#大学教授が左翼ばかりであるのはなぜか? #士06
アメリカの元財務長官で経済学者のラリー・サマーズ氏は、ダートマス大学での講演で、現在のアメリカの大学が政治問題に揺れている状況について語った。 特に、イスラエルとパレスチナの問題に関して、ガザへの支持を表明した学生が罰を受ける事例が目立っている。このような状況は、大学における言論の自由が脅かされていることを示している。 サマーズ氏は、かつてハーバード大学の学長としても知られ、理系分野における男女の能力のばらつきについての発言が問題視されて不信任に追い込まれた経緯を持つ。 彼の発言は、男女差の問題に関する客観的な議論の重要性を訴えるものであったが、その内容は感情的な反応によって排除され、結果的に大学の使命が損なわれていると指摘している。 彼は、大学が社会の正義を語る一方で学問の真実については軽視していると批判しており、特に人種や出自に関する議論ばかりに偏り、普遍的な価値観についての話が不足していると述べた。このような状況を引き起こしている原因として、大学教授たちの政治的偏りを挙げる。 サマーズ氏自身、左派の中では保守的であるが、大学では右派の中で右側と見なされることが多かったと語っている。 彼は、大学の教授たちが左側に偏る理由として、資本主義に対する見方の違いを指摘する。 資本主義に否定的な人々は選択肢が限られ、大学という環境に集まりやすい。サマーズ氏は、このような背景が大学の政治的偏りを助長していると考えている。 最後に、サマーズ氏は、政治的に偏った大学が考え方の多様性を損なっていることを警告し、大学が本来持つべき考え方の多様性を保障する努力を強調した。多様性を声高に叫ぶ人々が思考の多様性を受け入れない皮肉な現実に触れ、大学教授という職業自体がバイアスを持つことをも問題視している。彼は、経済学の分野におけるこの現象を特に重要視し、大学教授になることが一つの偏見であることを強調した。