#LongPollingとWebSockets:どちらを選ぶべきか? #一06

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ロングポーリング(Long Polling)とは、クライアントとサーバー間でリアルタイム通信を実現するための技術の一つです。通常のHTTPリクエストを利用し、サーバーからのデータを待つための接続を維持する方法です。以下に、ロングポーリングの基本的な仕組みや特徴を説明します。

基本的な仕組み

  1. リクエストの送信: クライアント(例えば、Webブラウザ)はサーバーにHTTPリクエストを送信します。
  2. サーバーの応答: サーバーは、クライアントからのリクエストを受け取った後、すぐにデータを返すのではなく、新しいデータが利用可能になるまで接続を維持します。
  3. データの準備: サーバーが新しいデータを準備できた場合、またはタイムアウトが発生した場合に、サーバーはレスポンスを返します。
  4. 再リクエスト: クライアントはサーバーからのレスポンスを受け取った後、再度リクエストを送信し、同様のプロセスを繰り返します。

特徴

  • 非同期通信: クライアントはサーバーからのデータを待つ間、他の処理を行うことができます。
  • 効率的なリソース利用: サーバーは新しいデータが準備できるまで接続を維持するため、リソースを効率的に使用できます。
  • HTTPプロトコルの利用: ロングポーリングはHTTPを基盤としているため、特別なプロトコルやライブラリを必要とせず、既存のWebインフラを利用できます。

利点

  • シンプルな実装: 既存のHTTPインフラを利用できるため、実装が比較的簡単です。
  • ファイアウォールの問題回避: HTTPトラフィックとして扱われるため、ファイアウォールの制約を受けにくいです。
  • 可観測性: HTTPメトリックをそのまま利用できるため、監視やトラブルシューティングが容易です。

欠点

  • 遅延: 新しいデータがない場合、クライアントは定期的にリクエストを送信する必要があり、遅延が発生する可能性があります。
  • サーバー負荷: 多数のクライアントが同時に接続している場合、サーバーに対する負荷が増加します。

まとめ

ロングポーリングは、リアルタイム通信を実現するための有効な手段であり、特にシンプルな実装が求められる場合や、ファイアウォールの制約がある環境での利用に適しています。ただし、リアルタイム性が特に重要なアプリケーションでは、WebSocketなどの他の技術を検討することも重要です。

WebSockets(ウェブソケット)とは、クライアントとサーバー間で双方向の通信を可能にするプロトコルです。HTTPを使用して初期接続を確立した後、持続的な接続を維持し、リアルタイムでデータを送受信できるようになります。以下に、WebSocketsの基本的な特徴や利点、使用例について説明します。

基本的な特徴

  1. 双方向通信: WebSocketsは、クライアントとサーバーが互いにデータを自由に送信できるため、リアルタイムのインタラクションが可能です。
  2. 持続的な接続: 一度接続が確立されると、クライアントとサーバーは常に接続を維持し、必要に応じてデータを送受信できます。
  3. 低オーバーヘッド: WebSocketは、HTTPリクエストのオーバーヘッドが少なく、データの送受信が迅速に行えます。

利点

  • リアルタイム性: データが即座に送信されるため、チャットアプリケーションやオンラインゲームなど、リアルタイム性が求められるアプリケーションに最適です。
  • 効率的な通信: 一度接続が確立されると、データの送受信に必要なオーバーヘッドが少なく、効率的に通信が行えます。
  • イベント駆動型: サーバーはクライアントに対してイベントをプッシュできるため、クライアントは常に最新の情報を受け取ることができます。

