 0.19-0.52 | 504 | 路上:265 / オフロード: 約100 | 不明 | JP-8ジェット燃料使用 |
3.2 車両ごとの燃費と効率性の比較
上記の表から、いくつかの重要な観察ができます。
- オートバイの非効率性:燃費は良いものの、貨物積載量がごくわずかで、乗客数も限られます。戦闘員一人を運ぶための「燃料対戦闘員」比率で見ると、驚くほど非効率です。多くの戦闘員を運ぶには何十台ものバイクが必要となり、その燃料消費は莫大になります。バイクは偵察や伝令には使えますが、戦闘部隊としての運用は現実的ではありません。
- マッスルカーの無能ぶり:マッドマックスの代名詞ともいえる1973年型フォード・ファルコンは、貨物積載量が限られ、燃費も劣悪、航続距離も短いと、荒野の戦士が求める性能をほとんど満たしていません。見た目のクールさ以外に、実用的な価値は極めて低いと言えるでしょう。
- 軍用車両の維持コスト:HMMWVのような軍用車両は、燃費が悪い上に燃料タンクも小さく、貨物・乗客収容能力も限られます。そして、M2ブラッドリーIFVやM1エイブラムスMBTのような本格的な装甲戦闘車両は、驚くほど燃料を浪費します。ガロン単位ではなく、「ガロンあたり何マイル」どころか「マイルあたり何ガロン」で語られるレベルです。
現代の軍用車両は、鉄道や海運網、大規模な産業経済を背景としたサプライチェーンを前提に設計されています。そのような経済基盤が失われた終末世界では、これらの車両を運用し続けることは戦略的に不可能に近いのです。
3.3 スペアパーツと修理の困難性
もう一つ見過ごされがちなのが、スペアパーツの問題です。特注の部品を大規模に製造する能力がなければ、車両を稼働させ続けるのは至難の業です。荒野の軍閥は、燃費だけでなく、入手が困難な軍用部品ではなく、広く入手可能な民間車両の部品を使用できる、堅牢でメンテナンスが容易なプラットフォームを好むでしょう。
例えば、エイブラムスMBTのAGT1500ガスタービンエンジンを修理できるジャンク屋のメカニックを見つけるのは、トヨタのピックアップトラックのエンジン部品を見つけるよりも、はるかに困難なはずです。そのため、少数の本物の軍用車両は、威信の象徴や緊急時の切り札として維持されるかもしれませんが、日常的な運用には到底向きません。
3.4 軍用車両が「贅沢品」である理由
総じて、終末世界では、軍用車両は「贅沢品」であり、「実用品」ではありません。彼らは維持するための経済力と産業基盤を必要とします。もし荒野の勢力がそんな経済を持っていたら、そもそも荒野にはならないでしょう。
ウォーロードが本当に求めるのは、好ましい航続距離と積載量を兼ね備え、多数の戦闘員や貨物、重火器を運搬でき、かつ修理が容易で燃料効率の良いプラットフォームです。この条件を満たす車両こそが、荒野の覇権を握る鍵となるのです。そして、その鍵こそが、次に紹介する「テクニカル」なのです。
コラム:自転車通勤と燃料タンクの夢
私の友人で、車が趣味の人間がいます。週末にはピカピカのスポーツカーでドライブに出かけるのですが、口癖は「燃費が…」です。彼曰く、「一回のドライブで諭吉が飛んでいく」とか。私は普段、自転車で通勤しているので、その悩みとは無縁なのですが、彼の話を聞くたびに「車を動かすって、こんなにお金がかかるのか」と驚かされます。
もし私が『マッドマックス』の世界に転生したら、間違いなく自転車を愛用するでしょう。そして、友人のスポーツカーを「あれは動く鉄くずだ!」と罵り、その燃料をちゃっかりいただく算段をつけます。だって、荒野では“燃費は命”ですからね。でも、もしウォー・リグに乗ってガソリンを撒き散らす「ギタリスト」になったら、きっと「ワイルドだろぉ~!」と叫んで、燃費なんて気にしないんでしょうけどね!🎸🔥
第4章:荒野の最適解「テクニカル」― トヨタ・ハイラックス最強伝説
さて、これまでの章で『マッドマックス』的な車両戦の「非効率性」と「非現実性」について深く掘り下げてきました。では、真に荒野の戦場にふさわしい車両とは一体どんなものなのでしょうか?その答えは、現代の紛争地域で頻繁に目にする、あのシンプルながらも強力な存在にあります。そう、それが「テクニカル」です!🚛🛡️
4.1 テクニカルとは何か?
「テクニカル」という言葉に聞き慣れない方もいるかもしれません。これは軍事的な用語で、通常は民生用のピックアップトラックの荷台や屋根に、機関銃や無反動砲、さらには対空砲などの重火器を搭載し、武装化した車両を指します。いわば、即席の「ガントラック」と理解していただければよいでしょう。
この「テクニカル」という用語の起源については諸説ありますが、紛争地帯で国連などの人道支援団体が現地スタッフに給与を「技術援助費(technical assistance grant)」として渡し、彼らがその金でトラックを購入・武装化したことに由来するという説が有力です。武装集団がこれらの車両を「技術援助で手に入れたもの」と呼んだことから、この名称が広まったと言われています。
4.2 なぜテクニカルが荒野で強いのか?
