#医師がしばしば摘出する「役に立たない」臓器は、実際にがんと戦う可能性がある #士18

#医師がしばしば摘出する「役に立たない」臓器は、実際にがんと戦う可能性がある　#士18

 https://www.sciencealert.com/a-useless-organ-that-doctors-often-remove-could-actually-fight-cancer

医師がしばしば「役に立たない」と見なして摘出する胸腺は、実際には癌と戦う可能性がある重要な臓器であることが示されています。

最近の研究によると、胸腺を切除した患者は、手術後5年間で死亡リスクが高まり、癌の発症リスクも増加することがわかりました。

ハーバード大学の腫瘍学者デイビッド・スカデン氏は、胸腺の存在が健康維持に不可欠であり、胸腺がないと死亡リスクと癌リスクが少なくとも2倍になると述べています。 この研究は観察的であり、胸腺の除去が直接的に癌やその他の病気を引き起こすとは示せませんが、研究者たちは胸腺を保存することを臨床上の優先事項とすべきだと主張しています。

特に子供の頃には、胸腺が免疫系の発達に重要な役割を果たし、胸腺が若いうちに除去されるとT細胞の減少が見られ、感染症に対する免疫反応も障害されることがあります。 思春期以降、胸腺は縮小し、T細胞の生成が減少しますが、心臓の手術中に胸腺を除去することが一般的です。

また、胸腺を切除する必要がある患者も存在しますが、その場合でも、胸腺が持つ役割は無視できません。ボストンの研究者たちは、胸腺を切除した患者のデータを分析し、切除しなかった患者と比較した結果、胸腺切除を受けた患者の方が死亡リスクがほぼ2倍、癌の発症リスクも同様に増加することを明らかにしました。 この癌は進行性が高く、治療後に再発することも多いとされています。研究者たちは、胸腺の欠如が成人の免疫系に悪影響を及ぼす可能性があると考えており、一部の患者は多様なT細胞受容体が少ないことが示されています。

これらの発見は、成人期のT細胞の生成と健康維持における胸腺の重要な役割を強調しており、胸腺が健康維持に寄与することが示唆されています。