欠点

  • 実装の複雑さ: WebSocketの実装は、ロングポーリングに比べて複雑で、特に認証や接続管理が必要です。
  • ファイアウォールの問題: 一部のファイアウォールやプロキシがWebSocketトラフィックをブロックすることがあります。
  • リソース管理: 持続的な接続を維持するため、サーバー側でのリソース管理が重要になります。
 この記事では、Node.js および TypeScript を使用して HTTP ロングポーリングを取り入れ、リアルタイムアップデートを実装したプロセスについて解説しています。特に、PostgreSQL をバックエンドに持つシステムで、数百のワーカーノードが常に新しいジョブをポーリングする必要がある状況下での実装に焦点を当てています。WebSocket の検討を経て、HTTP ロングポーリングが高い効果を発揮することに気づきました。 システムの主な課題は、すぐに新しいジョブの情報をワーカーノードに提供しつつ、データベースの負荷を軽減し、また、エージェントに対しては効率的に実行やチャット状態の更新ができるようにすることでした。ロングポーリングは、サーバーがデータを即時時に返すのではなく、最初にデータが用意できるかタイムアウトが発生するまで接続を保つため、効率的な資源利用を実現します。 具体的な実装方法では、ジョブの状態を確認する非同期関数が示され、ポーリングを行う際のエラー処理やレスポンスの取り扱いも説明されています。さらに、ポーリングを効率的に行うためには、適切なインデックスの設定が重要であり、これによりデータベースへの頻繁なクエリが迅速に処理できるようになります。 ロングポーリングの利点としては、まず、従来のHTTPメトリックがそのまま使えて可観測性が保たれることや、WebSocket のための新たな認証メカニズムを実装する必要がない点が挙げられます。また、社内ファイアウォールの問題や、接続の状態管理が不要になるため、運用面でもシンプルさが保たれるとされています。さらに、クライアント側では、特別なライブラリなしでHTTPクライアントを使った実装が可能で、再接続処理が基本的なリトライロジックで自動的に行える点も強調されます。 このように、WebSocket の導入を検討した結果、HTTP ロングポーリングが実用的かつ効率的な選択肢であることを示す実例とともに、システムの実装プロセスが詳細に語られています。

ロングポーリングとWebSockets:どちらを選ぶべきか?

Nadeesha Cabral氏の記事を読んで、ロングポーリングがWebSocketsに代わる有効な選択肢であることを学びましたね。

ロングポーリングのメリットを再確認

  • シンプルさ: 既存のHTTPインフラをそのまま活用でき、実装が比較的容易です。
  • 汎用性: WebSocketsをサポートしていない古いブラウザでも動作します。
  • 効率性: 更新頻度が低い場合、WebSocketsよりもサーバーリソースの消費を抑えられます。
  • 運用管理の容易さ: 既存の監視ツールやセキュリティ対策がそのまま利用できます。

ロングポーリングのデメリット

  • 遅延: WebSocketsに比べて、更新にわずかな遅延が生じる可能性があります。
  • スケーラビリティ: 多くのクライアントが同時にポーリングを行う場合、サーバーに負荷がかかる可能性があります。
  • 頻繁な更新: 更新頻度が高い場合は、WebSocketsの方が効率的です。

どちらを選ぶべきか?

  • リアルタイム性が最も重要: 低遅延が必須の場合はWebSocketsが適しています。
  • 更新頻度が低い: サーバーリソースを節約したい場合はロングポーリングが適しています。
  • ブラウザの互換性が重要: 古いブラウザもサポートしたい場合はロングポーリングが適しています。
  • シンプルさを重視: 実装を簡単に行いたい場合はロングポーリングが適しています。

まとめ

ロングポーリングは、WebSocketsの万能な代替策ではありません。しかし、特定のユースケースにおいては、WebSocketsよりも優れた選択肢となる可能性があります。

使用例

  • チャットアプリケーション: ユーザー間のリアルタイムメッセージングを実現します。
  • オンラインゲーム: プレイヤー間のリアルタイムのインタラクションを可能にします。
  • 株価やニュースの更新: リアルタイムでのデータ更新が求められるアプリケーションで使用されます。

まとめ

WebSocketsは、リアルタイム通信を実現するための強力な技術であり、特に双方向のデータ通信が必要なアプリケーションに適しています。実装はやや複雑ですが、効率的な通信とリアルタイム性を提供するため、多くの現代的なWebアプリケーションで広く利用されています。

ロングポーリングとWebSocketsの比較

ロングポーリングとWebSocketsの概要

リアルタイムなデータ更新を実現するために、WebアプリケーションではロングポーリングやWebSocketsといった技術が利用されます。

  • ロングポーリング: クライアントがサーバーにリクエストを送り、サーバーはデータが更新されるまで応答を保留する手法です。データが更新されたら、そのデータをクライアントに送信し、接続を切断します。クライアントは再度リクエストを送信し、このプロセスを繰り返します。
  • WebSockets: TCP接続をベースにした、双方向のフルデュプレックス通信を可能にするプロトコルです。一度接続が確立されると、クライアントとサーバーはいつでも自由にメッセージを送受信できます。

両者の比較

特徴ロングポーリングWebSockets
接続方式HTTPリクエスト/レスポンス持続的なTCP接続
データ転送サーバーからクライアントへの一方向双方向
遅延比較的高い低い
スケーラビリティ多くの同時接続には不向き大規模な同時接続に対応可能
実装難易度比較的簡単比較的複雑
ブラウザサポートほとんどのブラウザでサポートモダンなブラウザでサポート
サーバー負荷頻繁なリクエストでサーバーに負荷がかかる接続維持による負荷
適用例更新頻度が低いシステム、シンプルなリアルタイム機能チャットアプリ、オンラインゲームなど、高頻度の双方向通信が必要なシステム