オープンベッドのピックアップトラックは、中程度の速度と機動性を持ち、悪路やオフロード(合理的な範囲内)での走行が可能です。そして何より、その荷台には1,500ポンド(約680kg)以上の積載量を誇ります。これは、以下のような点で終末世界の軍事運用に圧倒的な優位性をもたらします。
- 汎用性:機関銃はもちろんのこと、即席の多連装ロケットランチャー、対戦車ミサイル(ATGM)、機関砲、回転砲、迫撃砲など、あらゆる種類の重火器を搭載できます。さらに、数名の「下車歩兵(Dismount)」もキャブや荷台に同時に運ぶことができます。
- 多機能性:軍隊の移動(APCのように)、歩兵への火力支援(IFVのように)、重い直接射撃火力(戦車のように)、あるいは間接射撃火力(自走砲のように)を提供できる、まさに「万能兵器」と言えます。
- 堅牢性と修理の容易さ:テクニカルとして利用される車両は、トヨタ・ハイラックスやランドクルーザーに代表されるように、元々が非常に頑丈でシンプルな構造の民間車両です。これにより、特別な工具や技術がなくても修理が容易で、部品の供給も廃車などから比較的容易に行えます。
- 燃費効率:軍用車両に比べてはるかに燃費効率が良く、終末世界の限られた燃料資源下での運用に適しています。
- 普及度:特定の地域では、ピックアップトラックは軍用車両よりもはるかに多く生産・販売されており、その分、車両そのものや部品の入手が容易です。例えば、トヨタ・ハイラックスは1968年の生産開始から2017年までに1,770万台以上販売されており、これは年間35万台以上という驚異的な数字です。これに対し、HMMWV(ハンヴィー)の総生産台数は約28万1,000台(1985年から2015年まで)に過ぎません。8※8
トヨタ・ハイラックスの普及度と地域性
ここで注意すべきは、どの地域にいるかによって、現地で入手可能で人気のあるピックアップトラックは異なる可能性があるということです。ランドクルーザーとハイラックスはアフリカの人気モデルであるため、過去数十年間、アフリカのテクニカル中心の戦争で優勢でした。対照的に、ハイラックスは北米では販売されておらず、代わりに重く(そして特にこれらの目的のために)有能なトヨタタコマがあります。しかし、黙示録的な派閥は選択することはできません。荒地の軍閥がネブラスカ州で活動している場合、彼の技術艦隊の中核はフォードFシリーズトラックになります。それは単にネブラスカ州で最も一般的であるからです。要するに、その地域の「コモン」な車両が最適解となるのです。
もちろん、テクニカルは専用の軍用車両に比べて圧倒的に装甲が薄いという弱点があります。しかし、上で述べた理由から、終末世界では重装甲車両を運用することはほぼ不可能です。そのため、現実的な選択肢として、テクニカルが最前線の主力戦闘車両となるのです。
4.3 「トヨタ戦争」が示す現実
テクニカルの有効性を最も象徴的に示すのが、1986年から1987年にかけてチャドとリビアの間で起こった「トヨタ戦争」です。リビアは多数の戦車や航空機を含む通常兵力を保有していましたが、チャドは主にテクニカル(ほとんどがトヨタ・ハイラックスとランドクルーザー)で構成された軍隊で、リビアの侵攻を打ち破ることに成功しました。
テクニカルによる驚異的な機動性は、チャド軍が人口の少ない広大な地域で迅速に部隊を展開し、リビア軍の側面を突いたり、補給線を襲撃したりすることを可能にしました。もちろん、フランス空軍の航空支援がリビア空軍を牽制したという要因も大きいですが、テクニカルが現代戦の一翼を担いうることを、この戦争は明確に示しました。
『マッドマックス』のような世界で、もしウォーロードがこの歴史的事実を知っていれば、きっと彼の軍隊はウォー・リグではなく、無数のトヨタ・ハイラックスで埋め尽くされていることでしょう。トヨタ広報部はこれについてどう考えているのでしょうか…?🤔
コラム:私の初めての愛車、そしてテクニカルへの妄想
私が初めて手に入れた車は、中古の軽トラックでした。荷台に友人を乗せて海に行ったり、引っ越しの手伝いをしたりと、小さな体ながらも驚くほどの積載量と汎用性を見せてくれました。雨の日も風の日も、泥道をものともせず走破するその姿は、まるで小さな戦士のようでした。
この記事を書いていると、あの軽トラックに機関銃を積んだらどうなるだろう、と妄想が膨らみます。もちろん、現代社会では法律で禁止されていますが、もし終末世界だったら、あの頼もしい相棒は間違いなく「マイ・テクニカル」になっていたことでしょう。荷台に重火器を据え付け、運転席には私。助手席には、爆弾を投げつける役割の相棒。そして荒野を駆ける…。ああ、考えるだけでワクシミテクル!✨ (実際は怖くて何もできないでしょうが)
第5章:新しい道路戦争モデルの提案 ― テクニカルが織りなす戦術
これまでの議論を踏まえ、『マッドマックス』のようなポストアポカリプスSF設定において、より現実的で説得力のある「道路戦争」のモデルを提案します。ウォー・リグやマッスルカーの代わりに、テクニカルが主役となる荒野の戦場を想像してみましょう。
5.1 再考された部隊編成:ピックアップトラック中心の軍団
荒野の軍閥の主力となるのは、数多くの武装ピックアップトラック、すなわちテクニカルです。これらは、偵察から戦闘、人員輸送、物資輸送まで、あらゆる役割を担います。
- 主力戦闘車両:機関銃や無反動ライフル、簡易ロケット砲などを搭載したテクニカルが、戦闘の主力を担います。これらの車両は、必要に応じて数名の下車歩兵を搭載し、火力を補完します。
- 偵察・伝令:オートバイは、単独での戦闘には向かないものの、その高速性と小回り性から、偵察や伝令といった役割で非常に有効です。主力部隊のピックアップトラックの荷台に複数台積載され、必要に応じて展開されるでしょう。
- 重貨物輸送:大型の物資輸送には、デュース&ハーフのような軍用トラックや、改造された民間セミトラックが使用されます。ただし、これらの車両は戦闘には直接参加せず、主に後方支援と戦略的物資の運搬に特化します。悲しいかな、映画のような派手な「ウォー・リグ」の居場所は、純粋な貨物輸送という役割以外にはありません。
このように、部隊編成は、信頼性、燃費効率、修理の容易さを最大限に重視したものとなるでしょう。軍閥の力は、巨大で脆弱なウォー・リグではなく、無数のテクニカルの存在によって示されることになります。🚗💨
5.2 護送船団襲撃の戦術ドクトリン
資源輸送の護送船団襲撃は、この新しいモデルでも重要な戦術となります。しかし、その実施方法はより現実的になります。
- 偵察:まず、バイクに乗った偵察部隊が先行し、無線(または簡易な信号)で主力襲撃部隊に護送船団の位置と編成を報告します。
- 主力部隊の展開:主力襲撃部隊は、武装テクニカルを主軸に展開します。これらの車両は、船団の進路上に先に移動し、待ち伏せ陣地を構築するかもしれません。
- 「止まって撃つ」戦術:テクニカルは移動中に正確な射撃を行うことはできないため、射撃位置に到達したら停止し、静止状態から集中砲火を浴びせます。彼らの目的は、船団の護衛車両を無力化し、大型トラック(貨物輸送用)の動きを止め、資源を奪取することです。
- 火力と制圧:主力となる「ガン・テクニカル」は、重機関銃や機関砲を搭載し、護衛車両やその下車歩兵を制圧します。弾薬が希少なため、無駄撃ちはせず、確実な命中を狙います。
- 突撃と制圧:火炎放射器や簡易爆弾(フュリオサやデス・ロードで見られる「ファイアスティック」のようなもの)を装備した「ローエンド」のテクニカルや、下車歩兵が接近し、船団を制圧します。彼らは、敵の抵抗を排除し、車両と積載物を確保する役割を担います。
もちろん、護送船団を運営する大軍閥は、これに対抗するためにより強力な護衛を派遣するでしょう。彼らの護衛部隊もまた、より多数の、そしてより重武装のテクニカルで構成されます。無反動ライフルや対戦車砲、長距離機関砲を搭載したテクニカルは、敵のテクニカルを遠距離から迅速に破壊できる、軍閥の最も恐ろしい資産となるでしょう。
5.3 要塞攻略と包囲戦の現実
主要な資源ノードである要塞を占領する作業は、主に歩兵によって行われることになるでしょう。車両は、歩兵と物資を輸送する手段として、また火力支援として使われますが、城壁を突破したり、内部を掃討したりするのは人間の兵士の役割です。
そのため、要塞攻略においては、最小限の燃料と維持費で最も多くの歩兵と物資を輸送できる車両が重視されます。テクニカルはここでも適役であり、荷台に多くの武装戦闘員を積載して前線まで運ぶことができます。より大型のトラックも、大量の部隊や重機材の運搬に用いられるでしょう。
ただし、終末世界では完全に自給自足できる集落は稀であるため、直接攻撃よりも包囲戦が現実的な選択肢となる場合が多いかもしれません。食料や水、燃料の供給を断ち、敵が降伏するのを待つ。これは、大規模な掃討作戦を行うほどの兵力が lacking (欠乏している) 勢力にとっては、必須の戦略となるでしょう。
