#リベラリズムは今、反乱だ #士17
https://www.noahpinion.blog/p/liberalism-is-the-rebellion-now-38b
リベラリズムは現在、反乱の中にあり、個人の自由と尊厳に対する信念が抑圧されています。
著者のノア・スミスは、1990年代には自由主義が優勢であり、個々の権利や自由が重視されていたと回顧しています。米国や他の豊かな民主主義国家では、自由が重要な価値として語られ、権利の保護が進んでいたことを振り返ります。しかし、2005年以降、社会や政治の自由が世界的に衰退していることが指摘されています。
アメリカにおいては、政治家たちが自由について語ることが少なくなり、進歩的な主張は「正義」、保守的な主張は「偉大さ」に基づいて行われるようになりました。言論の自由が表面的には守られているものの、実際には多くの人々がその自由を求めていない状況が見受けられます。
例えば、エロン・マスクはX社の検閲を強化し、民主党の指導者たちは「ヘイトスピーチ」や「偽情報」に対する法的規制を求めています。 また、アメリカでは中絶の権利が制限され、DEI(多様性、公平性、包括性)に関する声明が大学で必須となるなど、自由な企業活動も脅かされています。
一方、トランプ大統領の再選が近づく中、自由主義の擁護者たちは状況の悪化を懸念しています。特に、トランプ大統領の民主主義に対する軽蔑や権力の濫用が、自由主義の価値を損なう要因となりつつあります。
さらに、国際的な観点からも、中国、米国、ロシアの三国が非自由主義的な動きを強めており、その影響力が拡大していることが警告されています。トランプ大統領が選んだ国家情報長官候補のトゥルシー・ギャバード氏は、権威主義的な政権を支持しており、彼女の選任が示すように、米国の情報機関が非自由主義的な勢力と協力する危険性が指摘されています。これは、自由主義がかつての優位を失い、地下で反乱している状況を浮き彫りにしています。 このような現状の中で、個人の自由と尊厳を重視する者たちは、
様々な権威主義者による支配を受け入れざるを得ないという厳しい現実に直面しています。アメリカではトランプが制度を変革しようとしている一方で、ユーラシアでは中国とロシアの力が急速に拡大していることへの懸念が高まっています。このように、自由主義がどのように衰退してきたのか、そして誰がその支配を確立したのかが問われています。
まず、トランプの影響を受けた選挙のナラティブについて、ムーサ・アル・ガルビ氏が進歩的な物語の誤りを検証しています。
彼の研究によると、米国の有権者は人種や性別に基づく従来のカテゴリーで投票しているわけではなく、特に2024年選挙では、白人有権者が共和党に流れる傾向が強まっています。一方で、カマラ・ハリスは白人有権者に対して良好な支持を得ており、民主党は白人票を維持できているものの、非白人有権者に対する支持が低下しています。
この傾向は過去数十年にわたり続いており、特にヒスパニック系やアジア系の有権者の動きが顕著です。民主党はそのメッセージを見直し、より包括的なアプローチを取るべきだとアル・ガルビ氏は主張しています。 次に、マット・イグレシアス氏が提唱する民主党復帰の原則に焦点を当てています。
彼は、労働者階級の経済的利益の重要性や、公共システムの機能性を重視すること、気候変動への対応、差別の拒否などを強調しています。また、民主党は愛国心を持ち、アメリカのアイデンティティに訴えるべきだと述べています。 そ
の後、アメリカの平均寿命についても言及されています。パンデミックによって平均寿命が一時的に低下したものの、最近では再び伸び始めているとのことです。薬物過剰摂取や殺人事件の減少、肥満の改善が見られ、アメリカの健康状態は改善傾向にあるとされています。
さらに、習近平氏による未成年者のスマートフォン使用制限に関する研究が紹介され、スマートフォンの多用が学業成績や労働市場に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。
これに対し、アメリカでは教育の質を保つために、若者のスマートフォン使用をどのように制限するかが課題となっています。 最後に、スコット・アレクサンダー氏が太陽エネルギーと原子力エネルギーについての議論を展開しています。
彼は、太陽光発電が急速に進歩しており、コストが下がっていることを強調します。太陽光発電が普及すれば、エネルギー問題の解決に大きく寄与する可能性があると述べています。これに対し、原子力推進派は過去に囚われている印象があり、エネルギーの未来に向けた視点が求められると締めくくられています。
特に原子力エネルギーの重要性やリスク評価について詳しく説明されています。まず、太陽光発電の利点と同時に、断続性の問題やバッテリー技術の課題が指摘されています。バッテリー技術は将来的に改善される可能性がありますが、現状では高価であり、特に冬季の日照量が少ない地域での季節貯蔵の解決策は未だに見つかっていないと述べられています。 そのため、原子力エネルギーを安易に放棄することは危険であり、エネルギーコストの上昇や生活水準の低下を招く可能性があると警告しています。
特に放射能の健康リスクについては、過剰な誇張が行われているとし、現行の規制やリスク評価の方法論に対して疑問を呈しています。具体的には、放射線のリスクを算出する際の線形非保持モデル(LNTモデル)の妥当性や、線量率の重要性を無視した仮定が間違っていると指摘しています。
さらに、放射能の安全レベルが大気汚染の安全レベルよりも遥かに厳格であることを問題視し、その結果、化石燃料の使用が促進されていると述べています。この点において、エネルギー政策の見直しが必要であり、放射能の安全限界を大気汚染と同等に扱うべきだと提案しています。
最後に、放射能のリスク評価に関する議論が多く存在する中で、特にLNTモデルについては反証が難しいため、より合理的なアプローチが求められると結論づけています。全体として、エネルギーの未来に関する議論は、技術の進歩や安全性の問題を考慮しながら進めるべきであるという主張が強調されています。
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