どちらを選ぶべきか

  • リアルタイム性が重要で、双方向通信が必要な場合: WebSockets
  • 更新頻度が低く、シンプルなリアルタイム機能を実装したい場合: ロングポーリング
  • 古いブラウザもサポートしたい場合: ロングポーリング
  • サーバー負荷を抑えたい場合: WebSockets

まとめ

ロングポーリングとWebSocketsは、それぞれ異なる特徴と適用範囲を持っています。どちらを選ぶべきかは、アプリケーションの要件によって異なります。

WebSocketsは、低遅延で双方向通信が必要な場合に最適です。しかし、実装が複雑で、古いブラウザではサポートされていない場合があります。

ロングポーリングは、WebSocketsよりもシンプルで、古いブラウザでも動作しますが、遅延が大きく、スケーラビリティに課題がある場合があります。

**Server-Sent Events (SSE)**も、サーバーからクライアントへの一方向のリアルタイムデータ配信を実現する技術として知られています。ロングポーリングとWebSocketsの中間的な位置づけと言えるでしょう。

その他の検討事項

  • アプリケーションの規模: 多くのユーザーが同時に接続する場合、WebSocketsの方がスケーラビリティが高いです。
  • ネットワーク環境: 不安定なネットワーク環境では、WebSocketsよりもロングポーリングの方が安定動作する可能性があります。
  • セキュリティ: WebSocketsは、HTTPよりもセキュリティリスクが高いとされることがあります。

ご自身のアプリケーションの要件に合わせて、最適な技術を選択してください。

より詳細な情報

  • Server-Sent Events (SSE): ロングポーリングとWebSocketsの中間的な位置づけの技術です。

Server-Sent Events(SSE、サーバー送信イベント)は、サーバーからクライアントに対して一方向のリアルタイムデータストリームを提供するための技術です。主にWebアプリケーションで使用され、サーバーがクライアントに対して定期的にデータをプッシュすることができます。以下に、SSEの基本的な特徴、利点、使用例について説明します。

基本的な特徴

  1. 一方向通信: SSEは、サーバーからクライアントへのデータ送信に特化しており、クライアントからサーバーへの通信はHTTPリクエストを通じて行われます。
  2. 持続的な接続: クライアントはサーバーに対して持続的な接続を確立し、サーバーは新しいデータが利用可能になると自動的にクライアントに送信します。
  3. テキストベースのデータ: SSEは、通常、テキストデータ(UTF-8エンコーディング)を使用してデータを送信します。

利点

  • シンプルな実装: SSEは、HTTPを基盤としているため、特別なプロトコルやライブラリを必要とせず、比較的簡単に実装できます。
  • 自動再接続: クライアントが接続を失った場合、SSEは自動的に再接続を試みる機能を持っています。
  • イベントのストリーミング: サーバーは、クライアントに対してイベントをストリーミングすることができ、リアルタイムでのデータ更新が可能です。

欠点

  • 一方向性: SSEはサーバーからクライアントへの一方向の通信に限定されているため、クライアントからサーバーへのデータ送信は別途HTTPリクエストを使用する必要があります。
  • ブラウザのサポート: ほとんどのモダンブラウザでサポートされていますが、古いブラウザではサポートが不十分な場合があります。
  • HTTP/1.1の制約: SSEはHTTP/1.1を使用するため、HTTP/2やWebSocketのような効率的な通信ができない場合があります。

使用例

  • ニュースフィード: サーバーが新しいニュース記事をリアルタイムでクライアントに送信するアプリケーション。
  • 株価更新: 株価の変動をリアルタイムで表示するアプリケーション。
  • チャットアプリケーション: サーバーからのメッセージをリアルタイムで受信するために使用されることがあります。

まとめ

Server-Sent Events(SSE)は、サーバーからクライアントへのリアルタイムデータストリームを提供するためのシンプルで効果的な技術です。一方向の通信が必要なアプリケーションに特に適しており、ニュースフィードや株価更新など、リアルタイムでのデータ更新が求められるシナリオで広く利用されています。

  • ElectricSQL: PostgreSQLのデータをフロントエンドに同期するためのツールです。
  • GraphQL Subscriptions: GraphQLベースのリアルタイムデータ配信を実現します。


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