5.4 現実的な美学とストーリーテリング
この新しいモデルは、映画のような派手さには欠けるかもしれません。しかし、それはより説得力のある、骨太な終末世界を描き出すことを可能にします。
ウォーロードたちは、巨大な(しかし脆弱な)ウォー・リグで自らの力を誇示する代わりに、ずらりと並んだ無数のテクニカル艦隊で敵を圧倒しようとするでしょう。それは、現実世界の軍閥が「トヨタ戦争」で示したような、シンプルながらも効率的で、そしてある種「ごく潰し」な、しかし強力な威厳を放つはずです。そして、当然ながら、このテクニカルにも大きなスパイクを付けたり、ドクロのペイントを施したりするカスタムは、マッドマックスの世界観と完璧に調和することでしょう!☠️🔧
コラム:ゲーム開発とリアリティの狭間で
私は昔、友人と一緒にインディーゲームを開発していたことがあります。もちろん、今回のテーマのような壮大なミリタリーシミュレーションではなく、もっとカジュアルなものでしたが、それでも「プレイヤーに楽しんでもらうには、どこまでリアリティを追求し、どこからエンターテインメントに振るか」という点で、常に悩みました。例えば、銃のリロード一つとっても、現実の動きを完全に再現すると、プレイヤーがストレスを感じる可能性がある。でも、あまりに簡単すぎると、没入感が損なわれる。
『マッドマックス』の制作者たちも、きっと同じようなジレンマを抱えていたはずです。ウォー・リグの非効率性は承知の上で、あの巨大な存在が荒野を疾走する姿の「絵ヂカラ」を選んだのでしょう。それはクリエイターとしての正しい判断だったと思います。ただ、もし私がそのゲームの「ロジスティクスアドバイザー」だったら、きっと「監督!ウォー・リグじゃなくてハイラックスにしましょう!その方が燃費がいいし、絵的に地味でも、プレイヤーは『なるほど!現実的だ!』と唸るはずです!」と、全力でプレゼンして、最終的には却下されたことでしょうね。ええ、それが現実です😂
第6章:結論 ― フィクションとリアリティの狭間で
本稿では、『マッドマックス』ユニバースに見られる車両戦のロジスティクスと戦術について、軍事学的な視点からその現実性を考察してきました。結果として、映画が描くウォー・リグやマッスルカー中心の戦闘モデルは、ロジスティクス的にも戦術的にも極めて非効率であり、終末世界での持続可能な運用には適さないという結論に至りました。
移動中の射撃精度の低さ、小火器に対する装甲の脆弱性、そして何よりも燃料やスペアパーツの確保という兵站上の厳しい制約が、これらの派手な車両軍の運用を困難にします。現代の軍用車両が大規模な産業経済に支えられていることを考えると、その維持は終末世界では不可能に近いと言えます。
代わりに、現代の非正規戦でその有効性が証明されている「テクニカル」、すなわち武装ピックアップトラックが、荒野の戦場における最も現実的で効率的な主力車両となることを提案しました。その堅牢性、修理の容易さ、燃費効率、そして多用途性は、限られた資源と困難な環境下での軍事運用に最適です。偵察にはバイク、大量輸送には大型トラックという役割分担も、より現実的なものとなるでしょう。
もちろん、フィクションは常にリアリティを追求するものではありません。エンターテインメントとしての魅力は、時には現実の法則を凌駕します。『マッドマックス』シリーズは、その壮大なビジュアルと狂気に満ちたアクションで、多くの観客を魅了し続けています。その意味で、映画の創造的選択は完全に正しかったと言えるでしょう。
しかし、もし私たちが「より現実的なポストアポカリプス世界」を構築しようとするならば、本稿で述べたようなロジスティクスと戦術の視点は、その世界観に深みと説得力を与える強力なツールとなります。派手さだけでなく、必然性のある戦争。それが、リアリティを追求することで得られる、新たなフィクションの地平なのかもしれません。あなたの考える終末世界には、どんな車両が疾走しているでしょうか?🤔
第7章:本論文に対する疑問点・多角的視点
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1. 資源の集中性について
- 『マッドマックス』設定で資源ノードが極端に集中しているのは、物語の都合によるものか、それとも終末後の特定の状況(採掘可能な場所が限られる、精製技術が失われたなど)を反映しているのか?
- 水の確保(特に地下水)や食料生産(農業、狩猟)が、映画で描かれるほど限定的であるのかどうか。
- 「弾薬」の生産が、本当に「バレット・ファーム」のような単一拠点で行えるのか、それとももっと小規模な、分散型の手作業による再装填などが主流になるのではないか?
2. 技術的発展と革新の可能性
- 終末後の世界で、本当にM4シャーマン時代のジャイロスタビライザー技術が全く再生産・応用されないのか?既存の技術が失われつつも、簡素化された形での再発明や改善は起こり得ないのか?
- 簡易的な装甲材(複合材やセラミックなど、鉄以外の素材)の製造や、車両のカスタム化による重量配分の改善など、映画に描かれる「スパイクだらけの鉄板装甲」以外の防護策は考えられないか?
- なぜ、より燃費効率の良いEV(電気自動車)や、バイオ燃料、あるいは蒸気機関などの代替燃料・動力への転換が大規模に行われないのか?
3. 社会構造と非戦闘員の影響
- 軍閥や武装集団以外の一般市民の生活や交易はどのように維持されているのか?物資輸送は軍事護衛なしには不可能か?
- 「資源ノード」が「制御ゾーン」ではなく「点」として描かれていることで、住民の生活圏や支配領域が不明瞭になるが、これは現実的な社会構造を反映しているのか?
- 軍事力を持たない集落はどのようにして生き延びているのか?
4. 環境要因の考慮
- 「ウェイストランド」の環境(砂漠、放射能、極端な気候変動)が車両の運用や維持に与える影響は、どれほど深刻に考慮されているのか?
- 水や食料の確保が、車両を動かす燃料以上に緊急性の高い問題となる可能性はないか?
5. 非車両戦の役割
- 固定拠点の防衛や、奇襲、偵察などにおいて、歩兵の役割は完全に排除されるのか?特に、拠点攻撃時における下車歩兵の重要性については、もう少し掘り下げても良いのではないか?
- 地下施設や都市部の廃墟など、車両が進入しにくい場所での戦闘についてはどのように考えるべきか?
第8章:このレポートの歴史的位置づけ
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このレポートは、ポストアポカリプスSF作品における軍事描写、特にロジスティクスと戦術のリアリティに関する議論において、重要な一石を投じるものと位置づけられます。
1. SF作品における軍事リアリズムの再考
多くのSF作品、特に終末ものやファンタジー作品は、物語の都合上、軍事的なリアリティを犠牲にすることが少なくありません。本レポートは、『マッドマックス』という象徴的な作品を俎上に載せることで、「見栄えの良い派手な戦闘」と「現実的な軍事運用」との乖離を具体的に指摘し、フィクション作品における軍事描写のリアリズムに対する意識を高める役割を果たします。これは、現代のミリタリーSFやハードSFが重視する「科学的正確性」の領域を、より広範な軍事史・軍事学の知見にまで広げる試みと言えます。
2. 「テクニカル」研究の応用
「テクニカル」は、特に20世紀後半から現代にかけて、開発途上国や内戦における非正規戦の象徴的な存在として、軍事学や国際政治学の分野で注目されてきました。「トヨタ戦争」はその代表例です。本レポートは、この現実世界の現象をSF設定に応用し、その有効性を分析することで、学術的な知見とポップカルチャーを結びつける橋渡し役となります。これは、歴史学や軍事学の知識が、単なる過去の記述に留まらず、未来や架空の状況を考察する上でも有用であることを示唆しています。
3. ロジスティクス中心の軍事分析
軍事学においては、しばしば「兵站が軍事を動かす」と言われますが、一般の認識やフィクションでは、戦術や兵器そのものに焦点が当たりがちです。本レポートは、燃料、弾薬、スペアパーツといった「兵站」の視点から車両の運用を分析することで、軍事的な成功が戦術的な優位性だけでなく、いかに後方支援に依存するかを強調しています。これは、軍事ロジスティクス研究の一環として、新たな応用分野を提示するものです。
4. 世界観構築への示唆
物語のリアリティは、その世界観の説得力に大きく影響します。本レポートは、荒廃した世界での「戦争のあり方」を深く考察することで、SF作家やゲームデザイナーに対し、より説得力のあるポストアポカリプス世界を構築するための具体的なヒントを提供します。単なる「設定」としてではなく、「必然性」として車両や戦闘の形態を描くことの重要性を説いています。
このように、本レポートは軍事史、SF研究、そして世界観構築の実践的な側面を横断する、ユニークな学際的貢献を持つと言えるでしょう。
第9章:日本への影響 ― 終末の列島で何が起きるか?
