卒論 ビットコインを擁護し、未来の貨幣を想像する 10 未来の貨幣の形

4 未来の貨幣の形

未来の貨幣に求められる機能は、以下の3つであることがわかった。


  •  ①労働価値=使用価値を代表すること。
  •  ②価値は厳密に計量可能な尺度でなければならない。
  •  ③価値は文化や時間の境界を超克した普遍的なもの、普遍的等価物であること。


 では一体それは何か。
 それはエネルギーだ。エネルギーは抽象的な概念に聞こえるかもしれないが、アインシュタインがE=mc^2で表したように実体のあるものだ。エネルギーが貨幣形態Xに合致しているか検証する。

 エネルギーは自然科学的に仕事量として計量される労働価値でありながら、そのまま人々が利用できる使用価値である。これは①を満たしている。
 またそれは自然科学的に厳密な計量可能な尺度である。よって②に合致する。
 かつ世界のどの国であろうと、過去であろうと未来であろうと、エネルギーは普遍的な概念であり、普遍的な価値を持つ。このことから③に当てはまる。

 貨幣形態Xの要件を満たしているのでエネルギーは貨幣形態Xと証明できる。
 このことからあらゆる生産物はエネルギーの結晶体であることがわかる。例えば農作物は太陽の熱エネルギーや光エネルギー、土壌にある栄養素を綜合し最後に人や機械の労働エネルギーが投下されて完成する。
 そしてその農作物は他の生命にたべられ、内包されたエネルギーを回収して新たな生産へ投下する。

 全ての商品をそれに投下されたエネルギーとして値付けすることは近未来では不可能かもしれない。しかしそれがどんなにSF的であっても市場を完全情報ゲーム化するにはこの概念しかないことはわかるはずだ。今ビットコインが提唱され、これから様々な貨幣の形が想像されるだろう。しかしそれらの目指すところを先取りすると、やはり最終的な貨幣の形はエネルギーに行き着く。この概念は普遍的なものであり宇宙人にも通用すると私は考える。どんな芸術品も資源もそれが等しく原子で構成されているという事実によって厳密な価値の計算できるだろう。

 完全情報ゲーム=効率的市場仮説は資源の最適配分を実現する。この資源とはエネルギーのことであり、資本であり、同時に厳密な意味で労働力なのだ。技術の発展により最大化し市場によって最適配分されるのはエネルギーなのだ。

 エネルギーが貨幣としてどのような形で現れてくるかはわからない。しかし単位はわかっている。それはJ(ジュール)やcal(カロリー)で示されるだろう。

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