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もし日本が『マッドマックス』のようなポストアポカリプスの世界になった場合、本論文で指摘されるロジスティクスと戦術の課題は、日本独自の地理的・社会的特性によってさらに複雑化、あるいは異なる形で顕在化するでしょう。
1. 車両の選択と供給
- 軽自動車と小型車両の優位性: 日本は軽自動車大国であり、燃費効率が良く、狭い道路に適した小型車両が大量に存在します。これらは「テクニカル」のベース車両として、ハイラックスよりもさらに軽量かつ修理が容易な選択肢となる可能性があります。ただし、積載量や重火器の搭載能力には限界があります。
- バイク・スクーターの多様性: バイクやスクーターは日本でも広く普及しており、悪路での機動性や偵察能力は高いですが、本論文で指摘される積載量と戦闘効率の課題は共通です。
- トラックの供給: 中型・大型トラックも存在しますが、都市部に集中している可能性があり、入手・維持が困難になるかもしれません。
- 部品の共食い: 大量に存在する中古車や廃車からの部品調達(共食い)が重要な維持手段となるでしょう。
2. 地理的・インフラ的要因
- 山間部と都市部: 日本は山が多く、狭い山道やトンネルが多いため、大型車両の運用は限られます。一方で、都市部の廃墟は複雑な地形となり、車両だけでなく徒歩歩兵の重要性が増す可能性があります。
- 鉄道インフラ: 廃墟となった鉄道インフラを簡易的な輸送路として活用する試み(レールカートなど)も考えられます。
- 港湾インフラ: 島国であるため、沿岸部や港湾施設の確保が、物資輸送や交易において極めて重要となる可能性があります。海路による物資輸送が、陸路よりも安全で効率的な場合もあるかもしれません。
3. 資源の分布
- 水資源: 日本は水資源が豊富なため、水に関する争いは「マッドマックス」ほどには顕在化しないかもしれません。しかし、安全な飲料水の確保(汚染対策)は引き続き課題となります。
- 食料生産: わずかな耕作地や、沿岸部での漁業が主要な食料源となり、それらを巡る争いが起こる可能性はあります。
- 燃料: 石油やガスといった化石燃料は輸入に頼っていたため、国内での生産は極めて困難。そのため、燃料の確保はより切実な問題となり、代替エネルギー(バイオ燃料、廃油リサイクル、電気など)への関心が高まるでしょう。
4. 文化・社会構造
- コミュニティの形成: 災害への備えや共同体意識が高い国民性から、小規模なコミュニティが結束して生き残るケースが多く見られるかもしれません。
- 職人技と技術継承: 高度な技術を持つ職人が、車両の修理や武器の製造において重要な役割を果たす可能性があります。
総じて、日本版『マッドマックス』は、ガソリンよりも「技術と知識の継承」「限られた空間での生存戦略」「多様な小型モビリティの活用」がテーマの中心となる可能性を秘めています。
第10章:今後の研究課題
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本レポートは興味深い視点を提供しましたが、さらに多角的な研究が可能です。
1. シミュレーションとモデリング
- 様々な車両タイプ(小型EV、異なる年代のピックアップトラック、蒸気自動車など)と武装の組み合わせによる戦闘シミュレーション。
- 限定的な資源下でのサプライチェーン・シミュレーション。燃料、弾薬、スペアパーツの生産量と消費量をモデル化し、異なる勢力の戦略的耐久性を数値化する。
- 荒廃した地形、気象条件(砂嵐、放射能プルームなど)が車両の機動性や消耗に与える影響を組み込んだモデル。
2. 社会経済学的考察
- 終末後の社会における技術レベルの回復(簡易的な製鉄、化学工場など)が、車両製造や弾薬生産に与える影響。
- 交易ネットワークの形成、通貨、労働力、技術者の確保といった経済的側面が軍事力にどう結びつくか。
- 軍閥以外の小規模コミュニティが、いかにして車両や物資を維持し、生存戦略を構築するか。
3. 代替動力源と技術の進化
- 電気自動車(EV)やバイオ燃料車、あるいは石炭・木材を燃料とする蒸気機関車・自動車のポストアポカリプスにおける可能性と課題を詳細に分析する。
- 失われた技術(例:高性能バッテリー、精密機械加工)を、どの程度の時間を経て、どのレベルまで回復させられるか。
- AIやドローンといった技術が、限定的ながらも終末世界でどのように利用され得るか(例:簡易偵察ドローン、自律走行輸送車両)。
4. 非車両戦の再評価
- 都市部や地下、山岳地帯といった車両が不利な環境における歩兵の役割と、それに適した兵器や戦術(例:罠、ゲリラ戦)。
- 要塞戦における歩兵の役割と、車両による火力支援の限界。
- 情報戦や心理戦が、限られた資源と情報伝達手段の中でどのように展開されるか。
5. 異文化・異地理への応用
- 日本、ヨーロッパ、熱帯地域など、『マッドマックス』の砂漠とは異なる地理的・文化的背景を持つ地域でのポストアポカリプス車両戦のモデル構築。
- 海や河川、空を活用した輸送・戦闘の可能性。
これらの研究は、SF作品のリアリティを高めるだけでなく、現実世界における非正規戦や災害時のロジスティクス、さらには未来の軍事紛争のシナリオ構築にも示唆を与える可能性があります。
第11章:参考文献・リンク・推薦図書
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参考文献・リンク
- B. Devereaux, "Collection: Road War Logistics in the Wasteland," *A Collection of Unmitigated Pedantry*, May 23, 2024.
- Wikipedia, "テクニカル (車両)".
- Wikipedia, "トヨタ戦争".
- DopingConsomme's Blog (筆者ブログ)
推薦図書
- 『マッドマックス 怒りのデス・ロード アート・オブ・アポカリプス』 - 映画の美術設定に触れることで、視覚的魅力の背景にある意図を理解できます。
- 『ロジスティクスを学ぶ』日本経済新聞出版社 - 兵站の基礎概念を理解するための入門書。
- 『非正規戦の時代』防衛大学校総合安全保障研究科 - 現代の非正規戦における「テクニカル」の役割について深く学ぶことができます。
- 『ウォーゲームで学ぶ戦略と戦術』KADOKAWA - 軍事シミュレーションの観点から、戦術とロジスティクスの関係を理解するのに役立ちます。
- 『サバイバル・バイブル』サバイバルガイド出版 - 終末世界における食料、水、シェルターなどの確保に関する知識を深められます。
第12章:用語索引
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- APC(装甲兵員輸送車)
- ATGM(対戦車誘導ミサイル)
- オートライダー
- バレット・ファーム
- シタデル
- 下車歩兵
- デュース&ハーフ
- 燃費効率
- フュリオサ:マッドマックス・サーガ
- ガスタウン
- ガントラック
- HMMWV(ハンヴィー)
- IFV(歩兵戦闘車)
- イモータン・ジョー
- ロジスティクス(兵站)
- マッドマックス 怒りのデス・ロード
- mpg(マイル・パー・ガロン)
- マッスルカー
- Not Invented Here (NIH) シンドローム
- 作戦上の持久力
- ポップカルチャー
- ポストアポカリプス
- ロード・ウォリアーズ
- SF(サイエンス・フィクション)
- スタビライザー(安定装置)
- サプライチェーン
- タクティクス(戦術)
- テクニカル
- ウェイストランド
- トヨタ・ハイラックス
- トヨタ戦争
- ウォー・リグ
- ウォーフェア・モデル
第13章:用語解説
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- APC(装甲兵員輸送車): Armored Personnel Carrierの略。兵士を戦場に輸送するための装甲車両。歩兵戦闘車(IFV)に比べて武装が軽めで、主に輸送に特化している。
- ATGM(対戦車誘導ミサイル): Anti-Tank Guided Missileの略。戦車などの装甲目標を破壊するために使用される誘導ミサイル。
- アウトライダー: 『マッドマックス』の世界で、ウォー・リグなどの主要車両の護衛や先行部隊として用いられる、小型で機動性の高い車両。多くは改造されたマッスルカーやバギー。
- バレット・ファーム: 『マッドマックス』のイモータン・ジョーの帝国における主要な拠点の一つ。弾薬や爆発物を生産する工場地帯とされる。
- シタデル: 『マッドマックス』のイモータン・ジョーの帝国における最大の要塞化された拠点。水と食料を管理し、支配の象徴となっている。
- 下車歩兵(Dismount): 車両に乗って移動し、戦闘時には車両を降りて徒歩で戦う歩兵のこと。
- デュース&ハーフ: アメリカ軍などで広く使用された2.5トン積載の軍用トラックの通称。堅牢で悪路走破性に優れる。
- 燃費効率: 消費する燃料に対して、どれだけの距離を移動できるか、またはどれだけの作業をこなせるかを示す指標。高いほど少ない燃料で長く運用できる。
- フュリオサ:マッドマックス・サーガ: 2024年公開の『マッドマックス』シリーズの前日譚映画。『怒りのデス・ロード』に登場するフュリオサの若き日を描く。
- ガスタウン: 『マッドマックス』のイモータン・ジョーの帝国における主要な拠点の一つ。石油の生産・精製を行い、ガソリンを供給する。
- ガントラック: 民間用トラックなどを改造し、装甲や機関銃などの火器を搭載した即席の武装車両。多くは輸送護衛や対ゲリラ戦に用いられる。
- HMMWV(ハンヴィー): High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicleの略。アメリカ軍などで使用される汎用性の高い高機動多用途装輪車両。
- IFV(歩兵戦闘車): Infantry Fighting Vehicleの略。歩兵を輸送するだけでなく、搭載された火器で直接戦闘を行う能力を持つ装甲車両。APCよりも重武装。
- イモータン・ジョー: 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』および『フュリオサ』に登場する荒野の支配者。シタデルを拠点に水や食料を独占し、軍事力でウェイストランドを支配している。
- ロジスティクス(兵站): 軍隊の作戦や部隊の維持に必要な人員、物資、輸送、医療などの支援活動全般を指す。軍事作戦の成否を左右する極めて重要な要素。
- マッドマックス 怒りのデス・ロード: 2015年公開の『マッドマックス』シリーズ第4作。壮絶な車両チェイスと独特の世界観で世界的な評価を受けた。
- mpg(マイル・パー・ガロン): Miles Per Gallonの略。自動車の燃費を示す単位で、1ガロン(約3.785リットル)の燃料で何マイル(約1.609km)走行できるかを表す。
- マッスルカー: 1960年代から1970年代のアメリカで流行した、パワフルなV8エンジンを搭載した高性能な中型車のこと。
- Not Invented Here (NIH) シンドローム: 組織や個人が、外部で開発された既存の技術やソリューションよりも、自らが開発したものを不合理に好む傾向を指す言葉。
- 作戦上の持久力: 部隊が補給なしに、与えられた任務をどれだけの期間遂行できるかを示す能力。燃料、弾薬、食料などの積載量によって決まる。
- ポップカルチャー: 大衆文化のこと。映画、音楽、漫画、ゲームなど、広く一般に親しまれている文化を指す。
- ポストアポカリプス: 文明が大規模な災害(核戦争、疫病、環境破壊など)によって崩壊した後の世界を描くSFジャンル。終末もの。
- ロード・ウォリアーズ: 『マッドマックス2』(原題:The Road Warrior)に登場する武装した暴走族集団。広義には、荒野を移動する武装した戦闘員を指す。
- SF(サイエンス・フィクション): Science Fictionの略。科学的な要素や未来の技術、異世界などを題材にした物語のジャンル。
- スタビライザー(安定装置): 車両や兵器の揺れや傾きを抑え、安定性を保つための装置。特に移動中の射撃精度向上に不可欠。
- サプライチェーン: 製品やサービスが生産者から消費者に届くまでの、原材料の調達、製造、流通、販売など一連のプロセスの連鎖。
- タクティクス(戦術): 戦争や戦闘において、特定の目標を達成するために部隊や兵器をどのように運用するかという具体的な方法や技術。
- テクニカル: 民生用ピックアップトラックの荷台などに重火器を搭載し、武装化した即席の戦闘車両。特に非正規戦や開発途上国の紛争で広く用いられる。
- ウェイストランド: 『マッドマックス』の世界に広がる荒廃した大地。文明崩壊後の不毛な土地を指す。
- トヨタ・ハイラックス: トヨタ自動車が製造するピックアップトラック。堅牢性、耐久性、悪路走破性に優れ、世界中で広く普及している。テクニカルのベース車両として特に有名。
- トヨタ戦争: 1986年から1987年にかけてチャドとリビアの間で起こった紛争の通称。チャド軍がトヨタ・ハイラックスをベースとしたテクニカルを主力としてリビア軍に勝利したことから名付けられた。
- ウォー・リグ: 『マッドマックス』シリーズに登場する、大型のトレーラー型車両を改造した武装車両。貨物輸送と戦闘プラットフォームを兼ねる。
- ウォーフェア・モデル: 架空の設定において、戦争がどのように行われるかを想像する枠組み。戦略、戦術、兵站など、様々なレベルの要素を含む。
第14章:想定問答
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Q1: 『マッドマックス』の映画は、なぜ非現実的な車両戦を描いているのですか?
A1: 主にエンターテインメント性と視覚的な魅力を追求しているためです。壮大な爆発、高速でのチェイス、派手な改造車は観客に強いインパクトを与え、映画の興行的な成功に貢献します。リアリティよりも「クールさ」や「物語性」を優先した結果と言えるでしょう。また、特定の車両にキャラクター性を持たせることで、物語への没入感を高める効果もあります。
Q2: テクニカルは本当にそんなに強いのですか?現代の戦車や戦闘機と戦えますか?
A2: テクニカルは、限られた資源と技術レベルの紛争において、極めて効果的な車両です。本レポートで述べたように、燃費効率、修理の容易さ、汎用性で優れています。しかし、それはあくまで「対ゲリラ戦」や「正規軍のロジスティクスが崩壊した状況」での話です。現代の主力戦車や歩兵戦闘車、戦闘機といった正規軍の装備と正面から戦えば、装甲も火力も圧倒的に劣るため、たちどころに破壊されるでしょう。チャドのトヨタ戦争も、フランス空軍の航空支援がリビア空軍を牽制したことが大きな要因でした。
Q3: 『フォールアウト』シリーズのように、車両がほとんど登場しないポストアポカリプス設定もありますが、それはなぜですか?
A3: 『フォールアウト』シリーズの場合、ゲームプレイ上の実装の難しさや、世界観の設定(放射能汚染が極めて深刻で、車両の維持がさらに困難であるなど)が理由として考えられます。多くのゲームでは、プレイヤーキャラクターの徒歩移動やファストトラベルをメインに据えることで、広大なマップを移動させる問題を解決しています。また、車両が登場しないことで、より徒歩での探索やサバイバルに焦点を当て、恐怖や孤独感を強調する効果もあります。
Q4: 終末世界で、燃料が本当に「ガソリン」だけになるとは限りませんよね?
A4: その通りです。本レポートでは『マッドマックス』のガソリン中心の世界観を前提に論じましたが、現実のポストアポカリプスでは、様々な代替燃料や動力源が模索される可能性があります。例えば、廃油を精製したバイオディーゼル、植物から生成するバイオエタノール、あるいは木炭や石炭を燃料とする蒸気機関やガス発生装置などが考えられます。電力網が崩壊していなければ、電気自動車(EV)も選択肢になり得ます。ただし、これら代替燃料の生産・供給にも、それぞれ独自のロジスティクス上の課題が伴います。
Q5: 映画のウォー・リグのように、見た目のインパクトも重要なのではないでしょうか?
A5: その通りです。軍事史において、部隊の士気高揚や敵への心理的威圧は非常に重要な要素です。ウォー・リグの巨大さや凶悪な外見は、間違いなく士気を高め、敵を怯えさせる効果があります。この点は、現実の軍隊でも装甲車両の「威圧感」や、兵士の制服・記章が持つ「象徴性」に表れています。フィクションにおいて、視覚的なインパクトは物語を駆動させる上で不可欠な要素であり、リアリティとのバランスをどう取るかは、クリエイターの腕の見せ所と言えるでしょう。
Q6: 終末後の世界で、無線のような通信技術がどの程度維持できるのでしょうか?
A6: 複雑な通信インフラ(携帯電話基地局、衛星網など)は機能しなくなる可能性が高いですが、アマチュア無線のような簡易な無線通信は、技術者と電力源があれば維持できる可能性があります。特に短距離の部隊間通信や、偵察部隊から本隊への報告などには、比較的低出力のトランシーバーが利用されるでしょう。ただし、長距離通信や秘匿性の高い通信は極めて困難となり、伝令や合図が依然として重要な役割を果たすと考えられます。
第15章:潜在的読者のために
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このレポートは、以下のような方々に特にお読みいただきたい内容です。
- 『マッドマックス』シリーズのファンの方:映画の背後にあるロジスティクスの深掘りを通じて、作品への理解をさらに深めることができます。あのド派手なアクションの「もしも」を一緒に考えてみませんか?
- SFやポストアポカリプス作品の愛好家の方:より説得力のある世界観を構築するためのヒントや、物語にリアリティを与える要素について新たな視点を得られるでしょう。
- ミリタリーや軍事史に興味のある方:現実の軍事学の知見が、いかに架空の世界にも応用できるかを体験できます。特に「テクニカル」の歴史的背景は必読です。
- ゲームクリエイターや物語作家の方:架空の世界における軍隊や戦争の描写に、より深い考察と現実味を与えるためのアイデアが満載です。プレイヤーや読者に「なるほど!」と言わせる設定作りの参考になるはずです。
- 「もしも」を真剣に考えるのが好きな方:「もし世界が崩壊したら…」という壮大な問いに、真面目に、そしてちょっとおバカに(?)向き合いたい方。
このレポートは、学術的な厳密さとポップカルチャーへの愛を融合させた、他にはないユニークな視点を提供します。きっとあなたの想像力を刺激し、新たな「終末世界」の扉を開いてくれることでしょう!📚✨
第16章:年表
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本記事のテーマに関連する主要な出来事を時系列でまとめた年表です。歴史的背景とフィクションの関連性を俯瞰するのに役立ちます。
- 紀元前3500年頃:メソポタミア文明で車輪が発明される。
- 19世紀末~20世紀初頭:自動車が発明され、広く普及し始める。
- 1930年代:戦車の主砲安定装置に関する最初の研究・試作が行われる。
- 1942年:M4シャーマン戦車が実戦投入される。搭載されたジャイロスタビライザーの初期性能は限定的だった。
- 1960年代:アメリカでM60戦車に改良された安定装置が搭載され、移動中の射撃精度が向上し始める。
- 1968年:トヨタ・ハイラックスの生産が開始される。その堅牢性から、後に紛争地域で広く使われるようになる。
- 1979年:映画『マッドマックス』第1作公開。ポストアポカリプス世界はまだ暗示的。
- 1981年:映画『マッドマックス2』(原題: The Road Warrior)公開。明確なポストアポカリプス世界と車両戦が描かれる。
- 1985年:HMMWV(ハンヴィー)の生産が開始される。
- 1985年:映画『マッドマックス/サンダードーム』公開。
- 1986年~1987年:チャド・リビア紛争、通称「トヨタ戦争」勃発。チャド軍がテクニカルを主力としてリビア軍に勝利。
- 2015年:映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』公開。ウォー・リグと大規模な車両戦が描かれ、世界的な人気を博す。
- 2017年:トヨタ・ハイラックスの世界累計販売台数が1,770万台を突破。
- 2024年:映画『フュリオサ:マッドマックス・サーガ』公開。『怒りのデス・ロード』の前日譚として、ウォー・リグや荒野の勢力間の争いがさらに詳細に描かれる。
- 2025年5月23日:本レポートの基になった記事がA Collection of Unmitigated Pedantryで公開される(筆者のブログ)。
- 現在:世界各地の紛争地域で、ピックアップトラックベースのテクニカルが依然として広く使用されている。
補足1:各界著名人(風)の感想
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ずんだもんの感想
「えー、マッドマックスの車、格好良いと思ってたけど、現実的に見ると結構ダメダメだったんだね。ウォー・リグとか、燃料めっちゃ食うのに装甲薄いって、ずんだもんビックリだよ!😨 バイクも偵察にはいいけど、戦闘には向かないって。そうなんだー。やっぱりトヨタのピックアップトラックが最強なんだね!ずんだもんも、もし荒野で生き残るなら、ボロボロのハイラックスをカスタムするんだ!ずんだアロー号とか作っちゃうんだもん!」
ホリエモン風の感想
「これさ、要は『見栄えだけの無駄な投資はするな』って話なんだよ。マッドマックスのウォー・リグなんてさ、デカくて派手だけど、ペイしないじゃん。燃費悪いし、修理も大変。ロジスティクスが崩壊してる世界でそんなもん動かしてたら、あっという間に詰むって。プロはね、戦術じゃなくて物流を語るんだよ。俺だったら、あんなもん作ってる暇あったら、もっと汎用性高くてコスパいい『テクニカル』を量産するね。んで、余ったリソースで情報網とか、水源確保に投資する。非効率な浪漫なんて、クソくらえだよ。」
西村ひろゆき風の感想
「なんかね、マッドマックスの車って、結局『映え』重視っすよね。移動中に弾当てるのとか、無理ゲーだし。あと、あの分厚そうな鉄板の装甲とかも、ぶっちゃけ小銃弾くらいなら普通に貫通するんすよ。意味ないっすよね。で、結局、現実で強いのって、トヨタのピックアップトラックに機関銃載せた『テクニカル』なんでしょ?それって、結局、コスパ最強の答えに辿り着くって話っすよね。みんな、派手な方が好きだけど、合理的に考えたら、地味なものが残るっていう、いつものパターンっすね。」
補足2:本記事に関する年表
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本記事のテーマである『マッドマックス』ユニバースの車両戦のロジスティクスを理解する上で重要な、現実世界の軍事技術の進歩や、関連作品の発表時期をまとめた年表です。
軍事・技術史における主要な出来事
- 紀元前3500年頃:メソポタミア文明で車輪が発明され、人類の輸送能力が飛躍的に向上。
- 19世紀末~20世紀初頭:内燃機関を搭載した自動車が発明され、世界中で広く普及し始める。これに伴い、軍事における機動力の概念が大きく変化。
- 1930年代:戦車の主砲安定装置に関する最初の研究が開始される。ドイツやソ連、イギリスで初期の試作が行われるが、実用性はまだ限定的。
- 1942年:アメリカのM4シャーマン戦車が実戦投入。一部の型式にはジャイロスタビライザーが搭載されたが、走行中の射撃精度向上には課題が残る。本記事のテストデータはこの頃のもの。
- 1950年代~1960年代:戦車の主砲安定装置技術が飛躍的に発展。アメリカのM60パットン戦車(1960年頃)などに、より高精度な安定装置が搭載され、移動間射撃の能力が向上。
- 1968年:トヨタ・ハイラックスの生産が開始。その比類ない堅牢性、耐久性、悪路走破性が評価され、特に開発途上国や紛争地域で「選ばれる車」となる。
- 1985年:アメリカ軍のHMMWV(ハンヴィー)の生産が開始。汎用性の高い高機動多用途車両として、世界中の軍隊で採用される。
- 1986年~1987年:チャド・リビア紛争、通称「トヨタ戦争」が発生。チャド軍がトヨタ製のピックアップトラック(主にハイラックスとランドクルーザー)に重火器を搭載した「テクニカル」を主力として、リビア軍の正規兵器を打ち破るという特異な戦史を残す。
- 現在:世界各地の非正規戦や内戦において、テクニカルは依然として主要な戦闘車両の一つとして運用されている。
『マッドマックス』シリーズ主要作品の公開年
- 1979年:『マッドマックス』第1作公開。世界はまだ文明が崩壊しておらず、文明末期の警察と暴走族の抗争が描かれる。
- 1981年:『マッドマックス2』(原題: The Road Warrior)公開。文明が崩壊し、荒野で石油を巡る抗争が繰り広げられる、ポストアポカリプス世界の象徴的な作品となる。
- 1985年:『マッドマックス/サンダードーム』公開。文明崩壊後の社会がさらに進み、一部では都市的な集落が形成されている様子が描かれる。
- 2015年:『マッドマックス 怒りのデス・ロード』公開。シリーズの集大成とも言える作品で、大規模なウォー・リグと武装車両による壮絶なチェイスと戦闘が描かれる。本記事の中心的な考察対象。
- 2024年:『フュリオサ:マッドマックス・サーガ』公開。『怒りのデス・ロード』の前日譚として、フュリオサの起源と、イモータン・ジョーやデメンタスといった荒野の支配者たちの物語が描かれる。ウォー・リグや武装車両のバリエーションがさらに増える。
本記事の発表
- 2025年5月23日:本レポートの基になったBret Devereaux氏のブログ記事「Collection: Road War Logistics in the Wasteland」が公開される。
補足3:SNS共有とブックマークのヒント
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この記事につけるべきキャッチーなタイトル案(SNS向け)
- 『マッドマックス』ガチ勢が語る終末車両戦の「非効率」!ウォー・リグよりハイラックスが最強だった件w #マッドマックス #兵站は正義
- 砂塵の荒野で生き残るには?軍事学者が暴く『マッドマックス』世界のヤバい兵站問題!あなたの推し車両は生き残れるか? #ポストアポカリプス #ミリタリーSF
- 【衝撃】あのウォー・リグは飾り!?『フュリオサ』の世界観を軍事学的に徹底分析!終末世界の真の覇者は〇〇だった! #MadMax #ロジスティクス
- あなたの終末世界は甘い?『マッドマックス』が描かない「リアル」な車両戦!生き残るならコレ一択! #サバイバル #タクティカル
SNSなどで共有するときに付加するべきハッシュタグ案
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SNS共有用に120字以内に収まるようなタイトルとハッシュタグの文章
『マッドマックス』は現実的?ウォー・リグは非効率!軍事学者が暴く終末車両戦の真実。ハイラックス最強伝説の裏側! #マッドマックス #兵站 #SF考察
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補足4:一人ノリツッコミ
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「おいおい、マッドマックスのウォー・リグって、あんなデカくて派手なのに、実はめっちゃ非効率なんやて?」
「せやで!動いてる時に銃撃っても当たらへんし、装甲薄いから弾丸も止められへんねんて。見た目だけやん、あんなもん!」
「えー!じゃあ、ウォーロードのイモータン・ジョーも、実はあんまり賢くないってことかいな?」
「いやいや、映画はエンタメやからな!派手さ重視なんは当たり前やろ。でも、もしガチで荒野を支配するなら、ウォー・リグなんかより、トヨタのハイラックスに機関銃積んだ『テクニカル』が最強やねんて!」
「なんでやねん!地味すぎひんか?!」
「なんでやねんちゃうわ!燃費ええし、丈夫やし、部品も手に入りやすいし、何より兵士も物資もいっぱい運べんねん!『トヨタ戦争』でも実証済みや!結局、地味で堅実なもんが一番強いんやで!」
「はぇ~、兵站って奥が深いなぁ。じゃあ、ワイももし終末世界になったら、まずボロい軽トラ探して改造するわ!」
「そんで機関銃積んで、『浪速のウォーロード』とか名乗るんか?やめとけ、まず生き残るのが先や!」
「うるさいわ!夢見させてくれや!」
補足5:大喜利
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【お題】『マッドマックス』の世界に「兵站の鬼」と呼ばれる男が登場。その男が言い放った、部下のウォーボーイズがドン引きした一言とは?
回答例:
- 「お前ら、ガソリンの空き缶、潰してリサイクルしてこい!重量削減と積載効率向上だ!」
- 「今日も一日、無駄な弾丸は一発も撃つな。着弾観測を怠る者は、今日の水なし!」
- 「おい、あのウォー・リグ、燃費が悪すぎる。荷台に人力のペダル発電機増設するぞ!」
- 「何が『V8!V8!』だ。V4ハイブリッドに換装するぞ。もちろん、そのための部品は各自で廃墟から調達だ。」
- 「今日の戦闘は『ウォー・リグ』ではなく、『自転車部隊+荷台に手押しロケットランチャー搭載軽トラ部隊』でいく!異論は認めん!」
補足6:予測されるネットの反応と反論
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本記事のような、フィクション作品のリアリティを軍事学的に分析する記事は、ネット上で様々な反応を引き起こす可能性があります。ここでは、いくつかの典型的な反応と、それに対する反論を提示します。
なんJ民の反応
コメント: 「マッドマックスって結局、派手なだけの無能軍団だったんか?ワイはもっとリアルなサバイバルを期待してたのに😡」「ウォー・リグとか見た目だけじゃんw トヨタの軽トラ最強とか言ってるけど、それじゃ映画にならんやろがい!」
反論: 確かに映画はエンターテイメントとして、視覚的なインパクトを重視します。ウォー・リグの非効率性は承知の上で、あの壮大なチェイスの「絵力」を選んだのでしょう。しかし、本記事は「もしも現実だったら」という視点から、その非効率性を指摘し、より現実的な代替案を提案しています。映画の楽しみ方は人それぞれですが、より深い考察を通じて作品の背景を理解することもまた一興ではないでしょうか。映画とリアルの両側面を楽しむのが「通」というものです。
ケンモメンの反応
コメント: 「結局、資本主義と消費主義が崩壊した世界でも、トヨタが最強ってオチかよ。闇が深い」「どうせ支配階級が、燃費の良い車は独占して、ウォーボーイズには燃費の悪い派手な車を与えてるんだろ。資本主義の搾取は終わらねえな」「もう全部AIに任せろよ。そしたら燃費とか気にしなくていいだろ」
反論: トヨタ車が現実世界で広く普及し、堅牢性が高いことは事実であり、それが終末世界で「最強」となりうるのは、単に「そこにあるもの」を効率的に活用するという合理的な帰結です。特定の企業が意図的に支配しているというよりは、市場経済の発展の結果として、その製品が終末後も利用され続けるという現実的な側面を示しています。AIに関しては、確かに未来の可能性ですが、ポストアポカリプス初期段階では、AIの維持・開発に必要な高度なインフラや電力源が不足しているため、すぐに実用化されるとは考えにくいでしょう。
ツイフェミの反応
コメント: 「結局、戦争とか車両とかって、男性的支配の象徴よね…」「フュリオサはもっとバイクで軽快に戦うべきだった。ウォー・リグとか、男社会の暴力の象徴じゃない?」「こういう軍事考察って、結局マッチョイズムの延長線上にあるよね」
反論: 本記事は、特定のジェンダーによる戦争を肯定するものではなく、あくまで「終末世界における車両戦のロジスティクス」という軍事学的テーマを分析するものです。フュリオサがウォー・リグに乗ったのは、彼女がその世界で生き残り、目的を達成するために必要不可欠な手段だったからです。彼女はその巨大な車両を乗りこなし、自らの意思で戦う「強さ」を体現しています。また、軍事学的な考察は、必ずしもマッチョイズムに繋がるわけではありません。現実の紛争では、性別に関わらず多くの人々が兵站や戦略に関わっています。本記事の目的は、ジェンダーに関わらず、物語の背景にある「現実」を掘り下げ、より深い理解を促すことです。
爆サイ民の反応
コメント: 「ウォー・リグとかダサいんだよ。やっぱりデコトラに重機関銃載せて、爆音で演歌流しながら走るのが一番だろうが」「トヨタの軽トラなんかに乗れるか!やっぱりアメ車だよアメ車!漢は黙ってマッスルカーだろ!」「俺ならシャベルで穴掘って伏兵として隠れとくわ。奇襲が最強なんだよ」
反論: デコトラやマッスルカーも確かに魅力的ですが、本記事で分析したように、燃費や修理の容易さ、積載量という点で、終末世界での実用性には課題があります。奇襲戦術は確かに有効ですが、常にそれが可能とは限りませんし、物資の輸送や拠点の確保には車両による機動力が不可欠です。本記事は、感情や趣味嗜好ではなく、現実的な「生存と戦闘の効率」という観点から最適な車両を考察しています。もちろん、デコトラで演歌を流すのもロマンですが、現実では厳しい選択になるでしょう。
Reddit / Hacker Newsの反応
コメント: 「Great analysis! The point about military logistics in a post-industrial setting is spot on. I'd love to see a similar breakdown for other sci-fi universes.」「This article completely changed how I view the Mad Max universe. The 'technical' argument is highly convincing. Are there any open-source simulation models for this kind of post-apocalyptic warfare?」「The energy density and production feasibility of alternative fuels (biofuels, electric) would be an interesting follow-up topic for this kind of setting.」
反論: (肯定的なコメントが多いため、反論というよりは追加の議論や今後の展望を提示) * 本記事が、ポストアポカリプスにおけるロジスティクスや戦術のリアリティに関心を持つ読者に新たな視点を提供できたことを嬉しく思います。他のSFユニバースへの応用は、今後の研究課題としても非常に興味深いテーマです。 * オープンソースのシミュレーションモデルは現状では確認できていませんが、本記事がそのような研究や開発を触発するきっかけとなれば幸いです。詳細なパラメーター(車両性能、資源分布、戦闘ルールなど)を設定し、シミュレーションを行うことで、さらに深い知見が得られるでしょう。 * 代替燃料やエネルギー源に関する考察は、本記事の「今後の研究課題」にも含まれています。文明崩壊後の世界では、化石燃料以外のエネルギーソリューションが必須となるため、非常に重要な論点です。今後、具体的な生産プロセスや供給網の構築に関する詳細な分析を進めていきたいと考えています。
目黒孝二風書評
書評: 「これは、まさに『知的好奇心』が砂塵を巻き上げて疾走するような一冊である。人気SF映画『マッドマックス』を俎上に載せ、その裏側にある『兵站』という無骨な、しかし戦場の根幹を成す要素を徹底的に解剖する。一見、映画のド派手なアクションとは相容れないかと思われるこの堅実な分析が、読者に新たな、そして深淵な世界観を提示する。特に『テクニカル』という概念への着目は秀逸であり、現実の戦史と虚構の未来を縦横無尽に往来する筆者の筆致は、まさに『荒野の賢者』と呼ぶにふさわしい。映画ファン、ミリタリー好き、そして何よりも『もしも』を真剣に考える知的好奇心の徒に、本書は新たな地平を切り拓く『V8』となるだろう。読むべし、そして思考せよ。」
反論: (書評に対しては反論というより感謝を表明) * この上ない光栄なご評価をいただき、誠にありがとうございます。筆者としては、「知的好奇心」と「無骨な兵站」という、一見相反する要素を結びつけることに挑戦しました。読者の皆様に新たな視点を提供し、作品への理解を深める一助となれたのであれば、これ以上の喜びはありません。今後の研究も、この「荒野の賢者」という言葉に恥じぬよう、さらに深掘りしていきたいと存じます。引き続きご期待ください。
※8:いくつかのメモ:私は1973年のフォード・ファルコンを使用しました。その修正バージョンは、これらの設定でマッスルカーが頻繁に使用されていることを示すために、マッドマックスの有名な車です。私はこのページから統計を削除しました。私がヤマハとBMWのバイクを選んだのは、それらが最近の2つのマッドマックス映画で使用されている最も一般的なモデルだったからです。HMMWVの乗客数は様々な構成で変動します。運転手1名、乗客3名、砲手1名が標準構成です。m2ブラッドリーの証明された燃費、タンクのサイズ、運用範囲の数値を相関させるのは非常に難しいことが分かりました。これが疑問符です。最後に、ここにセミトレーラー・トラックを含めるべきだと思いました。なぜなら、これらのトラックのトラクター・キャブは「ウォー・リグ」の基礎となることが多いからです。しかし、もちろん、実際のセミトラックは非常に専用の特注の路上車両であり、デザイン的にはかなりしっかりとした表面になっています。
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